今回予告 全てを失い、戦場に身を置くしかなかった少年 力を見出され、新たに戦場に赴く少女 一つの別れ、一つの出会い そして二人は出会う……戦場で エンゼルギア天使大戦TRPG 『Boy meets girl』 思い出は……甘いものばかりじゃ、無い。 ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:深月憲一 PCの性別は女性を推奨。 キミは黒い天使核が見つかり、この度瑞穂基地に召集されることになった。 これからいったい、どうなってしまうのか… シナリオダーザイン【自己からの不安】 PC2:ギアドライバー/ナビ:トゥアレタ 新人ギアドライバーが着任するという。 何でもセラピアと新人ナビゲーターの深月憲一と交互に組むそうだ。 これは一つ、先輩らしいところを見せなければ。 シナリオダーザイン【深月憲一からの尊敬】 PC3:情報将校 キミは新人ギアドライバーの召集をヴィヴリオに命じられた。 命令だから仕方ないが、この仕事は気が重い。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 PC4:機械化兵 キミは新人ギアドライバーの教育を命じられた。 遠山桂の二の舞にならないよう、鍛え上げ、教え導くのがキミの仕事だ。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 深月憲一(みつき・けんいち) 男、13歳。 天使の襲撃により、目の前で初恋の人を失う。 ※PC1の顔は、深月憲一の初恋の人にそっくりである。 後に家族をも天使の襲撃によって失ったことを知る。 その際にセラピアに命を救ってもらい、以降セラピアをお姉ちゃんとして慕っている。 偶然か神の悪戯か黒い天使核持ちであると判明し、足手まといになりたくない一心でナビゲーターの勉強中。 気弱で泣き虫だが、ナビゲーターとしては優秀。能力値修正は【感覚】+2、【理知】+2、【階級】+1。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 司令室。 ヴィヴリオ「黒い天使核持ちが新たに見つかった。PC1という少女が明日、到着する」 ヴィヴリオ「お前には、その者に戦場で生き残る術を徹底的に教えて欲しい」 ヴィヴリオ「よろしく頼むぞ。桂の二の舞は、もうごめんだ」 前任のギアドライバーである遠山桂は先日7/7に天使化し、セラピアの手によって『処理』されたことは、記憶に新しい。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオの執務室。 ヴィヴリオ「PC1という少女を迎えに行ってほしい。新たな黒い天使核持ちだ」 ヴィヴリオ「深月少尉を新規にナビゲーターに昇格させ、パルマコン少尉と交互に組ませる予定となっている」 ヴィヴリオ「では、よろしく頼んだぞ」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 司令室。 ヴィヴリオ「呼び出したのは他でもない。明日、貴官らに新しい仲間が増える」 ヴィヴリオ「PC1という少女に、この度黒い天使核が見つかり召集されることとなった」 ヴィヴリオ「桂を失ったことは大きい。だが我々は、それを乗り越えねばならん」 セラピア「と言うことはボクは兼任で組む形?仲良くなれるといいな…ところで大佐、ここに憲ちゃんもいるってことは…」 ヴィヴリオ「お前の察しのとおりだ。深月憲一を正式にナビゲーターの一員として任命し、PC1とは現時点ではお前と交互に組んでもらう」 憲一「…ヤーヴォール、オーバーストヴィヴリオ。改めて、よろしくお願いします、PC2さん、クレーリオンさん、セラピアお姉ちゃん」 トゥアレタ「あなたが志願していた、って言うのは聞いていたけど…」 セラピアはふぅ、と溜め息をつき「黒い天使核を持ってるって分かった時点で、いつかはこうなる運命だったんだよ」 トゥアレタ「セラピア、あなたはそれでいいの?」 セラピア「ボクは、憲ちゃん本人の意思を尊重するんだよ」 憲一「うん…これは強制されたことじゃなく、僕の意思、だから…」 シナリオダーザイン【深月憲一からの尊敬】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 放課後の教室。 教師の武内「PC1さん。君に伝えなければならないことがあります」 教師「先日の健康診断で、君に黒い天使核が見つかったそうです。何のことか良く分からないかもしれませんが、軍部の命令で、君には敵と戦わなければならない運命が、課せられました」 教師「まさか、自分の教え子が選ばれることになるとは、思ってもみませんでした」 教師「君は一人で明日から瑞穂中学特務クラスに転入し、軍属となります。拒否権は…残念だが、ありません」 教師「…ご両親にも、既に話は伝わっています。その上で、私から伝えて欲しい、と頼まれました」 教師「明日、瑞穂基地から迎えが来るそうです。…急すぎると思うかも知れないが、我々ヤシマには、残された時間はあまり無いらしい」 教師「…今ヤシマは、結界が破られて合衆国との交戦状態になっています。その戦いに、君は参戦することになりました」 教師「私がどうして知っているかって?…軍部に兄がいましてね。ご両親からの依頼の相談をして、教えてもらいました。だがこの事は、同級生達には秘密にして下さい。ヤシマは結界で守られている、というのが、ヤシマの今の建前なんです」 教師「ご両親と、ちゃんと話をして下さい。後悔しない為にも」 キミに降って湧いた、合衆国との戦う戦士としての運命。 運命の歯車は、ここに音を立てて回り始めた。 シナリオダーザイン【自己からの不安】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC3、PC1自動登場 キミは同僚と共に、PC1の迎えに向かっている。 同僚「…PC3。俺達、人さらいみたいな気分だな」 同僚「これが仕事だとは言え、子供達を親から引き離して、戦う為の道具に仕立て上げる…俺達に戦える力があれば、な」 同僚「シュネルギア…黒い天使核を持つ子供でなければ動かせない欠陥兵器、だが天使に対抗するには、あれしかない」 同僚「そうこう言ってる内に着いたぜ」 同僚「PC3。そろそろ出る時間だ。PC1さん。やり残したことはないか?とは言え、時間も無いんだが…」 会話を終えたら以下の描写を読み上げ、シーンを終了する。 そして、PC1の平穏な日常は、終わりを告げる。 シーン2 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 司令室。 ヴィヴリオ「全員、揃ったな。PC1、貴官の仲間を紹介しよう。まず、同僚のギアドライバーであるPC2少尉、そしてそのナビのクレーリオン少尉だ」 トゥアレタ「トゥアレタ・クレーリオンです。これからよろしくね、PC1さん」 ヴィヴリオ「そして貴官と組む、パルマコン少尉と新人ナビゲーターの深月少尉」 セラピア「はじめまして、PC1ちゃん。ボクはセラピア・パルマコン。憲ちゃんはボクの弟分なんだよ。ボク共々、よろしくして欲しいんだよ〜」 憲一「あ、あの…よろしく、お願いします…」 憲一「き、京子ちゃん!?」 憲一「ご、ごめんなさい…知ってる人に、良く似てたから…」 ヴィヴリオ「貴官の上司となるPC3、そして戦闘教官のPC4だ」 ヴィヴリオ「一時間後、訓練を開始する。荷物の整理が終わったら、訓練室に全員集合するように」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 シミュレータでの訓練。 まずはPC1はセラピアとの訓練となる。 セラピア「うん、PC1ちゃんとの相性、結構良さそう」 憲一「そうみたい、だね。シミュレータのスコアもいいし」 セラピア「そうだ、憲ちゃんもPC1ちゃんと一緒に訓練しなよ。交互に組む予定だから、二人の相性も見ておきたいから」 憲一「…いいですか、PC1さん…?」 PC1と憲一の訓練結果は、セラピアとのそれに引けをとらなかった。 セラピア「PC1ちゃんと憲ちゃんもいい感じだね。これはボクと平行して訓練してくので問題無さそうなんだよ」 憲一「そう、ですね…」あまり冴えない表情の憲一。 会話を終えたら以下の描写を読み上げ、シーンを終了する。 疑問に思ったキミは、少し事情を調べてみることにした。 シーン4 シーンプレイヤーはPC1、他PCは任意 情報収集 〈事情通〉難易度3 達成値1の情報 深月憲一 男、13歳。 天使の襲撃により、目の前で初恋の人を失い、後に家族をも天使の襲撃によって失ったことを知る。 その際にセラピアに命を救ってもらい、以降セラピアをお姉ちゃんとして慕っている。 達成値3の情報 PC1は、憲一の元同級生、谷村京子とそっくりである。 京子は一週間前、憲一の前で天使に喰い殺された。 シーン5 情報収集を終えることで発生するマスターシーン それは、一瞬の出来事だった。 天使の顎が、ついさっきまで憲一と手を繋いでいた少女を貪り喰らった。 その次の瞬間、空から飛来する一発の銃弾。 その銃弾は天使の核を寸分違わず捉え、天使を一撃で屠る。 だが…少女は、帰っては来なかった。 セラピア「キミ、大丈夫?」 コックピットから降りたセラピアの前にあったのは、さっきまで手を繋いでいた少女の片腕を抱き締め、呆然として立ち尽くす憲一の姿だった… 当時のセラピアナビのギアドライバーは遠山桂であり、既に故人である。 町は憲一を除き天使に全て貪り喰われ、また保護された際に彼に黒い天使核が発見される。 それらの紆余曲折を経て、あまりに不憫に思ったセラピアが面倒を見ると言い出す。 憲一「セラピアお姉ちゃん…僕も、ナビゲーターになる。お姉ちゃんの足手まといに、なりたくないから」 自分に求められていること、初恋の人を奪った天使への憎しみなど、自分なりに汲んだ、彼の悲壮な決意、だった。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、他PCは任意 キミは意を決し、憲一と話してみることにした。 憲一「……似てる、んです。頭が追い付かないくらい」 憲一「声も仕草も、全然違うのに。顔は、そっくりで」 憲一「…正直、苦しいです。でも、命令だから、PC1さんと組まなきゃならない」 憲一「お姉ちゃんは兼任で他にも組んでる人がいて、その人のナビがメインだから…」 この台詞に回答をもらったら、下記の描写を読み上げる。 その時、けたたましく警報が鳴り響く。 管制官「帝都上空にエンゼルハイロゥ!シュネルギア部隊は、司令室に集合して下さい!」 憲一「…行きましょう、PC1さん」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン7 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 天使の襲撃、セラピアが天使の結界に囚われる。キミと憲一のペアの初出撃。 セラピアとの初出撃。 ワープを繰り返し神出鬼没の天使の前に為す術も無く、結界に囚われるキミの機体。 セラピア「このままじゃ共倒れになるんだよ、PC1ちゃんだけでも、脱出して」 セラピア「ボクは大丈夫。助けに来てくれるの、待ってるんだよ」 そう言うと、セラピアは強制脱出スイッチを押し、PC1だけを脱出させる。 脱出していくキミが見たのは、天使の結界に完全に飲み込まれていくシュネルギアだった。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン8 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 キミのところに、憲一が息を切らせて走ってくる。 そして開口一番、 憲一「ひっく…PC1さん、お願いです、セラピアお姉ちゃんを助ける為に、力を貸して下さい…!」 憲一「PC1さん…僕が、予備のシュネルギアでナビゲートします」 憲一「お姉ちゃんには敵わないけど…全力で、サポートしますから」 憲一「…解析結果によれば、天使は結界内を自由自在に移動する能力があるそうです。そこで、結界をシュネルギアの出力を利用して高エーテルで固定・凝縮し、移動出来ないようにすれば、天使の撃破、お姉ちゃんの救出も可能になるそうです」 憲一「だから、PC1さんかPC2さんのどちらかがエーテル固定を担当して、残る人がシュネルギアの救出を担当して下さい」 憲一「エーテル固定に必要な演算は、僕が戦場で担当します」 憲一「トゥアレタさんには敵わないけど、マルチタスク処理は得意ですから…」 憲一「お姉ちゃんを助けたいのは、僕も同じ気持ちなんです…だから、お願いします!」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1か2(エーテル判定を行うPC) 憲一「結界、確認…今です!」 セラピアを結界から救出する判定:〈エーテル〉難易度99 その後にシュネルギアが天使にエンゲージすることで、セラピアの囚われたシュネルギアを確保・救出出来る。 シーン2 シーンプレイヤーはPC1か2(エーテル判定を行わなかったPC) 天使との戦闘、天使のデータはドミニオンのものを使用 エンディングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 司令室。 ヴィヴリオ「新人と深月少尉のペアはかなり相性が良い様だな」 ヴィヴリオ「今回の件を踏まえ、深月少尉とのペアを正規ペアとすることを考えている」 ヴィヴリオ「現状、ナビを兼任しているパルマコン少尉への負担が大きい。桂に続いて、セラピアまで失う訳にはいかん」 シーン2 シーンプレイヤーはPC1 司令室。 ヴィヴリオ「貴官に、深月少尉と正式に組む命令を下す」 ヴィヴリオ「パルマコン少尉には、正規のギアドライバーがいるからな…兼任せずに済むならそれに越したことはない。何より、パルマコンの負担が軽減される」 憲一「お姉ちゃんの名前を出されたら、断る訳にはいきません…。それに、命令ですから。…改めて、よろしくお願いします、PC1さん」 憲一「…PC1さん。一緒に、来て欲しいところがあるんです。…来てくれますか?」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 トゥアレタと会話 トゥアレタ「PC1と深月くん、結構いいコンビになりそうだよね」 トゥアレタ「ただ、深月くんの、PC1を見る目が、何となく暗いような気がするのは、気掛かりなんだよね」※トゥアレタは情報を知らない。 ※教えてもらった トゥアレタ「…そうなんだ。そっくりさん、か…きっと、辛いよね」 ※トゥアレタの詳細設定についてはエンドレスサマー参照 シーン4 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオの執務室。 ヴィヴリオ「報告は了解した」 ヴィヴリオ「深月少尉の因縁がどこで暴発するか分からん。二人の動向に注意してくれ」 ヴィヴリオ「…子供達に酷なことを、とは思うが、乗り越えてもらわねば、ヤシマに未来はない」 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 夕暮れ。キミと憲一は許可を得て、とある墓地にいる。 憲一「……ここに、僕の幼馴染で、初恋の人、だった…京子ちゃんが眠ってるんです。左手だけ、だけど。あとは、天使に食べられちゃった…」 そう言って、胸のペンダントを開く。 そこには、ぎこちなく笑う憲一と、満面の笑みを浮かべる、自分と同じ顔の少女の写真が、入っていた。 憲一「…約束、してくれませんか。PC1さんは、急にいなくならない、って」 憲一「…怖いんです。大事な人が、また急にいなくなったら、って思うと」 憲一は涙声で「…お願いだから…PC1さんは、いなくならないで…」