今回予告 基地に蔓延る悪夢。 諦めが、誰かの大切な人を殺す そこには倒した筈の天使の影 でも……醒めない夢は、ない。 エンゼルギア天使大戦TRPG 『MOON & BUTTERFLY』 必ず、キミを救い出す。 ―――例え何度繰り返そうとも。 尚、本シナリオはループ物で、シナリオの展開上、NPCが死亡する描写がありますが、ご了承下さい。 最終的にそれが現実になるかどうかは、PC達の活躍に掛かっています。 PC1:ギアドライバー/ナビ:セラピア・パルマコン 最近悪い夢を何度も見る。 天使の攻撃によって、セラピアが死ぬ夢だ。 現実でセラピアを絶対に死なせる訳にはいかない。 だが、同じ夢を何度も見るのは、何かの予兆だろうか? シナリオダーザイン【自己からの不安】 PC2:ギアドライバー/ナビ:司鏡紀央 紀央が、恐い夢を見て目が覚めた、とキミの部屋にやって来た。 まるで子供みたいだな、と思いつつも、彼女を寝かし付けるキミ。 キミの手を握ってすやすやと寝息を立てる彼女の寝顔に、キミは改めて彼女を守る事を胸に誓う。 シナリオダーザイン【司鏡紀央からの不安】 ※紀央はあなたが起こした奇跡により、死すべき運命を越えて、ここにいます。 ※推奨する【ナビゲーターからの感情】は、【純愛】【幸福感】【まごころ】【好意】となります。 PC3:指揮官 最近、基地の人間の多くが、悪い夢をよく見るとの報告が上がってきた。 それも決まって、自分の一番大事に思う人間が死ぬ夢だ、と。 キミはヴィヴリオに命じられ、調査を始めた。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 PC4:機械化兵 キミは、ギアドライバー達の護衛担当部隊の、隊長である。 最近部下達が、悪い夢をよく見ると零している。 キミも部下を飲みに連れて行ったり、愚痴を聞いたりもしているが、一向に改善されないどころか増える一方だ。 キミはヴィヴリオ大佐に報告を上げ、指示を仰いだ。 シナリオダーザイン【部下からの不安】 オープニングフェイズ シーン1:PC1 満月の夜、瑞穂基地上空。 強襲してきた熾天使サリエルの猛攻の前に、仲間が散っていく。 生き残っているのは、最早キミだけだ。 サリエルを倒す演出をしてもらう。 キミの攻撃は、サリエルのコアを貫いた。 だが、カウンターとして放たれた攻撃は、キミのシュネルギアのコックピットを、セラピアの胸を貫いた。 「PC1、ちゃん……」 PC1の台詞を貰ったら、以下の描写を読み上げる。 キミはそこで目が覚めた。 どうやら、また同じ夢を見ていたようだ。 現実でセラピアを絶対に死なせる訳にはいかない。 だが、同じ夢を何度も見るのは、何かの予兆だろうか? シナリオダーザイン【自己からの不安】 シーン2:PC2 深夜に、キミの部屋をノックする音。 紀央「夜分遅くに申し訳ありません、PC2様……」 紀央「恐い夢を見て……あなたがいなくなってしまった夢を、見てしまって……」 紀央「もしも、ご迷惑でなければ、眠りにつくまで傍に居て頂けないでしょうか?」 まるで子供みたいだな、と思いつつも、彼女を寝かし付けるキミ。 紀央 寝言で「PC2様、お慕い申し上げております……」 キミの手を握ってすやすやと寝息を立てる彼女の寝顔に、キミは改めて、彼女を守る事を胸に誓う。 シナリオダーザイン【司鏡紀央からの不安】 シーン3:PC4 バー・ギルティ 部下の気分転換にと思って連れ出したバーのカウンターで、キミは部下に絡まれている。 部下「もー隊長、聞いて下さいよ、昨日もおんなじ夢見たんすよ・・・」 部下「天使が手に持った鎌を振ったと思ったら、仲間達の機体があっちゅー間に真っ二つで、隊長も真っ二つにされて・・・」 部下「次は俺の番、ってとこで目が覚めるとこまで、毎日同じことの繰り返しで・・・聞いてんすか、たいちょぉー?」 部下「酒飲んで寝ないと同じ夢見ちまうせいで、ここんとこ飲んだくれてばっかっすよー・・・でも、飲んで寝ても、見ちまう時は見ちまうからもう・・・」 部下 いつの間にか酔い潰れて「んごー、んごー・・・・」 マスター 肩に上着をかけてやって「そこまで酔ってしまえば、流石に悪夢も見ない、との話です」 マスター「とは言え、ここはバーですので、仮眠室として使われるのは、店主の私としては不本意なのですが」 見回せば、店内のソファーには、酔い潰れて寝ている機械化兵の姿が何人も。 だが不本意とは言っていても、叩き起こさずにそのまま寝かせてくれているマスターの優しさが垣間見える。 マスター「ヴィヴリオ大佐に報告を上げ、指示を仰いでは、いかがでしょうか」 キミはマスターの助言に同意し、ヴィヴリオに現状の報告を上げた。 シナリオダーザイン【部下からの不安】 シーン4:PC3 ヴィヴリオ「最近、基地の人間の多くが、悪い夢をよく見るとの報告が上がってきた」 ヴィヴリオ「それも決まって、自分の一番大事に思う人間が死ぬ夢だ、と。」 ヴィヴリオ「PC4の部隊からも、同様の報告が上がっている」 ヴィヴリオ「一人二人ならともかく、一部署の人間がこぞって言ってくれば無視する訳にもいかん。」 ヴィヴリオ「PC3、お前は大丈夫か?」 ヴィヴリオ「羽村からも、最近精神安定剤や、睡眠薬の消費が激しいとの報告が上がっている。」 ヴィヴリオ「何者かの工作の可能性がある。この件を調査し、報告しろ」 どうやらヴィヴリオも、只事ではないと考えているようだ。 だが、現状では雲を掴むような案件ではあるが…… シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、ただし全員登場 戦闘シーンですが、演出戦闘で負けていただきます。 満月の夜、瑞穂基地上空。 強襲してきた熾天使サリエルの猛攻の前に、仲間が散っていく。 生き残っているのは、最早キミたちだけだ。 演出戦闘してもらい、そのことごとくが通用しない演出をする。 キミの攻撃は、サリエルのコアを貫いた。 だが、カウンターとして放たれた攻撃は、いつか見た夢のように、キミのシュネルギアのコックピットを今正に貫こうとする。 PC1のリアクションを貰ったら、以下の描写を読み上げる。 だが、キミのその手は届かず、攻撃はセラピアの胸を貫き、キミにも傷を負わせた。 「PC1、ちゃん……」 PC1の台詞を貰ったら、以下の描写を読み上げる。 キミはそこで目が覚めた。 どうやら、また同じ夢を見ていたようだ。 PC1の台詞を貰ったらシーン切り。 だが、夢の中で受けた傷と同じ場所に、傷が出来ていた。これは、一体…… (PC1は重傷ゲージ1点、ゲージを埋めて下さい。) 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC2、PC1も登場 紀央に感謝される。 食堂。それぞれの訓練を終えて、ギアドライバー達とナビゲーター達が合流する。 セラピア「PC1ちゃん、PC2ちゃん、はろはろ〜。PC1ちゃん、昨日は良く眠れた?」 セラピア「うーん……あのアロマもダメか〜。トゥアレタちゃんからよく眠れるってオススメのだったんだけどなぁ〜」 紀央「PC2様、昨日はありがとうございました。お陰で、あの後はぐっすり眠れました。」 セラピア「そっか、その手があったね。紀央ちゃん、流石だよ〜。ボクも大佐に、安眠の為に、PC1ちゃんの部屋に泊り込む許可貰お」 セラピア「いくら魅力的なオンナが一緒の部屋にいるからって、不埒なことしちゃダメだよ〜?」 紀央 頬に手を当て「わたしは、PC2様になら……(ぽっ)」 セラピア「あれ……何か藪をつついちゃったかな……」 ある程度会話したら、下記の描写を読み上げる。 セラピア「んー……PC1ちゃん、眠そうだけど……少し、お昼寝する?」 紀央「PC2様も……ひょっとして、わたしのせいで昨日あまり寝ておられないのですか?もしわたしでよろしければ、膝枕いたしますが……」 セラピア 何か対抗心のスイッチが入ったらしい。「じゃあボクは、PC1ちゃんに添い寝してあげるんだよ〜」 PCの返事を貰ったら、以下の描写を読み上げシーンを終了する。 キミたちは自分の部屋に戻り、昼寝をする。 あれだけ見た悪い夢は、不思議な事に見なかった。 きっと、相棒が傍にいてくれたからだろう。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3、PC4も登場 司令室。定例ミーティングの前に、二人が呼び出される。 ヴィヴリオ「PC3、何か分かったか?」 ヴィヴリオ「PC4の部隊でも同じ事が起きているからな。情報を共有するに越した事はなかろう」 情報収集は5シーン目で行う、と先に告げ、色々と調査したが、ここの時点では何も分かっていない、とPLに告げる。 ヴィヴリオ「そうか……確かに余りにも情報が少なく、漠然とし過ぎているからな。」 ヴィヴリオ「続けて調査を頼む。何か分かり次第、小さな事でも良いから報告してくれ」 ヴィヴリオ「進展と言えるかは分からんが、どうやら悪夢騒ぎは、基地内でしか起きていないようだ。基地の外の者は、別段変わった事など何もないとの報告が上がっている」 ヴィヴリオ「たかが寝不足……と言いたいところだが、既に基地運営に支障が出ている。当直の人間が寝坊して遅刻したり、あるいは勤務中に舟を漕ぐ者がいたりな」 ヴィヴリオ「出入りの業者にとっては、栄養ドリンクや目覚まし飲料、ガムやミントのタブレットなどの需要が増えて、嬉しい悲鳴らしいがな」 PC3の台詞を貰ったら以下の描写を読み上げる。 管制官「緊急警報!瑞穂基地直上に、突然天使出現!このエーテル濃度……熾天使級です!?」 ヴィヴリオ「何だと!?エンゼルハイロゥは全く感知出来なかったのか!?」 管制官「はい、突然上空のエーテル濃度が急上昇し、出現しました!」 PC全員の台詞を貰ったらシーンを終了する。 ヴィヴリオ「機体のセットアップを急げ!」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1、ただし全員登場 戦闘シーンですが、シーン1と同様に、演出戦闘で負けていただきます。 満月の夜、瑞穂基地上空。 強襲してきた熾天使サリエルの猛攻の前に、仲間が散っていく。 生き残っているのは、最早キミたちだけだ。 シーン1同様、演出戦闘してもらい、そのことごとくが通用しない演出をする。 キミの攻撃は、サリエルのコアを貫いた。 だが、カウンターとして放たれた攻撃は、いつか見た夢と同じように、キミのシュネルギアのコックピットを今正に貫こうとする。 PC1のリアクションを貰ったら、以下の描写を読み上げる。 今度は、届いた!だがその代償として……攻撃はキミの胸を貫いた。 「PC1ちゃん!?」 PC1の台詞を貰ったら、以下の描写を読み上げる。 「PC1ちゃん、ねぇ、お願いだから、返事してよ〜!?目を開けてよ〜!!」 だんだん、視界がぼやけていく。セラピアの泣きじゃくる顔が、だんだん、見えなくなっていく…… キミはそこで目が覚めた。 どうやら、またもや夢を見ていたようだ。 PC1の台詞を貰ったら、以下の描写を読み上げる。 PC1はまた、夢の中で受けた傷と同じ場所に、傷が出来ていた。 (PC1は致命ゲージ1点、ゲージを埋めて下さい。) だが、それは今度は、キミだけではなかった。 他PCも、視点はそれぞれのものだが、全く同じ夢を見ていた。 そして、キミ達はハッキリと自覚する。これは、何者かが繰り返し、同じ夢を見させているのだと。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 PC3、他PCも登場可能 今基地に何が起きているのか?羽村の協力を得て、解析する。 羽村「いや、呼び出しちゃって悪いね。本来なら俺が出向いてくべきなんだけど、これでも俺お医者さんでさ、患者を放っとくわけにもいかない訳よ。」 羽村「まだ人数は少ないけど、昏睡状態に陥ったまま目を覚まさないのも何人か出てきてる。」 羽村「そんな訳で、俺も大佐に協力を要請されたんだよね。ま、出来る限りは協力するよ」 それぞれ〈エーテル〉と〈情報処理〉による判定が必要となる。 〈エーテル〉難易度3 成功すると、瑞穂基地全体が、特殊な結界に覆われていることが判明する。 PC1が夢の中で起こした行動により、僅かにだが結界が綻びはじめた為に、気付く事が出来たらしい。 羽村「バタフライエフェクトってやつだね。過去に起こした些細な事が、未来を大きく変えるっていう」 〈情報処理〉難易度5 二週間前に瑞穂基地に襲来した熾天使サリエルは、確かに撃退した筈だが、実は拡散したエーテルの状態となり、自身が基地を覆う結界として瑞穂基地上空に存在している。 死を司る天使サリエルはその力で、瑞穂基地全体に緩慢な死を与えようとしている。 サリエルに実体に与えるには、〈エーテル〉による難易度99の判定に成功する必要がある。 羽村「サリエルって、確か二週間前、紀央ちゃん絡みの奴だったよね?全くしぶとい天使兵もいたもんだ」 羽村「月の運行を担い、死を司る天使サリエル、か。面倒なのが来たもんだねえ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 戦闘準備 ヴィヴリオ「なるほどな……つまりが、全て天使の仕業だった、ということか」 ヴィヴリオ「結界そのものであるサリエルを実体化させ、然る後に撃破。全員の連携が上手く行かねば、達成は不可能だ」 ヴィヴリオ「だが、それは愚問だ。ボクはお前たちの絆を信じている」 ヴィヴリオ「ボクがお前達に望むのはたった二つだ。誰も犠牲を出さず、サリエルを撃破しろ。天使が見せた悪夢の通りになど、絶対にさせるな」 ヴィヴリオ「サリエルは一度、確かにお前達の手で倒された。死を司る天使だか何だか知らんが、今度こそ、完全に殲滅しろ」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックス シーン1 シーンプレイヤーはPC1 満月の夜、瑞穂基地上空。 死の天使サリエルに、実体を与える。 〈エーテル〉による判定、難易度99 他のPCは、マイナーとメジャーアクションを1回ずつ行い、支援しても良い。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 サリエル 既に一度撃退済み、という事で死亡ゲージは埋まっていて、且つデータは全て開示する HP200 肉体40 感覚20 理知15 聖霊15 階級0 死の光(射撃攻撃) 判定値15 レベル4 射程:3km ダメージ(種別)+1(死) 《絶対結界》対天使効果なし、及び50点以下のダメージ無効 《聖光放射》射程内の対象を任意に選択し、全ての対象に攻撃できる 《飛行》 エンディング シーン1 シーンプレイヤーはPC4 バー・ギルティ。 今度は部下におごられている。 部下「いやー、今回はホント、大変だったっすね隊長」 部下 結局先に酔い潰れて「んごー、んごー・・・」 全く、手は掛かるが、気のいい奴らばかりだ。 そんな彼らに、心から慕われているキミは、果報者だ。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオから労われる ヴィヴリオ「ようやく終わったな」 ヴィヴリオ「ボクか?……基地が全滅し、ボクだけ生き残っている夢を何度も見たよ。」 ヴィヴリオ「ボクは無力だ。一人では、何も出来ない」 ヴィヴリオ「済まないが、もうしばらく、ボクに付き合って貰うぞ?ヤシマに平和が訪れる、その日まで」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 紀央との語らい。 紀央「こうやって、またあなたとゆっくりとお話が出来る。生きているって、本当に素晴らしいことですね」 紀央「せっかく、わたしがこうやって生きる事が出来るようになったのに、あなたがいなくなってしまったら、何の意味も、ありませんから」 紀央「あなたには、何度感謝しても、したりませんから。だから……わたしは、あなたのお傍にいます。ずっと。」 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 セラピアとの語らい。 セラピア「夢で、本当に良かったんだよ。ボクが死ぬのも、PC1ちゃんが死ぬのも、どっちもイヤだから」 セラピア「どうせ死ぬなら、キミと一緒だよ。いつからボクは、こんなに弱くなったのかな?」 セラピア「桂ちゃんを射殺した時の、引き金の感触は、忘れられないし、忘れてないのにね」 セラピア「キミのせいだよ?ボクの頭の中は、いつもキミでいっぱいなんだから」