【GM】 ■■■■■■オープニングフェイズ■■■■■■

【GM】 ■■■■■■シーン3/悔恨■■■■■■

【GM】 シーンプレイヤーは茅。

【GM】 それは、3ヶ月前。1999年7月のこと。

【GM】 天使大戦の勃発直後、一人の少女が天使化しかけ、“処理”された。

【GM】 桂『私がいなくなったら、後のこと、よろしくお願いします』

【GM】 彼女……遠山桂は、あの時、キミにそう言った。

【GM】 彼女の体内エーテルが高過ぎる……天使化の危険性が高いと、キミが彼女を止めた時のことだ。

【GM】 (ここからは回想シーンになります)

【桂】「それじゃ、行ってくるね、お姉ちゃん」

【茅】「桂! ダメよ――何よ、“私がいなくなったら”って……」

【桂】「だって、私が戦わなかったら、誰が戦うの?」 笑いながら答える。

【茅】「私が……今のあなたに行かせるくらいならっ! あたしが行くわよっ!」 あからさまに平静を失って。

【桂】 微笑みながら「大丈夫だよ、お姉ちゃんの元気を貰えば、頑張れるから」 だが、何処となくその笑みも、作ったようで。

【茅】「やめてよ、そんな笑い方……私、あなたがいなくなったら――」

【桂】「大丈夫、ちゃんと帰って来るから。」

【茅】「――――」 無言で、桂の右手を両手で、包むように握る。

【茅】 そして、離す。

【桂】 その様子を目で追って「約束するよ、お姉ちゃん。だから、指切り」 そう言って、小指を差し出す。

【茅】「――姉さんの、一番の自信作だから」 桂の右手に、茅を布と綿でかたどったちいさな人形。

【茅】「傷なんか付けたら、一生恨むわよ?」 そう言って、指を絡める。

【桂】「………うん。絶対、傷付けないよ」 そう言って、頷く。

【茅】「……うん……――はい、ゆびきった」

【桂】 茅の目をじっと見て「じゃあ………行ってきます」 そう言って、茅の脇を抜け、走っていく。

【茅】「桂……」

【GM】 結局……キミは、彼女を制止することは出来なかった。

【GM】 そして………桂と、茅の約束は、守られる事は、なかった。

【GM】 そこで、キミは目を覚ます。………あれは、夢。

【GM】 瞳、そして頬には、涙。

【茅】「――――」 無言で、涙を拭い取る。

【GM】 枕元には、桂に手渡した筈の人形が、全くの無傷で置かれていた。

【茅】「……桂」 枕元の、古びた人形――あの時に渡して、そして残された、桂の遺品に目を留める。

【茅】「……桂が持ってなきゃ、だめじゃないの」

【茅】「私の人形を……私が持っていて、どうするのよ……」

【GM】  

【GM】 桂『私がいなくなったら、後のこと、よろしくお願いします』

【GM】 ………今でも、その時の光景を、あの時の言葉を、何度も夢に見る。

【GM】 ………後悔の念と、共に。

【GM】 シーン切ります

【GM】 シナリオダーザイン:【自己からの負い目】

 

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