今回予告 1999年、ヤシマに呪法弾頭ミサイルが炸裂した。 破られた結界を抜け天使兵が襲来し、人類の勝利は絶望的と思われた。 だが――人類は死に絶えてはいなかった! エンゼルギア天使大戦TRPG番外編 『真(チェンジ!)シュネルギア 〜ヤシマ最後の日〜』−ARROW HEAD− 私の名はヴィヴリオ、貴様に地獄を見せる者だ! PC1:ギアドライバー ヘルプストハイムチェックに適合し、キミはギアドライバーとして招集された。 招集されたキミの目の前に現れたのは、後に天使と知る化け物と、重傷を負った少女と、巨大なロボットだった。 シナリオダーザイン【シュネルギアDからの呼び声】 PC2:機械化兵 キミは、シュネルギアDの正規パイロットではない。 だがセラピア以外でこの機体に耐えられるのがキミしかおらず、止むを得ずテストドライバーを務めている状況だ。 血ヘドを吐きながらドライバーを務めるキミを、これまた天使との戦いで重傷を負ったセラピアから、キミは心配されている。 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの心配】 PC3:管制官 キミは、シュネルギアDのパイロット達の、バイタルチェックを担当している。 医学的な観点から、PC2もセラピアも、これ以上の出撃は命に関わるが、戦いは待ってはくれない。 そんな折、ようやく適合者が見つかったとの報せが入るが・・・ シナリオダーザイン【自己からの不安】 PC4:情報将校 キミはかつて、ゾフィー・V・シャウベルガー博士とヴィヴリオと共に、シュネルギアDの元となった『ハイリヒ・トリニテート・ジステム』の基礎理論を構築した、共同研究者である。 だが今はゾフィーとは袂を分かった上、適合者がいない為に、研究も停滞していた。 そして遂に、シュネルギアDの適合者が発見される。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シュネルギアDのデータ シュネルギアD−1:+4/+6/+4、装甲20、ヤークトの武装から追加弾倉を4つ外し、陽霊子砲を追加 シュネルギアD−2:+6/+4/+4、装甲25、マサムネの武装をそれぞれカタナ:ドリルアーム、カウンターソード:ペンチアームに名称変更 シュネルギアD−3:+4/+4/+6、装甲30、空きスロットに多弾頭ミサイル×4追加 機体専用特技 《※チェンジ:D−1》《※チェンジ:D−2》《※チェンジ:D−3》 タイミング:いつでも/別形態に変形できる。読み方はそれぞれデーアイン、ツヴァイ、ドライ。 ※このルートでは桂は天使大戦初期に天使化せずに生存し、現在ツバサとペアを組んでいる。 オープニング シーン1 シーンプレイヤーはPC4 キミはかつて、ゾフィー・V・シャウベルガー博士とヴィヴリオと共に、シュネルギアDの元となった『ハイリヒ・トリニテート・ジステム』の基礎理論を構築した、共同研究者である。 だが今はゾフィーとは袂を分かった上、適合者がいない為に、研究も停滞していた。 そして遂に、シュネルギアDの適合者が発見される。 ヴィヴリオ「負荷の軽減が出来なければ、シュネルギアDの量産など、夢のまた夢。今は、あれを唯一動かせる彼らに、頼るしかない」 ヴィヴリオ「・・・歯痒いな。黙って見ているしか出来ない、この現状は」 その時ヴィヴリオの携帯が鳴る。 ヴィヴリオ「済まない、電話だ。……何!?適合者が見つかった、だと?」 ヴィヴリオ「吉報だPC4、二人目の適合者が遂に見つかったそうだ。早速迎えを出す。これから忙しくなるぞ?」 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 キミは、シュネルギアDのパイロット達の、バイタルチェックを担当している。 合体変形機構の都合上、3機分の天使核が使われている、シュネルギアD。 出力は勿論絶大だが、搭乗者に掛かる負荷も凄まじく、現状負荷に耐えられるのはセラピアと、PC2が辛うじて耐えられるだけ。 医学的な観点から、PC2もセラピアも、これ以上の出撃は命に関わるが、戦いは待ってはくれない。 ヴィヴリオ「シュネルギアDならば、強化された天使に対抗出来る。問題はその肉体にかかる負担が大き過ぎて、現状セラピア以外はPC2しか操縦出来んことだ」 ヴィヴリオ「・・・だが、ようやくセラピア以外の適合者が見つかった」 ヴィヴリオ「今日、基地に迎え入れる予定となっている。これで、計画を少し進められる」 ヴィヴリオ「PC2には、もうしばらく付き合ってもらわねばならんがな……」 シナリオダーザイン【自己からの不安】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 キミは、シュネルギアDの正規パイロットではない。 だがセラピア以外でこの機体に耐えられるのがキミしかおらず、止むを得ずテストドライバーを務めている状況だ。 セラピア「PC2ちゃん、大丈夫?」 今日のテスト飛行を終えたキミを、先に降りていたセラピアが出迎える。 そのセラピアも、先日の出撃で負った傷を覆う包帯が生々しい。 セラピア「まだ噂だけど、適合者が見つかったみたいなんだよ。これで幾らか、PC2ちゃんの負担が減ればいいんだけど……」 その時、強化天使兵の出現を知らせる天使警報。 セラピア「また、だね。最近、強化天使の頻度が増えてる気がするんだよ〜」 セラピア「行こう、PC2ちゃん。強化天使に対抗出来るのは、今はボクとPC2ちゃんしかいない」 血ヘドを吐きながらドライバーを務めるキミを、これまた天使との戦いで重傷を負ったセラピアから、キミは心配されている。 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの心配】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 先日行われたヘルプストハイムチェックに適合し、キミはギアドライバーとして招集された。 迎えの車を待っていると、遠くで警報音が鳴っているのが聞こえる。 黒服の男「お待たせしました。急いで出発します、乗って下さい!」 黒服の男「どうやら、貴方の存在を天使が嗅ぎ付けたようです。早急にここを離れなければ!」 押し込まれるように車に乗せられ、キミを乗せた車は無人の街を爆走する。 黒服の男「こちらの移動を読んでいたのか!?」 突如車の前に、羽の生えた白い醜悪な化け物が現れる。 黒服の男「頭を抱えて、小さくなっていて下さい!」 化け物は口と思われる部分から光を放ち、光は車に直撃する。 光を受け、横転する車。 やっとの思いで車から這い出すと、化け物は車目掛けその爪を大きく振り上げようとしていた。 黒服の男「逃げて……下さい……あなたは、世界を救える、希望を、背負っています」 黒服の男「逃げて下さい、さあ、早く……」 振り下ろされる爪。 同時に、上空からの攻撃によって、頭を吹き飛ばされる化け物。 そして上空からロボットが降りて来て、コックピットから現れた包帯の少女は言った。 セラピア「ようこそ、PC1ちゃん。ボクはセラピア。キミを地獄へ誘う、水先案内人なんだよ」 会話を終えたら以下の描写を読み上げ、シーンを終了する。 招集されたキミの目の前に現れたのは、後に天使と知る化け物と、重傷を負った少女と、巨大なロボットだった。 シナリオダーザイン【シュネルギアDからの呼び声】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC2 PC1との合流場所に天使が出現したとの知らせを受け、キミ達はシュネルギアDで現場へと急ぐ。 セラピア「PC2ちゃん、適合者って、あの子だよ」 PC1の目の前の天使を一撃で粉砕し、地上へと降り立つシュネルギアD。 コックピットから降り、PC1の所に急ぐセラピア。 セラピア「ボクはセラピア。キミを地獄へ誘う、水先案内人なんだよ」 セラピア「このままじゃキミも死んじゃうから、せめてこの子に乗ってて欲しいんだよ」 そう言って上空を指し示すと、似たような化け物が数匹、こちらの様子を窺っている。 ※黒服の男の安否について聞かれた セラピア「さっきの彼は、覚悟の上で、この任務についたから……悲しむのは、後でなんだよ」 セラピア「大丈夫、キミは乗って操縦桿握ってるだけで、いいんだよ。難しいことや細かいことは、ボクらがやるから」 PC1、キミはなし崩しにシュネルギアDに乗せられて初陣を飾ることになった。 言われた通り操縦桿を握っているだけだったが、超高機動など繰り返している割りに、キミは気絶どころか酔いもせず、不思議な安心感に包まれていた。 セラピア「すごい、これがPC1ちゃんの力……」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 基地でヴィヴリオに会う 基地に帰還し、キミ達は司令室に呼び出された。 ヴィヴリオ「私の名はヴィヴリオ、貴様に地獄を見せる者だ!」 ヴィヴリオ「さっきの戦いで見ただろう。あれが天使、合衆国から送り込まれて来た生体兵器だ。我々が倒さなければならない、敵だ」 ヴィヴリオ「今までは、二人乗りのシュネルギアで天使達と戦っていた。だが、合衆国は天使を強化してきた」 ヴィヴリオ「このシュネルギアDでなければ、強化された天使共は倒せない。だから、彼女らにはこの機体に、這ってでも乗らざるを得ない」 ヴィヴリオ「それが嫌なら、貴様も乗れ。頭数が揃えば、それだけでも彼女らの負担は激減する」 ヴィヴリオ「即答できないならば、少し時間をやろう。セラピア、休憩所に彼を連れて行け」 セラピア「ほいさっ、了解なんだよ〜」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC1 セラピア「さっきは、ありがとね。キミが乗ってくれただけで、負荷が全然違ったんだよ」 セラピア「キミがこの基地に呼ばれた理由が、正にそれなんだけど。細かい理由は知らないけど、キミは、あの子・・・シュネルギアDを、負荷を受けることなく自由に扱える、適合者なんだって」 セラピア「あの子は基本的に3人乗りだけど、負荷が凄すぎてボクとPC2ちゃんしか、乗れなかったんだよ」 セラピア「ボクも適合者なんだけど、PC2ちゃんは違う。適合者以外で、唯一あの子の負荷に耐えられるから、乗ってもらってるけど・・・いつも大変な思いして乗ってるから、PC2ちゃんのことも心配なんだ。いつか、本当に倒れちゃわないか、って」 セラピア「でも、キミの意志を無視してまで、あの子に乗ってくれ、とは、ボクは言えないんだよ。いきなり連れて来られて、化け物と戦え、って言われたって、はい分かりました、なんて言える訳ないし」 セラピア「まあ、ボクの個人的な意見としては、キミと仲良くなって、キミのこと、もう少し知りたいけどね?」 天使の襲撃を知らせる警報が鳴り響く。 セラピア「とりあえず、行こ、PC1ちゃん」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC3 格納庫。 天使が再び現れ、PC1に通常兵器での戦いをまず見せるヴィヴリオ。 ヴィヴリオ「合衆国は天使に強化処理を施している。強化天使兵共は、通常の天使核兵器は言わずもがな、シュネルギアですら苦戦を強いられる。だから、シュネルギアDだけが頼りだ。幸いなことに、今の所強化処理された天使は一部に留まっていることだ」 具体的には、シュネルギアD以外の攻撃は、全てダメージが半分になる。 ヴィヴリオ「シュネルギアDの出力自体、最低でもシュネルギア3機分に相当する。そこに状況に応じて形態を可変し、戦況に対応する」 ヴィヴリオ「貴様しか、本当の意味であれを動かせる者はいない」 ヴィヴリオ「貴様が嫌だと言っても、貴様にはシュネルギアDに乗って、天使と戦ってもらう」 出撃前。 セラピア「乗ることを受け入れてくれて、ありがと、PC1ちゃん」 セラピア「この子は、想いが力になる機体。難しいことは考えなくていい、ただ敵と戦って、勝つことだけ考えて欲しいんだよ。機体制御はボクの、火器管制はPC2ちゃんの担当だから」 セラピア「あと・・・出来たら、想ったことは、言葉にして欲しいんだよ」 セラピア「想いを言葉にして、自分がここにいることを、世界に対して明らかにする。周りも、キミがそこにいることを認めることで、キミとボクら、そしてみんなは、キミとの繋がりを確かめられる」 セラピア「そうすれば、想いはより強く伝わって、より大きな力を、この子は発揮出来るから」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックス シーンプレイヤーはPC1 強化天使との戦闘である。 強化天使兵 HP65 35/18/9/1 肉体35 感覚16 理知15 聖霊15 階級0 オリハルコンの刃(射撃攻撃) 判定値35 レベル4 射程:2km ダメージ(種別)+12(軽) 回避 判定値20 レベル3 《強化天使》シュネルギアDからのダメージ以外を全て半分にする 《聖光結界》対天使効果なしの武器によるダメージ無効、及び40点以下のダメージを無効化する 《飛行》 ※PC1とPC2(シュネルギアD)以外の攻撃手段がある場合、あらゆるダメージを半減させる。 キミ達は強化天使に勝利した。 これがキミの、長く苦しい夏の、始まりだった。 エンディングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオ「適合者、これで2人目か。3人目が見つかればいいが・・・」 ヴィヴリオ「とは言え、50年以上見つからなかったのだから、そう易々と見つかるものでもないか」 ヴィヴリオ「まあこれですぐ見つかったとしたら、何か作為的なものを感じずには、いられんな」 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオ「セラピアの怪我も大分良くなってきたようで、ホッとしているよ」 ヴィヴリオ「出来ることなら、せめて怪我が治るまで休ませたいが・・・天使は、合衆国は待っちゃくれない」 ヴィヴリオ「シュネルギアDを動かせるのが彼らしかいない以上、仕方ないとは言え・・・酷い指揮官だな、ボクは」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 ヴィヴリオ「PC1が乗ることで、多少負荷が軽減される、ということだが・・・キミは身体に支障はないか?」 ヴィヴリオ「まだ適合者が3人揃わない以上、キミにはもうしばらく、2号機のドライバーを務めてもらわなければならない。・・・やってくれるな?」 ヴィヴリオ「済まない・・・選択の余地のない、卑怯な質問だったな。だが現状、キミに頼るしかないんだ。改めて、お願いする。PC1とセラピア、そしてシュネルギアDを、よろしく頼む」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 セラピアと一緒に、シュネルギアDを見上げながら セラピア「まずは初陣、お疲れ様だよ」 セラピア「PC1ちゃんを迎えに行ったときは、ただ乗っててもらっただけだからね〜。また違うと思うんだよ」 セラピア「どうだった、シュネルギアDを自分の意志で動かしてみた感想は?」 セラピア「・・・ボクらは、否応なしに、適合者として選ばれてしまった」 セラピア「でも、選ばれてしまった以上、やるしかないんだよ。自分の居場所を、守るためには」 何となく、シュネルギアDが頷いた気が、した。 シーン5 マスターシーン 瑞穂市内の、どこかのマンションの一室。完全に防音処理された部屋で、通信機の前に座る少年。 彼の名は、クリス・J・アーミテジ。瑞穂中学の生徒だが、その正体は合衆国から送り込まれてきたスパイにして、完全機械化兵だ。 クリス「・・・ようやく、出番かい?潜入以降何もなくて、そろそろ飽きてきてたんだ」 クリス「ふーん、この子が噂の救世主候補?まあ、悪くないかな。で、彼をどうすれば?DEAD OR ALIVE?」 クリス「極力生かして、可能ならば篭絡して合衆国まで連れて来い?・・・了解、任せておいてよ」 何者かとの交信を終えるクリス。 クリス「殺さず、連れ帰れ、か・・・。殺せだの連れ帰れだの、話がコロコロ変わるね。それだけ、上層部の救世主に対する考えも、纏まってないんだろう」 クリス「まあ、いいよ。ボクは・・・命令に、従うだけさ」