今回予告 先日の高館真央に引き続き、隣町からまた転入生がやって来た。 しかも、タイプの違うとびきりの美少女が6人も。 怪しいっちゃ怪しいが、誰彼構わず疑ってかかるのも何だし、それに背後関係を調べるのは大人の仕事。 ……なーんて思ってたら、クラスの雲行きが怪しくなってきたぞぅ。 男子生徒の大半が、転入生の一人の神明日香にゾッコンで。 女子生徒は女子生徒で、その様子を悪し様に罵る。 まるで誰かに扇動されたみたいに。 それに、キミのパートナーの様子も何だかおかしい。 これは……誰かの血が流れる前に、解決した方が良さそうだ。 それに、ヴィヴリオ大佐の胃にもきっと優しい。 エンゼルギア天使大戦TRPG 大罪篇 第二話 『Honest Love』 septem peccata mortalia/invidia,luxuria 素直になれない……って、いつなるの?今でしょ? (セプテム・ペッカータ・モルターリア/インヴィディア・ルクスリア) ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:セラピア 夏期特別クラスに新しく転入してきた6人。 それぞれタイプは違うが美少女ばかりで、男子生徒達は沸き立っている。 そりゃもう異常なほどに。 その様子を見てセラピアはキミに、目移りなんかしないでね、と釘を刺してくる。 そんなある日、転入生の一人である神明日香が、キミをデートに誘ってきた。 果たしてこの誘い乗るべきか、それとも断るべきか。 シナリオダーザイン【神明日香からの興味】 ※誘いに乗るか断るかは自由です。 PC2:ギアドライバー/ナビ:クベルタ キミとクベルタは所謂『強くてニューゲーム』、この天使大戦の夏をループしてやり直している真っ最中だ。 とは言うものの、前回は夏期特別クラスに隣町からの転入生なんていなかった。 どうやら今回は、前回とは別のルートらしい。 だけどもだけど、そんなの関係ねえ。 ルートが違おうが何だろうが、今度こそ、この夏を終わらせる。 そう、キミの唯一無二のパートナーであるクベルタの為にも。 シナリオダーザイン【クベルタ10−9からの純愛】 PC3:オフィーツィア ヴィヴリオはキミに、隣町からの転入生を機に、夏期特別クラスに通う全員の身元の再調査を命じて来た。 見るからに怪しい6人もそうだが、元からいる面々が、どの陣営とどう繋がっているか確認しておきたい、とのことだ。 前回の事もあり、子供であっても何処かの諜報員でないとは言い切れない。 はてさて、鬼が出るか蛇が出るか。 藪をつついて蛇を出す、って気がしなくもないが……。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 PC4:ソルジャー どうやらキミは、ベリアルに気に入られたらしい。 それにヴィヴリオからも、ベリアルを気に掛けるよう命令されている。 とは言え、助力の申し出をしてくれたので、頼れる時は頼ることにしよう。 ただ、ヴィヴリオと同じ顔、同じ声でお願いごととかされると、ちょっと頭がバグるんだよなぁ……。 シナリオダーザイン【安部瑠璃からの興味】 ※ 注意書き ※ 本シナリオは、前半がギアドライバーとナビゲーターの痴話喧嘩、後半が坂月四郎(と六角屋敷桐子)に振り回されるシナリオである。 ベリアルが引っかき回しそうに見えるが、ただの協力者なので心配しなくて良い。 尚、AMPの面々について、今回の首謀者以外については、調べても何一つ情報が出て来ない。 複数話キャンペーンとして遊ぶ為に必要な処置なので、その辺はご容赦いただきたい。 また本シナリオでは、坂月四郎と六角屋敷桐子が両片想いである、という設定である。 この設定は改変不可。シナリオの根幹から崩れるので。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 セラピア「最近、どうもクラス内の雰囲気がよくないねえ」 セラピア「男子はみんな転校生の明日香ちゃんにメロメロだし、女子はそのせいか明日香ちゃんをやたらと目の敵にしてるし」 セラピア「嫌がらせとか、そういうのがないのが救いだけど。……いや、気付いてないだけかも知れないけど」 セラピア「ま、ナイスバデーの美人に目が行っちゃうのは、男の本能だと思うけどさ。でも、ちょっと異常な気がする」 セラピア「PC1ちゃん、キミは大丈夫だよね?他のオンナに目移りしてないよね?」 シナリオダーザイン【神明日香からの興味】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 キミとクベルタは所謂『強くてニューゲーム』、この天使大戦の夏をループしてやり直している真っ最中だ。 クベルタ「ご主人様、今回のループについて、どう思いますか?」 クベルタ「わたくし、何度も繰り返し過ぎたせいで、記憶があやふやな所が多いんですけど……少なくとも前回のループでは、夏期特別クラスに隣町からの転入生なんていなかった筈です」 クベルタ「だから何が起きるか、わたくしにはちょっと見当がつきません。お役に立てなくて、ごめんなさい」 クベルタ「でも、前回いなかった人がいる、ってことは、違う事件が起こる可能性が高いです、用心しないとですね、ご主人様」 クベルタ「……今度こそは、ループのその先へ行きたいんです。ご主人様が今までの事を全部思い出してくれたこのチャンス、逃す訳にはいきません」 シナリオダーザイン【クベルタ10−9からの純愛】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 瑞穂基地司令室。 キミはヴィヴリオと、前回の事件について話し合っていた。 ヴィヴリオ「まさか、あんな堂々と潜入してくるとはな。逆に虚を突かれた」 ヴィヴリオ「一度、転入生を含む夏期特別クラスの生徒達の身元を、徹底的に洗え」 ヴィヴリオ「既にシロだと判明している者もだ。誰がどの陣営に所属しているか、再度把握しておく必要がある」 ヴィヴリオ「……藪をつついて蛇を出すことにならんよう祈りたいが、どうだかな」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 キミはベリアル……ヴィヴリオBの仮の姿である、安部瑠璃に校舎裏に呼び出された。 瑠璃「そんな訳でPC4くん、ボクのことはあまり気にしないでもらって構わないよ」 そうは言うが、むしろキミはヴィヴリオから、瑠璃を気に掛けるよう命令されている。 瑠璃「まったく、ヴィヴリオは過保護だなあ。もう子供じゃないんだから、あの頃みたいな」 瑠璃「まあ、いざという時はキミも助けてくれるんだろ?頼りにしてるよ、PC4くん」 ヴィヴリオと同じ顔、同じ声でそんな事言われて、ちょっと頭がバグるキミ。 瑠璃「ボクの力が必要な時は、いつでも声を掛けてくれ。ボクは頼りになるよ?」 瑞穂基地最高の頭脳なんだから、心強くはあるが……絶対楽しんでるよな、これ……。 シナリオダーザイン【安部瑠璃からの興味】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 さて、話は少し遡る。 真央は『両親の意向で急な疎開が決まった』為(という体で)学校に来なくなった。 入れ替わりに、飛鳥町から(AMPの残りの)6人が夏季クラスに編入して来る。 ゲオルグ・フリードマン「高舘さんは急な話で残念だが、今日はなんと、6人もの編入生が来たぞ。みんな、自己紹介をお願い出来るかい?」 瑠衣「飛鳥町の戸鳴(となり)中から来た、冴羽瑠衣です。みなさん、よろしくお願いします」 文「烏丸、文です。……よろしくお願い、します」 凛「御手洗凛でーす。ねえ、自己紹介終わったから、帰ってもいい?」 杏「駄目に決まってるだろ、凛。あ、アタシは瀬戸杏だ。よろしくな、みんな」 愛莉「わたしはぁ、丹波愛莉でぇす。みんな、よろしくねぇ」 明日香「神明日香です。よろしくね」 瑠衣「あれ?真央ちゃん、いるって聞いてたんだけど……」 瑠衣「そうなんだ……。真央ちゃんは大事な友達だったんだけど、疎開する前に会いたかったな」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 マスターシーン 愛莉がクベルタに話し掛けている。 愛莉「クベルタさん、PC2さんってぇ、みんなから慕われてるみたいだけどぉ……ヤキモチとかって、妬かないんですかぁ?」 クベルタ「ご主人様の幸せが、わたくしの幸せですから。それに」 愛莉「それに?」 先を促す愛莉。 クベルタ「ご主人様が誰の隣にいようと、わたくしはご主人様の為に殉じると決めています。それは、絶対に曲がらない」 愛莉「ふぅん……その信念が曲がったところ、見てみたくなっちゃったなぁ」 愛莉はクベルタに対し災厄《天上の呼び声》を使用。 PC2の持つ、クベルタからのシナリオダーザインを【嫉妬】に変更する。 変更条件はクベルタと会話することである。 シーン3 シーンプレイヤーはPC2、他PCの登場は不可 キミはクベルタに、部屋に呼び出された。 キミが部屋に入ると、クベルタは後ろ手でドアの鍵をかける。 クベルタ「……これで、ふたりっきりですね」 そう言うが早いか、クベルタはキミをベッドに押し倒す。 完全機械化兵の力で押さえ込まれていて、全く動けない。 クベルタ「ご主人様が悪いんですからね、わたくしがこんなことする羽目になったのは」 クベルタ「ご主人様。わたくしだけ……わたくしだけを、見て下さい」 クベルタ「……不安なんです。ご主人様がまた、手の届かないところに行っちゃいそうで」 クベルタ「わたくしだって、不安になるときもあるんです。でも、何度も繰り返してきたから、今度だって大丈夫、耐えられる、って、自分に言い聞かせて」 ここでキミは、クベルタのシナリオダーザインを変更することが出来る。 クベルタからのシナリオダーザインをポジティブなものに変更することで、彼女は納得して解放してくれる。 クベルタ「……なんて、怖がらせちゃいましたか?」 おどけようとするクベルタ。 だが、その肩は震えている。 クベルタ「ごめんなさい、ご主人様、試すようなことを言ってしまって」 クベルタ「今日は少し、ココロが揺らいじゃったんです」 クベルタ「『わたくしの爪の一欠片、髪の毛の一本に至るまで、わたくしはご主人様のもの。わたくしは、ご主人様に仕える為に生きている』。わたくしの信念であり、生きる意味」 クベルタ「重い女で、ごめんなさい。でも、わたくしには、ご主人様が全てなんです」 クベルタ「だから……見捨てないで、ください……」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC1、PC2は自動登場、PC3・PC4の登場は任意 教室で、明日香がキミに話し掛けてきた。 明日香「PC1さん、デート、してくれ・ま・す・か?」 明日香「あなたのこと、もっと知りたいんです」 明日香は災厄《天上の呼び声》を使用し、PC1の持つ【明日香からのダーザイン】を【好意】に変更させる。 デート後、あるいはデートを断った後 尚、明日香とのデートについては、特に描写しない。 セラピア「(デートの有無に関わらず)明日香ちゃんとデートしたんだってね。ヒドイや、ボクというものがありながら」 よよよ、と袖を掴みながら泣き真似をするセラピア。 セラピア「で、明日香ちゃんはボクより魅力的なオンナだった?」 セラピア「ふ、ふーん?別に、ヤキモチなんか、妬いてないし?」 セラピアがこのような態度を取っているのは、愛莉の持つ災厄《嫉妬の災禍》の効果である。 尚、セラピアに関しては、このタイミングで災厄の効果が解除される。 セラピア「まあ、PC1ちゃんが誰といようが、最後にボクの傍にいれば良いんだよ」 瑠璃「セラピア、どこぞの世紀末覇王みたいなこと言ってるね……。まあ、それくらいじゃなきゃ、愛は貫けないか」 いつの間にか横にいた瑠璃が、感心したように呟く。 クベルタ「PC1様とセラピア様は、特にこじれず解決しましたが……この状況は、よくありません」 自分たちの事は棚に上げるクベルタ。 クベルタ「解除方法がよく分かりませんけども……怪しいのは、転校生の神さんと丹波さんです。彼女らとの接触は、極力避けましょう」 瑠璃「調べ物かい?なら、ボクもちょっと手を貸してあげよう」 瑠璃の同行を許可するなら、以降の情報収集において、難易度が1下がる。 会話を終えたらシーンを終了する。 →情報項目『丹波愛莉』追加 →情報項目『神明日香』追加 シーン5 シーンプレイヤーはPC4、PC3は登場不可、他PCの登場は任意だが、このシーンに出た場合次のシーンでの登場不可 キミは瑠璃と、状況の把握の為に話している。 瑠璃「どうやら、クラス内に何らかの精神操作が施されているようだ。ボクには効果がないようだけどね」 瑠璃「……効果の及ばぬ条件は……成人か、あるいは、愛する者がいるか、か?。いや、それならばあの二人は条件を満たさない筈……」 瑠璃「ああ、すまない。ただの独り言だよ。だが、犯人が誰だかは、調べなければいけないね」 瑠璃「しかし……キミ達といると、本当に退屈しないよ。面白がってる場合じゃないのも、分かっているけどね」 瑠璃「ヴィヴリオとの昔話がイヤな訳じゃないけれど、彼女は彼女で、過去に囚われ過ぎてる」 瑠璃「誰か、ヴィヴリオを過去から解放してくれたらなあ。……ボクでは、駄目なんだ。ボクの存在自体、彼女を過去に縛り付ける呪縛みたいなものだから」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC3、他PCの登場は任意だが、前のシーンに登場したPCは登場不可 一方、瑞穂基地。 ヴィヴリオ「へくちっ。……冷房が効き過ぎか?」 ヴィヴリオ「ところでPC3。夏期特別クラスの様子がおかしい、との報告を受けている」 ヴィヴリオ「ある生徒に対し、大半の男子生徒が熱狂的な好意を抱き、そして大半の女子生徒がその状況に苛立ちを覚えている、と」 ヴィヴリオ「明らかに異常な状態で、夏期講習を行う事もままならない、他の教員からも声が上がっている」 ヴィヴリオ「そこでだ。PC4と協力して、調査に当たってくれ。お前達ならば、教職員として瑞穂中学に容易に出入り出来る」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン7 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場不可 四郎「おい、話がある。ちょっと付き合え」 キミは坂月四郎に、人気のない、今は使われていない教室に連れ込まれる。 その辺にあった椅子に四郎はドカッと座り、指で座れ、とのジェスチャーをする。 四郎「話ってのは……何だ、その。あの転校生に、告白された」 四郎「硬派で通してた俺が、こんなことで悩む日が来るなんざ、思ってもみなかった」 四郎「誰に相談する?って考えた時、真っ先に浮かんだのがお前だった。……他の奴に言って、茶化されんのが嫌だったんでな」 四郎「俺は、どうしたらいい?」 四郎から解放された後、セラピアが話し掛けてくる。 セラピア「PC1ちゃん、大丈夫だった?四郎ちゃんに何かされなかった?」 セラピア「それは……災難、だったねえ」 セラピア「今度は、ボクも同席させてもらうんだよ」 会話を終えたらシーンを終了する。 →情報項目『坂月四郎の本心』追加 シーン8 シーンプレイヤーは指揮官、全員登場 情報収集のシーン。 情報項目は ・『夏季特別クラスの生徒達』 ・『災厄の解除方法』 ・『神明日香』 ・『丹波愛莉』 ・『坂月四郎の本心』 の5つである。 『夏季特別クラスの生徒達』 〈情報処理〉〈事情通〉〈話術〉〈軍略〉いずれかで難易度3 成功すると、クリスを除いた夏季特別クラス生徒24人のエンドレスサマー掲載の情報を入手することが出来る(そのまま参照出来る)。 『神明日香』『丹波愛莉』については、別の判定が必要となる。 隣町からの転校生の他の4人については、本シナリオでは何も情報を得られない。 『災厄の解除方法』 〈情報処理〉〈軍略〉いずれかで難易度3 明日香と愛莉2人に解除するよう言い聞かせるか(〈話術〉難易度99×2回)、あるいは2人を殺す事である。 《ルベン》《ナヘル》では解除出来ない。 また、2人の能力を組み合わせて夏季特別クラスの生徒達の心を操作しており、片方解除しただけでは生徒達を正常に戻すことは出来ない。 尚、片方を判定で、もう一方を殺す、でも解除は可能。 『丹波愛莉』 〈情報処理〉〈事情通〉〈軍略〉いずれかで難易度3 対反救世主神罰執行部隊アンチ・メサイア・パニッシャーズ、通称AMPの一人、『嫉妬』を司る“リバイアサン”、丹波愛莉。 愛莉は表立って行動していないように見えるが、女子生徒達がこぞって明日香に嫉妬するように仕向けている。 これは本シナリオのオリジナル災厄、《嫉妬の災禍》の効果である。 《嫉妬の災禍》 射程:シーン 対象:シーン 効果:夏季特別クラスに参加している女子生徒が、明日香に嫉妬する。1シナリオ1回 ※例外は石動愛子。彼女は成人しているので効果がない。 解除するには、愛莉に命令する(〈話術〉難易度99)か、彼女を殺すかである。 尚、災厄を解除出来るのは、クライマックスフェイズとなる。 あるいは、効果を受けている者に気になる男子がいた場合ならば、当人に告白するよう伝える事で解除される。 『神明日香』 〈情報処理〉〈事情通〉〈軍略〉いずれかで難易度3 対反救世主神罰執行部隊アンチ・メサイア・パニッシャーズ、通称AMPの一人、『好色』を司る“アスモデウス”、神明日香。 明日香は、四郎以外の男子生徒にも告白(誘惑)しているが、全員それについては深く追求しない。 あんな魅力的な少女を独り占めなんて出来ない、と口を揃えて、明日香を庇う。 これは本シナリオのオリジナル災厄、《魅了の瞳》の効果である。 《魅了の瞳》 射程:シーン 対象:シーン 効果:夏季特別クラスに参加している男子生徒が、明日香にメロメロになる。1シナリオ1回 ※例外はクリス・J・アーミテジ。彼には何故か無効である。 解除するには、明日香に命令する(〈話術〉難易度99)か、彼女を殺すかである。 尚、災厄を解除出来るのは、クライマックスフェイズとなる。 あるいは、効果を受けている者に気になる女子がいた場合ならば、当人に告白するよう伝える事で解除される。 『丹波愛莉』『神明日香』2つの情報項目が開示されたら、追加情報として出す。 つまり、本シナリオにおいて、NPC同士で告白することで解除できるのは、坂月四郎と六角屋敷桐子の二人のみである。 この情報を入手したら、トリガーイベント『六角屋敷桐子』発生。 『坂月四郎の本心』 〈事情通〉〈話術〉いずれかで難易度3 桐子とは腐れ縁の幼馴染……だが、実の所、互いに素直になれない、両片想いの関係である。 ただし本人達にその事実を指摘しても、頑なに認めようとはしなかった。 ……今までは。 だが、神明日香という少女の出現で、その微妙な関係は崩れ去ろうとしている。 ※この設定は本シナリオ独自の設定であり、公式ではない。 この情報を入手したら、トリガーイベント『坂月四郎』発生。 シーン9 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場可 トリガーイベント『坂月四郎』 ※シーン10と順番は入れ替わってもよい。 キミは四郎にまた話し掛けられた。 四郎「あの子の事を考える度に……むしろ、六角屋敷の顔ばかり頭にチラつくんだ。どうなっちまったんだ、俺は……」 セラピアは得も言われぬ表情を浮かべている。 四郎「六角屋敷のことが好き?俺が?いや、そんなまさか」 セラピア「四郎ちゃん、ボカぁねぇ、いい加減、認めるべきだと思うんだよねぇ」 四郎「お、おぅ?」 誰の真似だ、いったい。 セラピア「四郎ちゃんが素直になれないのはーまあ、平常運行だとしてねぇ。でもねぇ、ここで自分の本心から目を逸らしたら、待ってるのは悲劇なんだよねぇ」 セラピア「家族以外で、四郎ちゃんのことを一番考えてくれてるのは誰なのか。自分の胸に手を当てて、よく考えてみるんだよ」 あ、誰かの物真似やめた。 四郎「……お前らに諭されるとは、俺も焼きが回ったな」 四郎「……ありがとよ」 ぶっきらぼうに呟き、踵を返す。 四郎「俺も男だ。バシッと決めてくる」 去って行く四郎を見送った後 セラピア「その結論に至るまでが、グダグダだった気はするんだけど……本人がその気になったのなら、ま、いいかぁ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン10 シーンプレイヤーはPC1、他PCの登場可 トリガーイベント『六角屋敷桐子』 ※シーン9と順番は入れ替わってもよい。 桐子「全く、何だあいつは……転校生に鼻の下伸ばして、デレデレして」 プンスコしながら廊下を歩く桐子を見かけ、クベルタが呼び止める。 クベルタ「六角屋敷さん、どうかなさいましたか?」 桐子「ああ、ちょっと愚痴を聞いてくれるか。坂月の奴なんだが、転校生に告白されたとかで、デレデレしているんだ」 気持ちを伝えたかどうか、誰かが突っ込んだ 桐子「え?えーと、それは、その」 桐子「とにかく、それくらい気付いて欲しい。……ずっと、見ていたんだから」 クベルタ「見ていた、だけ?行動には移していない、と。……えぇとですね、六角屋敷さん。坂月さんがそれに気付くようなタイプだったら、とうの昔に気付いてると思います」 桐子「うっ……それは……返す言葉もない」 クベルタ「言葉にしなければ、絶対に伝わりません。思っているだけで、言葉なしで通じ合えるなんて、幻想でしかないんです。言葉を交わしたって、通じ合えないことなんて、いくらだってあります」 クベルタ「わたくし達には言葉があり、そして同じ言語で会話できるという、それだけでも奇跡的なことなんです。なら、それを駆使して、想いを伝えなければ。うかうかしてると、それこそ横から、かっさらわれますよ?」 桐子「それは……絶対に、嫌だ」 クベルタ「なら、すぐにでも動くべきかと。……あの子、誰かれ構わず、ユーワクしてるみたいですから」 桐子「そうか。ありがとう、二人とも。私……四郎に、自分が思っている事を、伝えてくる」 立ち去る桐子の姿を見送って クベルタ「青春、ですねえ。……まあ、なんでわたくし達が、他人の恋の橋渡しをしてるのかという疑問はありますが……まあ、些細な事ですよね、ご主人様?」 クベルタ「わたくし達に限って言えば、シュネルギアに乗ればS.Q.U.I.Dによる接続、という裏技で、お互いの心が繋がります」 クベルタ「だからと言って、全て通じ合って分かり合える訳ではありません。勿論、隠し事は出来ませんけど……そもそも、わたくしは髪の毛の一本、爪の先の一欠片まで、全てご主人様のものですが」 クベルタ「わたくしとご主人様とは、他人です。人は、他人を完全に理解することは出来ません。だから、人は理解し合おうとします。そして、互いを分かり合おうとするそのプロセスこそが、人と人とのつながりで、一番大事なコトなんです」 クベルタ「でも、言葉を発して伝えること、分かり合おうとする努力を怠ったら、きっと肝心な時にすれ違います」 クベルタ「ですから、思ってることは必ず、言葉にして伝え合いましょうね」 会話を終えたらシーンを終了する。 四郎と桐子のトリガーイベント両方が発生したら、マスターシーン『四郎と桐子』発生。 シーン11 マスターシーン『四郎と桐子』 廊下ですれ違おうとする、四郎と桐子。 桐子「四郎、話がある。ちょっといいか」 四郎「丁度いい。俺も話がある」 桐子「何だ?」 桐子が続けて何か言おうとしたところを、四郎が頭を深々と下げる。 四郎「……すまねえ。俺は、どうかしてた」 桐子「な、何だ、藪から棒に」 四郎「……一瞬、他の女に目が行った」 桐子「べ、別に、お前が誰を好いていようと、私には……いや、関係、ある」 四郎「……大体、分かった。なら、俺から言わせろ」 四郎は一つ深呼吸してから「お前が好きだ、桐子」 桐子「……っ!信じて、いいんだな?」 四郎「男に二言は無ぇ」 桐子「……ずっと、見ていたんだ。いや、見ているだけ、だった」 四郎「あぁ。俺も、目を逸らしてた」 桐子「お互い様、だな」 四郎「あぁ」 桐子「私は、こういうことに慣れていない。その……」 四郎は無言で桐子を抱きしめ「それ以上は、いい」 桐子も四郎の背中に腕を回し「……分かった」 物陰 明日香「魅了が解けちゃったね。何だ、つまんないの」 愛莉「っていう事はぁ、そろそろこの作戦も潮時かもねぇ。迎え撃つ準備、しとかないとぉ」 明日香「そうね。じゃ、準備しようか」 その場を後にする愛莉と明日香。 そして瑞穂市内に、フーファイターが2機、突然出現した。 シーン12 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 キミ達は緊急出動の連絡を受け、司令室に集合した。 ちゃっかり瑠璃もいる。 ヴィヴリオ「フーファイターが2機出現した。搭乗者は恐らく、神明日香と丹波愛莉だろう」 ヴィヴリオ「何にせよ、二人を捕らえるなり始末するなりしなければ、夏期特別クラスがある意味壊滅する。それだけは避けなければならない」 瑠璃「……それについては、半ば手遅れかも知れないけどね。今、男子生徒と女子生徒の間に、致命的な亀裂が生じてるのは確かだ」 ヴィヴリオ「これ以上、悪化させない為だ」 ヴィヴリオ「お前達に、あの2機の迎撃及び……撃墜を命じる」 瑠璃「……二人を処理した後の事は、何か考えてあるかい?」 ヴィヴリオ「PC3。この件に片が付いたら、生徒達をカウンセラーと面談させ、カウンセリングを行ってくれ」 ヴィヴリオ「お前が必要だと感じたら、羽村にも協力を仰げ」 ヴィヴリオ「では、PC1、PC2。出撃せよ。PC3、PC4、お前達は少し残れ」 PC1とPC2が退場した後 ヴィヴリオ「PC3、PC4。二人を処理するのはお前達がやれ。PC1、PC2に直接実行させてはならん」 ヴィヴリオ「私は、二人を説得出来るとは思っていない。だが、子供達に直接手を下させる訳には行かんのだ」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズへと移行する。 ここのエモーションで全ダーザインのオープンアップ、レベル5への上昇を許可する。 クライマックスフェイズ キミ達の部隊を待ち受ける、2機のフーファイター。 明日香「どうせ死ぬなら、とことん楽しまなきゃ。人生、損するだけだよ?エンジョイ・アンド・エキサイティング、って言うでしょ?」 愛莉「そぉそぉ、大人にいいように使われてることに、疑問持たなきゃだよぉ。なんで、自分達だけ、こんな目に遭うのか、ってぇ」 ボスデータは、エンドレスサマー掲載のフーファイターを2機(データは3人用を2機)、500m離れた別エンゲージに配置する。 災厄を判定によって解除するならば、戦闘終了時に判定を行う。 殺す場合は、フーファイターを撃墜したタイミングに宣言するだけで良い。 エンディングフェイズ シーン1 マスターシーン 翌日、愛莉と明日香は急な疎開が決まり転校した、という話になった。 その結果、人的な被害こそなかったものの、クラス内の人間関係は一部を除いて非常にこじれた。 何しろ、男子生徒のほとんどが明日香に好意を持っていたものが、明日香がいなくなって全員失恋し、男子生徒達は原因が他の誰かのせいだ、となじり合う。 女子生徒はいなくなってせいせいした、と言って、男子生徒達の対立を煽る結果となり……ご覧の有様だ。 凛「二人はホントいい仕事したよ。人心掌握からの仲違い、これはこの後、面白くなるなあ」 杏「確かにな。互いに疑い合ってるところに、アタシが更に亀裂を入れる」 凛「そっか、次は杏ちゃんの番か」 杏「ああ。アタシのターゲットは……セラピア・パルマコン」 杏「だが、直接手は下さない。実行するのは……クラスの誰か、だ」 凛「その誰かって、目星は付けてんの?」 杏「それは、これから決める」 凛「じゃ、そんな杏ちゃんに、耳寄りな情報。セラピア・パルマコンは以前のパートナーが天使化した際、自ら射殺し、その行動を非難した生徒が数名いた、っていう情報を入手したよ」 杏「へぇ……それはいい情報だ。凛もいい仕事するじゃないか」 凛「わたしだって、たまには働くんだよ?」 杏「……アタシ達は仲間を三人失った。凛が動くのも、そういうこと、だよな」 凛「そそ、そーゆーこと」 シーン2 PC3、PC4の合同エンディングとなる。 愛莉と明日香をどう処置したかによって、最初の描写が異なる。 キミ達はヴィヴリオ、瑠璃と話している。 説得に成功した ヴィヴリオ「まさか、説得に応じるとはな。だが、子供達が手を汚さずに済んだのは幸いだ」 PC1・PC2がいずれかに止めを差した ヴィヴリオ「危惧が現実のものとなった。早急に、ギアドライバー達のメンタルのケアするように」 PC3・PC4が止めを差した ヴィヴリオ「任務遂行、ご苦労だった。子供達が手を汚さずに済んだのは何よりだ」 瑠璃「そうだね。多感な年頃の子供達が、誰かを殺すなんてことは、本来はあっちゃならない」 瑠璃「ヴィヴリオ。ボクはね。パートナーが天使化した際、もう片割れが処理しなければならないのは……シュネルギアというジステムの、重大な欠陥だと思っているよ?」 ヴィヴリオ「シュネルギアを考案した私には、それについて本来何か言える立場ではない。だが、シュネルギアに賭けるしか……我々に、生き延びる方法はないのだ。例え悪魔と罵られようとも」 瑠璃「だから、ボクにベリアル、と名付けたんだろ?分かるとも」 ヴィヴリオはそれに何も言わず、目深に帽子をかぶり直した。 シーン4 シーンプレイヤーはPC2 キミはクベルタの淹れてくれたお茶を飲みながら、クベルタと話している。 クベルタ「わたくし達完全機械化兵は、基本的には誰かから命令されることで動くものであり、そこに自己が入る事が無いよう、設計されています」 クベルタ「でも、そうはならないんです。個体差はありますが、完全機械化兵には何かしらの自我や、感情が生まれます」 クベルタ「それは、そう命令されたものや、V機関に使われた天使核の意思、記憶……様々なパターンがあります」 クベルタ「……だから、時々不安になるんです。このココロが、作られたものなんじゃないか、って。だけど、その都度、自分に言い聞かせるんです。『このココロは誰のものでもない、自分だけのものだ』って」 クベルタ「だって、何度くり返しても、姿が変わっていても、わたくしはご主人様と巡り合って、その度にご主人様を好きになる。これは、命令とかじゃなく、わたくしの魂に刻み込まれた、揺るがない真実」 クベルタ「……大好きです、ご主人様。何遍言っても、足りないくらい」 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 キミはセラピアと話している。 セラピア「いやぁ、ボクとしたことが、ちょっと心を乱されちゃったんだよ」 セラピア「……運命の子であるキミは、それ故に多くの者を引き寄せる。善き者であろうと、悪しき者であろうとお構いなしに」 セラピア「そして、危害を加えようとする者からキミを守るのも、ボクに与えられた使命の一つ。……とは言ってもね。ボクは、使命感だけで、キミの傍にいる訳じゃないんだよ」 セラピア「この前、ああは言ったけどね。ホントは、誰の所にも行ってほしくない。だって……キミが、ボクのすべて、ボクの運命そのものだから」 セラピア「この世に生を受けてからずっと、ボクはキミに逢う為に、色んな事を乗り越えて来た。苦しいこと、辛いこともたくさんあったよ」 セラピア「だから、ね。今、キミと一緒にいられることが、本当に幸せで……ちょっとだけ、怖い。いつか、この幸せがなくなるんじゃないか、って」 セラピア「……うーん、ボクは、ボクが思ってたより、ずっと重いオンナだったみたいだねえ」 設定 Honest Love:誠実、正直な恋 好色&嫉妬 好色:神明日香←→純潔:セラピア 嫉妬:丹波愛莉←→忍耐:クベルタ 男性→明日香にメロメロ(全員、明日香に対し好意を持ってしまう) 女性→みんな嫉妬する 明日香、愛莉の人心操作(災厄2つ)により、クラス内がガタガタになる