【GM】 ■■■■■■エンディングフェイズ■■■■■■

【GM】 ■■■■■■シーン3/眠り姫■■■■■■

【GM】 シーンプレイヤーは茅と弘平太です

【GM】 基地に帰還して、茅は私室に戻る。

【茅】 茅はすぐに自室の端末と結線し、右腕全体に巻かれた包帯が目に白い。

【茅】「……T−X……いや、桂の今後の経過も順調みたいね、義体の組成が完全に組み変えられてる……」

【茅】「もう、あの子は心配ない……かな」

【茅】「桂には志岐宮少尉がいて、友達なら八坂少尉やパルマコン少尉もいて――あの子は、幸せで――」

【茅】「――」

【茅】「……私は、これから、何をしたらいいんだろう」

【弘平太】 突然電話が鳴る

【茅】「ひぁ」 虚脱していたところに不意をつかれ、妙な音を出し慌てて端末から離れる。

【茅】「――はい、遠山です」

【弘平太】「あー水戸澤っす。これからちょっと部屋に行っていいかなぁ?」

【茅】「――え?」 完全に予想外の質問。

【茅】「(いや別に、変な気のはずが無いわよね、あの人が私になんて)……いえ、構いませんが」

【GM】 電話を切ると同時に、部屋のドアをノックする音。

【茅】「は、早い――」 やや慌てて扉を開ける。

【茅】「どうも、ティーパックの紅茶くらいしか出せませんが……しかし、こんなに急いで何の用でしょうか?」

【弘平太】「へー、これが茅ちゃんの部屋かぁ。」

【弘平太】「いやーこの前、怪我したっしょ。気になってさ。」

【茅】「――そう、わざわざありがとうございます。義肢は破壊が進んでいますが、それ以上のことはないですよ」 素直に微笑んで。

【弘平太】「なんだ、ちゃんと笑えるんじゃん。」

【茅】「え……?」 その言葉に戸惑う。

【弘平太】「妹が自分から離れてっちゃって、不安かい?」

【茅】「――!」

【弘平太】「これから何していけばいいか、目的が見つからない。そんな感じだよ。まるであの時のオレみたいだ…」

【茅】「中尉……あの時、って」

【弘平太】「ん?ああ、そういやしっかりと話したこと無かったか、昔オレには恋人がいてな…」

【弘平太】「すでに家族のなかったオレにとっちゃ唯一の家族みたいなもんだった。その頃はそいつの為に戦ってたようなもんだ…」

【弘平太】「でも、そいつは天使兵との戦いに巻き込まれてね、俺の手の中で……」

【弘平太】「俺の手の中で、死んだよ…」

【弘平太】「あの時は、それこそ生きる目的も戦う目的も無くなっちまってた…」

【茅】「……」 自分は管制官だから。だから、誰に対してもすらすらと出てくる筈の言葉が、出てこない。

【茅】「……今は?」 彼が今は何かを見つけている、そんな可能性に、ほとんどすがるように。

【弘平太】「でも、ここの教官になって、子供達に出会って、そいつらを護る為にまたオレはこうして飛んでる。」

【弘平太】「今まではな…」

【茅】「貴方がいるから、子供達も今こうして――」

【茅】「――え?」

【弘平太】「これからはお前を支えて、お前を護るために飛んでやるよ。たとえお前が迷惑だっつってもな。」

【茅】「――」

【茅】「……」 近付いて、見上げる。

【茅】「……たまに、甘えますよ?」 上目遣いで見つめて。

【弘平太】「たまに…か?いつでもいいんだぜ。」 じっと目をみて

【茅】「ん……」 困ったような笑顔を浮かべたかと思うと、男の胸に体重を預ける。

【弘平太】「………茅…」 そっとその小さな肩を包んで抱きとめる。

【茅】「……なんだか、ねむたくなってきちゃった」 腕の中で呟くように。

【弘平太】「………仰せのままに…お姫様(プリンセス)」 お姫様抱っこをしてベッドの方へ。

【弘平太】 ベッドの上に、茅を横たわらせ、電灯を消し―――暗転。

【GM】 シーン切ります

 

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