今回予告 「伊音は次代の日本を背負うのだよ」 「好き?」と聞けば「好きだよ」と答える、そんな関係。ある意味では一番不安定なこの時期にやってきた試練。 「君が、伊音の許嫁だ」 維馬篭の意図は明白だ。国家の存亡を賭け、次代の黒い天使核を作るのだ。 「君に頼みたいことは簡単だ。同室の伊音の様子を、定期的に知らせてくれればいい」 維馬篭の腕は長く太い。だが彼にも分からぬことは、ある 「色恋沙汰をさらに持ち込むつもりか、あの老いぼれ鬼は。……ふざけるな!そんな暇が我々にあると思うのか!……妨害しろ。完璧に。徹底的にだ」 エンゼルギア天使大戦TRPG 『君の名は』 戦火の中、少女の進む未来は―――― ――――どのような形なのか……。 ハンドアウト PC1用ハンドアウト ダーザイン:【草薙伊音からの好意】 クイックスタート:運命の子 フルスクラッチ:ギアドライバー 指定ナビゲーター:八坂凍 君は草薙伊音の相思相愛の恋人になったばかりだ。 君は伊音のことを信頼しているし、伊音もまたそうだろう。 だが、伊音に婚約者が現れたのだという。 君は胸騒ぎがしてならなかった。 でも、何と言われようと、伊音は自分の恋人だ。 誰にも渡してなるものか。 PC2用ハンドアウト ダーザイン:【草薙伊音からの義務感】 クイックスタート:世界を変える者 フルスクラッチ:ギアドライバー 指定ナビゲーター:草薙伊音 指定性別:男性(というか男性以外不許可) 君は純血のヤシマ人だ。それを示すように、君には立派な角が生えている。 ある日、君は親戚の維馬篭に呼ばれてこう言われた。 「君に頼みがある。伊音と子供を作ってくれ」 君の運命は急転直下した。 だが、願ってもないチャンスだ。 キミも、伊音に好意を寄せていたが、PC1と恋仲になった為に、何も言わずに身を引いていたのだから。 諦めた筈の恋心に、再び火が点る。 PC3用ハンドアウト ダーザイン:【維馬篭からの束縛】 クイックスタート:※なし、フルスクラッチ推奨 フルスクラッチ:ギアドライバー以外 指定年齢:14歳(瑞穂中学校特務クラス在席とする) 指定性別:女性(というか女性以外不許可) 君には病気の母親がいる。君には父親も親戚もいない。当然、君にはお金もない。 そんなある時、維馬篭と名乗る親切なおじさんが、母親を入院させてくれた。そして彼はこう語った。 「実は君に頼みがあるんだ。僕の姪の伊音の友達になって欲しい」 君に拒否権はなかった。 PC4用ハンドアウト ダーザイン:【ヴィヴリオからの指令】 クイックスタート:煉獄の指揮官 フルスクラッチ:オフィーツィア 国籍指定:統一帝国人 君は統一帝国の軍人だ。なにがあろうとも君の誇りは曇ることはない。君は栄光ある銀十字の守護者であり、ひいては人類最後の盾なのだ。 ある日、君はヴィヴリオに呼び出された。大佐曰く「ガキどもが生意気にも色恋沙汰に現を抜かしているようだ。妨害してこい。なんとしてもだ」 君は統一帝国の軍人だ。例え子供のお守りが仕事であろうとも、君の誇りが揺らぐことはない。君は自分にそう言い聞かせた。 本シナリオはNTR要素を多分に含み、且つPC1とPC2で対立する。 そういうのが苦手な人は、参加してはいけない。 本シナリオは、PC同士の交流を意図的に断絶しており、またシナリオの都合上、ソロとなるシーンが非常に多い。 そして、とあるシーンでの選択は、エンディング及びPCの今後に、大きな影響を与える。 尚、今回紫音は婚約者の話からは蚊帳の外である。 紫音は伊音の幸せが第一であると考えているが、伊音が決めて選択したことに口出しはしない。 自分がどうこう言うことが、伊音をより一層苦しめることも分かっているからだ。 本シナリオにおいて、伊音のオープンアップには条件がある。 オープニング シーン1 シーンプレイヤーはPC1 伊音とらぶらぶする 伊音の部屋。 キミは、伊音と接吻していた。 キミと伊音は、お互い、初めて恋人が出来た者同士だ。 伊音「ぷは……何度しても、慣れないものだな、これは……」 伊音「……お前も、物好きな奴だな。私なんかを、好きになるなんて」 伊音「……済まん。自信が、ないんだ。お前が私を想ってくれる気持ちを、私がどれだけ返せているのか、と」 伊音「……その、もう一度、いいか?」 その後、伊音に婚約者が現れたのだという。 君は胸騒ぎがしてならなかった。 でも、何と言われようと、伊音は自分の恋人だ。 誰にも渡してなるものか。 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 キミは、親戚の維馬篭に呼ばれて、忍のヤシマ陸軍大本営に来ている。 親戚とは言っても、相手は陸軍の大将閣下であり、また現在のヤシマにおける最大の権力者でもある。 維馬篭「よく来てくれました、PC2くん」 維馬篭「君に、お願いがあるのです。今、ナビゲーターとして組んでいる、草薙伊音くん。彼女が、婚約するそうです」 維馬篭「君が、伊音の許嫁だ」 維馬篭「話は簡単です。伊音と、子供を作って欲しいのです」 維馬篭「詳しい話は、伊音くんと一緒に聞いてもらいますね」 君の運命は急転直下した。 だが、願ってもないチャンスだ。 キミも、伊音に好意を寄せていたが、PC1と恋仲になった為に、何も言わずに身を引いていたのだから。 諦めた筈の恋心に、再び火が点る。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 母親のお見舞いをした後、キミは維馬篭に呼び出された。 迎えを寄越す、ということで病院前で待っていたら、黒塗りの高級車が迎えに来た。 あれ、これってもしかしなくてもヤバい? キミは忍のヤシマ陸軍大本営へと連れて来られた。 維馬篭「やあ、PC3さん。僕も忙しくてね、遠くまで来てもらって済まないね」 維馬篭「実は君に頼みがあるんだ。僕の姪の、伊音の友達になって欲しい」 維馬篭「伊音も難しい年頃でね。ご両親から彼女の事を任されている僕としては、どうしても気になってしまうものなんだよ」 維馬篭「君に頼みたいことは簡単だ。同室の伊音の様子を、定期的に知らせてくれればいい」 君に拒否権はなかった。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 ある日、君はヴィヴリオに呼び出された。 ヴィヴリオ「ガキどもが生意気にも色恋沙汰に現を抜かしているようだ。妨害してこい。なんとしてもだ」 するとそこに、ヤシマ陸軍からのホットライン……要は、維馬篭からの直通電話だ。 電話に出たヴィヴリオの顔が、どんどん険しいものになっていく。 電話を切ったヴィヴリオは、苦々しげに「草薙に、婚約者が出来たそうだ」 ヴィヴリオ「色恋沙汰をさらに持ち込むつもりか、あの老いぼれ鬼は。……ふざけるな!そんな暇が我々にあると思うのか!……妨害しろ。完璧に。徹底的にだ」 ヴィヴリオ「いいか、PC4。草薙の身辺を徹底的にマークし、逐一報告しろ。破局、及び破談させられれば尚良い」 君は統一帝国の軍人だ。例え子供のお守りが仕事であろうとも、君の誇りが揺らぐことはない。君は自分にそう言い聞かせた。 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2、他PCの登場不可 維馬篭同席で、PC2が伊音の婚約者として伊音に告げられる 維馬篭「伊音くん。今日から、PC2くんが君の婚約者です」 伊音「大将閣下、それは余りにも無体では……!」 維馬篭は伊音の声を無視し、続ける。 維馬篭「君達には、御国の為に、子を生してもらいます」 維馬篭「これには、国家の存亡が賭かっています」 伊音の顔が引きつる。 伊音「国家の……存亡……」 御国の為、という言葉を引き合いに出されては、彼女には何も言えないのだ。 維馬篭「PC2くんは、家柄も剣の腕前も良く、それに伊音とも既に友好関係を築けている。良き夫婦(めおと)になれることは、間違いないでしょう」 維馬篭「後日、私も瑞穂基地に赴き、事情を説明いたします。君達には、少々荷が重い話でしょうから」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場不可 PC1に一方的に別れを告げる伊音 その日は一日中、伊音の様子がおかしかった。 伊音「……ちょっといいか、PC1。話があるんだ」 伊音「……私は、婚約する事となった。相手は……PC2だ」 伊音「だからこれ以上、お前との交際は続けられない。(消え入りそうな声で)……ごめんなさい」 そう言って、足早に去って行ってしまう。 会話を終えたらシーンを終了する。 シナリオダーザイン【草薙伊音からの好意】を、【寂しさ】に変更する。 GMからの指定なので、パトスは不要である。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3、他PCの登場不可 塞ぎ込む伊音の様子を描写する。 部屋に戻ってくるなりベッドに潜り込み、すすり泣く伊音。 伊音「ごめんなさい、ごめんなさい、PC1……」 その様子を、維馬篭に報告する。 維馬篭「……そうでしたか。伊音くんには、恋人がいたのですね。それは、悪い事をしました」 維馬篭「状況は分かりました。引き続き、彼女の様子を教えて下さいね」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4、他PCの登場不可 今の状況を調査する 情報収集 草薙伊音〈事情通〉難易度3 伊音がPC1との交際を諦め、PC2と婚約したことが分かる ヴィヴリオ「ふむ、なるほど。伊音はPC1と交際していたが別れ、PC2と婚約した、と」 ヴィヴリオ「それでは、維馬篭の思惑通りではないか、忌々しい!」 ヴィヴリオ「だが今は国家存亡の時だ。色恋沙汰に構っている場合ではない」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 維馬篭同席で、全員の前で伊音の婚約の話をする 維馬篭「皆さんに集まっていただいたのは、他でもありません。皆さんの仲間であるPC2くんと伊音くんが、この度婚約をいたしました。めでたい話と思いませんか?」 維馬篭「伊音くんは、次代のヤシマを背負うのです」 ヴィヴリオ「……本人の意思は無視か?」 維馬篭「これは、ヤシマを守る為なのです。当代最強の剣士であり、黒い天使核を持つ伊音くんと、PC2くんの間に生まれる子は、次代のヤシマを担っていく存在なのです」 維馬篭「これは言わば国策です。他国の言葉ですが、ノブレス・オブリージュという言葉があります。身分の高い者には、それ相応の義務があるのです」 伊音は何も言わない。 ヴィヴリオも、苦々しげな表情を浮かべて沈黙している。 維馬篭「では、私からの話は以上です。……そうそう、一つだけ忠告しておきますが……」 ヴィヴリオ「……なんだ」 維馬篭「この縁談を壊そうと考えるのは、止して下さいね。国家への反逆と、見なしますので」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場不可 伊音が何か言いたそうにしている、だが何も言えないで去ってしまう 伊音「PC1……あ……」 伊音「……ごめん、なさい……」 一言だけ言って、足早に去って行ってしまう。 様子を見ていた凍「……伊音、何か、言いたそうだった」 凍「……元気、出して」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン7 シーンプレイヤーはPC2、全員登場だがシーンの最後を除いて直接シーンには登場出来ない 伊音とPC2が遊園地でデートする 伊音からの誘いで、デートすることになった。 だが彼女は心ここにあらず、ずっと上の空だ。 伊音「……済まない。昨日から、緊張してしまって、よく眠れなかったんだ」 遊園地の出口、別れ際に伊音がPC2に口づけしようとする。 肩を震わせる伊音。 PC2以外はここでシーンに介入出来る、いわゆる『ちょっと待ったコール』である 伊音「私は、PC2を夫とすると決めたんだ。……御国の、為、と言われたら……私には、こうするしか、出来ないんだ……」 PC1とPC2がある程度言葉を交わした、または矛先が伊音に向かったら 伊音「もう、もうやだー!」 結論が出る前に、伊音は泣きながらその場を逃げ出す。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン8 シーンプレイヤーはPC3、他PCの登場不可 維馬篭との会話 維馬篭への定例報告。 今日は電話ではなく、忍まで赴いての報告だ。 維馬篭「伊音くんとPC2くんとデートしたそうですね。二人の仲は進展しましたか?」 維馬篭「そうですか……やはり、PC1くんと別れたことが、尾を引いているようですね。これは、非常に良くない傾向です」 維馬篭「これでは、何もかも上手く行かない可能性があります。何か、考えた方がいいのかも知れませんね」 伊音「そうだPC3さん、何か考えはありませんか?流石に、年頃の子のことは、同じくらいの歳の子に聞くのが一番だ、と思いまして」 維馬篭「引き続き、彼女の観察をお願いします。状況が変わったら、逐一報告をお願いしますね」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン9 シーンプレイヤーはPC4、他PC登場不可 ヴィヴリオと会話 ヴィヴリオ「状況はどうだ、PC4?」 ヴィヴリオ「面倒なことになって来たな……。シュネルギアは二人の絆が力となる。今の状態では、PC1もPC2も、半分の力も出せないだろう」 ヴィヴリオ「なあ、PC4。私は、何か間違えたのか……?」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン10 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場不可、ただしシーンの内容をPC3は把握している 凍との会話 凍がキミの顔を見るなり、手を掴んで近くの空き部屋に連れ込まれた。 凍「……うそつき」 凍「……伊音を、幸せにする、って言った」 凍「……その程度の気持ちで、伊音と、付き合ったの?」 凍「……伊音じゃなくても、いいなら……私を、見て」 凍「……私も、あなたが……好き」 ここでの選択は、非常に重要である。 キミが伊音を選ぶのか、それとも諦めるのか。 伊音を選んだ 凍「……なら、その気持ちを、伊音に、伝えないと。……きっと、待ってる」 凍を選んだ/諦めた 凍「……伊音の、代わりには、なれないけど……私は、あなたの、もの、だから」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン11 シーンプレイヤーはPC2、他PCの登場不可 伊音が自分の気持ちを吐露する 伊音「……この前は、取り乱してしまって、済まない」 伊音「私は……兄を自らの手で殺している。草薙の剣は一子相伝。次期当主を決める為、兄と立ち合って……死にたく、なくて……気が付いたら、兄を、この手で」 伊音「兄を斬った時に、私は、御国の為にこの身を捧げる、と誓った。だから、お前と夫婦になるのが、一番いいことなんだ。だが、心のどこかで、ブレーキをかける自分がいる。本当に、それでいいのか、後悔はないか、と」 伊音「後悔……後悔なんて、ある訳……」 涙を溢す伊音。 決して人前で泣くことなど、あり得ない筈の彼女がこぼした、涙。 それだけ、キミに心を開いているのだろう。 伊音「PC2、私は、どうしたらいいんだ……」 そして伊音は、迷っている。 今キミの目の前にいる伊音は、いつものような強い女性ではなく、一人の悩める少女だ。 彼女一人を支えられず、何がヤシマ男児であろうか。 ここでの選択は、非常に重要である。 キミが伊音の婚約者であり続けるのか、それとも諦めるのか。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン12 シーンプレイヤーはPC3、他PCの登場不可 維馬篭に定例報告。 維馬篭「その後、皆さんの様子はどうですか?」 PC1が伊音を選んだ 維馬篭「なるほど、そうなりましたか。……なら、愛の力、とやらがどれほどのものか、見せていただきましょうか」 維馬篭はぼそりと「まあ、僕は……愛の力なんて胡乱なもの、信じてはいないんですけどね」 PC1が凍を選んだ 維馬篭「そうですか、凍が……」 維馬篭「PC1くんと凍が交際する分には構いません。彼を、僕の道具に取り込めるチャンスですから」 維馬篭「彼が伊音くんと交際したことの方が、私にとってイレギュラーなのです」 維馬篭「しかし、まさかあの凍が、そんな事を……これは、面白い。人形が、自ら動くとは」 維馬篭「そうだ、全員を集めて、今の気持ちを確認してもらいましょう。証人は多いほど良いですし、ね」 会話を終えたらシーンを終了する。 伊音のダーザイン以外は、オープンアップ条件がクライマックス突入の為、ここで5レベルに上昇させても良い。 伊音のダーザインについては、クライマックスのシーン1で条件が開示される。 クライマックス シーン1 シーンプレイヤーはPC1とPC2、全員登場 PC1、PC2、伊音の気持ちを確認する PC1が伊音に対して、まだ好きだという旨を伝えた場合 伊音「なんでお前は、そうやって私の心をかき乱すんだ、いつも、いつも……!」 伊音「……私は、お前への気持ちに蓋をして、無かったことにしようとした、最低な女だぞ!?」 PC1、PC2両方が伊音を選んだ場合 伊音「私、は……どちらも、大事で……私には、選べない……」 伊音は、揺らいでいる。 伊音にとって、PC1への想いと、御国への想いは、同じくらい大切なものなのだ。 伊音への想いを証明する判定として、PC1とPC2による〈意志力〉による判定を行う。 または、どちらが伊音に相応しいか腕比べをする、という体で〈白兵〉あるいは〈格闘〉による判定を行う。 ただし、PC1はこの判定に《エヴァ》を使用することは出来ない。 どうしても勝ちたい、と言うなら、それをPC3とPC4にプレゼンし、支援をお願いする事。 達成値の高い方を伊音のダーザインを【好意】に変更し、低い方は【ありがとう】に変更する。 伊音「こんな私を、そこまで……ありがとう、PC○……」 伊音「……済まなかった、PC○……」 『伊音がどちらか一人を選ぶこと』がオープンアップ条件であり、シーン終了後のエモーションで伊音の5レベルダーザインを解禁する。 片方が伊音を選ばなかった場合は、伊音を選んだPCの元に伊音がいく。 その場合、判定は不要である。 ダーザインの感情については、判定した時と同様である。 また、この場合も、オープンアップ条件を満たした、と見なす。 両方に選ばれなかった場合 伊音「そうだよな……どっちつかずの態度を取った、私が全て悪いんだ……」 伊音のオープンアップは不可となり、5レベルに上昇させることが出来なくなる。 確認が終わったら、天使が出現する。 交際相手が決まった 伊音「征くぞ、○○。我らの新しい門出を邪魔する者は、例え神であろうと、叩き切ってくれる」 選ばれなかった方を一瞬見て、伊音はとても悲しそうな顔をする。 伊音「……本当に、済まない……」 どちらにも選ばれなかった 伊音「……私は今、非常に何かに八つ当たりしたい気分だ。皆、ついて来い」 シーン2 天使との戦闘 管制官「天使の名前が判明しました。愛の天使アガペー、ですがセレスティアル・ヒエラルキーは不明です。エーテル濃度が高すぎて、計測出来ません」 ヴィヴリオ「御大層な名前を付けおって……いいか皆、返り討ちにしてやれ」 伊音がどちらにも選ばれなかった場合 伊音「そうとも。私は今とてもイライラしている。真っ二つどころか、細切れにしてやろう」 愛の天使アガペー HP667 【肉体】40 【感覚】20 【理知】15 【聖霊】15 行動値:12 回避はしない 《ラブ・ビーム》 判定値25 技能レベル5 射程:5000m ダメージ+1 ダメージを与えた分、アガペーを上昇させる 《範囲攻撃》 《ケルンV》対天使効果なし、及び45点以下のダメージ無効 《飛行》 《疾風怒濤》×2 《奇蹟》×5 《神罰》×2 《復活》×1 エンディング シーン1 シーンプレイヤーはPC4 PC1と伊音が復縁した ヴィヴリオ「元の鞘に収まったか……まあ、今はこれでいい」 ヴィヴリオ「維馬篭も、この件に関してはもう、何も言ってはこないだろう。よもや、次の婚約者候補を、などとは言うまい」 ヴィヴリオ「だが、部隊運用の上で、戦略上のパートナーと、人生のパートナーが違うのは、問題が出る可能性がある。人員の配置を考える必要があるかも知れんな……」 PC2と伊音の婚約が破談しなかった ヴィヴリオ「維馬篭の思惑通りになってしまったな……。だが、これで面倒事は終わった」 ヴィヴリオ「政略結婚なんて、貴族ならよくある話だ。それがたまたま、身近な所で起きただけに過ぎん」 ヴィヴリオ「ここは草薙がいなくならなかっただけマシ、と考えるべきか」 伊音がどちらにも選ばれなかった ヴィヴリオ「誰も幸せになれない結果になるとは、な……」 ヴィヴリオ「確かに、ガキどもの色恋沙汰を妨害しろ、とは言った。……当人達は真剣だったのに、あまりにも無責任過ぎたか、私は」 ヴィヴリオ「……部下から恨まれるのは、慣れているがな。ちと今回は……正直なところ、失敗したかも知れん」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 PC1と伊音が復縁した ※このシーンは、PC1が男性である想定のシーンである。女性の場合は、適宜修正して描写すること。 維馬篭「こうなりましたか。まあいいでしょう。何、計画に多少の揺らぎは付き物ですからね」 口調や考えを誤魔化すことを止めた維馬篭。 そうだろう、もうキミは彼の共犯者であり、彼の道具の一人なのだから。 維馬篭「こうなれば、二人に子を生してもらいましょう。伊音くんは国よりも私情を優先したのですから、それくらいはやってもらいませんと」 維馬篭「さてそうなると、次は子供ですが……流石にそれは、終戦までは無理でしょうね。シュネルギアによる高速戦闘、及び戦闘によるエーテル被曝が、母体に与える影響は不明です。安心して、子を育める状況にしなければなりません」 維馬篭「それには、ヤシマとインペリアルの総力を挙げて、合衆国との戦いを終わらせなければなりませんね」 彼は彼なりに、全て国を想っての行動なのだ。手段を選ばないだけで。 維馬篭「キミは、想像以上に優秀な道具です。引き続き、報告をお願いしますね」 PC2と伊音の婚約が破談しなかった 維馬篭「思惑通りに事が進むのは、気持ちがいいですね。あなたは、伊音くんの様子を見続けて、どう感じましたか?」 口調や考えを誤魔化すことを止めた維馬篭。 そうだろう、もうキミは彼の共犯者であり、彼の道具の一人なのだから。 維馬篭「さてそうなると、次は子供ですが……流石にそれは、終戦までは無理でしょうね。シュネルギアによる高速戦闘、及び戦闘によるエーテル被曝が、母体に与える影響は不明です。安心して、子を育める状況にしなければなりません」 維馬篭「それには、ヤシマとインペリアルの総力を挙げて、合衆国との戦いを終わらせなければなりませんね」 彼は彼なりに、全て国を想っての行動なのだ。手段を選ばないだけで。 維馬篭「……キミは、想像以上に優秀な道具です。引き続き、報告をお願いしますね」 伊音がどちらにも選ばれなかった 維馬篭「さて、面倒なことになりました。ですが仕方ありません、今回はご縁が無かった、ということでしょう」 維馬篭「伊音くんには、別の者をあてがわなければなりませんね。誰か、良さそうな人はいませんか?」 維馬篭「これも全て、ヤシマを守る為なのです」 彼は彼なりに、全て国を想っての行動なのだ。 ただし、手段は選ばないが。 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 破談しなかった 伊音「今回、色々迷惑をかけてしまって、済まなかった」 伊音「ゆくゆくは、私の旦那様になるのだからな。……今までのような接し方は、出来なくなるな」 伊音「私は……お前を愛すると、決めたんだ。その、色々と、上手く出来ない事も多いが……末永く、よろしく、お願い申し上げます」 婚約が破談した 伊音「以前に戻るだけだ。我々の間には、何もなかったんだ」 伊音「私が、割り切れなかったせいで、今回、本当に迷惑をかけた。両方とも大事で選べない、なんて、私らしくもない」 伊音「だが、今だけは、言わせてくれ……振り回してしまって、ごめんなさい……」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 伊音と復縁した 伊音「その、色々あったが……その……もう一度、お前の恋人になれて、良かった」 伊音「……今回の一件で、痛感した。やはり、私は……お前が、好きなんだ」 伊音「改めて、よろしく頼む。……もう、離れない、から……私を、離さないで……」 凍を選んだ 凍「……私は、あなたの、弱みに付け込んだ……泥棒猫」 凍「……伊音には、悪いけど……私は、あなたと、一緒にいられて……うれしい」 凍「……PC1。……愛してる」 誰も選ばなかった 誰も幸せになれなかった。 何を間違えたのだろう。 これがゲームなら、リセットすればやり直せるのに、現実は、そうもいかない。 あとがき NEMOさんが以前に作った今回予告とハンドアウトを貰って、書いてみたシナリオです。 伊音の婚約者が現れる、という展開のシナリオは以前書いたことがある(J.S.S-R19『EL.DORADO』)のですが、それはPC対NPCで、既にNPCが負けるのが見えている話で。 これはPC1対PC2のPvP、尚且つNTR的な展開がある、という、まず自分では思い付かないような設定だし、難しい設定(これは原案者のNEMOさん自身も、難しくて今までシナリオ化していないことでも分かる)でした。 対立型である事を明確にする為に、ハンドアウトには少しだけ加筆し、注意事項は無かったので追加。 本当はハンドアウトに手を加えるのに躊躇いがあったんですけど、NEMOさんにも確認して、改変OKってことで加筆。 注意事項は、前述のPvP、NTRが苦手な人がいる事を想定しての防御策ですが、ちゃんと機能しました。 避けられるのなら、事前に自分に合わないものを避けるのは大事です。 卓に入ってから合わない事が発覚すると、マジで事故りますからね。