JSS.6
『ボクらの文化祭』

PC1用ハンドアウト
シナリオダーザイン 【司鏡紀央からの戸惑い】
クラス/ギアドライバー
ナビゲーター/司鏡紀央
※特務クラスに在籍していることが条件

何の因果か、よりによってキミのパートナーである紀央が、文化祭実行委員の座を引き当ててしまった。
「どうすればよろしいのでしょうか………」と困惑する紀央。
キミは仕方なく(それとも喜んで?)、彼女を手伝う事にした。

 

PC2用ハンドアウト
シナリオダーザイン 【祭りからの誘惑】
クラス/ギアドライバー
ナビゲーター/T−X
※特務クラスに在籍していることが条件

もう一人の文化祭実行委員であるキミのパートナー、T−X(もはや桂である)は、文化祭の準備で妙に張り切っていた。
そして、パートナーであるキミにも、手伝ってくれる様頼んでくる。
……キミの、お祭り好きの、血が、騒ぐ。

 

PC3用ハンドアウト
シナリオダーザイン 【ヴィヴリオからの信頼】
クラス/指揮官
ナビゲーター/なし
※特務クラスで授業を教えている教師、または講師とする
※年齢は18歳以上である事が望ましい。保護者の立ち位置となってもらう為である。

一般クラスと特務クラスの合同で行なわれる、文化祭。
生徒達は皆、それを楽しみにし、また浮かれていた。
そんな折、キミはヴィヴリオから命令を受ける。
「子供達にも、たまには息抜きが必要だ……。何者かの陰謀に、これが利用されぬ様に注意を払え」
大佐は優しいですね、と喉まで出掛かった言葉を飲み込み、キミは命令を受ける。
さて、そうは言うものの、どうすれば良いのやら。

 

PC4用ハンドアウト
シナリオダーザイン 【自己からの気合】
クラス/ギアドライバー
ナビゲーター/タン・メイリィ
※特務クラスに在籍していることが条件

文化祭の準備で浮かれる一般クラス、そして特務クラスの生徒達。
キミのパートナーであるメイリィもその内の一人……だったのだが。
彼女がある時ぽつりと呟く「何も、変なこと起きなければ、いいアルなあ……」

 

今回予告
秋、それは文化祭の季節
戦時下で、滅多に出来ないお祭り騒ぎ
初めてのとまどい、膨らむ期待、ほんの少しの不安
たまには息抜きも必要だよ、と誰かが言う
だが......敵はそんな事などお構いなしに攻めて来る
最終防衛線は......瑞穂中学、正門前。

エンゼルギア天使大戦TRPG『ボクらの文化祭』

ボクらは戦う、みんなの笑顔を守る為に。

 

オープニングフェイズ
●シーン1/実行委員当選
シーンプレイヤーはPC1、ただし全員登場となる

◆解説
PC1を実行委員に巻き込む。

◆台詞と描写
瑞穂中学にも、文化祭の時期がやって来た。
だが、戦時中という事を考慮し、たった一日の開催。
それでも、一般クラス、そして特務クラスの生徒達は、文化祭が出来る事を喜んでいた。

桂「実行委員は、文化祭の準備期間中は極力出撃が無い様、便宜を図ってもらえる、って話だよ。」
桂のその言葉に、騒ぎ出す一同。
桂「こらこら。そこ、決まっても無い内に浮かれないでね〜。」
桂「不公平が無い様、文化祭の実行委員はくじ引きで決めるからね」

厳選なるくじ引きの結果。

実行委員の座を引き当てたのは、クラス副委員長である、T−Xこと遠山桂とと。
桂「やだなあ、くじに細工なんかしてないってば。」

そして………キミのパートナーである、司鏡紀央だった。

紀央 キミの方を振り向き「あの、PC1様」
紀央「文化祭って、何でしょうか?」
紀央 視線を落とし、俯いて「申し訳ありません………全然分からないんです」
紀央 上目遣いにキミの顔を覗き込み「あの、PC1様………手伝って、いただけませんか?」

PC1の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
仕方ない。キミは紀央の為に、一肌脱ぐことにした。

シナリオダーザイン 【司鏡紀央からの戸惑い】

 

●シーン2/お手伝い
シーンプレイヤーはPC2

◆解説
PC2を実行委員に巻き込む。

◆台詞と描写
もう一人の実行委員に選ばれた桂は、俄然張り切っていた。
今日も放課後、教室に一人残って、文化祭の予算を、電卓を片手に計算していた。
桂「えーと、各クラスに割当てられる予算がこれで、うちのクラスが……あー、予算少ないなあ。でも人数が少ないから、仕方ないか……うーん、どうしよう……」

その時キミは、忘れ物を取りに教室に戻ってくる。
丁度桂がふっと顔を上げ、視線が合ってしまう。

桂「あ、PC2。ちょっと、お願いがあるんだけど」
桂「実行委員の仕事、手伝ってくれないかな?」
桂「紀央は、PC1が手伝ってくれる、って話になったから、そっちはそっちで大丈夫だと思うんだけど……」
桂 何となく視線を逸らして「んー、別にあっちの2人にヤキモチ妬いてる訳じゃないんだけどねー」
桂「ありがと〜、PC2」 そう言って、PC2の手をぎゅっと握り、視線が合う。慌てて手を離し、視線を逸らす桂。
桂「それじゃあ、明日から宜しくね!」 そう言い残し、大慌てで荷物をまとめて教室を出て行く。果てしなく照れ隠し。

PC2の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
さて、桂からああは言われたものの。
キミ自身も、結構乗り気……いやむしろ、願ってもないことだ。
キミの、お祭り好きの血が騒ぐ。

シナリオダーザイン 【祭りからの誘惑】

 

●シーン3/大丈夫かな
シーンプレイヤーはPC4

◆解説
PC4を不安を訴えかける。

◆台詞と描写
それは学校帰りのこと。
キミと一緒に帰っていたメイリィが、ふっと呟く。
メイリィ「文化祭アルか……何事も起きなければいいアルな。」
メイリィ「え?だって、何かしらイベントがある時、必ず天使が攻めて来るから、今回は天使が来なければいいな〜、って思ったアルよ。」
メイリィ「折角のお祭りなのに、楽しめなきゃつまんないアル。ワタシもだけど、学校のみんなが楽しみにしてるし。」
メイリィ 笑いながら「ん〜、今から天使が来ないよう、コンロン4000年の歴史が生み出したおまじないしとくアル」

PC4の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
でも、確かにメイリィの言う通りだ。
みんなが楽しみにしていること、ちゃんと出来るように、みんなの無事を守ること。
それが、キミに課せられた使命であり、キミの戦う理由の一つでもある。

シナリオダーザイン 【自己からの気合】

 

●シーン4/命令
シーンプレイヤーはPC3

◆解説
ヴィヴリオからPC3に命令が下される。

◆台詞と描写
キミは、特務クラスで教壇に立つ、瑞穂基地の軍人である。
子供達に戦い方を教える仕事を、時折苦痛に感じるかも知れないが、それは生き残る為の術でもあるから、仕方ない。

そんなある日、キミはヴィヴリオに司令室に呼び出される。
ヴィヴリオ「よく来た、PC3」
ヴィヴリオ「瑞穂中で、特務クラスと一般クラス合同で、文化祭があるのは知っているな?」
ヴィヴリオ「本来ならば、非常時であるという事で、文化祭は中止になる予定だったが……どうにか調整を付け、1日だけの開催という事になった。頭の固い役人連中を説き伏せるのに、少々、骨が折れたがな。」
ヴィヴリオ 微かに苦笑しつつ「少々浮かれ過ぎて、浮き足立っているの者もいるがな……」
ヴィヴリオ 冷静を努めて装い「……子供たちにも、たまには息抜きが必要だ。何者かの陰謀に、文化祭が利用されない様に注意を払え」  その言葉の裏には、慈愛が零れる。

PC3の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
ヴィヴリオ「命令は以上だ、下がれ」
優しいんですね大佐、と喉まで出かけた言葉を飲み込み、キミは命令を受ける。
さてと、そうは言うものの、これからどうすればいいのやら。

シナリオダーザイン 【ヴィヴリオからの信頼】

 

ミドルフェイズ
●シーン1/作戦会議
シーンプレイヤーはPC1と2、ただし全員登場

◆解説
文化祭の出し物を実際に決めさせる。
ロールでやれば、パトスは乱れ飛ぶ筈である。多分。

◆台詞と描写
キミ達は教室に集まり、文化祭の打ち合わせを始めようとしていた。
桂 手をパンパンと叩き「それじゃ、これから文化祭の出し物について、話し合いたいと思います」
凍 すっと手を上げて「………………栄養剤掴み取り」
セラピア「ん〜、凍ちゃん、それはどうかと思うんだよ〜。」

食べ物屋、射的、お化け屋敷、プラネタリウムなどの提案、殆どアドリブで繰り広げられるシーンになるだろう。
ただし、急遽出撃する可能性もあるので、食べ物屋は控えさせるように(苦笑)

最終的に、一つに絞ること。

◆結末
シーンを切る前に、この描写を読み上げる。
桂「じゃあ、文化祭には、特務クラスは○○で参加、って事で書類を提出するからね」
桂 時計を見て「今日はここまで。明日、それぞれの細かい役割分担を決めるから。」

 

●シーン2/買出し
シーンプレイヤーはPC4、他PCの登場は適宜

◆解説
パートナーとシルクハットに買出しに行く道すがら会話である。

◆台詞と描写
キミは両腕に抱え切れない程の荷物を持って、ふらふらと歩いている。
不安そうにキミの顔を見上げるメイリィ。
メイリィ「ごめんアル、荷物沢山持たせて」

適当に会話せよ。アドリブ能力が問われるかも知れないがまあそれはそれで。

◆結末
メイリィ「文化祭、楽しみアル〜♪」
彼女の笑顔を無駄にしたくない。キミは、改めてそう思う。

 

●シーン3/調査
シーンプレイヤーはPC3、他PCは登場不可

◆解説
調査、何も無い事が分かる。さらにヴィヴリオとの会話。

◆台詞と描写
深夜のコンピュータールーム。
普段は使われない、予備のエーテル端末の置かれた小部屋に、キミはいる。
調査が終わったら、ヴィヴリオと合流する手筈になっている。

〈情報処理〉か〈軍略〉で判定を行う、難易度は1。
どちらにせよ、何も起こりそうに無い事が判明する。

その時、背後にカツリと杖の音。
ヴィヴリオ「何か分かったか?」

その後、ヴィヴリオに文化祭に興味を持っているような台詞を言わせよう。
拙卓の事例を挙げると、シュネルギアのコスプレ(無駄に高性能)したり、一般クラスの女生徒の制服を着たりした。

◆結末
ヴィヴリオ「………あと、2日か………何事も無ければ良いが、な………」
ヴィヴリオが溜息と共に呟く。
後はキミも、何事も起こらない事を祈るばかりだ。

 

●シーン4/文化祭前夜
シーンプレイヤーはPC1とPC2、ただし全員登場

◆解説
文化祭前日の最後の追い込みを、ほろ苦いんだか甘いんだか分からない思い出と共に思い出すように(笑)

◆台詞と描写
いよいよ、明日は文化祭。今日は最後の追い込みだ。
今日は21時まで学校に残っていていい、と許可も出ている。
キミ達は最後まで教室に残り、明日の準備をしていた。

紀央「明日が楽しみですね、PC1様」
桂「トゥアレタが出向任務でいなくて、一時はどうなるかと思ったけど………何とかなりそうだね♪」
メイリィ「あー、ホントに明日が待ち遠しいアル」

適当に会話した所で、シーンを切ること。

 

●シーン5/そして文化祭は始まる
シーンプレイヤーは全PC

◆解説
文化祭当日、そして天使の襲来である
楽しげな、文化祭の様子を演出せよ。
GMは、各PCと対応するNPCとの触れ合い(萌えロール)を全力でやるように。

◆台詞と描写
規模も小さくて、今日一日だけしか出来ないけれど、それは確かに文化祭。
生徒のはしゃぐ声と、笑い声が木霊する。
思い思いの出店や出し物が、キミ達を誘う。
一度は出来ないと思っていただけに、尚更、嬉しくなる。
何故か、一般クラスの女生徒の制服を着たヴィヴリオの姿を見たような気がするが、気のせいだろう。

各PCに、それぞれ楽しい文化祭の一場面を演出してあげよう。
PC1の場面を演出し終えたら、結末に移ること。

◆結末
………だが。
管制官「瑞穂基地より距離1万にエンジェルハイロゥ!生徒の皆さんは、直ちに校内へ避難して下さい!」
管制官「えっ!?別働隊!?学校から距離3000!?」
紀央「PC1様、行きましょう!」
桂「天使なんかに、文化祭は邪魔させないんだから!」
メイリィ「行くアルよ〜!天使なんて早く片付けて、文化祭の続きをやるアル!」

各PCの台詞を貰い、シーンを切ること。

 

クライマックスフェイズ
●シーン1/最終防衛線
シーンプレイヤーは全PC

◆解説
瑞穂中学の目と鼻の先(1km)地点で、天使との戦闘になる。
天使の能力など、このシナリオでは何の意味も無い。
極端な話、戦闘無しでも構わないのだ。
戦闘する場合は、ホイシュレッケ5グループと天使1体程度で良いだろう。
PC全員に見せ場があると尚良い。

◆台詞と描写
瑞穂中学は、正に目と鼻の先だ。
ヴィヴリオ「その地点が、最終防衛線だ。敗北すれば………どうなるか、分かっているな?キミ達に命じる、一匹たりとも中学に近付ける
な!」

戦闘に入る前に、下記の描写を読み上げること。

一般クラス生徒「行けーっ!頑張って来ーい!」一般クラスの生徒たちの声援が、キミたちを後押しする。
いつも心の何処かで感じていた、一般クラスと特務クラスの間の心の距離。
でも、今、この時だけは、そんなものは何処かに消えてしまっていた。

◆結末
天使たちは、塵一つ残さず消滅した。
それはすなわち、学校には指一本、触れられずに、キミ達は勝ったのだ。

 

エンディングフェイズ
●シーン1/祭りの終わり
マスターシーン

◆解説
マスターシーンである。PCが登場したい、という場合は適宜対応せよ。

◆台詞と描写
文化祭の最後のイベント後夜祭。
校庭で全員で焚き火を囲んでフォークダンス。
出撃していたキミ達も、それには何とか間に合い、踊りの輪に加わる。
校内放送で流れるフォークダンスの音楽に、焚き火の中で、木材や紙のパチパチと爆ぜる音が混ざり合い、校内に響き渡る。
みんなの笑顔と歓声が、夜空に溶け込んでいく。
焚き火の炎が夜空を照らし………文化祭は、終わりを告げる。

 

●シーン2/束の間の休息
シーンプレイヤーはPC4

◆解説
PLから演出に対する希望があれば、それに従うこと。

◆台詞と描写
キミ達二人は、教室から焚き火を見つめている。
メイリィ「はぁ………大した事にならなくて良かったアル」
メイリィ 笑いながら「ワタシのおまじないが利いたアルか?」

PC4の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
メイリィ「でも………アナタとなら、百人力、千人力アルよ♪」
メイリィと共に手を携えて。今までも、これからも、ずっと一緒に戦っていく。
キミは改めて、そんな想いを胸に抱いていた。

 

●シーン3/子供たちの夢
シーンプレイヤーはPC3

◆解説
PLから演出に対する希望があれば、それに従うこと。

◆台詞と描写
ほっと安心するキミの携帯に、ヴィヴリオから着信が入る。
ヴィヴリオ「一時はどうなる事かと思ったがな」
ヴィヴリオ「ご苦労だったな、PC3。軍人と教員の二足のわらじで、大変だっただろう?」

PC3の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
ヴィヴリオ「これからも、子供達のことを宜しく頼むぞ、PC3。」
何となく、ヴィヴリオが微笑んでいるような気がした。

 

●シーン4/大役?
シーンプレイヤーはPC2

◆解説
PLから演出に対する希望があれば、それに従うこと。

◆台詞と描写
校庭で焚き火を見つめながら、桂が呟く。
桂「まだ、文化祭は終わってないよ。ちゃんと参加出来なかったけど、後夜祭だけは一緒に参加しよ。」
桂「一緒に準備とか出来て、すごく楽しかったな………あの時、絶対にもうこんな事出来ない、って思ったから」

PC2の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
桂「これからも、一緒に頑張ろうね♪」
そう言って桂は、キミの手をきゅっと握る。
願わくば、もう二度とこの手を手放さないように、との想いを込めて。

 

●シーン5/ボクらの文化祭
シーンプレイヤーはPC1

◆解説
PLから演出に対する希望があれば、それに従うこと。

◆台詞と描写
フォークダンスの輪を横目に見ながら、紀央が話し掛ける
紀央「手伝ってくれてありがとうございます、PC1様。」
紀央 頬を染めながら「あの、PC1様、踊りませんか?何でも、後夜祭のフォークダンスを一緒に踊ると、そのカップルは結ばれるとか………」
恐らく、誰かに吹き込まれたのだろうが………でも、彼女は真剣な顔で言っている。

PC1の台詞を貰い、結末に移ること。

◆結末
紀央「私………今日のこと、絶対に忘れません」
紀央「PC1様と一緒に過ごした、大切な想い出ですから」
紀央「………お慕い申し上げております、PC1様」 耳元でそう言って、紀央はキミの頬に口付けた。

彼女の手を取り踊りながら、キミは思う。
例え彼女が記憶を失っていっても、それ以上に自分が、二人で過ごした記憶を作っていけばいい、と。
それは、愛情と言う名の、絆だった。

 

 

以上、経験点の発行などの処理をしよう。
お疲れさまでした。

 

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