今回予告 キミ達は、八門結界を越えて襲来した騎士級天使兵を、全て撃破した。 ドライクロイツの総力を挙げて、キミ達は合衆国へと進軍する。 だが、本土に上陸したキミ達の前に、『救世主』に異常なまでの拘りを見せる理央、そして、ソテルを破壊され憎悪の塊と化したセイヴァーが立ちはだかる。 エンゼルギア天使大戦TRPG ショートキャンペーン[キミガイルセカイ]第3話 『MARIONETTE MESSIAH』 もう歯車は動かない。 憎しみが、その隙間を埋めてしまったから。 PC1:ギアドライバー/ナビ:凍 キミの元に、理央からの手紙が届く。 内容もそうだが、彼女の考えていることがいまいち理解出来ない。 彼女はいったい、キミをどうしたいのだろうか? シナリオダーザイン【椎名理央からの執着】 ※理央と決着をつける。 PC2:ギアドライバー/ナビ:セラピア セラピアが、しあの憎悪が膨れ上がっていくのを感じるという。 手遅れになる前に、彼女を止めなければ。 シナリオダーザイン【天明しあからの憎悪】 ※フーファイター・セイヴァーを倒す。 PC3:ギアドライバー/ナビ:トゥアレタ 回復し、合衆国への進軍に帯同しているクリス。 彼は、今まで秘密にしていたミドルネームを明かす。 それは、裏切り者の証だった。 シナリオダーザイン【クリス・J・アーミテジからの友情】 ※クリスと交流してほしい。 PC4:ギアドライバー/ナビ:伊音 キミ達の前に、ありすの幽霊が現れる。 彼女は『しあを止めてほしい』と願った。 シナリオダーザイン【天明ありすからの遺志】 ※ありすの遺志を受け、しあを止める。 クリスを『Revelation』で救出していることが前提となるシナリオです。 各ナビゲーターのエンドレスサマーの設定を、既に通過した前提のシナリオです。 本シナリオはクライマックスが2シーンあり、両方とも戦闘です。 ※GMへ ・『Revelation』でクリスを救出していなかった場合、オープニングは回想シーン、ミドル・エンディングはベリアルとの通信、ということで演出して下さい。 ・福音フェイズについてですが、シナリオ作成の段階では想定していません。 ですが、『Revelation』でクリスとは別にありすを救出している、という場合、しあを救いたい、という要望が出るかも知れません。その場合は別途対応をお願いします。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 理央から手紙が届く。 キミの元に、どういう訳か理央からの手紙が届く。 凍「……手紙、来た」 凍「……差出人は……椎名理央、だって」 内容は、こうだ。 理央『親愛なるPC1くんへ。僕は、君が合衆国に来ることを心待ちにしてる。この戦いを終わらせる為に、是非協力して欲しい』 ※《妬む神》の演出である。まあ災厄使ったんじゃ、仕方ないね。 凍「……内容、なに?」 凍「……意味が、分からない。理央は……敵じゃ、ないの?」 凍「罠……?」 理央の考えていることが、いまいち理解出来ない。 彼女はいったい、自分をどうしたいのだろうか? シナリオダーザイン【椎名理央からの執着】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 セラピアと会話 セラピア「……感じる。誰かの憎悪が膨らんでいく、嫌な感じ。全てを焼き尽くす、灼熱の憎悪」 セラピア「理央ちゃんじゃないね。多分、フーファイター・セイヴァー……しあちゃんの、憎悪だと思う」 セラピア、キミはニュータイプか。 セラピア「理央ちゃんは何だろ、よく分かんない。あの子のは執着、っていうのが一番近いかも」 セラピア「ボクは電波受信しやすいからね〜。まあちゃんと説明すると、負のエーテル波長の増大を感じたんだけど」 ますますニュータイプっぽい…… セラピア「勿論理央ちゃんにも注意しなきゃだけど、特に注意すべきは、しあちゃん」 セラピア「しあちゃんとの戦いは、恐らく熾烈なものとなる。ありすちゃんの仇を取る為に。負の感情に飲み込まれないように、気を付けてね」 シナリオダーザイン【天明しあからの憎悪】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 クリスとの会話 完全に回復し、合衆国への進軍に帯同しているクリス。 今は、戦闘の合間を縫っての休憩時間中だ。 クリス「……そういえば、僕のミドルネームを君達に教えていなかったね。クリス・J・アーミテジのJは……ジューダスの、J」 トゥアレタ「……裏切りの使徒、ユダのことね」 クリス「本来は、親しくなった君たちを裏切る筈が、実際には忠誠を誓っていた合衆国を裏切ったからね。人生とは分からないものだ」 クリス「愛とは、それほどまでに強く、そして人を狂わせるのさ。君にも分かるだろ、クレーリオンさん?」 トゥアレタ「あー、うー……えーと……クリスは、どこまで知ってるの?」 クリス「……それは秘密です♪」 トゥアレタ「誤魔化したわね?……うん、あなたの気遣いに感謝するね」 シナリオダーザイン【クリス・J・アーミテジからの友情】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 夜。簡易宿舎で過ごすキミ達の前に、朧げな影が現れる。 伊音「……何だ?」 ありす『うらめしや〜……なんちゃって」 伊音「ひっ、ゆ、幽霊!?」 ありす『そうとも言うね。私は、天明ありすの、残留思念』 伊音「しょ、正体が分かれば、べべべ別に怖くないぞ」 ありす『今更、あなた達に頼むのも何だけど……お姉ちゃんを止めてくれないかな?』 ありす『私が死んで、お姉ちゃんは復讐心に凝り固まってる。私、そんなこと望んでないのに』 ありす『聖歌隊に入った時から、私は覚悟はしてた。撃っていいのは、撃たれる覚悟ある人だけって。 ……だけど、お姉ちゃんにはその覚悟が足りなかった』 ありす『お姉ちゃんは、優し過ぎたんだ。戦争には向いてなかったんだよ』 伊音「この歳で、戦争に向いている方が異常だ。……私はその異常な方だがな」 ありす『お願い、お姉ちゃんを止めて。これ以上、私のことでお姉ちゃんが苦しむのを、見たくない』 シナリオダーザイン【天明ありすからの遺志】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2、PC4自動登場、PC1とPC3は任意 ヴィヴリオと、フーファイター・セイヴァー(天明しあ)について会話 瑞穂基地にいるヴィヴリオと、映像と音声が繋がっている。 ヴィヴリオ「椎名理央の操っていた我龍参式:阿形・吽形……いや、フーファイター・セイヴァー、ソテルについて、新しい情報が手に入った」 ヴィヴリオ「以前、天明姉妹が所属した際にスヴァン改を奪われ、撃墜し損ねたことがあったな?」 ヴィヴリオ「あの時、姉のしあは瀕死の重傷を負っていたらしい。第七艦隊に帰還した後、そこで延命処置……と言えるのかどうか……フーファイターに、脳髄と天使核を移植した。妹のありすは無傷だったが、姉と同じ姿を望んだそうだ」 ヴィヴリオ「そして先日、ソテルを撃墜した。助けてくれた妹が、先に死んだ訳だ」 ヴィヴリオ「次に対峙する時、彼女は妹の仇を討つ為に、死に物狂いで襲い掛かってくるだろう。己の命を省みない相手ほど、恐ろしいものはない」 ヴィヴリオ「だが、彼女を放っておく訳にはいかん。セイヴァーの撃墜を最重要事項として、戦闘に臨んでくれ。私からは以上だ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3、PC1自動登場、PC2とPC4は任意 クリスと、理央について会話 クリス「椎名理央……彼女は、偽りの救世主だ。表向き、彼女はラルフの後継者、となっている。人造救世主であるラルフが、自らの力を分け与えた、合衆国の切り札」 クリス「だが、彼女が自分の意志と思っているものは、全て法王ラルフの書いた筋書き通り。彼女自身は気付いていないが、彼女はラルフの操り人形に過ぎない。名前だって『シナリオ』をもじっただけの、安直なものだ」 クリス「どう頑張ったところで、彼女は本物にはなれない。だからPC1、君から力を奪おうとしている」 クリス「そうすれば、彼女は本物になれると信じている。だがそれすらも、ラルフの筋書き通りなんだ。最終的に、ラルフが全ての力を手に入れる為の、ね」 クリス「言っただろう?僕はユダ、救世主を裏切った者。……僕を信じるも信じないも、君達次第さ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC4、PC3自動登場、PC1とPC2は任意 トゥアレタと伊音の、戦争の理不尽さと自分のエンドレスサマーの設定について会話 トゥアレタ「しあさんもありすさんも、理央さんも……みんな、聖歌隊で……わたし達の敵だった」 トゥアレタ「……戦争だから、とは言っても、同年代と殺し合いをしなきゃならないのは、割り切れないね……」 伊音「だが、割り切らねば、自分が死ぬ。クレーリオン、私のように割り切れ、とは言わん。せめて死なない努力をしろ」 トゥアレタ「うん……分かってるんだけどね……。死にたくないのは、みんな一緒だと思うんだ。わたしだって、死にたくない」 伊音「……私だってそうだ。私は死ぬのが恐くて、兄を手にかけた。だから私は、兄の分まで生きなけれなばならない」 トゥアレタ「伊音は、強いね」 伊音「……いや、私は、強くなんかない。死ぬのが恐かった、PC4と紫音を秤にかけてどちらも選べなかった、臆病者だ」 トゥアレタ「臆病者、かぁ……。わたしはクローンで、PC3との記憶にすがるしか無かった。PC3がいなかったら、何もない、空っぽの存在だった。でも、PC3は、そんなわたしでも、一緒にいてくれる、って言ってくれた。だからわたしは、PC3の為に生きるって決めたんだ」 伊音「私も、PC4が、私も紫音も、どちらも救ってくれた。……お互い、相棒に救われたんだな」 トゥアレタ「……そうだね」 伊音「……しかし、面と向かって話すのは、恥ずかしいな」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC1、PC2自動登場、PC3とPC4は任意 セラピアと凍の会話、なぜなにエンゼルギア 凍「……セラピア。……セラピアは、全部、知ってた?」 セラピア「んー……まあね。言わない方がいいからって黙ってたこと、すっごく多いけどね」 凍「……よく、分からないけど……セラピアが、そう思ったのなら、間違ってない、と思う」 セラピア「そう思ってくれると、助かるんだよ。一人で全部抱え込んでるの、結構大変だったからね〜」 セラピア「さて、ではこの辺でおさらいと行こうかね。ボクらの、天使大戦における立ち位置を。なぜなにエンゼルギア〜」 凍「おー……(ぱちぱち)」 セラピア「黒い天使核を持つ者は、すべからく救世主候補。そしてボクと凍ちゃん、トゥアレタちゃんと伊音ちゃんは救世主の伴侶候補」 セラピア「更に言えば、トゥアレタちゃん、ボク、伊音ちゃんは、三大天使……ミカエル、ガブリエル、ラファエルの転生体でもある。ちゃんとその自覚があるのは、ボクだけだったけどね」 凍「……私は?」 セラピア「凍ちゃんは、PC1ちゃんというアダムから生まれた、エヴァ。……PC1ちゃんが真の救世主だから、その伴侶が凍ちゃんになるのは自明の理、なんだよ」 セラピア「話ついでに。理央ちゃんは、真の救世主であるPC1ちゃんを研ぎ澄ます為に用意された、偽りの救世主。力を求める渇いた魂。あの子は、そういう運命の下に生み出された」 セラピア「しあちゃんとありすちゃんは殉教者、神に捧げられし魂。……要は、生贄だったんだよ」 凍「……最初から、その為に?」 セラピア「そう。全てはPC1ちゃんを、真の救世主に仕立て上げる為に」 セラピア「そして最後の仕上げこそが、人造救世主であるラルフ・マスケンヴァル。……ボクのパパちゃんだけどね。何かしてもらった記憶なんてないから、気にしなくていいんだよ」 セラピア「PC1ちゃん。世界の運命は、キミにかかってるんだよ。キミが負けたら、全てが終わる。世界が滅ぶ」 凍「……それは、やだ。PC1と、いっしょに、生きたい」 セラピア「ほら、凍ちゃんもこう言ってるじゃん。頑張れ、PC1ちゃん。もちろん、ボク達も全力でサポートするんだよ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 出撃前のブリーフィング 瑞穂基地のヴィヴリオと、通信が繋がっている。 ヴィヴリオ「いよいよ、敵中枢であるマンハッタンへと突入するが……その前に、倒さねばならない敵がいる。椎名理央、そしてフーファイター・セイヴァーだ」 ヴィヴリオ「セイヴァーは理央の制御を離れ、暴走する可能性がある。マスケンヴァル現象を引き起こす可能性すらあり得る。そうなれば、諸君は全滅だ。そうなる前に、何としてもセイヴァーを討て」 伊音「天明ありすの幽霊にも頼まれているからな。姉を止めてくれ、と」 トゥアレタ「うん。……わたしも、まだ死にたくないし」 セラピア「そだね。しあちゃんを止めないと、ここまで積み上げたものが、全部崩れちゃうんだよ」 凍「……理央も、セイヴァーも、止める。……みんなと、いっしょが、いいから」 セラピア「くぅ〜……凍ちゃん、成長したねえ……」 凍「……PC1の、お陰」 ヴィヴリオ「……和んでいるところ悪いが、出撃の時間だ。……皆、頼んだぞ。ヤシマ、いや、世界の未来は、お前達にかかっている」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックス シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 キミ達の前に現れたフーファイター・セイヴァーは、四本腕の異形、そして。 鮮やかな赤だった筈の機体は真っ黒に焦げ付き、背中から生えた腕は、やはり黒焦げではあるが、元は真っ青だった筈だ。 トゥアレタ「……あの腕、多分、ソテルの腕だよね」 伊音「恐らくは、ソテルの残骸を使い、改造したのだろう」 理央「さて、PC1くん。もう一度聞くね。合衆国の軍門に、降る気はないかい?」 理央「そうなんだ……。ところで、話は変わるけど、君、恋人とかいる?僕が立候補してもいいかな?」 ナビゲーター全員「……は?」 セラピア「流石のボクも初耳なんだよ、それ……」 理央「僕は物心ついた頃から、救世主である君を知っていた。僕が救世主になる為の、最大の障害になる君を」 理央「いつからか、君への興味は、恋心へと変わっていた。どうかな、僕と子供を生さないかい?そうすれば、その子は間違いなく、救世主となる」 セラピア「……歪んでるねえ」 理央「……やっとPC1くんに会えたと思ったら、既に八坂凍という子が傍にいて、クリスまで君を愛してるとか言ってる。これじゃ、僕の十年来の想いは、絶対実らない。歪みもするよ」 セラピア「理央ちゃんが、PC1ちゃんに執着してた理由は分かったけど、流石に歪み過ぎてない、それ?」 凍「……だめ。PC1は、渡さない。……絶対に」 理央「じゃあ、実力行使だ。PC1くん、君を捕縛して、無理やりにでも連れて行こう。そしてじっくりと、君に愛を囁いてあげる」 セイヴァー『……何でもいい。わたしは、ヤシマの連中を皆殺しに出来れば、それでいい』 フーファイター・セイヴァーオルタ 種別:人間戦車 HP:240 【肉体】18 【感覚】24 【理知】12 【聖霊】16 【階級】4 行動値:18 あらゆる技能5レベル ただし回避はしない 《ロンギヌス・システム》 エンゲルランツェを、トラバントジステムの様に操る。 判定値15 技能レベル5 ダメージ+18 射程:5000m 白兵攻撃、射撃攻撃に突き返し出来る 《2回行動》 行動値10でもう一度行動出来る 《飛行》 《範囲攻撃》 《ケルンV》 48点までのダメージ無効 《奇跡》×5 《神罰》×2 《疾風怒濤》×2 《星を落とす者》×1 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×1 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《妬む神》×1 《異形への転生》×1 マステマへと変異する。 《天使への転生》×1 HPが0になった時に宣言できる。天使マステマへと変異する。この権能は打ち消すことが出来ない。 HPが0になった 理央「おっと、これ以上は無理か。僕は脱出させてもらうね。次のチャンスの為に」 セイヴァー『次の機会なんてありません。ありすが死んだのはあなたのせいでもある。だから、あなたも道連れです』 理央「道具風情が……僕の言うことを聞くんだ」 セイヴァー『わたしは、あなたの道具になった覚えはありません』 理央「いいや、聖歌隊は僕の配下。つまりが僕の道具だ」 セイヴァー『……あなたこそ、法王の操り人形の癖に』 理央「いいや?僕こそが次代の救世主の母、そして法王の後継者。ここで死ぬ訳には行かないんだ」 理央が脱出ポッドを作動させても、ロックがかかっていて脱出出来ない。 理央「やめろっ!僕には合衆国を導いていく使命があるんだ!その為の礎となれ、セイヴァー!」 セイヴァー『知りません、そんな事。あなたには、ありすを死なせた贖罪をしてもらいます』 理央「やめろぉっ!」 《天使への転生》を宣言する。 理央「羽に、圧し潰される……死ぬのは、嫌だ……助けて……助けて、PC1くん……」 理央は、天使化したセイヴァーに飲み込まれていった。 セイヴァー『わたしは、天明しあの憎しみから生まれた、天使マステマ』 マステマ『わたしは、あなた達を憎む。あなた達を殺して殺し尽くさない限り、わたしの憎しみは晴れることは無い!』 共鳴判定3を行う。 《意志力》難易度3、判定に失敗したら『浸食1』を受ける。アガペー3D6点上昇、パトスチット3枚を得る。 シーン2 シーンプレイヤーは全員 しあが転生した、天使マステマとの戦闘となる。 凍「……すさまじい、負のエーテル」 トゥアレタ「……しあさんは、憎しみに飲まれちゃったんだね……わたし達のせいでも、あるね……」 セラピア「……あの子を救う手段は、無いんだよ」 伊音「見ていられん……皆の者、彼女に引導を渡してやろう。それが唯一、我らに出来る事だ」 天使マステマ:『憎悪』の天使 種別:人間戦車、天使(上級) HP:300 【肉体】40 【感覚】20 【理知】20 【聖霊】33 【階級】0 行動値:20 あらゆる技能5レベル ただし回避はしない 《断罪の槍》 光の槍での攻撃。 判定値40 技能レベル5 ダメージ+27 射程:5000m 白兵攻撃、射撃攻撃に突き返し出来る 《飛行》 《範囲攻撃》 《BS攻撃:浸食6》 《ケルンV》 99点までのダメージ無効 《奇跡》×5 《神罰》×2 《疾風怒濤》×2 《星を落とす者》×1 マイナー直前に宣言、射程:視界、対象:場面 《時空を砕く者》×1 メジャー直前に宣言、射程:視界、成功数+20 《黒き業炎》×1 マステマのHPを0にした マステマ『これで……これで、ありすに、会える……』 ありす『……お姉ちゃん、迎えに来たよ』 しあ『ありす……!』 ありす『もう、離れないから……』 マステマの身体が、光の粒子となって消えていく。 そこに、二人の少女の幻影が、見えた気がした。 エンディングフェイズ シーン1 マスターシーン 理央、セイヴァーの戦いを観戦後 ラルフ「所詮は偽物か……やはり最後は、俺がやらねばならんようだ」 ゾフィー「理央に力を与え過ぎたのではなくて?彼女、力に溺れたわよ」 ラルフ「己を律することが出来ない者に、世界は救えんよ。例え救世主だとしても」 ゾフィー「……理央がPC1のことを好きになっていたのも、シナリオ通りなのかしら?」 ラルフ「あれは予想外だった。恐らくは、PC1に恋焦がれるあまり、自分が新時代のエヴァだと勘違いしていたのだろう」 ゾフィー「勘違い、ね……。女の執念は、恐ろしいわよ」 ラルフ「……ああ。よく、知っている」 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 伊音との会話 伊音「なあ、PC4。我らは、彼女の願いを果たすことが出来たのだろうか」 伊音「これで、良かったんだよな……?」 伊音「すまん、迷っている場合ではないな。もう、合衆国との最後の戦いは目前だと言うのに」 伊音「ここまで、多くの血が流れた。彼らの犠牲を無駄にしない為にも、我らは勝たねばならん。それが、生き残った者の、務めだ」 伊音「……それにだ。大切な者達が、ヤシマで待っている。生きて帰り、その者達に笑顔で再会せねばならん」 伊音「だが、それで終いではない。合衆国を打倒しても、やらねばならん事は山ほどあるのだから」 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 トゥアレタとクリスとの会話 クリス「まさか理央が、PC1に恋をしていた、とはね……流石にそれは見抜けなかったよ」 トゥアレタ「……まあ、恋は極力秘めるもの、だからね」 クリス「そうかな?思わせ振りな態度だけでは、いざという時に間に合わないこともある。好意は伝えられる時に伝えるべきさ。もしかしたら明日、伝えたい人か自分か、急にいなくなってしまうかも知れない。僕達が置かれているのは、そういう状況なんだから」 クリス「好きな女の子一人守れない奴に、世界の平和なんて守れない。違うかい?」 トゥアレタ「……それもそうだね。ねえ、PC3。大好きだよ。今までも、これからも、ずっと」 クリス「それでいいんだ。さて、僕は他のみんなにちょっかい出して来ようかな」 トゥアレタ「……ありがとう、クリスくん」 クリス「いえいえ、どういたしまして」 トゥアレタ「……ね、傍に行っても、いいかな」 シーン4 シーンプレイヤーはPC2 セラピアとしあについての会話 セラピア「……しあちゃんは、ボクらのIFの姿。パートナーを失って絶望し、負の感情に飲み込まれた、有り得たかも知れない未来」 セラピア「ボクらとしあちゃん、その差は紙一重でしかない。敵味方関係なく、ボクらは、たまたま生き残って来れただけ」 セラピア「今のボクは、キミを失って平常心でいられる自信、ないや。いやはや、ボクも弱くなったもんだよ。……桂ちゃんを『処理』した時は、耐えられたのにね」 セラピア「キミのせいだよ?……今のボクの心は、キミでいっぱいなんだから」 セラピアは恥ずかしくなって、誤魔化すように セラピア「……ボクらの手の届く範囲は狭い。全てを救う事なんて、出来やしない。だからこそ、ボクらは手を繋ぎ、絆を結ぶ。そうすることが力になることを、知っているから」 セラピアはそう言うと、キミと手を繋ぐ。 セラピア「ボクが手を伸ばして、キミと手を繋いで、更にキミが手を伸ばせば、それだけ、手の届く範囲は広くなる。いつか、世界全て、手を繋げる日を目指して、頑張んなきゃだよ」 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 凍との会話 凍「……理央も、PC1のこと、好きだって。……モテモテ」 凍が頬を膨らませている。どうやら、ヤキモチを妬いているらしい。 凍「……私とクリス、そして理央。救世主っていうのは、モテることが条件、なの?」 偶然、通り掛かったクリス「英雄、色を好む、とも言うしね。それに、人造救世主であるラルフも、多くの女性と関係を持ったらしい。その結果が、何人いるか分からないラルフの子達さ。そう言われてみると、救世主はモテる、というのは正しいのかも知れないね」 クリス……なんで火に油を注いだんだ。 凍「……PC1も、そうなの?……女好き?なんぱやろー?」 凍「……ぷい」 クリス「……おっと、邪魔者は消えるとしようか」 何しに来たんだ、クリス…… 凍「……私だけ、って言ってくれなきゃ……やだ」 あとがき ちょっと今回は苦戦しました。 途中で棚上げしたのでなくて、シナリオ執筆に半月(実作業は10日ほど)かかったのはかなり長めです。下手すれば1日でシナリオ書いてる人間が半月は長いと思うよ?(感覚が麻痺し過ぎてゐる) 二話目の『Revelation』、一話目の『生贄のGemini』書いた時点で、ほとんど何も思い付いてないのにノープランで書き始めちゃって。 プロットも、普段なら書き起こさなくても漠然としたものくらいあるんですが、今回は最初それすら無くて。 ただ書きたいシーンは少し思い付いていたので、そこだけは先に書いて、後はうんうん頭をひねりながら無理やり書いた感じです。 そしてどう見ても、三部作と謳っておきながら、理央と決着がついてないよね?はい、4話目書いて真の決着つけなきゃなーと考えております。