今回予告 2002年、8月31日。 キミ達は遂に、月面第三帝国の本拠地である、月の裏側へと到達する。 月の裏側に建造された、巨大な機械要塞『ノイエス・ライヒ』。 “無人”の要塞内を、キミ達は突き進む。 そして最奥部にて待ち受ける“総統”。 “総統”の真の目的とは。 エンゼルギア天使大戦TRPG 第二部・最終章 『響け希望の鐘よ』 宇宙(ソラ)に鳴り響く、妙なる鐘の音。 共通ハンドアウト 月面第三帝国との戦いも、終わりが目前となっている。 目指すは敵の本拠地である、月の裏側。 奴らを倒さねば、キミ達、そしてこの星に未来はない。 この星の明日の為の、スクランブルだ! PC1:ギアドライバー/ナビ:凍 シナリオダーザイン【八坂凍からの純愛】 PC2:ギアドライバー/ナビ:セラピア シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの純愛】 PC3:オフィーツィア シナリオダーザイン【世界からの危機感】 PC4:ソルジャー シナリオダーザイン【自己からの覚悟完了】 推奨特技:《マインドクラッシュ》《カバーリング》《不死身の異名》 推奨オーギュメント:《マルクト》《アッシャー》《ルベン》《ナヘル》 本シナリオにおいて、凍の専用オーギュメントは《エヴァU》となる。 また本シナリオは、100点以上経験点を使用したPCによるセッションを想定している。 本シナリオはオープニングフェイズ終了後、即座にクライマックスフェイズに突入する。 その為、オープニングフェイズ終了後のエモーションにて、ダーザインの新規取得、レベルアップを許可し、同時にオープンアップする。オープンアップ条件は特になし。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 部下との会話 部下「ようやく、ここまで来ましたね。もう少しで決着がつきます」 部下「敵の本拠地は、月の裏側。道理で、いくら探しても見つからなかった訳です。地球から観測出来るのは、表側だけですから」 部下「隊長。絶対に月面第三帝国に勝ちましょう。彼らを、今度こそ戦いから解放する為に」 部下「我々は彼らから青春を奪ってしまった。その穴埋めをしなければなりません」 シナリオダーザイン【自己からの覚悟完了】 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオ「月面第三帝国の本拠地を掴んだ以上、奴らとの戦いも終盤だ」 ヴィヴリオ「月の裏側に攻め込み、“総統”を討て。この不毛な戦いを終わらせるのだ」 ヴィヴリオ「その為の装備は、既に中島班長が完成させている」 ヴィヴリオ「理論上、宇宙での戦闘はケルンを足場にして、地上と同様に行動出来る筈だ」 ヴィヴリオ「“総統”が何を考えていようと知るものか。長い戦いの末に合衆国を討ち、手に入れた平和を、もう一度我らの手に取り戻すのだ」 シナリオダーザイン【世界からの危機感】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 セラピアとの会話 セラピア「また戦いが始まって2ヶ月、かあ。短いような、長いような。ほとんど毎日出撃だったからねえ」 セラピア「そう言えば、“総統”がボク(達)を仲間に引き込もうとした理由。ボクは未だによく分かんないんだけど」 セラピア「血縁者だから、ってだけじゃないような気がするんだ。もっと他の思惑があったんじゃないかな、って」 セラピア「まあ、“総統”とっちめて、直接聞き出せばいっか」 セラピア「ところでPC2ちゃん。この戦いが終わった後のご予定は?」 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの純愛】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 凍との会話 凍「……PC1」 凍「……戦争、終わったら……やりたいこと、ある」 凍「……旅行……一緒に行きたい」 凍「……3年前までと、変わった、変えた、世界。……見たい」 凍「……一緒、に」 凍「……だから。……終わらせる」 シナリオダーザイン【八坂凍からの純愛】 シーン5 シーンプレイヤーは全員 出撃前のブリーフィング、ヴィヴリオが号令を下す ヴィヴリオ「機体の準備は既に整っている。諸君ら自身はどうだ」 キミ達の顔を見回すヴィヴリオ。 ヴィヴリオ「うむ、事此処に及んで、日和っている者はおらんな。それでいい」 ヴィヴリオ「月面第三帝国の本拠地を叩き、“総統”を討つ。さもなくば、我々に未来は来ない」 ヴィヴリオ「これは、諸君らにしか出来ないのだ。この地球の平和は、諸君らにかかっている」 ヴィヴリオ「この星の明日の為のスクランブルだ。……頼んだぞ」 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーは全員、全員登場 ノイエス・ライヒに突入する 全ての判定を終えたらシーンを終了する キミ達は防衛線を潜り抜け、月の裏側に降り立った。 そして侵入したのは、“最後の大隊”の製造工場。 旧式の機械化兵の形をしたロボットが、ベルトコンベアで流されて組み立てられていく。 かつて人であった記憶をインストールされた、自身を人間だと思い込んでいる、機械。 それが、“最後の大隊”の正体だ。 セラピア「最早、人ですら無いんだね……」 ノイエス・ライヒの中は、警備システムが縦横無尽に張り巡らされていた。 至る所に監視カメラと赤外線によるセンサーがあり、少しでも掠ればたちまちにレーザーが飛んでくる。 一つ一つ相手にしている場合ではない。 要塞の警備システムを突破する為、〈運動〉〈回避〉〈情報処理〉〈軍略〉難易度15それぞれに成功する必要がある。 この判定にはPCの誰か一人が成功すれば良い。 ただし、複数名判定を行って、誰か一人でも判定に失敗した場合、全員が【HP】に1D6点の実ダメージを受け、且つアガペーが即座に2D6点上昇する。 このダメージは軽減及び『かばう』ことが出来ない。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーは全員、全員登場 情報収集シーン “総統”の正体 〈事情通〉〈情報処理〉〈軍略〉難易度10 “総統”の正体は偽神ヤルダバオートである。 救世主が生まれ“神”との契約が成された世界を、破滅と混乱に陥れる為、“総統”の遺体に憑依した。 その為、“総統”は実際には復活しておらず、ただの操られた死体である。 だがラストバタリオン達は“総統”が復活したと、信じて疑っていない。 これは《妬む神》の効果とする。 (PCや)セラピアを仲間に引き込もうとしたのは、“総統”の記憶を探り、もっともらしい理由を付けPC達や関係者を混乱させようとした、ヤルダバオートの策略である。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 総統?「よくぞ此処まで辿り着いた、救世主達よ。まずは、その勇気と強さを称賛しよう」 (正体を看破された) ヤルダバオート「なるほど、既に正体を見抜いていたか。ますます素晴らしい」 ヤルダバオートの台詞を途中で止めたり、攻撃を仕掛けようとした場合 ヤルダバオート「まあ、最後まで聞き給え。人間の格言に『急いては事を仕損じる』というのがあるだろう?私の好きな言葉だ」 と言い放ち、災厄《赤き厄災》(カラミティ・ルージュ)を宣言し、あらゆる行動を妨害する。 《赤き厄災》 あらゆる行動を失敗させる災厄。使用した際、PC全員が10枚ずつパトスを得る。 戦闘中には使用出来ない。1シナリオ1回使用出来る。 ヤルダバオート「私は2000年前、神と救世主に破れ、力を取り戻す為に眠りについた。そしておよそ60年前、この男の妄執が、私を呼び寄せた」 ヤルダバオート「だがこの世界は神の力が強過ぎ、干渉出来ずにいた。辛うじて月までは力が及ばなかった故に、私は月面第三帝国を築き上げさせた」 ヤルダバオート「それを、お前が神との契約を成したことで、結果として神の力が弱まり(神がいなくなり)、この世界に干渉出来るようになったのだ」 ヤルダバオート「これは私とお前達人間による、ゲームだ。このゲームの盤面を揃えるのに少々時間はかかったが、暇潰しにはなった」 ヤルダバオート「だがそれも終わり。ゲームマスターの私が……神だ」 ヤルダバオート ← 500m → PC 【HP】500 【肉体】100【感覚】50【理知】50【聖霊】33 【行動値】30 あらゆる技能のレベル5。ただし回避はしない。 1ラウンドに4回行動する。 《プレロマ》 判定値50 技能レベル5 ダメージ+666 射程:視界 対象:範囲 神の力の奔流を叩き付ける。射程内の白兵攻撃、射撃攻撃にリポスト出来る。 《ゴッドスピードT》行動済みになった時に使用する。【行動値】を−10(20)して、未行動状態になる。1ラウンド1回 《ゴッドスピードU》《ゴッドスピードT》使用済みで、且つ行動済みになった時に使用する。【行動値】を更に−10(10)して、未行動状態になる。1ラウンド1回 《ゴッドスピードV》《ゴッドスピードU》使用済みで、且つ行動済みになった時に使用する。【行動値】を更に−10(0)して、未行動状態になる。1ラウンド1回 《飛行》 《ケルンV》対天使効果×、及び99点までのダメージを無効化する 《奇跡》×無限大 《神罰》×無限大 《星を落とすもの》×10 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×10 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《妬む神》×2 1つはラストバタリオン達の洗脳に使用済み 《虚空の城塞》×2 月面第三帝国、機械要塞の建造の為に使用済み 《世界最後の日》×1 セットアップに宣言 《赤き厄災》×1 前述。 《神の呪言》×1 射程:視界、対象:単体に呪いを掛ける。具体的には、これを受けたPCはエンディングにて死亡する。 災厄の分の経験点+27点 ヤルダバオートを倒した ヤルダバオート「これが、神と契約した救世主の力……素晴らしい」 ヤルダバオート「キミの力で、この世界を自らのものにしたくはないかね?その為に、私が力を貸そうじゃないか。手始めに、キミの願いを叶えよう」 《妬む神》を使用して、願いを叶えようとする。 ただし、これで叶えられた願いは、必ず皮肉な形でしか叶わない。 ヤルダバオートに止めを差す ヤルダバオート「待ちたまえ、話せば分かる」 ヤルダバオート「馬鹿な、この私が、消える……おのれ神の走狗め、呪われよ!」 《神の呪言》を使用し、PC1に死の呪いを掛けようとする。 呪われた場合、PCはエンディングにて死亡する。 これはカバーリングを行っても良い。カバーリングした場合、そのPCが呪われる。 また、打ち消し系オーギュメント等を使用した場合、呪いは弾かれる。 ヤルダバオート「この私が、人間如きに、破れるとはぁ……!」 ヤルダバオートが消滅する。 同時に、ヤルダバオートの力で保っていたノイエス・ライヒが、崩れ始めていく。 キミ達は崩壊していくノイエス・ライヒを脱出する。 眼下に広がる青い星、地球。 キミ達が守った、星だ。 エンディングフェイズ 誰かが《神の呪言》を受けて死亡する場合、相談してエンディングを描写すること。 シーン1 シーンプレイヤーはPC4 部下との会話 部下「隊長、やっと終わりましたね」 部下「……思えば、長い道のりでした。ここまで来るのに、60年以上かかって」 部下「何人もの仲間達が、命を散らしました。我々は、運よく生き残れたに過ぎません」 部下「……ですが、子供達が無事で良かった。そう思いませんか、隊長」 部下「……何か彼らに対して、穴埋め出来る事でも、あればいいんですが」 部下「そう言えば、隊長はこれからどうするご予定ですか?」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオ「ようやく、終わったか」 ヴィヴリオ「“総統”、月面第三帝国。世界大戦の亡霊。また、同じような者達が現れんとも限らん」 ヴィヴリオ「彼ら子供達に頼らずに済む、新しい天使力兵器(エンゼルギア)を作らなければならん。彼らを真に開放する為に」 ヴィヴリオ「手伝ってくれるか、PC3」 ヴィヴリオ「大人の都合で始まった戦争で、いつまでも子供達を振り回すのは、大人の沽券にも関わるからな」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 セラピアとの会話 セラピア「ようやく終わったねえ。でも……また、こんな事が、あるかも知れないね。ボクの知らない親戚が、まだまだいそう。アラフニの血を引く者は、この世界に沢山いる筈だから」 セラピア「でも、大丈夫だよね?二人で力を合わせればボクらは無敵だし、みんなと一緒なら、どんな困難にだって、立ち向かえるから」 セラピア キミの手をぎゅっと握り、キミの目をまっすぐ見て「……PC2ちゃん。ずっと、一緒……だよ?」 セラピア「さて、PC2ちゃん。この戦いが終わった後のご予定は?」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 凍との会話 全てを終えて、ようやく平穏な日々が戻って来た。 凍「……PC1。約束通り、旅行、行く」 凍「……3年前までと、変わった、変えた、世界。……一緒に、見たい」 凍「……パンフレット、もらって来ないと」 凍は、とてもウキウキしている。 そうだ。こんな凍の姿が、自分が一番見たかったものだ。 凍「……どうしたの、PC1?……変なの」くすりと笑う凍。 凍「……行こう、PC1」 ドアの向こうへと、凍に誘われる。 この先に何が待ち受けているかは分からない。 でも、凍と二人で、乗り越えて行こう。 二人ならきっと、何だって出来るから。