今回予告 新しいミカドを擁立しようという動きが、ヤシマ海軍の先導により起きた。 現ミカドは、帝都への三発の呪法弾道ミサイルによる爆撃で行方不明のままで、何かと問題が生じているからだ。 白羽の矢が立ったのは、古都に避難していた春乃宮家の14歳の少女、櫻子。 櫻子は当面三笠港に滞在することとなり、ドライクロイツのシュネルギア部隊第一小隊が、滞在中の警護を任されることなった。 また、彼女の身辺警護役として、同い年の伊音が抜擢される。 櫻子に一目惚れされ、いきなり求婚される伊音の相棒のギアドライバー。 ヤシマ陸軍大将、維馬篭代胤から、一件の対応を『お願い』される指揮官。 櫻子の護送の責任者を命じられる機械化兵。 恋とは何か、と相棒の八坂凍から問われるギアドライバー。 ヤシマ全土を巻き込んだ陸軍と海軍の権力争いに巻き込まれた、ドライクロイツの運命や如何に。 エンゼルギア天使大戦TRPG 『Pretender』 傀儡(かいらい)の少女は夢を見る。 自分が『ホンモノ』になれる日を。 ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:伊音、10代の男性限定 キミ達の部隊であるシュネルギア部隊第一小隊は、次期ミカドとなる予定の少女、春乃宮櫻子の護送を命じられた。 相棒の伊音は、同い年であることもあって、櫻子の護衛役に抜擢される。 一方キミは、顔合わせの際に櫻子に一目惚れされて、いきなり求婚される。 一先ずその場は、時間の関係もあって切り抜けることが出来たが、問題が先延ばしになっただけだ。 何だか、大変なことになって来たぞ……。 求婚を受け入れるべきか?断るべきか?どうしよう……。 シナリオダーザイン【春乃宮櫻子からの求婚】 PC2:オフィーツィア、ドライクロイツ所属 キミはヤシマ陸軍の大本営に呼び出された。 そして維馬篭から、ヤシマ海軍が新しいミカドを擁立しようとしているので、調査して欲しいと『お願い』された。 陸軍と海軍は、昔から伝統的に仲が悪い為、自由に動けるキミ達なら、と。 つまりが、キミ達ドライクロイツは、陸軍と海軍の権力争いに巻き込まれた、という訳だ。 これは、本当に面倒なことになった。 だが上手くすれば、維馬篭に大きな貸しを作れる。いいだろう、やってやろうじゃないか。 シナリオダーザイン【維馬篭代胤からの有為】 PC3:ソルジャー 次期ミカドとして白羽の矢の立った少女、春乃宮櫻子。 その櫻子を、古都から三笠港までシュネルギア部隊第一小隊が護送することになった。 何事もなく、三笠港に到着するキミ達。 ただ……これから何か起こりそうな、嫌な予感がする。 まあ何が起ころうとも、自分の仕事は変わらない。 いつも通り、皆を無事に守り抜くことが、自分の仕事だ。 シナリオダーザイン【自己からの誇り】 PC4:ギアドライバー/ナビ:凍 凍がキミに、恋愛って何、と聞いてきた。 凍が何かに興味を持ってくれるのは、嬉しいことだが、それが色恋沙汰なのは完全に想定外だ。 ツバサや桂でもいれば、彼女らに協力を仰ぐのだが……今は出向任務中だし、自分でどうにかするしかない。 仕方ない。自分に出来る範囲で、凍に恋愛とは何かを教えよう。 恋のレクチャー、とかガラじゃないんだけど……。 シナリオダーザイン【八坂凍からの恋愛って何?】 ※本シナリオでは、伊音はPC1に対しての気持ちをはっきりと口にしない。 伊音自身を取り囲む様々な要因もあり、伊音は自分の感情にちゃんと向き合えていないから、とする。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2 維馬篭から、櫻子について調査を頼まれる キミはヤシマ陸軍の大本営に呼び出され、維馬篭と対峙している。 維馬篭「まあ楽にして下さい。別に取って食おう、という訳ではないのですから」 維馬篭「貴方にわざわざ来てもらったのは、他の者に聞かれたくない話をするからです」 維馬篭「貴方がたが依頼された、春乃宮櫻子嬢の護送、及び護衛の任務ですが、ヤシマ陸軍は何一つ関与していません」 維馬篭「まだ未確認の情報なのですが……どうやら、ヤシマ海軍は、櫻子嬢を次のミカドとして担ぎ上げようとしているようなのです」 維馬篭「軍がミカドを利用したなどということは、あってはなりません。そこで本題ですが……ヤシマ海軍がどのような企みをしているのか、調査をお願いしたいのです」 維馬篭「陸軍と海軍は昔から仲が悪いので、色々と難しいのですよ。その点、貴方がたは、護衛任務を任されているので、三笠港である程度自由に動ける権限を与えられている筈。それを利用して下さい」 維馬篭「ヴィヴリオ大佐には、事前に話を通してあります。これには、ヤシマという国の未来が掛かっています。よろしくお願いしますね」 つまりが、キミ達ドライクロイツは、陸軍と海軍の権力争いに巻き込まれた、という訳だ。 これは、本当に面倒なことになった。 だが上手くすれば、維馬篭に大きな貸しを作れる。いいだろう、やってやろうじゃないか。 シナリオダーザイン【維馬篭代胤からの有為】 シーン2 シーンプレイヤーはPC1 古都の飛行場。 キミと伊音は、数人の黒服の男と、上品な着物姿の少女と対面している。 櫻子「春乃宮櫻子です。この度は、よろしくお願いいたします」 伊音「私は、貴女の護衛役を仰せ付かりました、草薙伊音と申します。暫しの間、よろしくお願い申し上げます」 櫻子「よろしくお願いいたしますね、伊音さん。……そちらのあなたは、お名前は何とおっしゃるのかしら?」 櫻子「PC1様、とおっしゃるのですね。良いお名前です。……PC1様。わたくしと生涯を共にしませんか?」 伊音「……は?」 櫻子「一目見た瞬間、身体に衝撃が走りましたの。あなたこと、わたくしに相応しい殿方であると。わたくしは将来ミカドになる者です。強い殿方が、伴侶として欲しいのです」 伊音「し、失礼ながら櫻子様、ちょっと話が早急過ぎないかと……」 櫻子「いえ、出会いというものは、いつだって突然訪れます。今が、その時なのです」 伊音「は、はぁ……」 PC1の方をちらちらと見る伊音。 黒服の男「あの、櫻子様、搭乗の時間です」 櫻子「それでは、仕方ありませんね。このお話は、あちらについてから、ゆっくりとさせて下さいまし」 何だか、大変なことになって来たぞ……。 シナリオダーザイン【春乃宮櫻子からの求婚】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 櫻子の護送中に部下と会話 次期ミカドとして白羽の矢の立った少女、春乃宮櫻子。 その櫻子を、古都から三笠港までシュネルギア部隊第一小隊が護送することになった。 部下から通信が入る。 部下「次期ミカドの護送っすか……責任重大っすね」 部下「周囲に、天使反応は全く無し。たまには、大空の散歩もいいもんっすね」 部下「三笠港が見えてきたっす。いやー、いつもこういうんだったら、楽なんすけどねー」 何事もなく、三笠港に到着したキミ達。 ただ……これから何か起こりそうな、嫌な予感がする。 まあ何が起ころうとも、自分の仕事は変わらない。 いつも通り、皆を無事に守り抜くことが、自分の仕事だ。 シナリオダーザイン【自己からの誇り】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 恋愛って何、とPC4に聞いてくる 一方その頃(テーレレーレレー)、移動中のホルテン内。 いつ天使が襲ってきてもすぐに対応出来るよう、キミと凍はシュネルギアのハンガーで待機している。 そんな中、凍が話し掛けてきた。 凍「……PC4。教えて欲しい、ことが、ある」 凍「……レンアイって……何?」 凍「……さっき、伊音が呟いてた。『求婚とは、見合いや恋愛などの過程を経て、結果として生じるものであり、彼女は過程を全て吹っ飛ばして云々』って」 凍「……さっきの子のこと、らしいけど……意味が、分からない」 凍「……人を、好きになるって……どんなこと?」 凍「前に、維馬篭が、言ってた。最終的にその人が自分のものになるなら、どんな手段使ってでも、手に入れる、って」 PC4が返答を返したら、下記の描写を読み上げる。 管制官『まもなく、三笠港に到着します。搭乗員は、着陸態勢に入って下さい』 凍「……また後で、聞く」 さて、どうしたものか。 凍が何かに興味を持つのは喜ばしいが、よりによって色恋沙汰とは。 出向任務中なので、ツバサや桂には頼れない。 仕方ない。自分に出来る範囲で、凍に恋愛とは何かを教えよう。 シナリオダーザイン【八坂凍からの恋愛って何?】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 東雲慶吾が今回の任務について説明する 慶吾「私はヤシマ海軍中将、東雲慶吾(しののめ・けいご)と申します。皆様、今回は春乃宮櫻子様の護衛任務へのご協力、ありがとうございます」 慶吾「櫻子様も長距離の移動、大変お疲れ様でした」 櫻子「いえ、大丈夫です。お心遣い、ありがとうございます」 慶吾「帝都の奪還作戦が、ドライクロイツとヤシマ陸軍の共同により計画されていると、聞き及んでいます」 慶吾「帝都へのミサイルにより、帝都はエーテルの雲に覆われています。……恐らく、帝都の内部に生存者は存在しません。……現ミカドも、ご存命ではないでしょう」 慶吾「ミカドがご不在では、何かと問題がありましてね……帝都が奪還された暁には、櫻子様は、新たなミカドとなっていただきます」 慶吾「こちらに滞在中は、当代最強の剣士の一人である、草薙伊音殿に護衛して頂けるよう、ヤシマ陸軍にも調整しております」 伊音「は、大任ではありますが、よろしくお願い申し上げます」 慶吾「一先ずは、皆様、長旅の疲れを癒されますよう。ささやかながら、宴の準備をしております。是非とも、ご参列下さいませ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4、他のPCの登場は任意 凍に恋を教えるシーン ここのシーンはPC4主体でシーンを進行させる為、アドリブでの対応が主になります。ご了承下さい。 海軍の軍人達から挨拶攻めにあったキミは、夜風に当たる為バルコニーに出た。 そこには、先客がいた。 月明かりに照らされた、銀髪の少女。凍だ。 凍「……PC4」 凍「教えて。恋、って何?」 凍「……誰かを、トクベツと、想う事。なら、それは……PC4以外に、いない」 何か、おかしな雰囲気になって来たぞ……? 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC1、他のPCの登場は任意 宴会中に櫻子に口説かれる 櫻子「PC1様。先程のお話、考えて頂けましたか?」 伊音「櫻子様、PC1は自分の、天使大戦において共に戦うパートナーです。必ず勝利せねばならぬこの戦い、彼を欠く訳には参りません」 櫻子「では、伊音様はPC1様とはビジネスパートナー、ということですわね」 伊音「ま、まあ、そういう事になろうか……」 櫻子「では如何でしょうか、この戦いが終わりましたら、わたくしと婚約するのは」 伊音「櫻子様、焦り過ぎではありませんか。せめて交際されてから、とか……」 櫻子「その必要はありませんわ。PC1様を一目見た時に、確信したのです。この方こそ、わたくしに相応しい殿方だと」 伊音「ですが……!」 櫻子「あら、ビジネスパートナーだとお認めになった割に、随分とご執心ですわね?」 伊音「む、むむむ……」 櫻子「何かおっしゃりたい事があるのでしたら、おっしゃって頂かないと。わたくし、陰陽師でも超能力者でもありませんから、心の内を読むなんて出来ませんわ」 慶吾「櫻子様、どうされましたか。伊音殿をあまり困らせては、護衛任務に差し支えるやも知れません。程々になさって下さりますよう」 櫻子「……仕方ありませんわね。ではPC1様、また後で」 櫻子が慶吾と挨拶回りに行ったので、伊音がほっとしている。 伊音「私は……お前との関係を問われて、何も言えなかった。何故だ……」 ※伊音は、はっきりと自分の感情を口にはしない。 会話を終えたらシーンを終了する。 フリーのシーンを挟む場合、ここに入れる。 宴会中の一場面でも良いし、翌日以降の三笠港での場面でも良い。 シーン4 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 情報収集 春乃宮櫻子 〈事情通〉難易度10 春乃宮家は元々、ヤシマ海軍との繋がりの深い宮家である。 そして彼女は、春乃宮家の用意していた、櫻子の影武者である。 本物の櫻子は、帝都で行方不明となっている。 だがミカドになってしまえば、本物か偽者かの追及は出来なくなると、ヤシマ海軍の重鎮達、及び春乃宮家は考えた。 成功すれば、春乃宮家、及びヤシマ海軍の傀儡のミカドの誕生である。 失敗したら維馬篭への嫌がらせも兼ねて、草薙伊音に罪を擦り付け(切腹させて)誤魔化してしまえばよいと。 表に出ればヤシマ海軍の大スキャンダルとなる。 また、春乃宮家は問題が明るみに出た場合、ヤシマ海軍のやった事、知らぬ存ぜぬで通すだろう。 所詮は影武者、切り捨てるのは容易だ、と。 この計画の首謀者はヤシマ海軍中将、東雲慶吾。維馬篭のいとこである。 ヴィヴリオ「なるほど、偽者、か……。ミカドが不在の今、考える奴はいるだろう、と思ったが……海軍、しかも維馬篭のいとこ……つまり我々は、陸軍と海軍の権力争いどころか、東雲家の内紛に巻き込まれた、という訳か」 ヴィヴリオ「維馬篭の奴め……あいつのことだ、こうなる事が分かっていて、我々を巻き込んだに違いない」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC2、他のPCの登場不可 維馬篭に報告する 維馬篭「報告書は読みました。なるほど、そういう事ですか」 維馬篭「ミカドはあくまでも行方不明というのが、ヤシマ臨時政府の見解です。……真実はどうあれ。ですがこの状況で新しいミカドを立てる、というのは、不敬にも程があります」 維馬篭「陸軍と海軍の仲が悪いのは昔からですが……特に、私と慶吾は、昔から犬猿の仲でしたからね。私に嫌がらせが出来るとあって、大喜びで計画を進めたのではないでしょうか」 維馬篭「奴らの好きにさせてなるものですか。さて、どうしてくれようか……」 維馬篭から発せられる、殺気。 彼と東雲家の因縁もあって、顔には出さないが、相当頭に来ているのだろう。 維馬篭「……もとい。この計画は、絶対に阻止しなければなりません」 維馬篭「偽者だとしても、ミカドを擁立してしまえば、海軍はその威光を盾に、強引な手段に出るでしょう。私が同じ立場なら、間違いなくそうするからです」 維馬篭「そうなると、海軍は陸軍の排除、更には陸軍と協力している貴方がたにも、何かしら横槍を入れて来るでしょう。……例えばドライクロイツの解体を迫り、技術や人員の引き上げとか、ね」 維馬篭「こうなると、我々は呉越同舟です。色々と思うところは、勿論あるでしょう。ですがこうなってしまった以上、手を組むしかありません」 維馬篭に良いように言いくるめられた気がしなくもないが、こうなったらやるしかない。 会話を終えたら、以下の描写を読み上げシーンを終了する。 キミはヴィヴリオに事の顛末を報告し、本件の対応を改めて命じられた。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、他のPCの登場は任意 櫻子が影武者として判明するが、PC1に一目惚れしたのは事実である。 櫻子?「PC1様。あなたに一目惚れしたのは、本当ですわ」 櫻子?「わたくしは影武者、春乃宮家の傀儡です。本物の櫻子様の代わりに試験を受けたり、式典に出たり……櫻子様自身が面倒と感じる事は、全部わたくしが代わりに引き受けてきました」 櫻子?「でも、わたくしが何を頑張っても、評価も賛辞も称賛も何もかもが全て、本物の櫻子様のものです」 櫻子?「……でも。わたくしがあなたに好意を抱いた、この感情は、これだけは、わたくしだけのものなんです」 櫻子?「初めて、なんです。春乃宮家や櫻子様の意志、思惑が関係ない、自分自身がこんな感情を抱いたのは」 櫻子?「その為に……あなたに、一緒にいて欲しいのです。わたくしが初めて抱いた、借り物じゃない本物の気持ちです」 櫻子?「わたくしがミカドになれば、わたくしが本物の櫻子様になる。……あなたを、手に入れることが出来る。その為には、どんな手段でも、使います」 櫻子?「櫻子様と成り代わるのが目的ではありません。誰でもない、借り物、偽者のわたくしは……『ホンモノ』に、なりたいんです」 櫻子?を受け入れるにせよ、拒絶するにせよ、この台詞に対しリアクションを返したタイミングで、伊音が横槍を入れる。 伊音「影武者、偽者……お前の気持ちは、正直私には理解してやれん。だが、だからと言って、手段を選ばな過ぎる」 櫻子?「……伊音様は、確固たる自分自身があるから、そんな事が言えるのですわ。わたくしには、櫻子様の影武者であること以外、何も、何もないんですから」 櫻子?「そもそも、ただのビジネスパートナーであると、ご自身も認めたではありませんか。何故、そんなに拘られるのです?」 伊音「私、は……PC1へ対する感情が、何なのか、自分でも分かっていない。だが、誰にも、渡したくないんだ。それだけは、言える」 これに対してPC1が返答したら、下記の描写を読み上げてシーンを終了する。 その時、PC1の携帯に着信が入る。 ヴィヴリオ「まずい事になった。すぐその場を離れ、ホルテンに集合しろ」 シーン7 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 ヴィヴリオから連絡が入る。 ヴィヴリオ「どうやら、維馬篭に報告したことが、海軍にも伝わったらしい。海軍が動き出した」 ヴィヴリオ「近海に展開していた海軍の軍艦が、三笠港に続々と集結しつつある」 ヴィヴリオ「……なに?人型の戦艦が三笠港から上陸しようとしている、だと?」 居合わせた中島三郎「風の噂で聞いたことがあるンだが……海軍が独自に開発・運用している、かつて世界大戦で活躍中した軍艦、その乗務員だった優秀な兵士から生み出した完全機械化兵。そして彼女らに戦艦の武装を模したフライングユニットを装備させた、通称、軍艦少女」 ヴィヴリオ「ならば、それをコアにして、実寸の戦艦を人型に変形させたのか……?古くより船は、女性に例えられる。V機関の出力さえクリア出来れば、やれんことは無いだろうが……ちとロマンを求めすぎではないか?」 三郎「ロマンを求め過ぎ、ってのは、耳が痛ェぜ」 ヴィヴリオ「いずれにせよ、あれを退けなければ、我々の未来はない。諸君、頼んだぞ」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 ヤシマ海軍の人型戦艦と戦闘 宮家、ミカドを利用したのが明るみに出れば、様々な意味でただでは済まない為、自棄になった慶吾が戦艦で特攻してくる。 慶吾「今回の件は、貴方がたに黙っていて頂ければ良いのですよ」 慶吾「どうしても聞き入れて頂けないようでしたら、やはり力づくで黙らせるしかないようですね」」 慶吾「まだ維馬篭に話が上がっただけの状態でしょうから、証拠を隠滅さえしてしまえば、こちらのものです」 慶吾「折角ですから、我々が開発した天使力戦艦オオマガツの、起動実験に付き合って頂きましょうか」 海軍が秘密裏に開発した、人型天使力戦艦、オオマガツ。 巨大なV機関を幾つも搭載し、人型に変形出来るように設計された。 データ自体はエンドレスサマー掲載の、天使戦艦のデータを使用する。 オオマガツ ← 500m → 完全機械化兵×3 ← 500m → PC 戦闘終了 慶吾「おのれ、ドライクロイツ……!!」 オオマガツがゆっくりと倒れていく。 そしてヤシマ海軍の憲兵達が駆け寄り、慶吾を確保する。 慶吾「お前達、何をする。私は中将だぞ!?」 維馬篭「これだけのことを仕出かしておいて、尚も権力で握り潰そうとするとは、流石は東雲家の血筋と言えますね」 慶吾「代胤、貴様……!」 維馬篭「三山軍令部総長の承認は得ていますよ。海軍としては、今回の一件は貴方の独断専行である、ということで手を打ちました」 慶吾「なん、だと……」 維馬篭はニヤリと笑い「慶吾。観念しなさい」 勝ち誇った笑みを浮かべる維馬篭に対し、がっくりと肩を落とす慶吾。 維馬篭「……いい顔です。その顔が見たかった」 維馬篭「では皆様。後は私に任せて、お帰り下さい。……櫻子様の影武者の方。貴女の処遇については、また後程、となります」 櫻子?「……分かり、ました」 慶吾、及びヤシマ海軍の処遇は、維馬篭に一任される。 慶吾を不問に問うて、東雲家を抑えつけるか。それとも、処罰して東雲家自体を取り潰すのか。 ※結末については好みが分かれるので、各卓でお願いします。 エンディングフェイズ シーンプレイヤーはPC4 帰って来た瑞穂基地の休憩室で突然、凍が衆人環視の中、とんでもない事を言い出した。 凍「……PC4、好き」 凍「……この気持ち。あなたが……教えてくれた」 周囲の反応、と言えば。 古参兵『若いモンは、情熱的でいいなァ』 新兵『羨ましいっスね……』 ツバサ『面白えことになってきたぞ。なあ、リュンマ』 リュンマ『八坂先輩、大胆ですね……』 どうする?どうする?キミならどうする? シーン2 シーンプレイヤーはPC2 維馬篭と会話 キミは維馬篭にまた呼び出されている。 今度は何の用だ……。 維馬篭「ヤシマ海軍の企みを防ぎ、慶吾を失脚させ、東雲家の面子も潰すことが出来ました。今回の貴方の働きは、とても素晴らしいものでした」 維馬篭「どうです、私の道具になりませんか?」 維馬篭「そうですか……それは残念です。ですが、また貴方に頼ることもあるでしょう。その時は、またよろしくお願いしますね」 全然諦めてないじゃん……。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオと会話 海軍、そして櫻子の処遇について話す ヴィヴリオ「今回の一件は、維馬篭も言っていた通り、東雲中将の独断専行、ということで収めることになった。だが海軍もこれで、ほぼ維馬篭の支配下に置かれるのは間違いないだろう」 ヴィヴリオ「それに案の定、春乃宮家は海軍が勝手にやったことである、当家は関係ない、という態度を貫いた。櫻子嬢は帝都で行方不明であり、影武者など存在しない、ということでな」 ヴィヴリオ「……結局今回、陸軍と海軍、そして維馬篭に良いように利用されただけだったな」 ヴィヴリオ「しかし……あの影武者の少女については……どうにか出来なかったものか。存在自体を、この世から消された訳だからな……」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 櫻子との会話 春乃宮家の発表で、櫻子は帝都で行方不明になっている、とされた。つまりが影武者である彼女は、何処にも居場所がなくなる。 櫻子?「春乃宮家は、わたくしを捨てました。色々と、都合が悪いですからね。でも……口封じに殺されなかっただけ、マシだと思わないと」 櫻子?「孤児だったわたくしは春乃宮家に拾われて、幼少の頃から櫻子様の影武者として、行動してきました。だから、影武者としての役割がなくなった今、わたくしには、何もありません。何もない、空っぽ、なんです。……名前すらも」 櫻子?「死んでいないだけの存在は、生きているとすら、呼べないのかも知れません。PC1さん……わたくしは、これから、どうしたらいいんでしょうか」