今回予告 全てに決着を付ける為、奔走するPC3とPC4。 全てに決着を付ける為、運命を否定するPC2と桂。 全てに決着を付ける為、父ラルフ・マスケンヴァルと対峙するPC1とセラピア。 そして、キミは決断する。 エンゼルギア天使大戦TRPG セラピアルート最終回 『シン・エンゼルギア』 さらば、すべてのエンゼルギア。 ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:セラピア、性別は男性限定。 桂が死んだ日。 キミとセラピアは、初めて出会った。出会って、しまった。 あの日二人が出会ったのは、運命?それとも宿命? それからキミ達は、幾多の戦いを乗り越えてきた。 楽しい事も苦しい事も、辛い事も悲しい事も、二人で分かち合ってきた。 そして今日、遂に法王ラルフ・マスケンヴァルと対峙する。 ……キミ達の父との因縁の、決着を付ける為に。 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの慈愛】 PCの目的:『この戦いを終わらせる』 キミはラルフと光子の息子であり、この事実をキミは既に知っている。 同時に、セラピアとは母親違いの兄妹/姉弟であり、雛子とは父親違いの兄妹である。 PC2:ギアドライバー/ナビ:T−X(遠山桂) キミは桂を一度失った。 だが、運命の悪戯によって、キミは桂と再び巡り合うことが出来た。 そして桂は、キミが勝ち得た奇跡によって、ここにいる。 この奇跡を、必然に変えてみせる。 天使大戦を終わらせて、二人で幸せになる為に。 シナリオダーザイン【遠山桂からの信頼】 PCの目的『遠山桂と幸せになる』 遠山桂は天使大戦の開戦直後に死亡したが、第十世代型完全機械化兵T−Xとして復活し、且つ遠山桂としての記憶を取り戻している。 桂を二度目の死から救ったのはキミである。 本シナリオにおいて、桂のオーギュメントは特殊オーギュメントから選択するのではなく、専用オーギュメント《アザゼル》を取得する。 効果はシナリオ中に公開される。 PC3:オフィーツィア 敵であったクリス・J・アーミテジ。 紆余曲折を経て、クリスは合衆国を裏切り、キミは彼の身元引受人兼、マスターとなった。 彼は黙示録の存在を知っており、キミ達に様々な助言をしてきた。 そのクリス曰く、今まで黙示録に沿っていた出来事が外れ始めた、とのことだ。 黙示録の最後は、世界が滅ぶこと。 ならば、ラルフを討ち倒し、世界に平和をもたらすのも夢ではないのではないか? シナリオダーザイン【クリス・J・アーミテジからの信頼】 PCの目的『ラルフ・マスケンヴァルを倒す』 PC4:ソルジャー キミは、ヴィヴリオからの信頼も厚い機械化兵だ。 キミは天使大戦の開戦からずっと、戦場を、そしてギアドライバー達を見守って来た。 最初は頼りなかった彼らも、随分と逞しくなった。 もう彼らは、守られるだけの存在ではない。キミと肩を並べる戦友同士だ。 ならば、彼らを最後まで守り抜くことが、自分の任務であり誇りだ。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 PCの目的『ギアドライバー達を守り抜く』 本シナリオはクライマックスに戦闘が2回発生する可能性があります。 1回は確定で発生、2回目はPCの選択により、発生しない可能性があります。 推奨特技 《デッドエンド》、《アナライズ》、《マルクト》+《不死身の異名》 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオ「これで全てが終わる訳ではないが、この戦いは、大きな区切りとなるだろう」 ヴィヴリオ「ここまで、多くの犠牲を払って、我々は今この場に立っている。ここで勝たなくては、それが全て無駄になってしまう」 ヴィヴリオ「確かに、一度たりとも負けていい戦いなどなかった。首の皮一枚で繋がった勝利だっていくつもある」 ヴィヴリオ「今我々がこの場に立てているのが奇跡だとしても、それでも今度の戦いは必ず勝利しなければならない」 ヴィヴリオ「……これからの未来を担っていくのは、ギアドライバー達のような若者達だ。我々大人は、彼らを見守り、後押ししていかねばならない」 ヴィヴリオ「今度こそ、お前は命を落とすかも知れん。それでも、行ってくれるか。子供達の未来を、守る為に」 ヴィヴリオ「酷い言い草だとは、分かっている。だが、軍を預かる司令官としては、言わざるを得ない。……ただな。ボク個人としては。キミには、死んでほしくない。支離滅裂で、すまない」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 クリスとの会話 黙示録についてクリスと話す クリス「黙示録の記述によれば、第七の喇叭が吹かれ、世界はここで終わる」 クリス「一度、おさらいをしておこうか。まず、第一の喇叭は1939年のマスケンヴァル事件と、それに続く統一帝国の侵略戦争」 クリス「第二の喇叭は1945年のマンハッタンの覚醒」 クリス「第三の喇叭は1986年、メタトロンの降臨及び、統一帝国の消滅」 クリス「第四の喇叭は1999年7月、三発の呪法弾道ミサイルによる八門結界の破壊」 クリス「第五の喇叭はアバドンの覚醒とホイシュレッケの誕生」 クリス「ここまでは、キミ達が、関与出来なかった、起きてしまった事象だ。だが、ここからが違う」 クリス「第六の喇叭は、合衆国国民全てが天使化しレギオンとなり、4体の騎士級天使兵が登場する事だった。本来ならば、ヤシマ本土は騎士級に蹂躙されたのだろうけど、キミ達は見事に返り討ちにした」 クリス「第七の喇叭は、救世主が誕生し、神との契約を成し遂げる事。ラルフは今、仮契約のようなものだ。ラルフが神と真に契約したなら、全人類の死を以て、世界を造り替えようとするだろうね。彼の真の目的までは、分からないけれど」 クリス「だから、ラルフと神が契約することを、止めなければならない。第七の喇叭を止める、それはすなわち、合衆国に勝ち、ラルフを倒すことになる」 クリス「人造救世主である彼を止めることは、非常に困難な事だろう。だが、やらなければならない。出来なければ、世界は滅ぶ」 クリス「だが、僕は信じている。キミ達なら、その困難を乗り越えられるだろうと」 クリス「……何故、そんなに信じられるのか、って?それは秘密だよ。まだ、ね」 シナリオダーザイン【クリス・J・アーミテジからの信頼】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 桂との会話 桂「いやー、思えば遠くへ来たもんだねー」 桂「3発のミサイルで八門結界が破壊されて2ヶ月。短いようで、長い2ヶ月だった。……まあわたしはその間、少し間が空いている訳ですが。あはは」 あははじゃないでしょ、キミ。 桂「気を取り直して、色んな事、あったよね。正直戦いは辛かったよ。首の皮一枚で繋がった、薄氷の勝利だってある。でもわたし達は、ここまで何とか生き延びることが出来た」 桂「あと、もう少しなんだよね。法王を倒せば、戦況は大きく変わるだろうから」 桂「ねえ、この戦いが終わったら、何かやりたい事、ある?わたしはいっぱいあるよ。両手両足の指使っても、数えきれないくらい」 桂「今まで、いくつもの死にフラグを叩き折って来たんだから、今回だって行ける行ける。二人で……ううん、みんなで、頑張ろうね」 シナリオダーザイン【遠山桂からの信頼】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 セラピアとの会話 セラピア「ねえ、PC1ちゃん。唐突だけど、初めて会った日のコト、覚えてる?」 セラピア「ま、そりゃそうだよね。いきなりバイオレンスな展開だった訳だし」 セラピア「あの日ボクと会ってから、キミの人生は大きく変わり始めた。狂い始めたのかも知れないけどね」 セラピア「……最初はボクもカッコつけてたって言うか、色々取り繕ってたなあ。思い返すと、ちょっと恥ずかしいけど」 セラピア「あれから2ヶ月弱だけど、楽しい事も苦しい事も、辛い事も悲しい事も、二人で分かち合ってきた。……なんかこれだと、結婚式の口上みたいだよね。ま、ボクはプロポーズならいつでもウェルカムだけどさ(笑)」 セラピア「今日は、遂に最終決戦なんだね。……それじゃ、行こっか。パパちゃんとの因縁の、決着を付ける為に。」 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの慈愛】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 キミ達はラルフと対峙している。 だがラルフは、キミ達と会話がしたいようだ。 勿論、周囲の天使兵は完全に防御を固め、蟻の子一匹通させない態勢だが。 ラルフ「よくぞここまで辿り着いた、我が息子、PC1。まずは誉めてやろう」 ラルフ「ここまでのお前の歩みは、全て仕組まれたもの。お前は、黙示録の記述を全て抗ってきた。俺の思惑通り、死海文書の記述通りにな」 ラルフ「今まで戦ってきた天使達は全て、PC1、お前の救世主の力を覚醒させる為の試練」 ラルフ「ここまでPC1を導いてきて、ご苦労だった、我が娘セラピア」 セラピア「違う、ボクはそんなことしてない!」 ラルフ「違わないさ。お前はPC1を救世主候補として見出だし、共に戦いを乗り越え絆を育み、結果、PC1は救世主として覚醒した。お前が望んだ通りに」 セラピア「それは、合ってるけど……ボクは、パパちゃんの手伝いをした覚えなんかない!」 ラルフ「いや、セラピア、お前のお陰だよ。俺の計画通りに、PC1を救世主として目覚めさせたのだから」 セラピア「計画、通り……?じゃあ、ボクが今までやってきたことって……」 ラルフ「そう、全て俺の計画通り、事を運んでくれた。流石は、俺の娘だ」 セラピア「ならボクは……パパちゃんの手のひらの上で、ずっと、転がされてたってコト…!?」 ラルフ「その通りだ」 ラルフは《凍り付いた心》を宣言する。 解除条件は、セラピアのオープンアップ条件を満たすことです。具体的にはシーン5で、セラピアと直接話すシーンがあります。 ラルフ「さて、話は終わりだ。まだ準備が終わっていないのでな。その命、まだ預けておこう」 《瞬間移動》を宣言し、退却していく。 セラピア「ウソ……ウソだ、ウソだって言ってよ……」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン終了後のエモーションにて、シナリオダーザインのセラピアの感情を【絶望】に変更してもらう。 これはGMからの指定であり、パトスは必要ない。 また、オープンアップ条件を満たすまで、このダーザインの感情の書き換えは出来ない。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 ヴィヴリオがセラピアを呼び出し、問い質す。 ヴィヴリオ「セラピア。お前はラルフと内通していたのか?」 セラピア「ボクは、そんなことしてない……」 クリス「では僕が、その事実は無いと保証しよう」 セラピア「クリスちゃん?」 クリス「僕が合衆国の命令に従っていた際、キミ達の行動を監視し、報告する役目も持っていた。だから僕は知っている。セラピアは無実さ。もしセラピアが協力していたのであれば、内通者として間違いなく接触していたからね」 セラピア「ありがと、クリスちゃん……」 クリス「だが君達に、ラルフが意図的に天使との戦闘、彼の言う試練を与えていたのも、また事実。ラルフは黙示録の記述に沿って、全て事を運んでいると言っていた。そしてラルフ曰く、この程度の試練で挫折するようなら、救世主としての資格は無い、とね」 ヴィヴリオ「ならば、PC1、セラピアに限らず、我々の行動は全て、ラルフの思惑通りだった訳か。……腹立たしいにも程がある」 クリス「恐らくはね。死海文書とやらについては僕も知らないが、真の救世主についての記述があるんだろうね」 クリス「だが、僕の知り得る限りで、黙示録には存在しない筈の出来事があった」 ヴィヴリオ「それは?」 クリス「T−X、いや、遠山桂の復活」 桂「へ?わたし?」 クリスは頷いて「君の復活は、そもそも黙示録にもないイレギュラーな出来事だ。だから、もしかしたら、君とPC2の存在が、何か鍵を握っているのかも知れない」 桂「もしかしてわたし達も、世界を救っちゃう救世主になれちゃう??」 ヴィヴリオ「……これは仮定の話に過ぎんが、死海文書、とやらは救世主を、全ての力を集めた、たった一人であるとして定義しているのではないだろうか。複数の救世主候補がいた場合、力を奪って独占させる、と。だから複数いる、というのは想定していないかも知れん」 桂「つまり……救世主というジステムの穴を突く、ってことですか、大佐?」 ヴィヴリオ「そうだ。他に理由があるならともかく、世界を救う救世主が、一人でなければならない道理などない」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 情報収集 『死海文書』とは何か 《任意の情報収集技能》難易度5 『黙示録』にある世界滅亡への道筋に抗った結果の記された書物。 真の救世主の生誕について、具体的に書かれている。 著書は、神より直接神託を受けた、イスカリオテのユダである。 ※『真の救世主』の情報項目が開放される。 クリス「ユダ、か……これは偶然と片付けるには、余りにも一致し過ぎている」 クリス「僕に与えられたコードネームはジューダス、つまりがユダ。まあ、君達に絆された僕の裏切りも、恐らく想定内だとは思うけれど、ね」 真の救世主 《任意の情報収集技能》難易度10 神との契約を成し遂げる者。 真の救世主として神に選ばれたのは、数奇な運命の下に生まれた、PC1である。 ラルフは息子であるPC1から力を奪い、己が真の救世主となることを目論んでいる。 神と契約をする、ということは、神の代行者あるいは新たなる神として、権能を振るうこととなる。 新しい世界に造り替えることも、過去の世界線に介入することも、天使大戦がなかった世界に書き換えることすら出来るだろう。 ただし、神の力を人の身で振るうことは出来ず、契約者は人としての理を外れた、天使と同等の存在、天使人(ネフィリム)となる(具体的に言うとNPC化する)。 また、介添え役の少女と共に、新世紀のアダムとエヴァ、という存在となる。 天使人に最も近い存在はセラピアであるが、桂は『人の手によって作られた、天使人に近い存在』であり、神の怒りに触れる存在である。 ヴィヴリオ「なるほど。神の力を振るう者は、一組の天使人の伴侶でなければならない。そういうことか」 ヴィヴリオ「だとしたら……ラルフは結局、誰を選んだのだ?ゾフィーか?」 クリス「あるいは、神の力を以て、その誰か、を復活させようとしているのかも知れないね」 ヴィヴリオ「であれば、ソコラタ、オノマ、サラサ、光子……待てよ、アンナ、エクリシア、という可能性もある。……少なくとも、私ではないのだけは、確かだ。あいつが真に愛したのが誰かなんて、私にはどうでもいいことだ」 ヴィヴリオはいつの間にか泣いていた。 ※PC4がヴィヴリオに対しアクションを起こさない場合 クリス「……ヴィヴリオ大佐、どうぞ」 ハンカチを差し出すクリス。 ヴィヴリオ「……すまない。どうやら少々、情緒不安定になってしまったようだ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC2、他のPCの登場は不可 桂のシーン 真の救世主の情報に絡み、桂が神の怒りに触れる存在である、という話をすることになった。 桂「はー、カミサマはわたしの存在が気に入らない、と。へーふーんほー」 桂「ま、そりゃそうだよね。一度死んだ人間が甦る、なんてホラーか三文芝居の中でしかないよ。それに、自然の摂理からも外れてるからね。カミサマも怒るだろうさ」 桂「だからって、わたしは黙ってないよ。抗うよ、全力でカミサマに。どんな形であれ、わたしは、ここに、いるんだから」 桂「わたしは、もう運命なんて信じてない。運命を信じるのであれば、わたしは一度死んだ時点で、全部終わりだった」 桂「あの時は、もう自分の身体が限界だって分かってたから、後を託せる誰かの為に、この命を使う、って決めてた。結果として、PC1を助けて、わたしは死んだ」 桂「セラピアが意味深なこと言ってたんだ。カミサマとやらが定めたわたしの運命は、本来そこまで。だから、その先は、本来なら無い筈のもの」 桂「君に、そしてみんなに、わたしは凄く感謝してるんだよ?無かった筈のわたしの未来を、創り出してくれて」 桂「わたしは、この天使大戦におけるイレギュラー。なら、とことんやってやろうじゃないのさ。カミサマからすれば、ちっぽけな存在かも知れないけど、その人間の! 怒りってモンを……見せてやるぜ!ってな感じでさ」 桂「それにね。ちっちゃい頃の夢が、もう少しで叶いそうな気がするんだ。何かって?まだ教えなーい」 桂の専用オーギュメント《アザゼル》が解放される。 効果は『神の理を破壊する』。 タイミング:いつでも、対象:シーン、射程:シーン、代償:なし 使用したシーンの間、あらゆるエネミーの権能(災厄も含む)を使用不可にし、[タイミング:常時]の権能はシーン終了時まで効果を失う。 《アシェル》とは異なり、オーギュメントの使用は可能。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC1、他のPCの登場は不可 セラピアのオープンアップ条件は、シナリオダーザインの感情を【絶望】から、ポジティブなものに変更する事です。 セラピア「ボクを信じてくれるの?もしかしたら、キミを本当に騙してたのかも知れないよ?」 セラピア「ボクはずっと、キミが救世主となるよう導いて来た。それらが全て、パパちゃんの手のひらの上であることを知らずに」 セラピア「……ボクが信じてきたものが、全て崩れちゃった。ボクは、何の為に頑張って、今まで生きてきたんだろ……分かんなくなっちゃった」 セラピア「ママちゃんから何度もキミの話を聞いて、ボクはキミの為に生きる、ってずっと思ってた。でも、それすらも、パパちゃんが仕組んだ計画の想定内だった」 セラピア「ママちゃんは、このこと知ってたのかな……。もう、確認なんて、出来ないけど……」 セラピア「ねえ、PC1ちゃん……ボクはキミに、黙ってたことがあるんだ。今更かも知れないけど、ごめんなさい」 セラピア「ボクの正体は、ネフィリムどころか、地上に転生したガブリエルそのものなんだよ。英雄を導く介添え役。その後の役目は、知らなかったけど……」 セラピア「……あと、この際だから、伝えておくね。言えなくなっちゃうかも知れないから。……キミが好き。家族としてじゃなくて、一人の男の子として」 セラピア「キミは、誰にも渡さない。勿論、パパちゃんにも、ね」 セラピア「雛ちゃんとは、きっちり勝負付けなきゃ、かな……。同じ、半分血の繋がった人を好きになった者同士として」 セラピア「ボク、結構独占欲、強いんだよ?」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 キミ達は再び、ラルフと対峙した。 ラルフは合衆国の全勢力を結集し、キミ達を迎え撃とうとしている。 ラルフ「親孝行する気になったか?」 ラルフ「死海文書の最後にはこうある。真の救世主が現れたとき、神との契約が為され、世界は生まれ変わる、と」 ラルフ「救世主となるべくして生み出された、俺こそが真の救世主となるべき存在。PC1、お前はその為の贄として世界に捧げられる、生贄の子羊だ。俺はこの時を、60年待った」 ラルフ「その点セラピアはよく頑張ってくれた。お前を丸々と肥やし、こうして俺の前に捧げに来てくれたのだから」 セラピア「ボクはパパちゃんの為に、今まで頑張ってきたんじゃない。PC1ちゃんの為に、頑張ってきたんだよ。パパちゃんの思惑、今ここで全部否定する!」 ラルフ「そうか。親の言うことを聞けないなんて、いけない子達だ。これは、少しお仕置きしないとな?」 セラピア「よく言うよ、今まで放っといた癖に」 ラルフ「ハハッ、違いない」 ラルフ「遠山桂という少女の復活、クリスの裏切りなど、死海文書との些細な違いはあれど、大筋は変わらない。お前達には、俺の為に死んでもらう」 セラピア「そうは問屋が卸さないんだよ〜」 桂「その些細な違いが生み出す、奇跡ってやつを見せてあげる。ね、PC2」 クリス「残念だったね。僕はもう、あなたの道具じゃないんだ」 会話を終えたらシーンを終了する。 ダーザイン5レベルを解禁する。 セラピアのダーザイン以外のオープンアップ条件はない。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 ラルフ「総統が秘密裏に集めていた、2000年前の救世主にまつわる3つの聖遺物、聖槍、聖杯、そして聖櫃。それを今、開陳しよう」 ラルフ「メンシェンイェーガーとは、結果的に聖櫃を模したもの。言わばこれは、メンシェンイェーガーのプロトタイプにして、神の祝福を受けたもの。止められるものならば、止めて見せろ」 フーファイター:アークとの戦闘となる。 フーファイター:アーク、レギオン ← 1000m → レギオン ← 1000m → PC フーファイター・アーク HP:200 【肉体】20 【感覚】25 【理知】25 【聖霊】20 行動値:18 《聖槍》 判定値25 技能レベル5 ダメージ+18 射程:1000m 《聖杯》 アークのHPが0になった時に宣言する。シーン中のエネミーのHPを全回復する。これは特技とみなし、《アシェル》《アザゼル》の対象にならない。1シナリオ1回使用可能。 以下の権能は全て、《アザゼル》で使用不可能となる。 《ケルンV》 60点までのダメージ無効 《奇跡》×5 《神罰》×2 《疾風怒濤》×2 《星を落とす者》×1 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×1 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《凍り付いた心》×1 ミドルフェイズシーン1でセラピアに対して使用済み レギオンのデータは、ルールブック掲載のドミニオンのデータに、《援護防御》を追加したものを使用する。 戦闘終了後 ラルフ「馬鹿な、俺が破れる、だと?」 ラルフ「それとも、俺の方が生贄だった、というのか?なら、俺が信じてきたこの60年は……」 ヴィヴリオ「そうだ、ラルフ。お前も、神に踊らされた一人に過ぎなかった、ということだ」 ラルフ「そんな……じゃあ俺の人生は、全て……」 ヴィヴリオ「……そうだ。神の敷いたレールの上を、走らさせられていただけだ。死海文書の記述を、それが自らの意志だと、ずっと勘違いして」 ラルフ「なら俺は、狂言回しの道化に、過ぎなかったのか……」 セラピアはラルフの姿を悲しげに見つめていた。 セラピア「……パパちゃん、もう、終わりにしようよ」 ラルフ「おのれ神め……俺は所詮、真の救世主が現れるまでの、繋ぎでしかなかった、と言うのかっ……!」 聖槍を天に向けて投げ付けるラルフ。 聖槍は飛び去り、見えなくなったかと思うと、天界の門が開く。 そこから稲妻が降り注ぎ、フーファイター:アークを焼き尽くす。 ラルフ「ぐわぁぁぁぁっ!!」 セラピア「パパちゃん!?」 ラルフ「おのれ……神……め…………」 ラルフが消滅すると天界の門が開き、神が降臨する。 神「我の前に立つ前に 数え切れぬほどの 命を もて遊びたる 呪われし者共よ……」 神「我が名を称えよ 我が 栄光に満ちた 並ぶ者無き 名を称えよ」 神「……真なる救世主 PC1 そして その介添人 堕天せし大天使ガブリエルこと セラピア・パルマコンよ 今こそ救世主としての役目を果たせ さすれば 汝ら 呪われし者共の罪は 全て 赦される」 神「おお 人の手により作られた おぞましきネフィリムよ 我が前から疾く消え失せよ さすればその二度目の命 取らずにおいてやろう」 神「PC1よ この荒廃した世界に 再び 光を」 セラピア「どうするの、PC1ちゃん……?」 桂「ねー、あんなこと言ってるよ、PC2?」 神に従った場合、神と戦闘することなく、エンディングフェイズに移行します。 PC1は真の救世主となり、オーギュメント《メサイア》が使用可能となる。 一つだけ願いを叶えることが出来る(神を殺す、は不可)。 世界を新しく造り替えることも、過去の世界線に介入することも、天使大戦が無かった世界に書き換えることも可能だ。 1シナリオ1回だけ使用可能。 ただし、PC1とセラピアは人としての理から外れる為、『最初からいなかった』ことになる。 神に反逆した場合、シーン2で神との戦闘が発生します。 PC全員は神に反逆する者となり、オーギュメント《ルシフェル》が使用可能となる。 《エヴァU》《アザゼル》を除くあらゆるオーギュメント(特殊、専用含む)として使用出来る。その際は使用したオーギュメントに、効果や代償は準ずる。 1シナリオ1回だけ使用可能。 また、神を倒した場合、エンディングフェイズ以降、福音による奇跡が発生しなくなります。 セラピア「それがキミの選択なんだね。なら、ボクは従うよ」 神に従う 神「契約は為れり 光あれ」 《メサイア》の効果を決定後、エンディングフェイズに進む。 神に反逆する 神「汝らの 罪を数えよ 我が前に立つまでに 犯した罪の数々 万死をもっても なおつぐなえぬ」 神「死を与え 地獄で 責め続けた後 その転生の末の末まで 災いをなし 罰を与えん」 神「では汝ら 我が雷に撃たれ 地獄へ落ちよ!永遠の業火に焼かれよ!悪魔よ!悪魔と手を結んだ人間よ!」 シーン2に進む。 シーン2 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 神との戦闘 一時的に開かれた天界でラストバトル。 人が存在するにはエーテル濃度が高過ぎる為、毎クリンナップにアガペーが2D6上昇する。 神 ← 2000m → PC 神 HP300 【肉体】100 【感覚】100 【理知】100 【聖霊】100 行動値:20 回避はしない 《ゴッドボイス》 判定値100 技能レベル5 対象:単体 射程:シーン ダメージ+100 この攻撃は白兵攻撃であり射撃攻撃であるとし、突き返しは射程内であればどちらでも可能。 《飛行》 《真なる神》福音による攻撃意外全て無効 ※これのみ、《アザゼル》で無効化不可 以下の権能は全て、《アザゼル》で使用不可能となる。 《疾風怒濤》×無限大 《奇跡》×無限大 《神罰》×無限大 《難攻不落》×無限大 《復活》×無限大 《星を落とす者》×無限大 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×無限大 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《黒き業炎》×無限大 《虚空の城塞》×1 『天界』を作る為に使用済み 戦闘終了後 神「呪われし者たちよ ついに 最大の罪を犯したな 創造主である 我を滅ぼすとは」 神「万物の父である 我を滅ぼした今 汝らには 頼るもの すがるものは 何も無い」 神「覚えておくがよい 頼るもの すがるもの無く 生きていけるほど 人は強くない」 神「されど いくら 人が 我に救いを求めようと 神は 既に いない」 神「汝らの もがき苦しむ様が 手に取るように 浮かぶぞ さらばだ 呪われし者 愚かなる人間どもよ」 世界への怨嗟の声を上げ、今此処に、神は滅んだ。 天界が、閉じるのではなく、消えていく。 神が消滅したことで、維持出来なくなったのだ。 ……ここからは、人間の力だけによる世界が、始まる。 エンディングフェイズ ・神に従って世界を作り直した ・神に反逆し、神を滅ぼした どちらを選んだかによって、エンディングは分岐する。 世界を作り直した場合、PLと相談して、シーンを演出すること。 案としては、 ・新世界の神となり、世界を創造したり見守る ・過去の時間軸に介入し、本来失われる筈だった命を救う ・天使大戦の起こらなかった世界線に修正する 等である。 ・新たに現れた敵、堕天使軍団と戦う ・自分の好きなNPCと結婚したり所帯を持つ この辺はPLの好みで。 特に希望がなければ、シナリオダーザインで指定されたNPCと、天使大戦を振り返るのが良いだろう。 以下は、神を滅ぼした場合のエンディングの一例である。 シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオから、今後も護衛を頼まれる ヴィヴリオ「ひとまず、終わったな。長かった……ノルトラントから始まった、この60年……本当に、長かった」 ヴィヴリオ「とは言え、問題は山積みだ。天使大戦の終戦処理、疲弊したヤシマの国力回復、天使同盟の残党狩り、それに荒廃した世界をこれからどうしていくか……」 ヴィヴリオ「ここからは戦争屋の我々ではなく、然るべき人材を登用して……と言いたいところだが、まだしばらくは、ボクも付き合わされるのだろうなあ」 ヴィヴリオ「PC4、その間の護衛を頼みたい。身辺に、心から信頼出来る者が欲しいんだ」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 クリスとの会話 クリスと黙示録の話をする クリス「結局のところ死海文書とは、黙示録の記述を元に、都合良く解釈しただけの偽典でしかなかったようだ」 クリス「結果として、黙示録は最後の最後で、人間によって否定された。だがもしあの時、PC1が神と契約していたら、結局は同じこと……この世界が滅亡していたのかも知れない」 クリス「リセットしてやり直したり、過去に戻って歴史に介入したり、ループさせて二周目させたとしても、この世界自体は否定される訳だからね」 クリス「だがキミ達は、それを拒み、神を滅ぼした。もう神の力、奇跡に頼ることは出来ない。ここからは、人間の力だけで生きていかなければならないんだ」 クリス「まあ、及ばずながら僕も力を貸そう。法王を倒しました、めでたしめでたし、ではないからね。まだ、世界に平和が訪れた訳ではないのだから」 クリスの正体を問われた場合(これは公式設定ではない) クリス「……さて。そろそろボクも正体を明かすべきかな。ボクの正体は、大天使サンダルフォン。メタトロンの兄弟さ。メタトロンより、人間というものを傍で見極めて欲しいと頼まれ、自ら地に降りた者」 クリス「だから僕は、メタトロンの加護を受けたPC1達に惹かれ、そして監視していた。だけど、これでその任務も終わり。これからは、人間の営みを見守っていくとしようか」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 桂との会話 桂からマスターになって欲しいと言われる 桂「ねえ、PC2。わたしを公私共々、自分のものにする気はないかね」 桂「いやさあ、わたし完全機械化兵じゃない?基本的に軍の所有物になる訳ね。今はヴィヴリオ大佐をマスター登録してるから、自由に出来てるんだけど。それで、法王倒して天使大戦が一応終わった訳じゃない?そうすると、わたしはとってもビミョーな立ち位置になる訳だ。黒い天使核を持つギアドライバーであり、世界を救った救世主であり、でも軍の持ち物、と」 桂「だけど君がわたしのマスターになれば、その辺の山積みになった問題を一発で解決できる訳」 桂「今なら、超お買い得だよ?」 桂「いやー、言ってみるもんだね。ところで早速、強請(オネダリ)いっすか?」 桂「恥ずかしくって、いろいろ誤魔化そうと思ったんだけどね。……わたしを、君のお嫁さんにして下さい」 桂「ちっちゃい頃からの夢だったんだ、お嫁さん。……絶対に叶わない、って一度は思ったのにね。その夢がもう一度見れたのは……君のおかげ、だよ?」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 セラピア、雛子からどちらを選ぶのか迫られる セラピア、雛子との会話 セラピア「……終わったね」 セラピア「これで、ボクの人生の目的も、果たされちゃった訳だ。……これからボクは、どうしたらいいのかな」 セラピア「ねえ、PC1ちゃん。ボクと……」 雛子「ストップです、セラピアさん。抜け駆けは許しません」 雛子「まずは、お二人とも、法王との戦い、お疲れ様でした。色々と思う事があると思います」 セラピア「……ま、そりゃ、ね」 雛子「ですが、それは今は置いといて。雛子だって、お兄様が一人の男性として好きなんです。このタイミングを逃したら、セラピアさんにお兄様を取られちゃいます」 セラピア「……ちょうどいい機会かもね。ボクも、雛ちゃんときっちり決着付けとかないと、とは思ってたんだよ」 雛子「なら、抜け駆けしようとしたことは、許してあげます」 セラピア「ありがと、雛ちゃん」 雛子「勝負は、公平にいかないといけませんから」 セラピア「あはは、耳が痛いなあ」 雛子「……さて、では改めて」 セラピア・雛子「「PC1ちゃん(お兄様)、どっちを選ぶの(選ぶんですか)?」」 セラピアを選んだ セラピア「本当に、ボクでいいの?……ありがとう、ボクを選んでくれて」 雛子「……おめでとうございます、お二人とも。……こうなったら、お兄様よりいい人、見つけちゃいますからね。後で後悔しても、知りませんからね」 セラピア「雛ちゃん……」 雛子「セラピアさん、なんて顔してるんですか。お兄様が選んでくれたんだから、もっと笑顔になってくれないと。諦め、つかなくなっちゃうじゃ、ないですか……」 セラピア「……うん、そだね。(満面の笑みを浮かべて)大好きだよ、PC1ちゃん!」 雛子を選んだ 雛子「本当に、雛子でいいんですか?」 セラピア「おめでと、二人とも。……じゃあね、PC1ちゃん。二人でお幸せにね」 雛子「セラピアさん、何処に行くんですか」 セラピア「女には、涙を見られたくない時もあるのだ。桂ちゃんに慰めてもらおっかな……ダメだ。今頃PC2ちゃんと、らぶらぶしているに違いない」 セラピア「ま、いいや。大丈夫、いきなり姿消したりしないから」 雛子「セラピアさん……」 セラピア「なんて顔してんだい、雛ちゃん。PC1ちゃんが雛ちゃん選んだんだから、もっと笑顔になってくれないと」 雛子「……はい。大好きです、お兄様。……雛子はずっと、お兄様の傍にいます。死が、二人を分かつまで」 二人とも、言った セラピア「二人とも、って……欲張りだねえ。だがそれがいい」 雛子「英雄、色を好むって言いますから。……お兄様も、そうだったんですね……まあ、いいですけど」 セラピア「雛ちゃん、PC1ちゃんは二人で半分こ。それでいい?」 雛子「独り占め出来ないのがちょっとだけ不服ですけど、文句は言えません。お兄様が雛子を選んでくれた、それで充分です」 セラピア「PC1ちゃん、二人とも寂しがらないように、いっぱいスキって言ってよね」 雛子「そうです。二人とも、なんて欲張りな事言ったんだから、お兄様にはその義務があります」 セラピア「じゃ、雛ちゃん。せーので行くよ?」 雛子「はい。せーの」 セラピア・雛子「大好きだよ(です)、PC1ちゃん(お兄様)」 経験点 災厄の分の経験点は特に計算しないこと。 無限に経験点あげる訳にはいかないでしょ?