■今回予告 異世界からの転移の際のトラブルで、唯一無二の相棒であるアンドロイド、アイリスとはぐれたキミ。 キミは親切な人にお世話になりながら、ずっと彼女を探している。 一方、記憶喪失のアンドロイド少女、アイリスを保護したキミ。 キミもまた、友人に協力してもらい、彼女の記憶を取り戻すのに奔走する。 アイリスに迫る魔の手。 裏で糸を引くのは何者か。 キミは願う。 彼女との再会を。 アイリスは願う。 失った記憶を取り戻したいと。 キミと彼女は願う。 ……奪われた絆を、取り戻したいと。 メタリックガーディアンRPG 『Forget me not』 鉄(くろがね)の腕(かいな)で、闇を砕け! ■ハンドアウト PC1:ヒロイン枠 コネクション:アイリス 関係:好意または愛情、純愛 コンストラクション: 異世界から来ていて、二人乗りの機体である、という設定のみ必須。 汎用特技《異世界人》(ライフパス:異世界生まれ)は必須ではない。 また《戦隊》《サブパイロット》等の複数人で動かす形になる特技、アイテム「複座使用」等の取得も不要である。 カバー:特に指定なし キミは、異世界からこの世界に転移して来た異邦人だ。 転移した際にはぐれた、キミの唯一無二の相棒たるアンドロイド、アイリス。 キミはPC3に世話になりながら、ここ数ヶ月の間、ずっと探している。 彼女は今、何処にいて、どうしているのだろう。 寂しい思いや辛い思いをしていないか、それが心配だ。 【ミッション:アイリスと再会する】 PC2:ヒロインの保護者 コネクション:アイリス 関係:同情 コンストラクション:特に指定なし カバー:特に指定なし キミは1週間前、ボロボロに傷付いた1体のアンドロイドを保護した。 自分の名前以外、何も思い出せない彼女。 彼女が失った記憶を取り戻したいと言うので、キミは協力してあげることにした。 【ミッション:アイリスの記憶を取り戻す手伝いをする】 PC3:PC1の協力者(もとい、PC1を居候させる人) コネクション:天龍コタロウ(基本167頁) 関係:信頼 コンストラクション:特に指定なし カバー:特に指定なし キミは異世界からやって来たPC1と知り合い、現在は彼/彼女の身元引受人となっている。 そして、彼がこの世界にやって来る際にはぐれた、アイリスという少女型アンドロイドを探すのを手伝っている。 だがどこにいるか、皆目見当がつかない。 探し始めてからしばらくして、人探しを頼んでいた頼れる漢、天龍コタロウから遂に連絡が来た。 これは福音か、それとも事件の幕開けか。 【ミッション:アイリスを探す手伝いをする】 PC4:PC2の協力者 コネクション:謎の武装集団 関係:疑惑 コンストラクション:特に指定なし カバー:特に指定なし キミはPC2の友人であり、PC2と一緒に、アイリスの記憶を取り戻すのに協力している。 それに最近、物騒な噂を耳にしている。 武装した集団が夜な夜な、誰かを探して街中をうろついているらしい。 どこの連中だか分からないが、用心するに越したことはない。 それに危害を加えてくるようなら、返り討ちにするだけだ。 【ミッション:謎の武装集団の正体を暴く】 PC5:フォーチュン関係者 コネクション:チトセ・ウィル・ナスカ 関係:信頼 コンストラクション:特に指定なし カバー:フォーチュン隊員あるいは協力者 特殊部隊ディスティニーが、なにやら怪しい動きを見せているという。 こういう時のチトセの勘は……大体、当たる。 キミはチトセの命令で、調査を開始した。 【ミッション:ディスティニーの動向を探る】 ■必要ルールブック・サプリメント: PL:基本、上級、使いたいクラスの掲載されているサプリメント GM(追加): 上級(エネミーテンプレート)、ラディアントブレイブ(※ボスを自作する場合)、デジタルフロント(フィールドテンプレート)、ドッグオブウォー(再定義されたエネミー特技) ■NPC ヒロイン:アイリス 花の名前、ひいてはギリシャ神話の虹の女神、イリスが由来。 青いアイリスの花言葉は「強い希望」「信念」 アンドロイドだが、PC1のクラスに属する技術で作られているものとする。 その為、アンドロイドではなく自動人形だったり、魔導人形やホムンクルスなどでもよい。 その点について、PC1のPLと事前に相談しておくこと。 ■PC間コネクション: PC1→PC2→PC3→PC4→PC5→PC1の順で取得する。 次のPC番号のキャラから、コネクションを取得する形になる。 関係は任意だが、なるべく友好的なものを取得すると、セッションが円滑に進むだろう。 実際の取得はセッション開始前に行っておく。 全員が顔を合わせるのはミドルフェイズのシーン3、戦闘シーンになってしまう為、その結果を踏まえて内容を変更しても良いだろう。 ■シナリオ背景 異世界からやって来たPC1は、唯一無二の相棒であるアンドロイド、アイリスとはぐれ、この世界に辿り着いた。 他のPCの協力によって彼女と再会するが、記憶を、そしてキミとの絆を失っていた。 彼女の記憶、そして絆を取り戻し、彼女の記憶から生み出されたロボットを撃破することで、シナリオは終了する。 ■シナリオ本編 ●オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC3 数ヶ月前。 キミはある日、巨大な火球が空から降ってきたのを見かけた。 キミは好奇心に駆られ、火球が落ちた辺りを見に行った。 爆心地の中心には一体の巨大ロボットと、人(PC1の年齢と性別で変更)がひとり倒れていた。 倒れていた人物はPC1と名乗り、異世界から来たこと、アイリスという少女とはぐれたことを話してくれた。 不憫に思ったキミは、PC1を自分の家に住まわせて、面倒を見ている。 キミはアイリスの情報を知らないか、警察官の天龍コタロウを頼ることにした。 コタロウは写真を何度も見つつ コタロウ「可愛い子だな……だがすまねぇ、ちょっとこれだけじゃ、情報が足りなすぎる」 コタロウ「オレの方でも気にはかけとく。何か分かり次第、連絡するからな」 しかし、彼からの連絡はなかった。 雲を掴むような話だから、仕方ないと言えば仕方ない。 ……それから、数ヶ月。 音沙汰のなかったコタロウから、自分の所に来るように連絡が入った。 これは福音か、それとも事件の幕開けか。 シーン2 シーンプレイヤーはPC1 キミは、異世界からこの世界に転移して来た、いわゆる異世界人だ。 そしてキミには、唯一無二の相棒がいた。 その名はアイリス。 キミと運命を共にする、アンドロイドの少女。 今、彼女は何処にいて、どうしているだろうか。 寂しい思いや辛い思いをしていないか、それが心配だ。 そんなことを考えていると、屋台のラーメン屋のおっちゃんが、キミに声をかけて来た。 店主「アンちゃん、そんなしょぼくれた顔して、どうしたんだい」 店主「腹が減っちゃ戦は出来ぬ、って言うだろ。……食っていきな」 店主「お代はいらねェよ。どうしても払いてェ、ってんなら……アンちゃんの悩みが解決したら、大事な人と一緒に、食いに来てくれや」 店主「人間、長く生きてると、自分の力だけじゃ、どうにもならねェことにぶつかる時だってある。そんときゃ、誰かの手を借りるんだ。アンちゃんには、誰か頼れる人はいるかい?」 店主「もし、俺でも良けりゃ、毎週火曜と金曜の夜ならここにいるから、顔出しな。愚痴くらいなら、いくらでも聞いてやるよ」 その夜食べたラーメンは、やたらとしょっぱく感じた。 【ミッション:アイリスと再会する】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 それは、一週間前のことだった。 キミがゴミを集積場に捨てに行くと、ゴミの中に少女が一人、倒れていた。 少女「……けて」 か細い声で、少女が呟く。 少女「ありがとう、ござ……います……」 キミが少女を抱え起こすと、彼女はそのまま気を失う。 ……いや、失礼だけどこの子、見た目と違ってめちゃくちゃ重い! キミがよく見ると、傷口から配線が見え、バチバチとショートしている。 ※ここでアイリスが負っている傷の描写は、彼女の設定(PCのガーディアンクラス)によって調整すること。 ……この子は恐らく、どこからか逃げて来た、アンドロイドだ。 キミは彼女を抱え、何とか自分の部屋へと連れて行った。 数時間後。 少女が目を覚ます。 アイリス「ここは……」 アイリス「あの、すいません……お願いが、あります」 アイリス「わたしは、アイリスと言います。……それだけしか、分からないんです」 アイリス「お願いです。思い出すのを、手伝ってくれませんか」 アイリスは涙をぽろぽろ零しながら「見ず知らずの人に頼むのは、お門違いかも知れません。だけど、今のわたしには、頼れる人が誰もいないんです」 キミは、彼女のお願いを聞いてあげることにした。 【ミッション:アイリスの記憶を取り戻す手伝いをする】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 キミはPC2の友人であり、PC2と一緒に、アイリスの記憶を取り戻すのに協力している。 そんな中、キミは一般人の友人から、少々物騒な噂を耳にした。 友人「PC4、もしかしたら知ってるかも知れないが、夜ひとりで外出するのは、控えた方がいいと思うぜ」 友人「武器持った連中が、誰か探して街中を徘徊してる、って噂なんだよ」 友人「まあ確かに、最近のこの街の治安が、いいとは言えないよ。何せこの街は、色んな勢力に狙われてる街だし、さ」 友人「誰を探してるか、までは分からないが……注意するに越したことはない、と思ってさ。……まあお前ならそんな連中なんて返り討ちに出来るだろうから、余計なお世話かも知れないけどさ」 友人「心配なんだよ。お前、何かっていうと、危ないことに首突っ込んでるからさ」 友人「忠告はしたぞ。……あんま、無茶すんなよ」 自分のことを心配してくれる友がいる。それはとても、喜ばしいことだ。 だがこの街の平和は、自分達にしか守れないし、自分にはその為の力がある。 なら、自分が動くしかない。 確かそう、大いなる力には大いなる責任が伴う、ってやつだ。 【ミッション:謎の武装集団の正体を暴く】 シーン5 シーンプレイヤーはPC5 キミは鳳市フォーチュン支部長、チトセ・ウィル・ナスカに呼び出された。 チトセ「呼び出してごめんなさいね。まあ、用件は大体分かってる、って顔だけど」 チトセ「特殊部隊ディスティニーが、鳳市で何やら良からぬことを企てている、って情報が入ったわ」 チトセ「そこであなたにお願いなんだけど、ディスティニーが何をしようとしているか、探ってほしいの」 チトセ「いざとなったら、鳳市にいる他のリンケージに、応援要請を出してちょうだい。高度に柔軟な対応を、ってやつね」 チトセ「じゃあ、お願いするわね」 チトセはいつも通り調査を丸投げだが……これで万事上手く行くのだから、人の使い方をよく分かっている。 【ミッション:ディスティニーの動向を探る】 ※ミドルフェイズにおいて、PC5個別のシーンは特にない為、積極的に他のPCと絡んでいくことを推奨する。 ●ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC3、PC1とPC5は自動登場。PC2とPC4は登場不可 情報屋/交番に話を聞きに行く。 キミ達はアイリスの情報を尋ねる為、天龍コタロウの元を訪れた。 (途中で、PC5に遭遇し、お互いにちょっと手伝うことになった) コタロウ「よお、PC3。忙しいところ、わざわざ来てもらってすまねぇな」 コタロウ「もう一度、その子の写真を見せてくれないか?オレの記憶が確かなら、この前警邏中に見かけたかも知れん」 コタロウ「……間違いない、この子だ。PC2、それとPC4とこの子が一緒にいたのを見たぜ」 コタロウ「どうもあの感じだと、あっちも人を探してるみたいだったしな」 コタロウ「伝手があるなら、連絡してみちゃどうだ?」 コタロウ「また何か俺の力が必要だったら、いつでも声をかけてくれ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4、PC2自動登場。PC1・PC3・PC5は登場不可 一方その頃。キミ達は今日も、しらみつぶしに聞き込みを続けている。 “おかみさん”吉野スミレ(基本167頁) 途中、お昼を取る為に寄った“さくら屋”。 おかみさんの吉野スミレに何気なく人を探していることを話すと、有力な手掛かりになりそうなことを言ってきた。 スミレ「……そう言えば、人探しをしている子を見かけたわね」 スミレ「確かPC3さんの家にお世話になってる子、だったかしら」 スミレ「何でも、外国から来て、その際に家族とはぐれてしまって、家族を探している、って言ってたわね」 スミレ「連絡先が分かるなら、ちょっと連絡してみたらどうかしら?」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 合流シーン シーンプレイヤーはPC2、全員登場。 合流及び戦闘シーン。 ここで消費した【FP】【HP】【EN】、及び使用した弾薬は全て回復する。 流石に加護は回復しない。 キミ達は十字路で、PC1とPC3(とPC5)、PC2とPC4とアイリス、そして武装集団とばったり遭遇する。 武装集団「見つけたぞ。そいつをこちらに引き渡してもらおうか」 武装集団「大人しく渡さないなら、実力行使させてもらう」 戦闘発生。 PCレベルと同じエネミー×PC体(強敵1体、モブ1〜2体、ソロ1〜2体) 強敵エネミーを1体、モブ前衛エネミー2〜3体をPCの前の距離2スクウェアにばらけて配置、モブ後衛型エネミーを1〜2体をPCに近い隅のスクウェアに1体ずつ配置する。 PC3人:強敵1、モブ前衛1、モブ後衛1 PC4人:強敵1、モブ前衛2、モブ後衛1 PC5人:強敵1、モブ前衛2、モブ後衛2 データとしてはRGD−52C2 ヴィクラマ3レベル(基本230頁)に、エネミーテンプレート(上級106〜107頁)の「単体化」やテンプレート(練度)とテンプレート(機能)を追加し、そのレベル程度になるように調整する。 「直衛型」を取得する場合は、《割り込み》の重複の代わりに《割り込み延長2》を追加する。 レベル3の場合はソロとしてRGD−52C3SC ヴィクラマ狙撃型を配置。モブは全て通常のヴィクラマ。 レベル5の場合、強敵:「単体化」「熟練兵」、モブ前衛:「重装甲型」「突撃型」、モブ後衛:「砲撃型」「機動砲撃型」を取得。 レベル7の場合、強敵:「単体化」「エリート兵」、モブ前衛:「熟練兵」「重装甲型」「突撃型」、モブ後衛:「熟練兵」「砲撃型」「機動砲撃型」を取得。 レベル10の場合、強敵:「単体化」「エースパイロット」、モブ前衛:「エリート兵」「重装甲型」「大出力型」「突撃型」、モブ後衛:「エリート兵」「機動砲撃型」「支援型」「砲撃型」を取得。 戦闘が終了したら、シーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC1、全員登場。 アイリスと再会するが、彼女はPC1を思い出せない。 アイリス「えーと、どちら様でしょうか……」 アイリス「……ごめんなさい、全然、思い出せないんです」 アイリス「あなたが、わたしにとってすごく大事な人だ、ってことは分かるのに……」 そう言って彼女は、大粒の涙をこぼす。 彼女の記憶については、このシーンではどうすることもできない。 次のシーンが情報収集であり、そこで詳細がわかる、とPLに伝えること。 PC1とアイリスを再会させることはできた。 だが、はぐれた理由、記憶を取り戻す方法、襲ってきた連中の正体……まだまだ、問題は山積みだ。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC5(不在の場合はPC2)、全員登場。 情報収集シーン 判定全て: 判定に失敗した場合、 1回失敗するごとに、情報を得られる代わりにPC全員の【HP】が1D6点減少する。 ・PC1とアイリスがはぐれた理由:【知覚】【幸運】いずれかで目標値12 PC1あるいはアイリスにコネクションを持っているPCは、判定の達成値+2 キミ達はこの世界への転移の際、アイリスだけ時空乱流に呑み込まれた。 そして彼女は、鳳市に転移して来たPC1とは全く別の場所に転移した。これは《ヘルモード》の効果である。 そこでディスティニーに捕らえられ、ラーフ帝国内で実験材料として扱われていた。 監視の目を盗み脱出したが、その際の事故で記憶を失う。 かろうじて鳳市に辿り着き、機能停止する寸前だったところをPC2に救われる。 ・記憶喪失の理由:【理知】【幸運】でいずれかで目標値12 アイリスにコネクションを持っているPCは、判定の達成値+2 アイリスがラーフ帝国の研究所から逃げ出した際に、記憶回路が損傷した為である。 彼女を修理する方法は、【理知】判定で合計達成値40にするか、またはクリティカルを発生させることである。 《ヘイムダル》があるならば、それを使用しても良い。 あるいは《ガイア》を使用しても、解除は可能である。 解除するのは次のシーンになる。 ・武装集団の正体:【意志】【幸運】いずれかで目標値12 武装集団とコネクションを持っているPCは、判定の達成値+2 武装集団の正体は、ラーフ帝国の非公式特殊部隊、ディスティニーである。 アイリスに使われている異世界の技術を利用する為、彼女を捕らえていたが逃げられ、行方を捜索していた。 アイリスを奪取しようとしているが、記憶回路さえ残っていれば残骸でも良い、と考えている。 つまり、アイリスの生死は問わない、ということだ。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、全員登場。 アイリスの記憶の修復を試みるシーン。 【理知】判定で合計達成値40、あるいはクリティカルの発生。 1ラウンドで達成できなかった場合、+1ラウンドするごとにクライマックスにエネミー(モブ前衛型)が1体、別のスクウェアに増える。 アイリス「PC1、さん……会いたかった……!」 居ても立っても居られず、アイリスはPC1に抱き着く。 アイリス「ごめんなさい、あなたのことを忘れちゃって……」 同時に、彼女は敵に捕まっていた時の記憶も思い出す。 アイリス「わたしに使われている、異世界の技術。それを分析する為に、記憶回路の中を覗かれたりしました」 アイリス「……そして、分解されそうになって……何とか、逃げ出したんですけど、その時に記憶回路が損傷して、自分の名前以外忘れてしまったんです」 アイリス「皆さん、記憶を取り戻してくれて、ありがとうございます」 アイリス「あと……PC2さん。わたしを保護してくれて、ありがとうございます」 アイリス「あっ!……あの……もうひとつ、お願いしてもいいですか……?」 アイリス「わたし、研究所に、すごく、すごく大事なものを、忘れてきてしまったんです……。お願いです、それを取りに戻りたいんです」 アイリス「危険なことは分かってます、分かってますけど……でも、わたしは、それが無いと……」 彼女が失くしたのは、彼女を形作るコア、とも言えるパーツである。 ここで、【ミッション:アイリスの探し物を手伝う】をPC全員に渡す。 尚、力を発揮できない、というのは演出上のことで、ルール的に能力が制限されるという訳ではない。 だが、アイリスの願いを聞き入れない場合、追加ミッションは達成できなくなることに注意すること。 また研究所に向かわない場合、クライマックスは研究所ではなく、鳳市の市街地にディスティニーが再びアイリスを奪いに来て、戦闘となる。 彼女を肯定した、あるいは一緒に研究所に向かうことを承諾した アイリス「……ありがとうございます。わたしのわがままを、聞いてくれて」 アイリスが希望をもったことにより、限定的にアイリスの力が回復する。 加護《ブラギ》をPC全体で2回分、追加で使用できるようになる。 会話を終えたらシーンを終了する。 ●クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 研究所 ディスティニー兵士「わざわざ実験材料を返しに来てくれるとはありがたい」 兵士「ものはついでだ。お前達には、これのデータ採集に役立ってもらうとしよう」 兵士「お前達の命、存分に研究材料として使ってやる。技術の発展に立ち会えるのだから、有難く思いたまえ」 強大な悪意を放つガーディアンが、キミ達の前に現れる。 アイリス「……あの機体は、わたしの絶望が生み出したもの。言わばわたしの……双子の、妹です。お願いです、あの子を止めて下さい」 鳳市街地 ディスティニー兵士「我々に楯突くとは、死にたいようだな」 兵士「ものはついでだ。お前達には、これのデータ採集に役立ってもらうとしよう」 兵士「お前達の命、存分に研究材料として使ってやる。技術の発展に立ち会えるのだから、有難く思いたまえ」 強大な悪意を放つガーディアンが、キミ達の前に現れる。 アイリス「……あの機体は、わたしの絶望が生み出したもの、言わばわたしの……双子の、妹です。お願いです、あの子を止めて下さい」 尚アイリスはPC1の機体に一緒に乗り込む為、直接敵に狙われる心配はない。 ボス:スコルピオイデス アイリスから取り出したデータを元に、ディスティニーが建造したロボット。 蠍を意匠とした、グラビトロン級に相当する機体である。 制御に難があり、サイズはオリジナルに比べ巨大化している。 スコルピオイデス:勿忘草(ワスレナグサ)の種小名。花言葉は「私を忘れないで」 ボスの隣に、「直衛型」に《割り込み延長2》を追加したRGD−52C2 ヴィクラマ(レベルはテンプレートをいくつか使用して、PCLvと同じにする)1体を配置する。 スコルピオイデスが移動したら必ず隣あるいは近くに移動して、追随する。 また、ソロのレベル:PCLvのアビスガーディアン×0〜1体をボスから少し離れた所に、モブ前衛型アビスガーディアン1〜3体をPCの前の距離2スクウェアにばらけて配置、モブ後衛型エネミーを1〜3体をPCに近い隅のスクウェアに1体ずつ配置する。 PC3人:ソロ0、モブ前衛1、モブ後衛1 PC4人:ソロ1、モブ前衛2、モブ後衛2 PC5人:ソロ1、モブ前衛3、モブ後衛3 データとしてはRGD−52C2 ヴィクラマ3レベル(基本230頁)に、エネミーテンプレート(上級106〜107頁)のテンプレート(練度)とテンプレート(機能)を追加し、そのレベル程度になるように調整する。 「直衛型」を取得する場合は、《割り込み》の重複の代わりに《割り込み延長2》を追加する。 レベル3の場合はソロとしてRGD−52C3SC ヴィクラマ狙撃型を配置。モブは全て通常のヴィクラマ。 レベル5の場合、ソロ:「狙撃型」、モブ前衛:「重装甲型」「突撃型」、モブ後衛:「砲撃型」「機動砲撃型」を取得。 レベル7の場合、ソロ:「熟練兵」「狙撃型」、モブ前衛:「熟練兵」「重装甲型」「突撃型」、モブ後衛:「熟練兵」「砲撃型」「機動砲撃型」を取得。 レベル10の場合、ソロ:「エリート兵」「機動砲撃型」「狙撃型」、モブ前衛:「エリート兵」「重装甲型」「大出力型」「突撃型」、モブ後衛:「エリート兵」「機動砲撃型」「支援型」「砲撃型」を取得。 以下の割り算は全て、端数切捨てで計算する。 レベル:PCLv×3 サイズ:L(アビスハイパー修正済) 体力:10/3 反射:15/5 知覚:13/4 理知:15/5 意志:12/4 幸運:16/5 命中値:PCLv÷2+10 回避値:PCLv÷3+5 砲撃値:PCLv÷3+10 防壁値:PCLv÷2+5 攻撃力:PCLv×3+6+10 ※武装の攻撃力にこの数値を足したものが、実際の攻撃力となる。 行動値:12+PCLv×2 移動力:3 防御修正:〈斬〉15/〈刺〉4/〈殴〉11/〈炎〉11 【FP】:[PCLv×40]+90+50−[(5−PC人数)×40] 【EN】:[PCLv×20]+20 武装1(白兵):ロシュブレード 攻撃力:〈闇〉+20 C値:12 対象:単体 射程:0 武装2(射撃):ファンスラッシャー 攻撃力:〈光〉+22 C値:12 対象:単体 射程:1〜3 武装3(砲撃):●レギオンプレーグス 攻撃力:〈闇〉+22 C値:10 対象:範囲1(選択) 射程:2〜7 武装4(砲撃):Gマイクロミサイル 攻撃力:〈炎〉+20 C値:10 対象:範囲3(選択) 射程:3〜4 特技: 《☆BOSS属性》【FP】5点消費してBSひとつ解除か、振り直しを打ち消す。代償を支払う事なく特技使用可 《鬼才10:砲撃》常時、砲撃のクリティカル値10を常に変更 《攻撃力上昇(PCLv÷2)》常時、エネミーのダメージロール+[(PCLv÷2)+1]D6 ※1〜6D6になる 《BS付与:侵蝕3》常時、対象にダメージを1点でも与えた場合、侵蝕3を付与 《拒絶の壁[PCLv×5]》常時、[PCLv×5]点以下の〈神〉以外のダメージを無効化。それを越えたダメージは素通しする ※15〜50点になる 《アビスハイパー》いつでも(セットアップに宣言する)、サイズLに変更、能力値を修正し(修正済)、シーン内の任意の対象から憎悪を受けたものとして扱われる ※憎悪:そのラウンド中、憎悪を与えたキャラクター以外への攻撃の命中判定の達成値−5。クリンナップに自動回復する 《瞬発行動S》セットアップ、追加メインプロセス 《瞬発行動I》イニシアチブ、追加メインプロセス ※PCLvが5レベル以上で追加する 《移動狙撃》マイナー、移動しても砲撃可能 《攻撃強化2》マイナー、ダメージ+2D6 《攻撃拡大1》マイナー、範囲を1段階拡大 《剛打2》メジャー、白兵ダメージ+2D6 《斉射2》メジャー、射撃ダメージ+2D6 《狙撃2》メジャー、砲撃ダメージ+2D6 《シールドガード40》DR直後、自身へのダメージを40点軽減する 《Gバルカン》※グラビトロンの自動取得だが使用しないこと。回避クリティカル型のボスはPLのストレスが溜まるのでお勧めできない。 《Gフィールド》※グラビトロンの自動取得だが使用しないこと。回避クリティカル型のボスはPLのストレスが溜まるのでお勧めできない。 加護 《ヘイムダル》メジャー判定直後、判定をクリティカルに変更 《ヘルモード》リアクション判定直後、判定をクリティカルに変更。あるいはシーン内の任意の場所に移動するか、退場する ※PC1とアイリスを引き離す為に使用済 《ネルガル》対象選択時、対象:範囲5(選択)、射程:視界に変更 《トール》DR直前、〈神〉変更しダメージ+10D6、単体のみ 《ヘル》DR直前、〈神〉変更しダメージ+5D6、複数可 《オーディン》加護打消し 《オーディン》加護打消し 《ニョルド》イニシアチブ、単体☆に〈神〉15D6ダメージ 《アカラナータ》イニシアチブ、対象:範囲2(選択)、射程:0〜5、〈神〉10D6点ダメージ 《タケミカヅチ》実ダメージ適用時、受けた実ダメージを相手にも与える PC4人の場合、《タケミカヅチ》を削除 PC3人の場合、《タケミカヅチ》《オーディン》ひとつを削除 《オーディン》は、《ニョルド》《アカラナータ》を通す為に使用する。 《ネルガル》《ヘイムダル》が消されても、《オーディン》は使用せず温存すること。 《瞬発行動S》 1ラウンド目は、マイナーで《攻撃強化2》を使用し、メジャー《狙撃2》でGマイクロミサイルを使用。対象選択時に《ネルガル》を使用して、PC全員を巻き込み攻撃する。命中判定時は《ヘイムダル》を使用し、命中したらダメージロール直前に《ヘル》を使用する。 2ラウンド目以降はマイナーで《攻撃拡大1》を使用し、メジャー《狙撃2》でGマイクロミサイルを使用し、なるべく多くのPCが巻き込めるように攻撃する。 《瞬発行動I》 ※所持している場合 マイナーで《攻撃拡大1》を使用し、メジャーで《狙撃2》を使用した●レギオンプレーグスで、なるべく多い人数を巻き込む形で攻撃する。 1ラウンド目、《瞬発行動I》を使用後、次のイニシアチブで《ニョルド》をPC1に対して使用する。 更に次のPCの行動が終わったイニシアチブで、《アカラナータ》をカバーリング要員に対して使用する。 自身の行動順 射程0にPCがいたらロシュブレード、1ならファンスラッシャー。3〜4で多くのPCを巻き込めるようならGマイクロミサイル、それ以外は2〜7まで●レギオンプレーグスで攻撃する。 マイナーで《攻撃強化2》、メジャーで《剛打2》または《斉射2》、《狙撃2》の攻撃方法と合致する特技を使用する。 戦闘終了後 研究所の奥の部屋。 床の上に、古ぼけたペンダント。 彼女が捕らえられていた部屋の片隅に、それは落ちていた。 アイリス「……この中には、PC1さんと、初めて一緒に撮った写真が、入ってるんです」 そう言うと、彼女はそのペンダントを大事に、胸部ハッチを開けて、物理的に胸の中にしまい込む。 アイリス「わたしの心魂機関(ゴスペルエンジン)の原動力は、PC1さんとの思い出。だからこのペンダントは、わたしを形作る、一番重要な部品なんです」 アイリス「これが戻ってきて、本当に良かった……」 ●エンディングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC5 キミはチトセに、今回の一件を報告しに行った。 チトセ「お疲れ様。今回も、ディスティニーの野望を防ぐことができたわね」 チトセ「さて、お疲れのところ、本当に恐縮なんだけど……また、ディスティニーが暗躍してる情報が手に入ったの。また、お願いできるかしら?」 チトセ「さすが、PC5さんね。じゃあ、よろしくお願いするわ」 果たして、キミが暇になるのは、いつになることやら。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 キミは事件が解決したことを、友人に報告した。 友人「……って、また危ないことに首突っ込んだんかいっ!」 友人「お前が強いのは分かってるけどさ、心配するこっちの身にもなれ、っての」 友人「……心配なんだよ。いつか、お前がいなくなっちまうかも、ってさ」 友人「」 リンケージである自分と、対等に接してくれる友人。 自分を現実に繋ぎ留めてくれる、大切な存在だ。 ……絆は確かに、ここにある。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 キミは天龍コタロウに礼を言う為、交番を訪れた。 コタロウ「探し人は見つかったんだってな、おめでとさん」 コタロウ「まあ異世界から来た、ってんじゃ、良からぬ連中が何か企てても、不思議じゃない。こんな世の中だからな」 コタロウ「……全く無事、とはいかなかったみたいだが……最悪の状況にならなかったんだから、良しとすべき、か。正義の味方としちゃ、ちょっと言い訳がましいが」 コタロウ「……しかし、自分を慕ってくれる女の子、か……。羨ましいなあ、チクショウ」 シーン4 シーンプレイヤーはPC2 アイリスがキミに、改めてお礼が言いたいと尋ねて来た。 アイリス「PC2さん、ありがとうございました。あなたのおかげで、PC1さんと再会することができました」 アイリス「たくさん、ご迷惑かけちゃって……」 アイリス「本当に、本当にありがとうございました!」 深々とお辞儀をして去っていくアイリス。 ……PC1とアイリスが再会できて、本当に良かったなあ。 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 屋台のラーメン屋。 約束通り、キミはアイリスを連れてやって来た。 店主「そのツラだと、アンちゃんの悩みは解決したみてェだな。良かった良かった」 店主「今夜はお祝いだ、俺におごらせてくれや」 ……前から思うんですけど、あなた、ちょっと商売っ気なさ過ぎじゃありません? アイリス「あの、PC1さん」 アイリスはかしこまって「……ただいま、です」 アイリス「ごめんなさい、はぐれてしまって。でも、これからはずっと一緒です。……死が、ふたりを分かつまで」 店主「カーッ、泣かせる話だねェ。アンちゃん、この子のこと、一生大事にしてやんな」 アイリス「……ところでどうやって。元の世界に帰ればいいんでしょう?」 店主「また、違う悩みかい?若けえのに大変だねェ。でも、その子と一緒なら、どんなことだって、必ず乗り越えられるだろうさ。違うかい?」 今夜のラーメンは、何だかとても、優しい味に感じた。 シーン6 シーンプレイヤーはPC3、PC1自動登場 さて詳細は省くが、キミの家の居候がひとり増えることになった。 元の世界に変える方法が分からない以上、放り出す訳にもいかない。 アイリス「……そんな訳で、わたしも一緒に、ご厄介になります。PC1さん共々、お世話になりますね」 アイリス「お料理とか掃除洗濯とか、任せて下さい!」 アイリス「あっ!」どんがらがっしゃーん。 ……彼女はいわゆる、ポンコツアンドロイド、ってやつのようだ。 やれやれ、キミの家はますますにぎやかになりそうだ。 経験点の清算を行おう。 基本経験点 プレイに最後まで参加した:1点 ミッションを達成した ・共通ミッション:1点 ・個人ミッション:1点 ・配布ミッション1:2点 ・配布ミッション2:5点 良いロールプレイをした 1点 他のプレイヤーを助けるような発言や行動をした 1点 セッションの進行を助けた 1点 場所の手配・提供・連絡を行った 1点 合計 14点 これにPCLvをかけた点数を、最終的な経験点とする。