今回予告 夏だ! 海だ!! 水着だ!!! え、人魚!? 慰安旅行で海沿いの旅館に出掛けた、シュネルギア部隊。 海辺でキミ達は、とある少女と知り合う。 はたして彼女の正体は。 そして耳にする、遥か昔からその地に伝わる人魚伝説。 人魚伝説の真実とは。 夏なんだから、ちょっとくらい弾けようZE☆ (天の声)ダメに決まってるでしょ! エンゼルギア天使大戦TRPG 「NAKED DESIRE」 素顔のまま 輝きをその肌に灼きつけよう ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:任意 キミは慰安旅行先で、宿泊する旅館の看板娘、矢尾椿と知り合った。 彼女は初対面にも関わらず、気さくに接してくる。 しかし椿ちゃん、めちゃくちゃ可愛いな……。 だが気を付けろ、キミの相棒がヤキモチ妬いてるぞ。 シナリオダーザイン【矢尾椿からの興味】 PC2:ギアドライバー/ナビ:任意 何と、二泊三日の慰安旅行、しかも海水浴に行けることになった。 部隊全員が一緒じゃないのは残念だが、状況が状況なので仕方ない。 旅行になんて行けるとは思っていなかったので、期待に胸が膨らむ。 キミの相棒もウキウキだ。 よし、この慰安旅行、目一杯楽しむぞ! シナリオダーザイン【ナビゲーターからの好意】 PC3:任意、推奨はソルジャー キミは、先に慰安旅行に行ってきた第一小隊の同僚から、その地に伝わるという人魚伝説の究明を頼まれた。 何でも、気になって夜しか眠れない、とか。 ……いや、それ普通じゃね? まあいい、友人の頼みだ。ちょっと調べてみるか。 シナリオダーザイン【人魚伝説からの興味】 PC4:任意、推奨はオフィーツィア シュネルギア部隊を慰安旅行に連れていく、ということで、第一小隊、第二小隊で日程をずらして休暇をとることになった。 ※ヴィヴリオとはただの上下関係の場合 第一小隊の引率はヴィヴリオで、第二小隊の引率はキミとアクシアの二人だ。 こう言っちゃなんだが、ヴィヴリオと一緒の旅行じゃなくて良かった……。 大佐と一緒じゃ、ずっと気を遣って休める気がしない。 シナリオダーザイン【アクシア・リヒトヴィッツからの信頼】 ※ヴィヴリオといい仲になっている場合 第一小隊の引率はアクシアで、第二小隊はキミとヴィヴリオだ。 ヴィヴリオと一緒に行く為に、色々と根回しした甲斐があった、というものだ。 公私混同と言われようとも、二人でいられるなんて夢のような時間を、みすみす逃してなるものか。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの好意】 本シナリオオリジナルのNPC 矢尾椿(やお・つばき) 十代の少女。とても可愛い(《神の恩恵》持ちである)。 部隊が泊まる旅館『しおさい』の看板娘。 気さくな性格で、初対面でも気軽に話しかけて来る。 本シナリオはシナリオクラフト「ドライクロイツ、南へ」を参考にしています。 PC1、PC2のナビゲーターは特に指定はありません。 PC3、PC4も一応推奨クラスは書いていますが、指定ではありませんので、PL間で相談の上でクラスを決めて下さい。 戦闘のことを考えると、クラス:ソルジャーのPCが、一人はいた方が良いでしょう。 本シナリオの時期は7月末を想定しています。 理由を挙げますと、部隊の半分ずつで旅行に行く、という名目上、8月に入ってしまうと帝都奪還作戦が絡んでくるので、それに参戦するキャラ(具体的にはPC:伊音や伊音)が旅行に参加出来なくなってしまう為です。 本シナリオには福音フェイズがあったりなかったりします。 福音フェイズがある場合でも、必須ではありません。 本シナリオのクライマックス戦闘は、水中、及び、海上対水中、という特殊なレギュレーションで行われます。 その為、様々な判定にマイナス修正を受けますが、仕様です。 改大和型戦艦を取得した場合、諸々のマイナス修正は発生しません。 ※水中からの[不意打ち]は発生します。 推奨特技:《伝家の宝刀:改大和型戦艦》 推奨ヴィークル:改大和型戦艦 ※クラスによる自動取得は不可の為、《伝家の宝刀》による取得となります。 GMへ 台詞のサンプルとしては、PC1のナビ(以下ナビ1):トゥアレタ、PC2のナビ(以下ナビ2):桂で書いています。 他のナビになった場合は、適宜台詞を置き換えてください。 シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオから、慰安旅行に行くことを伝えられるシーン 場所は結界の欠落を免れた、ある軍港近くの海水浴場である。特に詳細は決めていない。 キミとアクシアは、ヴィヴリオに司令室に呼び出された。 ヴィヴリオ「突然だが、慰安旅行を企画した。戦略的都合上、第一小隊、第二小隊別個の旅行となる」 アクシア「確かに、全隊で行くと天使が現れた時どうするか、ってことになりますからね」 ヴィヴリオ「そうだ。その間の出撃に負担は掛かってしまうが、そうでもしないと休暇は取れん。二泊三日という短い日程ではあるが、日頃の疲れを癒して欲しい」 アクシアルート ヴィヴリオ「第一小隊の引率は私がする。第二小隊はアクシア、お前とPC4に頼む」 アクシア「了解しました、大佐。PC4、よろしく頼むわね」 シナリオダーザイン【アクシア・リヒトヴィッツからの信頼】 ヴィヴリオルート ヴィヴリオ「アクシア、第一小隊の引率を頼む。第二小隊は私とPC4だ」 アクシア「了解しました、大佐。PC4、大佐のこと、よろしくお願いね」 アクシア「大佐だって、たまには休まないとね?」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの好意】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 ナビゲーターと会話するシーン 第一小隊が先に慰安旅行に行ってきて、入れ替わりでキミ達第二小隊の番になった。 ナビ2「二泊三日で海かあ。楽しみだね」 ナビ2「第一小隊のみんな、すごく楽しかった、って言ってたし。こっちも三日間、頑張った甲斐があったよね」 ナビ2「今年、海水浴に行けるなんて思わなかった。結界が破壊されたから、海水浴場の多くが閉鎖されたままだし」 ナビ2「……瑞穂市街も、日に日に人が減っているし、戦時下なんだな、って思い知らされると言うか」 ナビ2「気分転換したかったから、目一杯楽しむぞー」 シナリオダーザイン【ナビゲーターからの好意】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 第一小隊の同僚から、人魚伝説の話を聞くシーン キミは、旅行から帰ってきた同僚に呼び止められた。 同僚「よう、PC3。これ、お土産の地酒。美味かったんで買って来た」 同僚「それでな、ちょっと頼みがあるんだが……」 同僚「泊まりに行く所、同じなんだけどな。そこ、人魚の伝説が昔から伝わってるそうな」 同僚「それについて、調べて欲しいんだよ。俺らも気になって調べてみたんだけど、時間切れで分かんなくてさ」 同僚「これじゃ気になって、夜しか眠れない!」 同僚「おお、ありがとな。帰って来たら報告、よろしくな」 シナリオダーザイン【人魚伝説からの興味】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 椿と知り合うシーン キミは、みんなよりも一足早く、浜辺に行った。 時世が時世だけに、他の海水浴客はほとんどおらず、ほぼ貸し切り状態だ。 キミが準備運動を終えると、一人の少女がキミに声を掛けてきた。 姫カットの、とても可愛い子だ。 椿「わたしは矢尾椿っていうの。見掛けない人だけど、きみは?」 椿「わたし、しおさい、って旅館の看板娘なんだ」 『しおさい』は、キミ達が泊まる旅館だ。 椿「え、うちのお客さんなんだ。奇遇だね」 遅れてきたナビ1「もうPC1ってば、待ってて、って言ったのに」 椿「こんにちは、はじめまして。わたしは矢尾椿。この人のお友達?」 ナビ1「ご丁寧にどうも。わたしはナビ1。PC1は友達っていうか、パートナー?」 椿「そうなんだ。お邪魔しちゃったかな?」 椿「わたしは旅館か浜辺にいるから、何かあったら声掛けてね」 そう言うと、椿は泳ぎに行く。 ナビ1「ちょっとPC1、わたしがいるのに、何で他の子に鼻の下伸ばすかなあ……」 ぼやくナビ1。 シナリオダーザイン【矢尾椿からの興味】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 さて、時は少し遡る。 宿泊する旅館に着いて、各自部屋に荷物を置き、自由行動、という話になる。 ギアドライバー2人が同室(PCが少女の場合はナビゲーターと同室)、ナビゲーター2人が同室、PC3、PC4、そしてアクシア(ヴィヴリオ)はそれぞれ個室、という割り振りだ。 アクシア「あなた達、荷物置いたら自由行動だけど、携帯とお財布だけは忘れないように!」 ヴィヴリオ「荷物を置いたら自由行動だ。だが、携帯と財布は忘れるな」 PC1、PC2の部屋の様子を描写する。 部屋は基地にて宛がわれている部屋より広く、綺麗だ。 ベッドは、セミダブルのベッドが2つ。 しかもふかふかで、非常に寝心地が良さそうである。 ナビ二人の部屋の様子を描写する。 ナビ1「瑞穂基地の寮より広い……」 ナビ2「すごい、ベッドもふかふかだよ」 ナビ1「旅館、って聞いてたから、和室に布団だと思ってたけど、リゾートホテル、ですよね」 ナビ2「ここで二泊三日かー。……帰りたくなくなりそう」 そして自由行動で海水浴場に繰り出したPC1とナビ1は、オープニングの場面につながっていく。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 お待ちかねの海水浴シーン アクシアルート なんだかんだで、みんな揃った。 アクシア「みんな、準備運動はやったわね?」 この後のくだりは、まずPC4が言いたいことがないか確認を取ってからにする。 アクシア「じゃあみんな、まず最初に、沖のブイまで遠泳の訓練よ。なーんてね、うそうそ。この三日間は、訓練とか無しで、自由よ」 アクシア「泳ぎたい人は泳げばいいし、浜辺にいたい人はそうすればいい。アタシは浜辺で待機してるわ」 アクシア「ただ、あんまり遠くまでは行かないでね。一応、16時にここに集合、ってことでよろしく」 アクシアの話が終わり、解散したところを見計らって、椿が声を掛けてくる。 椿「自由時間になったみたいだね。一緒に遊ばない?」 PC1以外もいる場合 椿「わたし、矢尾椿。みんなが泊まってる『しおさい』の看板娘だよ。短い間だけど、よろしくね」 椿「遠泳でもビーチバレーでも砂のお城作るのでも、何でも付き合うよ」 椿「大人の人は、注文してくれれば、ビールとかおつまみとか持ってきますよ」 アクシア「あら、じゃあお言葉に甘えちゃおうかな。ビールと焼きそば、頼めるかしら?」 椿「はーい、ご注文ありがとうございまーす♪」 椿は携帯を取り出して、旅館に注文する。10分もしない内に、注文が届いた。 アクシア「ぷはー、休暇って言えばやっぱこれよねー♪」 椿「今年、こんな状況だから、お客さん全然来なくて。本当に久しぶりのお客さんだから、嬉しくて」 ヴィヴリオルート なんだかんだで、みんな揃った。 ヴィヴリオ「全員、準備運動は済ませたな」 ヴィヴリオは水着の上にパーカーを羽織っている。 この後のくだりは、まずPC4が言いたいことがないか確認を取ってからにする。 ヴィヴリオ「では諸君、まず最初に、沖のブイまで遠泳の訓練だ。……冗談だ。この三日間は、訓練等は無しで、自由にしてくれ」 ヴィヴリオ「泳ぎたい者は泳げばいいし、浜辺にいたい人はそうすればいい。私は泳げないから、浜辺で待機している」 ヴィヴリオ「ただし、あまり遠くまでは行かないように。では16時にここに集合、ということで、解散」 ヴィヴリオの話が終わり、解散したところを見計らって、椿が声を掛けてくる。 椿「自由時間になったみたいだね。一緒に遊ばない?」 PC1以外もいる場合 椿「わたし、矢尾椿。みんなが泊まってる『しおさい』の看板娘だよ。短い間だけど、よろしくね」 椿「遠泳でもビーチバレーでも砂のお城作るのでも、何でも付き合うよ」 椿「大人の人は、注文してくれれば、ビールとかおつまみとか持ってきますよ」 ヴィヴリオ「ふむ、ではお言葉に甘えようか。アイスコーヒーとビール、頼めるか?PC4、お前は呑むだろう?」 椿「はーい、ご注文ありがとうございまーす♪」 椿は携帯を取り出して、旅館に注文する。10分もしない内に、注文が届いた。 ヴィヴリオ「夏の浜辺でアイスコーヒーを飲む、か。初めての体験だ」 椿「今年、こんな状況だから、お客さん全然来なくて。本当に久しぶりのお客さんだから、嬉しくて」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3、他のPCの登場は任意 各自でデートしていたり散策していたりと、個別に登場している形となる。 PC3は一人での登場となる為、PLと相談してシーンを描写する。 必要ならば、椿以外のNPCの誰かを登場させても良い。 PC1・PC2が登場した場合、自分のナビと一緒の登場となる。 ナビ1「静かだね。……まあ昼間も、わたし達以外、いなかったけど」 ナビ1「独り占め出来るのはいいけど、椿さんも言ってたけど、活気はないよね……」 ナビ1「いつかまた、人でいっぱいの浜辺が見られるのかな」 ナビ1「……その時は、また一緒に……何でもない」 ナビ1「あれ?沖の方、何か変……?」 ナビ2「夜の海、っていうのもいいね。静かで、落ち着いてて」 ナビ2「みんなで騒ぐのもいいけど、こうやって二人で、落ち着けるのも、いいなあ……なんちゃって」 ナビ2「あれ?なんだろ、あれ……?」 PC4:アクシアルート アクシアとビール片手に散策することになる。 アクシア「夜の海を眺めながら、冷たいビールを飲める。いつもじゃ、考えられないわね」 アクシア「休暇をくれた大佐に、感謝しないとね」 アクシア「この休暇が終わったら、また戦いの日々、か……」 アクシア「アタシらしくない事、言っちゃったわね。ゴメンね、忘れてちょうだい」 アクシア「ん?何かしら、あれ……?」 PC4:ヴィヴリオルート ヴィヴリオと一緒に散策することになる。 ヴィヴリオ「夜の海を眺めながらキミと一緒にいる。いつもでは、考えられないな……」 ヴィヴリオ「この為に、色々と根回ししたんだろう?……ありがとう」 ヴィヴリオ「この休暇が終わったら、また戦いの日々、か。……嫌だなあ」 ヴィヴリオ「ボクらしくない事を言ってしまったな。すまない、忘れてくれ」 ヴィヴリオ「ん?何だ、あれは……?」 夜の海を見ていると、謎の光が海面に映る。 その光に照らされ、人間大の魚?が跳ねる。 〈探知〉難易度3 成功すると、下半身は魚だが、上半身は人だったことが視認出来る。つまりキミは人魚を目撃したのだ。 失敗すると、大きな魚が跳ねただけにしか見えない。 判定に成功したPCがいた場合は、下記の描写を読み上げる。 どうやら、ここには人魚が本当にいるようだ。 会話を終えたらシーンを終了する。 ※この光の正体は、合衆国の天使潜水艦によるものであるが、それについては触れなくて良い。聞かれたら、人魚が見せた幻だろう、と伝える。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 二日目のお昼。浜辺でバーベキューをすることになった。 椿がバーベキューの用意してくれる。 椿「お肉もお魚も野菜も、それからジュースにお酒も、言ってくれればじゃんじゃん用意するからねー」 ナビ2「燦燦と照り付ける太陽、そして美味しいお肉。この為に生きてる、って感じだよねー」 ナビ1「こら、PC1。お肉ばっかりじゃなくて野菜も食べなさい」 《みんなでお弁当》を使用する。 GMが【聖霊】10、〈芸事〉3で判定する。これはロゴスによる技能ブースト不可。 成功数の分、アガペーを低下させる。 アクシアルート アクシア「さて、おなかも膨れたことだし、午後はまた自由行動ね。あんまり遠くにさえ行かなければ、何しても自由よ。不純異性交遊は……今日は見なかったことにするわ。まあ、羽目を外し過ぎない程度に、ね」 ヴィヴリオルート ヴィヴリオ「さて、昼食も済んだことだし、午後はまた自由行動だ。あまり遠くにさえ行かなければ、何しても自由だ。不純異性交遊は……今日は見なかったことにする。ただ、羽目を外し過ぎない程度に頼む」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 人魚伝説について情報収集 地元の公民館に飾られている古文書を調べたり、図書館に行ったり、旅館の人に聞いたりと、色々と情報を集めて精査する。 まず最初にある情報項目は『人魚伝説』のみであり、それを全て開示するともう一つの情報項目(『矢尾椿の正体』)が調べられるようになる。 『人魚伝説』 〈情報処理〉難易度1、3 難易度1の情報 この地には、かつて人魚がいたという伝説があるが、それは伝説、事実である。 難易度3の情報 昨夜、沖で見た人魚は、椿と同じ顔だった気がする。 『矢尾椿の正体』 〈情報処理〉難易度1、3、5 難易度1の情報 彼女は天使の血を色濃く引いており、数百年前から全く容姿が変わっていない。 難易度3の情報 矢尾椿、彼女こそが伝説の人魚その人である。 彼女には、下半身を魚のものに変える能力がある。 難易度5の情報 『合衆国の協力者』ルート ・天使大戦が勃発する前からの合衆国の協力者であり、ここから天使十字軍が上陸出来るよう手引していた。 ・旅館の養父母は、数年前に洗脳し、養子という体で潜り込んだ、赤の他人である。 ・彼女は千年以上生きており、ひとりぼっちの生に飽きている。だが、強力な再生能力を有しているおり、自分では死ぬことが出来ない。その為、彼女は死を望んでいる。 合衆国に協力するのも、それが死に繋がると考えているからだ。 『助けを求める人魚』ルート ・八門結界が破壊されたことで、この海域にも合衆国天使十字軍が接近している。椿はこの地を守る為に、海を荒れさせたり潜水艦を沈没させたり、と一人で戦っている。 ・旅館の養父母は赤の他人である。だが、数週間前(具体的には7/7のホイシュレッケの大量発生)、天使十字軍との戦いで傷付いた椿と海辺で出会い、正体を知った上で親戚として受け入れてくれた、恩人である。 ・彼女は千年以上、一人でこの地を守っている。人では、同じ時間を共に生きられないからだ。その為、彼女は共に生きられる誰かを望んでいる。 彼女の血を飲めば、不老不死が得られるだろう。その血の持つ猛毒に耐えられれば、だが。 具体的には、毒に耐えるには〈エーテル〉難易度99の判定をする必要がある。これはセッション中に行うこと。このシーン中でなくて良い。 成功した場合、そのPCは特技《天使の子》を取得し、不老不死となる。 ※不死はフレーバーである。 失敗すると、死亡ゲージにチェックが入る。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 椿の正体がバレるシーン 椿「……見破られるとは思わなかったよ。前に来た子達には、分かんなかったからさ」 『合衆国の協力者』ルート 椿「知ってると思うけど、わたしは合衆国の協力者。もううんざりなの、この国、ヤシマには」 椿「不老不死を求めた人間によって、わたしは追い回され、あるいは迫害された。だから、わたしはずっと、ひとりぼっち」 椿「ひとところに定住出来たのなんて、ほんのわずか。……この国に、わたしの居場所なんて、どこにもない」 椿「だから、ヤシマを滅ぼす為に、合衆国に協力したの。きみ達に近付いたのも、全部その為の演技だよ」 椿「……わたしを止められるなら、止めてみなよ」 椿は海へ飛び込み、天使化して巨大化……ガギエルとなる。 『助けを求める人魚』ルート 椿「知ってると思うけど、わたしはこの地を守ってきた、人魚」 椿「ずっと、一人だった。不老不死のわたしは、人とは一緒には生きられないから」 椿「……たまに、寂しく感じることもあるけどね。もう、慣れちゃったよ」 椿「話は変わるけど、八門結界が破壊され、この地にも合衆国の天使、ガギエルが侵攻して来てる」 椿「数週間前、わたしはガギエルと戦い、ガギエルに手傷を負わせたけど、わたしも重傷を負った。そのガギエルの傷が癒え、再び侵攻してきたんだ」 椿「お願いがあるんだ。わたし一人じゃガギエルに敵わない。手伝ってもらえないかな」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン7 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 天使反応が検出され、出撃する 既に人払いの済んだ海水浴場に、ホルテンが着陸する。 アクシアルート アクシア「ホルテンが着いたわ!みんな、自分の機体に乗って!」 アクシア「PC1、PC2。あなた達は水中戦よ。プールでの訓練、覚えてるわね?」 ナビ1「はいっ!」 ナビ2「まさか、本当にやる日が来るとは思わなかったけどね」 アクシア「PC4、PC3は空から支援をお願いするわ」 アクシア「かなり特殊な状況下での戦闘になるけど、みんな気を抜かないでね」 ヴィヴリオルート ヴィヴリオ「ホルテンが到着した。全員、自分の機体に搭乗せよ!」 ヴィヴリオ「PC1、PC2。お前達は水中戦だ。プールでの訓練、覚えているな?」 ナビ1「はいっ!」 ナビ2「まさか、本当にやる日が来るとは思わなかったけどね」 ヴィヴリオ「PC4、PC3は空から支援しろ」 ヴィヴリオ「かなり特殊な状況下での戦闘になるが、全員気を抜かないように」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックス シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 水中にて天使との戦闘 ガギエル ← 100m → 天使潜水艦×3(全て別エンゲージ) ← 100m → PC(シュネルギアは水中、それ以外のPCは海上) シュネルギアは水中戦となり、あらゆる判定値が−3され、移動距離が全て1/10される。 フライングユニット及び航空機は、海上から戦闘に参加することになり、水中の対象への命中判定の判定値が−10される。 戦艦は命中判定への修正を受けずに、水中への対象に攻撃が出来る。 また、海中にいる対象が「隠密状態」で攻撃してきた場合、全て[不意打ち]となり、リアクションの判定値が−3される。 海上と水中では、同じ位置でもエンゲージ出来ない。 よってカバーリングも、水中は水中、海上は海上同士でしか行えない。 ただし戦艦のみ、水中に対しても海上に対してもカバーリングを行える。 ガギエル(魚の天使) 【HP】250 【肉体】40 【感覚】20 【理知】20 【聖霊】30 行動値:20 回避:判定値40 技能レベル3 《渦潮》 判定値30 技能レベル5 対象:範囲(選択) 射程:1000m ダメージ+25の射撃攻撃、水中の対象にのみ使用出来る 《水鉄砲》判定値25 技能レベル5 対象:単体 射程:500m ダメージ+20の射撃攻撃、海上の対象のみに使用出来る 《ケルンU》対天使効果×のダメージ無効、30点以下のダメージ無効化 《潜航》マイナー、隠密状態になれる 《水中適応》常時、水中での行動にペナルティを受けない 《再生U》クリンナップに【HP】が40点回復する 《飛行能力》所持しているが使用しない 《疾風怒濤》×2 《奇跡》×5 《神罰》×2 《復活》×2 《時空を砕く者》×2 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《虚空の城塞》×1 水中戦のフィールドを作る為に使用済、解除方法は全エネミーの撃破 天使潜水艦×3(ルールブックP228) 《潜航》マイナー、隠密状態になれる 『合衆国の協力者』ルート 椿は、元の人魚の姿に戻った。 椿『ああ……これでやっと、死ねる……」 『助けを求める人魚』ルート 椿「助けてくれて、ありがとう。流石に今回は、わたし一人じゃ無理そうだったから」 血を飲んで椿と共に歩むかどうか、ここで確認及び判定を行うこと。 尚、このイベントは必須ではない。 椿「……本気、なの?」 判定が行えるのは一人だけだが、PC番号は問わない。 PC1・PC2が行う場合、自分のナビと話す時間を設けること。 毒に耐えるには〈エーテル〉難易度99の判定をする必要がある。 成功した場合、そのPCは特技《天使の子》を取得し、不老不死となる。 ※不死はフレーバーである。 失敗すると、死亡ゲージにチェックが入る。 エンディング シーン1 シーンプレイヤーはPC4 アクシアルート:帰還後、アクシアと呑みに行く ヴィヴリオルート:帰還後、ヴィヴリオと会話 キミはアクシアと呑みに来ている。 アクシア「じゃあ、慰安旅行お疲れ様、ってことで、かんぱーい」 アクシア「結局、出先でも出撃することになっちゃったわね」 アクシア「あなたは、いくらか羽伸ばせた?」 アクシア「アタシはご覧の通り、出撃の時以外は、休暇を堪能させてもらったわよ」 アクシア「……まあ、こんなこと出来るのは、今ぐらいだろうけどね。これからは多分、もっと戦況が悪化すると思うのよ」 アクシア「もしかしたら、ってことだってあるわ。だからあの子達にも、何かこの夏の思い出を作ってあげたくて、大佐に頼み込んだのよ」 敵対ルートの場合、下記の台詞を続ける。 アクシア「最後がちょっとアレだけど、ね」 アクシア「勿論、最後の思い出に、なんてするつもりはないけれど」 アクシア「何か湿っぽくなっちゃったわね、呑みが足りないのよ。もっと呑みましょ」 アクシアに付き合って呑んでたら、翌日二日酔いになったのはご愛敬、ということでひとつ。 ヴィヴリオルート キミはヴィヴリオの執務室で、一緒にコーヒーを飲んでいる。 ヴィヴリオ「慰安旅行の引率、ご苦労だった」 ヴィヴリオ「……結局、出先でも出撃することになってしまったな」 ヴィヴリオ「キミは、いくらか羽が伸ばせたか?」 ヴィヴリオ「ボクは、出撃の時以外は、休暇を堪能させてもらったよ。……プライベートで、キミと一緒にいられたからな」 ヴィヴリオ「……まあ、こんなこと出来るのは、今ぐらいだろう。黙示録によれば、これからは戦況が急激に悪化する」 ヴィヴリオ「だから、子供達にも、何かこの夏の思い出を作ってやりたかったんだ」 敵対ルートの場合、下記の台詞を続ける。 ヴィヴリオ「少々、後味は悪いがな……」 ヴィヴリオ「無論、最後の思い出、などと言うつもりはない。彼らには、未来がある」 ヴィヴリオ「いや、戦わせている張本人のボクが言っても、説得力の欠片も無いか……」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 基地に帰還後、人魚伝説の顛末を同僚と話す キミはお土産を肴に、同僚と呑んでいる。 同僚「なるほど、そういうことだったのか」 同僚「しかし、人魚か。分かった上で、会いたかったな」 同僚「なあ、妖(あやかし)の話も、聞かなくなって久しいよな」 同僚「ヤシマに限らず、妖は古今東西、存在したっていうだろ。天狗や河童、フェイやドヴェルグとかさ」 同僚「今、妖の目撃情報はとんと聞いたことがない。既に滅びてしまったのか、それとも天使達から逃れる為に身を隠しているのか」 同僚「……俺さ。軍人にならなかったら、民俗学者になりたかったんだ。婆ちゃんから、妖の話聞いて育ったから、妖って存在は、俺にとってはとても身近なものだった」 同僚「妖を探す旅にでも出るかな。勿論、戦争が終わったら、だけどな」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 ナビ2と今回の事件について話し合う キミはナビ2と、この旅行の事を振り返っている。 ナビ2「慰安旅行、総合すれば楽しかった、かな」 ナビ2「最後はやっぱり、いつも通り天使と戦う事になっちゃったけど」 ナビ2「わたし達は、合衆国、そして天使と戦ってる。こればっかりは、避けられない運命なのかもしれない」 ナビ2がセラピアの場合 セラピア「全てが運命の通りだって言うなら、ボクは運命に反逆するんだよ。結末が何もかもが決まってるだなんて、絶対認めない」 ナビ2が凍の場合 凍はPC2の顔をじーっと見て「ずっと、いっしょ」 ナビ2が伊音の場合 伊音「……運命、か。それに一番囚われているのは、私なのかも知れないな」 ナビ2がトゥアレタの場合 トゥアレタ「運命、かあ……」 一瞬PC2の顔を見た後「ううん、なんでもない」 ナビ2がメイリィの場合 メイリィ「まあ、運命だろうとなんだろうと、ワタシは天使と戦う、そして倒す。運命なんて関係ないアルよ」 ナビ2が紀央の場合 紀央「ですが、わたしは、運命は決まっていない、と思います。決まっているのならば、わたしは死んでいた筈ですから。でも、わたしはここにいます。これこそが、運命が決まっていない証左です。」 ナビ2が桂の場合 ナビ2「まあ、わたしは運命なんて信じてないんだけどね。わたしは、ここにいるんだから。これが運命だ、って言うなら、神様なんてクソ喰らえ、だ」 ナビ2がクベルタの場合 クベルタ「これが運命だと言うなら、わたくしは運命を書き換えます。ご主人様といられる未来が、わたくしの望む運命ですから」 ナビ2がツバサの場合 ツバサ「まあ、そんなことはどうでもいいや。運命がどうあれ、今を楽しまなきゃな」 ナビ2がリュンマの場合 リュンマ「でも、先輩と一緒なら、どんな運命だって乗り越えられるって、信じてます」 ナビ2「ところで、さ。平和になったら、の話になっちゃうけど。また何処かに一緒に出掛けたいね」 ナビ2「……みんなで慰安旅行とかじゃなくて、二人で」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 椿とお別れをする 少しだけ、時間は遡る。 『合衆国の協力者』ルート 椿「殺してくれて、ありがとう」 椿「じゃあね……きみのこと、ちょっと気に入ってた」 そう言って、頬にキスをする。 椿「……せめて最期は、あの海に、還らせて」 彼女は沖まで泳いでいき……泡となって、消えていった。 ナビ1「今更、だけど……あの子の孤独、何とか、ならなかったのかな……」 『助けを求める人魚』ルート 帰路につくキミ達を見送る椿。 椿「平和になったら、また遊びに来てよ。歓迎するからさ」 そう言って、頬にキスをする。 ナビ1「あ、ちょっ!?」 椿「それまでここは、わたしが守るから。きみ達は、この国を守って。約束だよ」 ※『助けを求める人魚』ルートにて、血を飲む判定を行い、成功したPCがいる場合、下記のシーンに差し替える。 椿「これできみは、(あの子をフッて)わたしと同じ時間を生きることになった訳だけど。今更、後悔しないでね?」 椿「じゃあ、これからよろしくね、末永く。浮気しちゃ、やだよ。わたしには、きみしか、いないんだから」 また、成功したPCがPC1以外だった場合、PC1のシーンを下記のものに差し替える。 帰路につくキミ達を見送る椿。 椿「平和になったら、また遊びに来てよ。歓迎するからさ」 そう言って、右手を差し出す。 椿「それまでここは、わたしが守るから。きみ達は、この国を守って。約束だよ」 あとがき 今回のシナリオの書き方 ・タイトル→夏だもん、これしかないよな。 ・人魚をシナリオに出そう→なら天使は魚の天使ガギエルだ→じゃあ水中戦にしよう。 ・ヒロインは敵か味方か?→いいや、両方書いちまえ。 ・PC4のハンドアウトを書く段階(ハンドアウトは最後の作業だった)で、ヴィヴリオルートも追加しよう→シナリオに追加した。 ・PC2のエンディングで差分思い付いた→全員書くか。 特に深い事は考えず、書きたいように書いただけ。 まあ平常運行ですねHAHAHA ヒロインの命名法則 八百比丘尼から「やお」→「矢尾」 人魚とはファム・ファタールの性質を持っている→「椿姫」→椿