今回予告 最近、瑞穂市内で噂の、神出鬼没の美少女アイドル、安倍瑠璃。 基地内にファンも多く、PC1、そして雛子もその内の一人だ。 基地のお偉いさんの誰かに似ているが、それは些細な問題だ。 推しなんだから、仕方ない。 そして瑞穂基地はようやく彼女とコンタクトを取り、一日司令官と慰安コンサートをお願いした。 そんな折、ヤシマへと近付いてくる、歌う天使。 俺たちのアイドルのライブを邪魔する奴は、例え神であろうとブッ倒してやるぜ! エンゼルギア天使大戦TRPG 『推しが尊過ぎてしんどい。』 推しの笑顔は、何にも勝る明日への活力。 そうだろう、アンタも! ハンドアウト PC1:ソルジャー キミは、今売り出し中のアイドル、安部瑠璃のファンである。 彼女は我らが指揮官、ヴィヴリオにそっくりだ。 キミが最初、彼女に興味を持った理由は確かにそこだが、気付けばキミは彼女にどっぷりハマってしまった。 そんな折、彼女が基地の一日司令官になる、という話を耳にする。 これは、何としても応援に行かなければ! シナリオダーザイン【安部瑠璃からの興味】 PC2:ギアドライバー/ナビ:雛子 雛子がパソコンでアイドルの映像を見ている。 目が見えるようになったので、色々なことに興味津々らしい。 しかし、このアイドル……ヴィヴリオ大佐に似てる気がするなあ…… シナリオダーザイン【雛子・K・ガイストからの思慕】 雛子の兄/姉であるか、兄/姉として慕われている。 雛子と直接の血縁関係は無くともよい(=東雲光子の子供でなくてもよい)。 また、雛子はキミ達の起こした奇跡により、視力を手に入れた、とする。 雛子のナビゲーター修正は【感覚】+2、【理知】+3である。 PC3:ギアドライバー/ナビ:トゥアレタ ※クラスはギアドライバー/シンガー限定 キミ達は、洋上に出現した天使と交戦した。 天使の繰り出す不可視の攻撃に、周囲の友軍が徐々にエーテルへと変換されていく。 辛うじて乗員は無事だが、エーテル濃度が危険域であり、撤退を余儀なくされる。 天使は追って来ずにその場に留まっているが、侵攻を開始する前に打開策を考えなければ…… シナリオダーザイン【トゥアレタ・クレーリオンからの心配】 PC4:オフィーツィア キミは今売り出し中のアイドル、安部瑠璃の調査を命じられた。 ヴィヴリオが自分に似過ぎている、スパイの可能性がある、と危惧したからだ。 確かに彼女のこれまでの経歴を考えると、心配するのも無理はない。 しかし、よく似てるな、この子……。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 ※今回のヒロインは、ヴィヴリオとヴィヴリオBです。 GMへ 瑠璃の表記について: ベリアルとしての正体が判明した後も、台詞のト書きは瑠璃で統一している。 違和感があれば、適宜修正してRPを行う事。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 キミは同僚と、休憩室で話していた。 同僚「なあなあ、お前アイドルって興味あるか?」 同僚「今俺、この子を推してるんだけど……」 このアイドル、安倍瑠璃って……ヴィヴリオ!? そう思うくらい、彼女はヴィヴリオにそっくりだった。 同僚「次のライブ、俺行こうと思ってるんだけど、お前も一緒にどうだ?」 動機はともあれ、キミは安倍瑠璃というアイドルにどっぷりハマってしまった。 同僚「いいよな、瑠璃ちゃん……永遠の14歳、って設定もいい」 同僚「あ、そう言えば知ってるか?瑠璃ちゃん、基地の一日司令官になるって話」 同僚「その日俺、非番を絶対に勝ち取ってやるぜ!」 シナリオダーザイン【安部瑠璃からの興味】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 雛子がパソコンでアイドルの映像を見ている。 目が見えるようになったので、色々なことに興味津々らしい。 雛子「最近、アイドル、ってものに興味があって……歌いながら踊って跳ねて、さらに笑顔まで。凄いですよね、アイドル」 雛子「特に、この方が好きなんです。安部瑠璃さん、ってアイドルさんなんですけど」 雛子に見せてもらうと、画面の中には歌い踊る……えっ、ヴィヴリオ大佐? 雛子「お兄様/お姉様、瑠璃さん、やっぱり大佐に似てますよね。もしかして、大佐なのかな……。今度、聞いてみないと」 雛子「もしご本人だったら、サインをいただくんです。もう色紙も買ってあります」 雛子が自ら率先して行動するのは良いことだ。 しかし……見れば見るほど、大佐に似てるな…… シナリオダーザイン【雛子・K・ガイストからの思慕】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 キミ達は、洋上に出現した天使と交戦した。 トゥアレタ「あの天使、動く気配があんまりないけど……」 トゥアレタ「えっ、機体のエーテル濃度が急上昇してる!?それに、周りのみんなの機体が!?」 周囲の友軍の乗る戦闘機やフライングユニットが、徐々にエーテルへと変換されていく。 トゥアレタ「一応、みんなまだ大丈夫みたいだけど……わたし達も撤退しないと、エーテル汚染が進んで大変なことになっちゃう!」 帰還したキミ達は、しばしの休息を命じられた。 トゥアレタ「見えない攻撃を、ずっと受けてたってことだけど……見えないんじゃ、どうしようもないよね……」 シナリオダーザイン【トゥアレタ・クレーリオンからの心配】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオから調査を命じられる ヴィヴリオ「まずはこの映像を見てくれ。このアイドル、どう思う?私に似ているとは思わんか?」 ヴィヴリオ「もしかしたら、意図的に私に似せた、合衆国やヴリルからのスパイという可能性がある。調査してくれ」 ヴィヴリオ「そうだ、彼女を一日司令官として招聘しよう。その方が、調べるのに都合がいいだろう」 ヴィヴリオ「しかし、似ているな……何だか、他人の気がせんのだが……」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 天使の歌について雛子が分析する 司令室に全員が揃い、先の天使の攻撃の分析をしている。 雛子「以前出現したカシエル同様、音楽を司る天使だろうと考えられます。可能性がある名前を上げるなら、ラジエル、イスラフェル……」 ヴィヴリオ「なるほど、不可視の攻撃は、天使の歌ということか。歌は目に見えんからな」 雛子「ところで、ヴィヴリオ大佐」 ヴィヴリオ「なんだ、雛子?」 雛子「アイドル、やってませんか?」 ヴィヴリオ「……安倍瑠璃、というアイドルのことか」 雛子「そうです。大佐にそっくりなので」 ヴィヴリオ「やはり、そう思うか……言っておくが、私ではない。」 雛子「そうですか……残念です。もしそうだったら、サインを貰おうと思っていたのに」 ヴィヴリオ「う、うむ……」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 天使の対策の為、中島班長と相談 三郎「相手の攻撃が歌だ、ってんなら、こっちも歌で勝負するしかねェな」 三郎「曲は何だっていい。おっと、勘違いすンなよ、何だっていいのは選曲だ。お前が、魂を込めて熱唱出来る歌なら、なんでもいいンだ。童謡でも演歌でも子守唄でも、アニメや特撮の主題歌でも何でもいい」 三郎「俺の個人的な好みはスーパーロボットの歌だけどな。若い命が真っ赤に燃え〜て〜」 シーン終了直前に、ソルジャーの携帯にゲリラライブの告知が届く 瑠璃『本日16時、駅前でゲリラライブを行います。良かったら来てね(はーと)』 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC1、PC2自動登場、他のPCの登場は任意 瑠璃のゲリラライブに行く 瑠璃「おや、また来てくれたんだね」 瑠璃「そりゃ覚えているさ、まだファンが少ないからね。何度も来てくれた人の顔は、覚えているよ」 雛子「あの……安部さん、サイン、もらえないでしょうか……」 瑠璃「サイン?いいよ、何か書けるものはあるかい?」 雛子「では、これに……」 そう言って雛子が差し出したのは色紙。 瑠璃「はは、これは用意周到だね。もしかして、用意してくれてたとか、かな?」 雛子「はっ、はい、準備してました!」 瑠璃「こんな可愛いお嬢さんのファンなんて、はじめてだよ。ありがとう、えーと……名前、いいかな?」 雛子「雛子、です!」 瑠璃「雛子ちゃんか……いい名前だね。ありがとう、雛子ちゃん。あと、安倍さんじゃなくて、瑠璃、って呼んでくれるかな?」 瑠璃は、雛子にウィンク付きで握手してくれた。 雛子「は、はい、瑠璃さん!」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4、他のPCの登場は任意 情報収集: 瑠璃の正体を調べる 〈事情通〉難易度5 成功度1 名前は安部瑠璃。 最近売り出し中の自称“永遠の14歳”アイドル、自らゲリラライブ等を企画して精力的に活動している。 成功度5 彼女は瑞穂基地地下奥底に存在する、巨大霊素頭脳ベリアル、その端末である。 すなわち、彼女はヴィヴリオBであり、安部瑠璃、という名前はベリアルをアナグラムしたものである。 天使の能力について調べる 〈軍略〉〈情報処理〉〈エーテル〉難易度3 天使の名称はラジエル、楽器を弾く天使である。 能力は『歌』による不可視の全方位攻撃であり、回避する事は不可能である。 具体的には、ラジエルからの攻撃を回避する際、成功数が−20される。 これに対し、クライマックスの福音フェイズで〈芸事〉難易度99の判定に成功すると、打ち消すことが出来る。 シーン5 シーンプレイヤーはPC3、他のPCの登場は任意 トゥアレタの愚痴に付き合う トゥアレタ「目には目を、歯には歯を、かぁ……」 トゥアレタ「歌を悪用するのは、何だか気分が良くないね……歌っていうのは、人の心を豊かにするものだよね」 通りすがりのクリス「歌はいいねえ……歌は心を潤してくれる」 トゥアレタ「クリスくんはほっとこうね」 クリス「なんでさ」 トゥアレタ「あなたが顔を突っ込んでくると、話が余計にこんがらがるのよ」 クリス「そうか、それはすまなかったね」 それだけ言うと、クリスは去って行った。 トゥアレタ「何だったのかしら、彼……。気を取り直して。歌を戦争の道具にするの、正直、好きじゃない」 トゥアレタ「それが天使と戦うのに効果がある、って言っても、ね……。早く、戦争を終わらせて……戦う為じゃなく、誰かの為に、歌いたい」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、PC2自動登場、他のPCの登場は任意 瑠璃に直接会いに行く 瑠璃「いやあ、バレるのが早かったね」 ヴィヴリオ「またか、お前……だから何かする時は言えと、あれほど」 瑠璃「だって、言ったら絶対許可してくれないだろ?」 ヴィヴリオ「それは、そうだが……」 瑠璃「キミは心配し過ぎだよ。ボクだって、何の考えもなしにアイドル活動をやってる訳じゃない」 ヴィヴリオ「……本当か、それ?」 瑠璃「ははは」目を逸らす。 ヴィヴリオ「はぁ……全く、お前はいつもそうだ。自由なのにも程があるぞ」 会話を終えたらシーンを終了する。 何かフリーシーンが欲しい、という申し出があったら、ここで挟む シーン7 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 瑠璃の一日司令官の日、任務は滞りなく終わり(ベリアルとしていつもヴィヴリオの姿を見ているから、当然と言えば当然)、特別ライブを開催している真っ最中。 雛子はVIP席で、車椅子に座ってコンサートライトを振っている。 雛子「瑠璃さーん、ファンサしてー♪」 瑠璃が雛子の方を向いて投げキッスする。 雛子「きゃー♪」 大盛り上がりのライブ。 そこに水を差すように、管制官「天使ラジエルが侵攻を開始しました。総員、持ち場に戻って下さい」 瑠璃「おのれ天使め、ボクのライブを中断させるとはいい度胸だ」 ヴィヴリオ「いいから、早く避難させろ」 瑠璃「うん、分かってるよ、ヴィヴリオ。……非戦闘員は避難してくれ。今からここは、戦場となる。終わったらライブ再開だ。みんな、ちょっとだけ待っていてくれ」 観客「はーい!!」 ヴィヴリオ「PC3、お前が頼りだ。お前の力で天使の歌を相殺し、他の者が戦えるよう状況を整えてくれ」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ ラジエルとの戦闘 戦闘前に〈芸事〉難易度99、失敗するとラジエルからの攻撃は回避成功数が−20される ラジエル ← 500m → ホイシュレッケ:ヤーボ×5 ← 500m → PC HP:300 【肉体】30 【感覚】20 【理知】15 【聖霊】15 行動値:15 回避はしない 《天上の歌》 射撃攻撃 判定値20 技能レベル5 射程:1000m ダメージ+20 《範囲攻撃》 マイナーで宣言 《ケルンU》対天使効果なしのダメージ無効 《飛行》 《疾風怒濤》×2 《奇蹟》×3 《神罰》×2 《復活》×1 《星を落とす者》×3 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×3 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 エンディングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオの愚痴に付き合う ヴィヴリオ「全く、ベリアルの奴も困ったものだ」 ヴィヴリオ「……あいつの振る舞いを見ていると、まるであの頃に帰ったようだよ。変わってしまったものがほとんどだが、変わらないものだってあると、気付かされる」 ヴィヴリオ「……ボクは変わりたくて、変わったんじゃない……変わらざるを得なかった。理由なんて、幾らでも挙げられる、環境、時代、戦争、人間関係……」 そう言うヴィヴリオの顔は、笑っているような、泣いているような、そんな顔だった。 ヴィヴリオ「……どうした、ボクの顔に何かついているか?」 ヴィヴリオ「愚痴ついでだ、PC4、ちょっと付き合え。飲みに行くぞ。酒!飲まずにはいられないッ!」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 トゥアレタとカラオケに行く 今日は久々の休暇だ。 何をしようか考えていると、キミの部屋にトゥアレタが訪ねて来た。随分とおめかししている。 トゥアレタ「ね、ねえ、今日……暇?」 トゥアレタ「え、えーとね……カラオケ、行きたいなーって思って……」 トゥアレタ「今日は、二人っきりで、行きたい……」 トゥアレタ「もう、勇気出して言ってるの、分かってよ、ばか」 トゥアレタ「ちゃんと、エスコートしてくれる?」 今日は、いい休日になりそうだ。 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 雛子、ヴィヴリオ、ベリアルと会話 雛子「大佐、双子デュオでデビューする気ありませんか。偽名は……本田莉緒で、ユニット名『フィリア』とか。愛書家、ビブリオフィリアから取ったんです。大佐っぽいと思いませんか」 ヴィヴリオ「あのなあ、私は指揮官だぞ?そんな事をやっている暇はない」 雛子「そうですか……しゅん」 目に見えて落ち込む雛子。 瑠璃「そうか、暇があればいいんだね、ヴィヴリオ」 ヴィヴリオ「ベリアル、お前何考えてる」 瑠璃「え?ボクの補助をもっと多くして、キミの時間を捻出する。そしてキミは空いた時間でアイドル活動をする。みんな喜ぶ。WINーWINだと思わないかい?」 ヴィヴリオ「いーやーだー」 瑠璃「雛子が落ち込んでるんだ。励ます為にやろう、一度だけでいいから」 ヴィヴリオ「む、まあ……一度だけなら……」 瑠璃「みんな、聞いたな!?」 雛子「ちゃんと、録音しました」 ヴィヴリオ「謀ったな、お前らー!?」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 瑠璃「ありがとう、PC1。キミに興味が沸いたよ、個人的にね」 瑠璃「ファンと個人的な交流をするアイドルなんて、解釈違いかい?なんてね」 瑠璃「改めて自己紹介しようか。今大絶賛売り出し中のアイドルとは、世を忍ぶ仮の姿。ボクは基地の地下深くに存在する、巨大霊素頭脳ベリアル。その端末さ。……そして、ヴィヴリオに最も近い存在、だった」 瑠璃「頼みがあるんだ、PC1。ヴィヴリオを、守って欲しい。ボクがいつも、彼女の傍にいられる訳じゃないから」 瑠璃「まあ、もう彼女から離れる気はないけどね。昔ボクが死んだとき、泣かせてしまったから。もう、彼女の泣き顔は見たくない」