今回予告 新人ギアドライバーとして、双子の姉妹が徴兵された。 姉の『しあ』は誘導兵器の才能、妹の『ありす』は近接戦闘の才能が見い出される。 そして彼女たちは、お互いのナビゲーターを務める事の出来る、非常に優秀な人材だ。 その特性もあり、開発中のシュネルギア:スヴァン改のテストドライバーとして選ばれる。 白銀のスヴァンは、まるで星座のはくちょう座のように、大空を舞う。 ならば姉妹は、ふたご座の伝説をそのままなぞるのだろうか? エンゼルギア天使大戦TRPG ショートキャンペーン[キミガイルセカイ]第1話 『生贄のGemini』 生まれたときから、ずっといっしょ。 だから……死が、二人を分かつまで、いっしょ。 PC1:ギアドライバー/ナビ:トゥアレタ キミは商店街で、荷物を落とした姉妹と知り合う。 多分、どこかで再会する、そんな予感がした。 シナリオダーザイン【天明しあからの感心】 ※天明姉妹と仲良くしてほしい。 PC2:ギアドライバー/ナビ:伊音 キミは商店街で、荷物を落とした姉妹と知り合う。 多分、どこかで再会する、そんな予感がした。 シナリオダーザイン【天明ありすからの興味】 ※天明姉妹と仲良くしてほしい。 PC3:ソルジャー キミは新人ギアドライバーの姉妹の教育と調査を、ヴィヴリオから命じられた。 ヴィヴリオが双子に妙にこだわっている気がするのは、気のせいだろうか? シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 ※ヴィヴリオからの命令を遂行してほしい。 PC4:ウィザード キミはシュネルギア開発チームの一員だ。 現在はシュネルギア:スヴァンの改良に携わっている。 そんなキミへの、ヴィヴリオや中島三郎の信頼は厚い。 シナリオダーザイン【シュネルギア開発チームからの信頼】 ※スヴァン改の開発に尽力してほしい。 天明(てんめい)しあ:姉、ギアドライバー/アーティラリー(誘導) 能力値:4/7/7/7/4、ナビとしての能力は【感覚】+1、【理知】+2、【聖霊】+2 天明(てんめい)ありす:妹、ギアドライバー/サムライ(白兵) 能力値:8/7/3/7/4、ナビとしての能力は【肉体】+2、【感覚】+1、【聖霊】+2 グラエキア(ラテン語でギリシャ)からの亡命者。 シュネルギア:スヴァン改 装甲25、整備性±0、HDP2 スヴァンA改:能力値9/6/2/4、《踏み込み》 スヴァンB改:能力値2/6/9/4、《ジャミング》 オートアクションで変形出来る。 他のシナリオと兼ね合いで、時期は7月下旬〜末。8月に入る前とします。 本シナリオのNPCの双子は、助けることが出来ません。 また今回、福音フェイズはありません。 PLについて、第二話『Revelation』と合わせ、PL全員が一人ずつギアドライバーのPCを選択するようにして下さい。 第三話『MARIONETTE MESSIAH』にて、PCが全員ギアドライバーになる為です。 ※GMへ 本シナリオはヴィヴリオBに触れる描写がある為、キャンペーン等でヴィヴリオBのシナリオを遊んだ後は、ヴィヴリオの台詞を適宜修正する事。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC3 司令室。キミはヴィヴリオに呼び出されてここにいる。 ヴィヴリオ「新しいギアドライバー候補が見つかった。しかも二人同時にだ」 ヴィヴリオ「天明しあ、天明ありす、という双子の姉妹だ。グラエキアからの亡命者で、両親は亡命の際に命を落とし、今は瑞穂で二人で暮らしている」 ヴィヴリオ「二人とも黒い天使核を持っている、というのは、幸か不幸か……」 ヴィヴリオ「片方だけに発現して、二人を引き裂くことにならずに済んだのは、良かったのかも知れん」 ヴィヴリオが妙にセンチだ。双子に何か思い入れでもあるのだろうか? ※ヴィヴリオBについて、以前に触れていない前提の描写である。 ヴィヴリオ「明日、徴兵される手筈となっている。お前には姉妹の教育及び調査を命じる。今、少々人手が足りなくてな」 ヴィヴリオ「色々頼んで済まんが、よろしく頼む」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 キミはシュネルギアの開発チームの一員であり、ヴィヴリオ、中島三郎と共に、日々シュネルギアの開発・改良に勤しんでいる。 現在携わっているのは、近接戦闘と誘導兵器を両立する可変機体、シュネルギア:スヴァンの改良プランだ。 三郎「おいPC4、ちょっと来てくれ。スヴァンの改良プランについての相談なんだが……」 ヴィヴリオ「ふむ……私も参加させてもらおうか」 三郎「おう、大佐。ちょうどいい所に来てくれたぜ」 ヴィヴリオ「私の意見だが……スヴァンの長所は可変機体である事だが、今のスヴァンは、状況に即時対応出来るとは言い難い。そこでだ。変形をより迅速に行えるよう、V機関の出力強化をメインに改良すべきだろう」 ※具体的には、マイナーアクションで変形出来るのを、オートアクションでいつでも変形出来る、に変更、また搭乗時の【聖霊】の修正が上がるようにする、という案である。 三郎「確かに、そこを強化すれば、もうちっと使い物になるだろうな。PC4、お前ェさんはどう思う?」 三郎「合体、変形は男の浪漫だからな。まあ、兵器にロマンを求めるのも、どうかとは思うけどな」 ヴィヴリオ「後は、白兵戦も誘導兵器の演算もこなせる人材がいるかどうかだ。そのような都合のいい者など、そうそういないからな」 三郎「後は、ギアドライバーとナビゲーターが兼任出来て、尚且つ得意分野がそれぞれ白兵戦と誘導兵器で、お互いのナビゲートが出来る……もっと無理な相談だな、そいつは」 ヴィヴリオ「流石に、スヴァンの運用の為に、草薙とクレーリオンで組ませる訳にも行かんしな。その二人には、PC1とPC2というパートナーが既にいる。……無い物ねだりだな、全く」 三郎「とりあえず改良プランについては、大佐の言った方向で進めて行こうぜ」 ヴィヴリオ「私からも頼む。スヴァンが今後使い物になるかは、PC4、お前の手腕に掛かっている」 シナリオダーザイン【シュネルギア開発チームからの信頼】 シーン3 シーンプレイヤーはPC1とPC2、合同オープニング PC1とトゥアレタ、PC2と伊音、キミ達はたまたま商店街で行き会い、折角なので一緒に買い物することにした。 これはもしかしてダブルデート!?……と思ったのも束の間、伊音とトゥアレタは二人で洋服屋に入り、長時間品定めしている。 キミ達が二人を待っていると、目の前が見えないくらいオレンジの詰まった紙袋を抱える少女と、両手で買い物袋を持った少女が歩いていた。 ありす「ねえお姉ちゃん、そんなに袋に詰め込んでホントに大丈夫?」 しあ「……多分」 案の定、袋が破れて、オレンジがごろごろと落ちる。 しあ「あ……」 ありす「もう、お姉ちゃんってば!あ、そこの人!足元に転がったオレンジ、拾ってくれませんか?」 ありす「拾ってくれて、ありがとうございます」 しあ「……ありがとう、ございます」 二人を見ると、そっくりだ。恐らく双子だろう、服やリボンの色、髪型で対になるようにコーデしている。 ありす「オレンジ、傷だらけになっちゃったね」 しあ「……そうだね。ママレードに出来る量、減っちゃうな……ありす、ごめんね。わたし、ありすの言う事、ちゃんと聞いとけば良かった……」 しゅん。 ありす「んー、中身は無事っぽいから、傷のついたオレンジはジュースにしちゃおうよ」 しあ「……そうだね。あ、あの……」 ありす、と呼ばれた少女の方を見る。 ありすは頷いてから「もし良かったら、お礼をしたいんですけど、この後お暇ですか?」 そこに、二人がブティックから出て来る。二人とも、大きな紙袋を持っている。 トゥアレタ「ごめんね、お待たせ。えーと、そちらのお二人は……」 伊音「まさか貴様ら、ナンパでもしたのか?」 伊音から殺気を感じる。 しあ「……お連れ様がいたんですね、失礼、しました」 ありす「誤解されそうなんで言っておくと、落とし物を拾ってもらったんです。そのお礼を…って思ったんですけど、逆に失礼ですよね」 伊音「こちらこそ、失礼した。PC2、それを早く言え」 トゥアレタ「有無を言わせぬ迫力だったのは、伊音だと思うんだけど……」 伊音「む、むぅ……」 ありす「じゃあ、失礼しますね」 しあ「……失礼します」 トゥアレタ「……で、いつまで鼻の下伸ばしてるの、二人とも」 伊音「……そうか。二人とも、帰ったら、道場へ来い。その根性、叩き直してくれる」 キミ達は基地に戻った後、伊音とトゥアレタにこってりと絞られる羽目になった。 やれやれ、酷い目にあった。 だが……あの二人には、何だかまた会いそうな気がする。 問題は、どこで再会するか、なのだが……。 PC1:シナリオダーザイン【天明しあからの感心】 PC2:シナリオダーザイン【天明ありすからの興味】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 PC達への紹介 司令室。新人が来るという事で、全員集合している。 ヴィヴリオ「皆、揃っているな。お前達に新しい仲間を紹介しよう」 しあ「……天明、しあです。よろしく、お願いいたします」 ありす「天明ありすです。よろしくお願いします」 しあ「左のサイドテールで青のリボンをつけてるのが、妹のありすで」 ありす「右のサイドテールで赤のリボンをつけてるのが、しあお姉ちゃん。……あれ?四人は、この前の……」 伊音「ん?確かPC1とPC2がナンパしたと勘違いしてしまった二人か。その節は失礼した。私は草薙伊音、ヤシマ陸軍中尉だ。以後、よろしく頼む」 トゥアレタ「トゥアレタ・クレーリオン、G3少尉です。よろしくね、しあさん、ありすさん。それにしても、二人とも、よく似てるわね……リボンと髪型で分かるようにしてくれなかったら、どっちがどっちか分からないかも」 ありす「うん、私たち一卵性の双子だから。だから、リボンの色と髪型で、区別してるんだ」 しあ「……間違えられると困るので、色と髪型はいつも、対称になるようにしているんです」 自己紹介を終えたら、以下の描写を読み上げ、シーンを終了する。 ヴィヴリオ「ではこの後、天明姉妹の適性等を見る為、リヒトヴィッツ大尉の指導の下、シミュレーターにて訓練を行う。全員、遅れないようにな」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 訓練、色々と適性を試してみる、しあとありす、とても息の合った連携を見せる アクシア「じゃあこれから、適性試験を開始するわよー」 しあとありすの適性を調べる為、ナビゲーター総出で訓練を行った結果。 トゥアレタ「ふんふん……しあ少尉は、わたしと相性が一番良いみたいね。次点がセラピア」 しあ「……わたしは、後方からの支援が、向いてるみたいですね」 伊音「ありす少尉は、私と一番相性が良いようだな。次が……八坂か。八坂の反応速度についていくのは、少々無理があるようだが」 ありす「私は前で戦う方が、性に合ってるみたい。この辺は、性格出てるかなー」 しあ「……そうだね。性格は、お互い結構、違うからね」 アクシア「誰か、何か意見ある?PC3(階級)、何か所見ありますか?」 アクシア「さて、ギアドライバーとしての適性はこれで分かったわ。次は、ナビゲーターの適性試験ね」 アクシア「んー……そうね、しあ少尉、ありす少尉。試しに、お互いナビゲートしてみてくれる?こういうのって結構、相性が大事なのよね。S.Q.U.I.Dがあるから技術は後からでも何とかなるけど、お互いの相性ばっかりは、後付けでどうこう出来るものじゃないわ」 しあ「……分かりました。やってみます」 ありす「相性かー。お姉ちゃんと私なら、多分すっごく相性いいと思うんだよねー」 そして実際に適性を見た結果、アクシアの見立て通り、お互いにナビゲートした結果は、しあとトゥアレタ、ありすと伊音が組んでみた時と同程度の成績を叩き出した。 アクシア「ナビに回った場合は得意分野と違うのに、これだけの成績……。やっぱり双子って、通じ合ってるのね……」 ありす「ねーねーお姉ちゃん♪」 右手を挙げて。 しあはありすの挙げた手を見て、こくりと頷き「……いぇい♪」 ハイタッチする。 ありす「うん、やっぱり思った通りだった!お姉ちゃんと私のコンビは、きっと最強だよっ!」 しあ「……気が早いよ、ありす。でも……わたしも、誰かと組むなら、ありすとがいいです」 アクシア「……こういう結果を目の前で見せられたら、納得するしかないわね。いいわ、アタシからもヴィヴリオ大佐に上申してみる。PC3(階級)も、それでいいかしら?」 トゥアレタ「ねえ、これから、しあさんとありすさんの歓迎会を開きたいなって思うんだけど、みんな、どう?」 伊音「仲間同士、親睦を深めることは重要だ。戦闘での良い連携にも繋がる」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC1、PC2自動登場、PC3とPC4は任意 新しい仲間が増えたので、瑞穂亭で歓迎会を開くことになった。 エリザ「いらっしゃいませー♪ご予約の皆様、お待ちしてましたー♪」 エリザ「ご注文をどうぞー♪」 伊音「羊羮と抹茶を頼む」 トゥアレタ「わたしはその……ところてんで……」 ありす「PC2さん、ここのオススメって何ですか?」 ありす「じゃ、それにしよっかな。お姉ちゃんは?」 しあ「……わたしも、同じもので……」 ありす「えー、別のがいいよー。違うの頼んで、一口もらいたいなー」 しあ「じゃあ……PC1さんの、オススメは何ですか?」 しあ「では、それにします」 エリザ「はーい、お待たせしましたー。こちら、注文の品でございまーす」 目の前に並ぶ甘味。 一同「いただきまーす」 ありすは自分のを一口食べたところで ありす「お姉ちゃん、あーん」 口を開けて待っている。 しあ「はい、あーん」 ありす「んー、美味しい!はい、お姉ちゃんも、あーん」 しあ「……うん、ありすのも美味しいね」 しあ「……ありす、ほっぺたにクリームついてる」 ありす「えっ、どこどこ?」 見当違いの場所を拭いている。 しあ「……ここ」 そう言って、頬のクリームをぺろりと舐める。 ありす「くすぐったいよ、お姉ちゃん」 トゥアレタ「えっと……人前でそういうのはちょっと……」 しあ、ありす「「えっ……?」」 伊音「うむ。姉妹仲が良いことは結構だが……」 ありす「ふー、美味しかった♪ね、みんな、この後まだ暇ある?」 しあ「どうしたの、ありす?」 ありす「もし暇だったら、みんなでカラオケ行かない?私、歌いたーい」 しあ「……わたしも、賛成」 伊音「ほう。では私も、ヤシマ陸軍仕込みの軍歌を聞かせてやろう」 トゥアレタ「伊音、こういう時は流行りの歌にしなさいよ……」 カラオケに行くことが決まったら、以下の描写を読み上げてシーンを終了する。 かなりの大所帯で行ったカラオケだが、非常に楽しかった。 特筆すべきは、しあとありすの息の合ったデュエットと振り付けだ。 大人しいしあが、ありすと一緒に、とても楽しそうな顔で歌っていた。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 スヴァン改完成、姉妹がドライバーに選ばれる ヴィヴリオ「シュネルギア:スヴァン改が完成した。可変機体によって、白兵戦と誘導兵器による戦闘を両立する、スヴァンの上位機体となる」 ヴィヴリオ「このスヴァン改のドライバーに、天明しあ少尉並びに、天明ありす少尉を任命する。二人の得意分野、そして互いのナビゲートが出来る、という点において、適任であると判断した」 トゥアレタ「変形可能な新機体かあ……リュンマあたりが聞いたら、ものすごく羨ましがるだろうね」 伊音「うむ。合体変形は、浪漫に満ち溢れているからな」 ※この辺の描写は、PC4のPLが主導出来るなら丸投げしても良い。 しあ「了解しました、ヴィヴリオ大佐」 ありす「了解です、ヴィヴリオ大佐。頑張ろうね、お姉ちゃん♪」 しあ「……うん。ありすとなら、頑張れる」 ヴィヴリオ「PC4から、二人に何か伝えることはあるか?」 管制官「緊急放送!瑞穂基地より距離3万にエンゼルハイロゥ!」 ヴィヴリオ「早速のお出ましか。天明少尉、初陣だがやれるな?」 しあ「……はい。足を引っ張らないよう、頑張ります」 ありす「ちょっと怖いけど……お姉ちゃんといっしょに、頑張ります!」 伊音「何、我らがついている。大船に乗った気分でいろ」 トゥアレタ「基本は、スヴァンB改でしあさんをメインにして、後方からの支援かな」 しあ「……はい。クレーリオンさん、よろしくお願いします」 ありす「トゥアレタちゃん、お姉ちゃんと頑張るから、よろしくねっ!」 ヴィヴリオ「では総員、出撃せよ!」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC3、PC4自動登場、PC1とPC2は任意 情報収集シーン あれから一週間が過ぎた。 天明姉妹は初陣で勝利を収め、幾度かの天使との戦闘を乗り越えていた。 〈情報処理〉〈事情通〉〈軍略〉難易度5 難易度1 天明しあ、天明ありすは双子の姉妹。 グラエキア系ヤシマ人であり、ヤシマ人らしからぬ名前なのはグラエキア語からとった為である。 姉しあはグラエキア語で右を表すデクシア、妹ありすは左を表すアリステラからとられている。 しあは大人しい性格で言葉少ななので、よくありすが補足している。ありすを大事に思っている。趣味は料理。 ありすは明るく活発な性格。お姉ちゃん大好き。趣味は食べること。 二人の共通の趣味は、カラオケで振り付きでデュエット。 難易度5 二人は合衆国のフーファイター部隊、“聖歌隊”の一員である。 今回の任務は、ゾフィー・V・シャウベルガーの命令で、シュネルギアを合衆国に持ち帰ることである。 ヴィヴリオ「ゾフィーの差し金か……彼女らの目的が分かった以上、放置出来ん。早急に身柄を確保しろ。……折角良いギアドライバー達が見つかったと思えば、これか……」 管制官「大変です!格納庫のシュネルギア:スヴァン改が緊急起動しています!」 ヴィヴリオ「くっ、思った以上に行動が早い。皆、急げ!」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 最初は描写を読み上げる。 《瞬間移動》を宣言して格納庫の天井を破壊し、飛び立ったシュネルギア:スヴァン改のコックピット内。 ありす「ねえ、お姉ちゃん。みんなと一緒にいた時間、楽しかったね」 しあ「……うん。でも、合衆国は裏切れない」 ありす「孤児で、餓死する寸前だった私たちを拾ってくれて、育ててくれた恩があるからね」 しあ「……うん。だからこの任務、どうにかして、達成しないと」 ありす「あ、第七艦隊から応援が来てくれた。良かったね、お姉ちゃん。これで安心、かな?」 しあ「……ありす、油断は大敵だよ」 2度目の《瞬間移動》を宣言し、増援の天使達と合流する。 出撃前、機体搭乗しながらブリーフィング。 管制官「瑞穂基地より距離5万にエンゼルハイロゥ!恐らく、天明姉妹を迎えに来たものと想定されます!」 ヴィヴリオ「天使を撃破し、スヴァン改を奪還せよ。今合衆国に、シュネルギア改の情報が漏れるのは、非常にまずい」 ヴィヴリオ「作戦自体はいつもと変わらんが……敵は、同じギアドライバーだ。PC1、PC2。あの双子を討てるか?」 伊音「命令とあらば、斬って捨てようぞ」 トゥアレタ「……ホントは嫌だけど……命令なら、そうします」 ヴィヴリオ「我々がやっているのはウォーゲームではなく、本物の戦争だ。やらねばやられる。敵に情をかけている余裕などない。それを忘れるな」 ヴィヴリオは複雑な表情を浮かべ「……それと。討つなら二人とも討て。片方生き残るのは、酷だ」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 スヴァン改 ← 500m → パワー/ストライク×3 ← 500m → ホイシュレッケ:ヤーボ×5 ← 500m → PC 勝利条件は『スヴァン改のHPを0にする』ことです。 シュネルギア:スヴァン改 HP:230(HPはA、Bで共有) 行動値:21で固定 ありすが操縦する、スヴァンA改: 【肉体】17【感覚】14【理知】7【聖霊】14【階級】4 白兵4、運動4、回避3、射撃3、芸事3、意志力3 《※接合》 成功数+14 《※気合一閃》 ダメージ+22、1回 《旋風撃》 ツヴァイハンダーで攻撃、判定値8、《※接合》を宣言し成功数+14、ダメージ+18、範囲(選択)に攻撃 《鎧通し》 ダメージ+17 《見切り》 成功数+17 しあが操縦する、スヴァンB改: 【肉体】8【感覚】14【理知】16【聖霊】14【階級】4 誘導4、探知3、運動4、回避3、砲術3、芸事3 《※接合》 成功数+14 《※狙撃》 ダメージ+21、1回 《予測射撃》 セットアップ、射程:視界、対象:場面に変更、1回 《飽和攻撃》 エーテル誘導対天使ミサイルで攻撃。判定値12、技能レベル4、成功数+14、ダメージ+19、防御判定−10 《デッドエンド》 メジャー直前、ダメージの移し替え不可 ミアハヴァッフェ、軽量装甲、パーソナルエンブレム、ミサイルランチャー(エーテル誘導対天使ミサイル×4) 1ラウンド目のセットアップに《予測射撃》を宣言。 行動値21のイニシアチブでBに変形し、メジャーで《飽和攻撃》。《※接合》《ケテル》を宣言して成功数+34、防御判定−10。 次のイニシアチブかダメージを受けた後のイニシアチブで《ピソン》を宣言し、九八式対天使砲で攻撃。判定値10、技能レベル3、《※接合》《ケテル》を宣言して成功数+34。ダメージ+「最大装甲値−現在の装甲値」。 ダメージが発生したら《ホド》と《ヒディケル》を宣言してダメージ+60。 更に《※狙撃》を使用し、ダメージ+21。 回避時はAに変形し、《見切り》《※接合》(+《ケテル》)で+31/51。 《ケテル》 成功数+20 《ホド》 ダメージ+10D6 《ティファレト》 成功数−15 《ヒディケル》 ダイスロールの結果を全て6にする、1回 《ピソン》 イニシアチブで追加行動、ダメージ+「装甲の最大値−現在の装甲値」、1回 合計7回使用する。 キミ達の攻撃が、スヴァン改のコックピットを貫く。 しあ「ありす、あなただけでも、助けるから……!」 しあが死亡ゲージを埋める。 ありす「お姉ちゃん!?しっかりして、お姉ちゃんは死なせないっ!」 ありすが3度目の《瞬間移動》(これで打ち止め)を宣言して、空域から離脱する。 戦いには勝った。 だが新型機であるスヴァン改を、半壊させたとは言え、奪われたのも事実。 これが、良くないことの予兆とならなければ良いのだが……。 エンディングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオの執務室。今後のシュネルギア開発プランについて、中島班長を交えて話し合っている。 三郎「スヴァン改、結局合衆国に盗られちまったなァ」 ヴィヴリオ「幸い、改良プランのバックアップはされている。スヴァンを改良するに当たって得られたデータを基にした、他のシュネルギア……シュトルム、ヤークト、マサムネ、カノーネ……の改修計画の進行に、支障は無い」 三郎「だけどよう、問題は、合衆国にゃ天使力兵器開発の天才、シャウベルガー博士がいることだな。スヴァン改から、どれだけデータと技術を奪われることか。それが目下の心配事だぜ」 ヴィヴリオ「そうだな……。次に襲来するフーファイターは、今までのものよりより強力な機体になるだろう。計画の進行を前倒しにし、備えなければならない。PC4。中島班長と協力し、改修計画を進めてくれ」 ヴィヴリオ「私の見通しが確かならば、戦況はここから一気に激しくなる。……一週間だ。シュネルギア改修計画を、この一週間で進めてくれ。そうしなければ、間に合わなくなる」 ※この描写は、黙示録を示唆している。黙示録(タイムスケジュール)に沿っている場合、アバドンの解析完了が8月6日となる為、ここまでにシュネルギア改を出さないと、アバドン戦、48時間攻防戦に間に合わなくなる為。 三郎「あいよ。PC4、こっから徹夜だな。お互い頑張るべえ」 ……もしかしたらヴィヴリオは、この天使大戦の裏にある、『何か』を知っているのではないだろうか。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオ「スヴァン改を奪われ、双子は討ち漏らした。これが後々の遺恨となることは、間違いないだろう」 ヴィヴリオ「双子、というのは、家族でも特に特別な関係だ。それを奪われる苦しみは、筆舌に尽くしがたい。だから、非情な判断ではあるが、殺るなら二人とも、と言ったんだ」 ヴィヴリオ「……ボクにも、双子と呼べる者がいたのさ。ボクは60年前に彼女を失った。今でも、その時の光景を夢に見ることがある」 ヴィヴリオ「双子の生き残りは、仇を討つ為ならばどんな事でもするだろう。例え悪魔に魂を売り渡そうとも。皮肉なものだな……。相手は、天使と共に戦う者だというのに」 ヴィヴリオ「一刻も早く、この戦争を終わらせるぞ。年端もいかぬ者達が前線で殺し合わねばならぬこの地獄を、終わらせる。……いや、ボクにそれを言う資格は無いか……。彼らを地獄へと導いたのは、紛れもなくボクなんだから」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 伊音との会話 伊音「敵ではあったが、あの天明姉妹、とても仲が良かったな」 伊音「双子ではないが、私にも紫音がいる。……大事な大事な、妹だ。兄はもう、亡くなってしまったがな……」 ※伊音が兄、理音を殺したことについては、ここでは触れないでおく。 伊音「……久しぶりに、紫音に会いたくなってしまった。私達だって、戦場に身を置いている以上、いつ会えなくなるか分からんからな」 伊音「なあ、PC2。一緒に、紫音に会いに行かないか。お前を紹介したいんだ」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 トゥアレタとの会話 トゥアレタ「……同じくらいの子と戦わなきゃならないの、やだな……。命令だから、とか、やらなかったら、こっちが死んじゃうから、とか……仕方ないのかも知れないけど」 トゥアレタ「あなたは、どう思う?」 トゥアレタ「……わたしは、みんなみたいには、割り切れない。伊音には戦士失格、って言われちゃうかも知れないけど……でも、だからって、戦わない、って訳には行かないんだよね」 トゥアレタ「早く戦争、終わんないかな……。ここで、わたし達の手で終わらせる、って言い切れれば、多少格好だってつくのにね。わたしには、無理。わたしは……みんなと違って、超人じゃない、から。ごめんね、メンタル弱くて……」 シーン5 マスターシーン しあはありすを庇い、瀕死の重傷を負った状態で、第七艦隊に帰還した。 ありす「お姉ちゃんを、お姉ちゃんを助けて下さい!何でも、しますから……!」 第七艦隊に出向していたゾフィー「しあの身体の損傷は、もうインプラントで補えるレベルではない。……今、何でもすると言ったわね?」 ありす「は、はい」 ゾフィー「では、今開発中のフーファイターのコアに、姉妹共々なってくれないかしら?」 正にそれは、悪魔の誘惑。 だが彼女には、それに乗る以外の選択肢は、無かった。 ありす「それで、お姉ちゃんは、助かるんですね……!」 ゾフィー「人の姿を捨てることになるけれど、構わない?」 ありす「構いません。お姉ちゃんが助かるなら」 しあ改めフーファイター・セイヴァー「わたし、死んだ筈じゃ……それに、この姿は、いったい……」 ありす改めフーファイター・ソテル「お姉ちゃんの身体は、治療不可能だったの。フーファイターの一部になれば助けられる、って言われたからお願いしたんだ。大丈夫、わたしもお揃いだよ」 セイヴァー「ありす、あなたは無事だったのに、あなたまで、そんな事しなくたって……!」 ソテル「いいの。お姉ちゃんと一緒の姿が、良かったんだから」 セイヴァー「ばか……」 通信の画面越しに ラルフ『素晴らしい……天明姉妹、正しく殉教者だ……』 ゾフィー「人の事は言えないけど……あなたも相当な外道よね」 ラルフ『何を言う、これこそ神の思し召し、というやつだよ』 ゾフィー「よく言うわね。全て計算通り、でしょう?殉教した者を元にした、救世主の為のフーファイターを作る為に、全部あなたが仕組んだ、計画」 ラルフ『ハハッ、勿論だとも!』 シナリオ執筆者の外道っぷりが漏れ出るあとがき あとがきが!長い!1シーンの描写ばりにあるよ!別に読まなくてもいいよ!書きたいだけだから! まず、このシナリオは『Revelation』の前日譚に当たります。このシナリオと『Revelation』ともう一本で、救世主三部作にする予定。 戦争の理不尽さ、と戦ってもらう予定です。 二人がエンディングフェイズのマスターシーンで移植されたフーファイター、セイヴァーとソテルは『Revelation』に出てくる2機です。 真っ先にこのマスターシーンが思い付いて書いたのよね。外道、ンンン!誉め言葉です、ありがとう。 双子のイメージには、今回予告にもある通り、ふたご座のカストゥールとポリデュークスを元にしています。 だから姉のしあが先に死んだ訳ですよ。 名前ですが、名字は月と太陽、で明の漢字使いたくて天明、しあはギリシャ語で右のデクシアより、ありすは左のアリステラがネーミング元です。そこ、オメガマン言うな。 副産物で、しあがメシアっぽい響きになった。次のシナリオに活かせる……! ジェミニだけに、一瞬名前をサガとカノンにしようかと思ったけど、女の子でサガはないな、と思って止めました。 またシュネルギアも、双子の入れ替わりを活せるのはスヴァンだし、スヴァンて名前はドイツ語で白鳥かなーって連想したので。 ふたご座と白鳥座は、星座でも関連ありますからね。 そして最後のラルフの台詞、一番最初は「ンンン、如何にも!」とキャラ崩壊してました。FGOの蘆屋道満じゃん。 いつもなら書きたいシーンを、シーンの順番を問わずに書いていって、間のシーンを埋めていく、という手法をとってるんですが、珍しくプロットを立ててからシナリオ書きました。 何せ真っ先に最後のシーン書いてるから、そこに繋がるようにシナリオを仕上げるには?と普段やらないことをやっています。 プロットを全部立てた後は、いつも通り埋められるところから埋めてますけどね。