今回予告 いつか見た人 忘れられない人 忘れちゃいけない人 見覚えのある場所 見覚えのある仲間達 だけど・・・ ・・・なぜ? エンゼルギア天使大戦TRPG『夏の夕暮れ』 −Metallic Dawn− どうして・・・わたしに、銃を向けるの? ハンドアウト PC1:ギアドライバー/ナビ:セラピア キミの前任者であり、セラピアの元パートナー、遠山桂。 ふとした拍子に、彼女の代わりはいない、と思い知らされる 自分が生き残って・・・本当に、良かったのか? シナリオダーザイン【自己からの不信】 PC2:管制官 桂と一緒に撮った写真が入っている、伏せたままの写真立て。 ある日、棚から落ちて、ぴしりとヒビが入る。 忘れられない。忘れられる筈も、ない。 シナリオダーザイン【遠山桂からの寂しさ】 PC3:ギアドライバー/ナビ:凍 泣いている少女の夢を、見た。 それが誰だったのか、思い出せない。 忘れちゃいけない人の、筈なのに。 シナリオダーザイン【夢の少女からの悲しみ】 PC4:機械化兵 鳥型の天使兵が、単体で襲来してきた。 だが基地に近付こうとするだけで、攻撃をしてくる様子は全くない。 何度撃退しても復活・再生し、繰り返し向かってくる・・・天使の目的はいったい何だ? シナリオダーザイン【天使からの戸惑い】 オープニングフェイズ 夏の夕暮れ・・・やさしく迎えてくれるのは、海鳥達だけなの? シーン1 シーンプレイヤーはPC1 キミは今日、非番でセラピアと出掛けていた。 セラピア「今日は、いい天気になって良かったね〜。絶好のお出掛け日和なんだよ〜」 道に転がっていた空き缶で足を滑らせて、転ぶセラピア 転んだ拍子に、ペンダントの鎖が千切れる。 セラピア「あいたた・・・こんなとこに空き缶捨てないで欲しいんだよ・・・」 飛んでいったペンダントトップが転がり、ロケットの蓋が開く。 ロケットの中には、桂とセラピアが、一緒に写った写真が入っていた。 セラピア「桂ちゃんと遊びに行ったときに、このペンダントお揃いで買って、一緒に撮った写真入れたんだ。・・・形見の品に、なっちゃったけど」 セラピア「・・・何か、しめっぽくなっちゃったね。今日は、用事済ませてたら、解散にしよっか・・・」 キミの前任者であり、セラピアの元パートナー、遠山桂。 ふとした拍子に、彼女の代わりはいない、と思い知らされる 自分が生き残って・・・本当に、良かったのか?・・・彼女を、死なせてまで。 シナリオダーザイン【自己からの不信】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 キミが桂と一緒に撮った写真が入っている、伏せたままの写真立て。 ある日の夜、棚から落ちて、丁度キミと桂の間に、ぴしりとヒビが入る。 拾い上げると、キミはガラスの破片で指を切ってしまった。 桂の写真の上に、ぽたりと血が垂れる。 忘れられない。忘れられる筈も、ない。 あの時、無理矢理でも引き止めておけば・・・彼女は、死なずに済んだかも、知れないのに。 シナリオダーザイン【遠山桂からの寂しさ】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 キミはある夜、泣いている少女の夢を、見た。 それが誰だったのか、キミには、どうしても思い出せない。 手を伸ばそうとしても、するりと手から遠のき、どうしても手が届かない。 忘れちゃいけない人の筈なのに。 それなのに、名前が、出て来ない。 目を覚ましたキミの頬を伝う、涙。 シナリオダーザイン【夢の少女からの悲しみ】 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 鳥型の天使兵が、単体で襲来してきた。 だが基地に近付こうとするだけで、攻撃をしてくる様子は全くない。 同僚「あの天使、しぶといと言うか、何と言うか・・・これで何度目だ?」 同僚「何度撃破しても、数時間すると復活して、接近して来る。キリがないな」 同僚「基地に接近すること自体が、目的なのかも知れねえが・・・生憎、俺達の仕事は、基地に天使を近付けさせないことだしな」 同僚「基地に着いた途端にドワオ、じゃ洒落にもならねえ。今回も時間稼ぎにしかならないだろうが・・・いっちょブッ倒して来ようぜ」 今回も一応、撃破は出来た。だが数時間後にはまた復活して、基地に接近して来るのだろう。 天使の目的は、いったい何だ? シナリオダーザイン【天使からの戸惑い】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 司令室。定例ミーティングの場で、定例の報告を終えた後、ヴィヴリオが話を切り出す。 ヴィヴリオ「鳥型の天使兵が、繰り返し瑞穂基地へと接近しているのは、皆も知っている通りだ」 ヴィヴリオ「何度撃退しても、数時間後には復活し、再度、接近を繰り返す。基地に接近する目的も不明だ。このままでは埒が明かない」 ヴィヴリオ「現状、あの天使による被害は全くないが・・・このまま、放置しておく訳にもいかん。他の天使が出現した際に、挟み撃ちされてはまずい」 ヴィヴリオ「鳥に似た形状から、あの天使をアラエルと呼称し、本格的に対応する」 ヴィヴリオ「PC4の交戦記録から、アラエルの解析を行っているが・・・不明な点が多く、結果が出るにはもう少しかかりそうだ」 ヴィヴリオ「行動パターンが変わって、急襲してくる可能性もある。各自、緊急出撃の可能性を肝に銘じておけ。話は以上だ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3、全員登場 桂の死んだときの夢を全員見る 夢を、見た。 開いたハッチの中には、ひとりの人間――らしき、“もの”。 コックピットと半ば融合した、かつて遠山桂だった“なにか”。 ふわりと、羽が舞う。 白い羽。 天使の羽。 キミ達は“それ”がか細く、美しい声で囁いているのが聞こえた。 “聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな……” セラピアが、無言で銃を抜いた。 “それ”に向かって構え、口を開く。 セラピア『桂ちゃんは、優しすぎたんだよ』 セラピア『今度生まれてくる時は、平和で、こんな風に戦わなくてすむような……そんな世界に、生まれてくるといいんだよ』 セラピア『だから、それまで――さよならだよ』 銃声が立て続けに響いた。 これは、夢。 だが、夢と言うには、あまりにも生々しく、鮮明で・・・そして、桂の悲劇を思い出すには、十分過ぎた。 そしてPC3・・・キミは、ようやく気付く。 夢の中で、泣いていた少女は・・・桂、だった。 会話を終えたらシーンを終了する。 ※シーン終了後のエモーションで、PC3のシナリオダーザイン【夢の少女】を、【遠山桂】に変更させる。 シーン3 シーンプレイヤーはPC2、他PCは任意 ヴィヴリオ「ようやくデータが揃ったか。解析結果はどうなっている?」 アラエルの調査 〈情報処理〉〈エーテル〉難易度5 アラエルはエーテルのみで形成された、非実体の天使である。 非実体であるが故に、何度倒されても大気中のエーテルを吸収することで、すぐに再生・復活する。 また、アラエルのエーテル波形は、故人である遠山桂のものと一致しており、アラエルの頭部に桂の顔がレリーフのように浮かんでいることが、拡大映像で確認された。 ヴィヴリオ「・・・関係者を全員招集しろ。この件、非常にデリケートな問題を孕んでいる」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーは全員 司令室。調査結果を踏まえた上での、話し合いの真っ最中だ。 ヴィヴリオ「桂の黒い天使核は、こちらに保管されている・・・だからあれは、天使化した桂そのものではない。それだけは確かだ」 ヴィヴリオ「あくまでも仮説だが・・・桂の残留思念と、天使が融合した、と考えるべきだろう。だが、桂の遺志が強かった為、天使は己を、桂だと誤認した。だから、基地へ帰る為に、何度妨害されても、向かってくる。・・・そんな所ではないだろうか」 ヴィヴリオ ぼそりと「それとも・・・やはり桂は、ボクらを恨んでいたのか・・・?」 ヴィヴリオがうっかり口にしてしまったその一言を・・・セラピアは、聞いてしまった。 セラピアの顔が強張り・・・脱兎の如く駆け出して、司令室を出て行く。 ヴィヴリオ「セラピア!?しまった、迂闊だった・・・!!」 ヴィヴリオ「PC1、セラピアを頼む。・・・尻拭いを任せてしまって、済まない・・・」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC1、他PCは任意 セラピアの告白 散々探し回り、シュネルギア:ヤークトのコックピットで小さくうずくまるセラピアを見つけたのは、深夜になってのことだった。 セラピア「ごめんね、PC1ちゃん、迷惑かけちゃって・・・」 セラピア「ボクのしたこと・・・やっぱり、間違ってたのかな」 セラピア「天使化したらもう助からないから、殺すしかない。これは何一つ、例外なんてない」 セラピア「少し、話が逸れるけど・・・ギアドライバーとナビゲーターが二人乗りの理由は、表向きは三つだけど、実際にはもう一つ、あるんだよ」 セラピア「一つ目は、機体の操縦以外にも、機体制御や火器管制など、やらなきゃならない事が多すぎて、一人じゃ手が回らないこと」 セラピア「二つ目は、一人では出力が安定せず、天使化の可能性が高いこと」 セラピア「三つ目は・・・二つ目と少し被るけど、互いに信頼しあったパートナー同士が乗ることで、出力が安定し、機体性能を遥かに越えた能力を引き出せること。・・・ここまでは、知ってるよね?」 セラピア「・・・もう一つは、最悪の事態に対する、安全弁としての役割、なんだよ。・・・片方が天使化した際、被害を拡大させないよう、マスケンヴァル現象を起こす前に、もう片方が殺す為に」 セラピア「天使化した人放っておいたら、マスケンヴァル現象で大爆発を起こして、周囲10kmは全部吹き飛んで、みんな死んじゃう。それを考えれば、多数を救うために少数を切り捨てるのは、正しい」 セラピア 自分の両手を見つめながら淡々と「だけど・・・どんなに理屈並べたところで、ボクが、桂ちゃんを殺した。この手で引鉄を引いた。・・・その事実は、逆立ちしたって何したって、変わんないんだよ」 以下の描写は、シナリオ作成時に展開を筆者が選べなかった為、3つのパターン全てを記している。 どれを選ぶかは、GMとPLの好みで。 1.取り乱すセラピア セラピア「・・・桂ちゃんを他の人に殺させて、ずっと後悔するくらいなら・・・ボクが直接手を下して、その罪全部、自分ひとりで、背負えばいい。そんな風に思ってた。・・・そう割り切ってる、つもりだった」 セラピア「でもね・・・実際に桂ちゃんが天使化したのを目の当たりにしたとき・・・そんな覚悟は、どっかに行っちゃったんだよ。あの時は、キミの手前もあって、強がってたけど・・・ボクは、自分が思ってたよりも・・・ずっと弱いって、思い知った」 セラピア「・・・ボクはあのとき、どうすれば良かったの!?桂ちゃんをそのままになんて出来ないし、キミを見殺しにするのは、もっと出来なかった!」 セラピア「キミは、自分の価値を疑問に思ってるかも知れないけど、キミはボクにとって、すごく、すごく大事な存在なの!」 セラピア「キミは、この世界を変える運命を持つ、救世主候補の一人。だけど、キミはボクにとって、運命とか関係なく、一番大事な人なの!」 セラピア「・・・他の誰でもない、キミが、いてくれたから・・・ボクは耐えられたし、なんとか、立ち直れたんだよ?一人じゃきっと、無理だった」 セラピア「辛いことがあっても、キミがいつも、半分背負ってくれる、から。ひょっとしたら、半分以上かも知れないけど・・・」 2.諦観しているセラピア セラピア「・・・桂ちゃんを他の人に殺させて、ずっと後悔するくらいなら・・・ボクが直接手を下して、その罪全部、自分ひとりで、背負った方がいい。そんな風に思ってた。そう割り切ってる、つもりだった」 セラピア「でもね・・・実際に桂ちゃんが天使化したのを目の当たりにしたとき・・・全然、違ったんだよ。覚悟はしてたから、その時こそは強がっていられたけど・・・ボクは、自分が思ってたよりも・・・ずっと、弱かった」 セラピア 悲しげに笑いながら「・・・色々知ってるつもりだったけど、こう見えてもボクはまだ、14才の女の子だったんだよ。(溜息をついて)そんなに上手く、割り切れる筈、ないよね。ホントは、凄く辛かったし・・・今でも、ふとした事で思い出して、泣いちゃう夜だってある。・・・昨日みたく、桂ちゃんの夢を見ちゃった日とか、さ」 セラピア「でもね・・・キミが、傍にいてくれたから、何とか、耐えられるんだよ」 セラピア「・・・確かに、桂ちゃんの代わりは、いないけど。でも、キミを、桂ちゃんの代わりとか、考えたことは、ないんだよ。キミは、キミであって・・・ボクの、大事な人、だから」 3.メタ視点寄りのセラピア セラピア「桂ちゃんは、誰がどれだけ言っても、キミを助ける為って言って、引こうとしなかった。自分でも、もう手遅れって分かってたから、余計無理したのかも知れないけど。・・・人の気も知らないで」 セラピア「黒い天使核を持つ者、つまりギアドライバーは、全員が救世主候補。結果として、桂ちゃんは、キミという救世主候補を覚醒め(めざめ)させる為の、生け贄となった」 セラピア「何度繰り返しても、どんなに頑張っても変えられないなら、そういうシナリオにカミサマが仕組んだ、って思うしかない。・・・そうとでも思わなきゃ、やってらんないよ」 セラピア「桂ちゃんがギアドライバー候補の子を助けて死ぬのは、避けられない運命。でも、助けられたのがキミで、キミとボクが出会ったのは、偶然」 セラピア「だけど、偶然の出会いを、必然にして・・・滅びの運命を、変えるんだよ。それは、ボクには出来ないことで・・・キミが、キミの手で、掴み取らなきゃいけないんだよ。勿論、キミが必要としてくれる限り、ボクは手伝うよ?」 会話を終えたら、以下の描写を読み上げシーンを終了する。 その時、天使警報が発令する。 管制官『主天使アラエル、防衛網を突破し、瑞穂基地に急接近。シュネルギア部隊は、至急出撃準備に移って下さい』 セラピア「やっぱり、来ちゃったみたい、だね・・・行こ、PC1ちゃん」 シーン6 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 アラエルが遂に防衛網を振り切って、瑞穂基地上空に迫り・・・シュネルギア部隊にも、出撃命令が下る。 ヴィヴリオ『セラピア・・・さっきは、失言だった。許してくれ、とは言わん。ただ、済まなかった・・・』 セラピア「・・・ヴィヴリオちゃんも、色々抱えてるのは、知ってるから・・・ここは、お互い様、で、終わりにしよ?」 ヴィヴリオ『そうか・・・分かった。だが、大丈夫か?出撃に、支障はないか?』 セラピア「・・・桂ちゃんと同じ顔した天使がいるのは、耐えられない、から。だから、ボクは、行くよ」 ヴィヴリオ『・・・分かった。だが、くれぐれも、無理はするな』 セラピア「お願い、PC1ちゃん、それに、みんな。あの天使を止めるのに、力を貸して」 セラピア「もう一度、桂ちゃんに向かって、引鉄を引かなきゃならないのは・・・ホントはイヤだけど・・・やるしか、ないんだよ。そうしなきゃ・・・ボクらが、滅ぼされちゃう。それは、本末転倒、だから・・・」 会話を終えたら、以下の描写を読み上げシーンを終了する。 瑞穂基地から少し離れた、空の上 桂『セラピアが、泣いてる・・・行かなきゃ』 クライマックス シーン1 シーンプレイヤーは全員 桂の顔をした天使との戦い 頭部に桂の顔が浮かんだアラエルが、桂の声でPC達、そしてヴィヴリオの脳内に、直接話し掛けてきた。 桂『なんで泣いてるの、セラピア?誰かにいじめられたの?』 セラピア「・・・違う、違うんだよ・・・桂ちゃんはもういないし、キミは、桂ちゃんじゃない・・・」 桂『何言ってるの、セラピア?わたしは、ここにいるよ?』 セラピア『・・・お願いだから、桂ちゃんの顔と声で、それ以上、喋らないで・・・!』 ヴィヴリオ『皆、それ以上、天使の言葉に耳を傾けるな!精神汚染を受けるぞ!』 ヴィヴリオ『あの桂・・・は、言わば幽霊のようなものだ。天使のエーテルを全て吹き飛ばせば・・・恐らく、消えてなくなる筈だ』 ヴィヴリオ『・・・主天使アラエルを、速やかに討て!』 会話を終えたら、以下の描写を読み上げ、戦闘を開始する。 桂『どうしてみんな、わたしに銃を向けるの?』 アラエル ← 1000m → PC(任意) 主天使アラエル(シュネルギア:ヤークトに擬態) HP172 軽傷9 重傷6 致命3 死亡1 肉体6 感覚13 理知7 聖霊5 階級4 移動力1200m/7000m 〈砲術戦闘〉4レベル 〈射撃戦闘〉3レベル 〈回避〉3レベル 〈事情通〉2レベル 88mm対天使ライフル 20mm機関砲×2 予備弾倉×6 《天使化》 【HP】+150、あらゆる判定値+20 《カウンターアタック》 ダメージを受けた後、すぐにメインプロセスを行うことが出来る。未行動、あるいは待機を宣言している場合に使用出来る。ここで発生したメインプロセスの終了後、[行動済み]になる。 《接合》 【感覚】の判定値+6 《結界》 対天使効果なしの武器によるダメージ無効 《飛行》 《クイックロード》 《チャージ》 《鷹の眼》 【感覚】の判定の[成功数]+3 《反応射撃》 判定値36 レベル3 ※判定前に《接合》、判定後に《鷹の眼》を宣言し、[成功数]+3 射程:1km ダメージ+13 《予測射撃》 判定値32 レベル4 ※判定前に《接合》、判定後に《鷹の眼》を宣言し、[成功数]+3 射程:視界※ ダメージ+24(重) シーン内の任意の対象に攻撃できる。エンゲージしている対象には攻撃不可 《フェイドアウェイ》 マイナーで戦闘移動、[離脱]出来る。エンゲージが[封鎖]されていても[離脱]可能 回避 判定値26 レベル3 イニシアチブがPCより速い場合、1ラウンド目のみ[待機]を宣言する。 1度ダメージを受けた 桂『痛い、痛いよ!ひどいよ、みんな・・・分かった。天使が、みんなの姿に擬態して、わたしを騙そうとしてるんだ!』 アラエルの姿が、桂のかつての搭乗機、シュネルギア:ヤークトの姿へと変異していく。 桂『邪魔しないで!わたしは、みんなの所に、帰りたいだけなの!!』 その後、即座に《カウンターアタック》を使用する。 HPを0にした エーテルの粒子となって末端から消滅していく、ヤークトに擬態したアラエル。 桂『そっか・・・わたし、死んだんだよね。ごめんね、セラピア、みんな』 桂『大佐・・・わたしは、別にみんなのこと、恨んでなんかいません。後悔は、してるけど・・・』 桂『PC4さん、もっと色々教えて欲しかったのに、途中でいなくなっちゃってごめんなさい』 桂『PC2さん、やっぱりあの時、わたし言うこと聞いとけば、良かったね』 桂『PC3・・・佐世保くんに、ごめんなさい、って伝えておいてくれる?理由は・・・死んだから、じゃなくて、他に好きな人がいたから、って』 桂『・・・ごめんね、セラピア。わたしを『処理』する為の引鉄、引かせちゃって』 セラピア「桂ちゃん・・・」 桂『PC1くん・・・セラピアのこと、お願いね。やけに達観してて強そうに見えても、ホントは無理して、そう振る舞ってるだけの、ただの女の子、なんだから・・・』 桂『わたしが、無茶したばっかりに・・・みんなに、迷惑掛けちゃって・・・本当に、ごめんね・・・』 桂『さぁ、帰ろう・・・あの夏の夕暮れを見れる場所へ・・・一緒に・・・一緒・・・に・・・・・・』 そう言うと、完全に消滅する。 エンディング シーン1 シーンプレイヤーは全員 桂の墓参り。 誰かが、桂の墓の前にいた。一般クラスの、佐世保進だ。 そして、墓には真新しい花束が供えられ、線香の煙が立ち上っていた。 進「・・・やあ、PC1。パルマコンにPC3に八坂も・・・勢ぞろい、だね」 苦笑いを浮かべる。 進「僕は結局、あれから毎日、ここに来てるよ」 進「未練がましいなんて、分かってるよ。でも、そう簡単に割り切れるもんじゃないよ。みんなだって、そうだろ?」 進「それに・・・答え、もらえなかったしさ」 (誰かが桂の伝言を伝えた) 進「直接聞きたかったけど・・・ま、仕方ないよな。これでようやく、僕も、諦めがつくよ」 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオの執務室に呼び出される ヴィヴリオ「PC4。お前には先に耳に入れておいて欲しい。今のボク達にとって、実に不愉快な話だ」 ヴィヴリオ「今回の件を知ってか知らずか、桂の黒い天使核を使った完全機械化兵、T―Xが導入されるそうだ・・・。桂の死後すぐに、兵器開発局が開発を始めたらしい」 ヴィヴリオ「人の命を、何だと思ってるんだ・・・いや、ボクにその台詞を言う資格は、ないな・・・」 ヴィヴリオ「年端も行かぬ少年少女を戦場に送り出し、何人もの兵士達を死なせて・・・その屍の上に立っている、ボクには」 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 格納庫でシュネルギア:ヤークト(PC1の搭乗機、つまり桂の元搭乗機)を見上げながら 凍「・・・PC3。・・・人は、死んだら、どこに、行くの?」 凍「・・・桂は、天使化して、『処理』されたのに・・・天使となって、帰って・・・来た」 凍「・・・私も、PC3も、死んだら・・・天使として、帰って、来る?・・・分からない」 凍「・・・でも。もしも、その時が、来たら・・・私は、どう、するんだろう」 シーン4 シーンプレイヤーはPC2 ヴィヴリオと司令室で会話 ヴィヴリオ「今回の件は、ボクの落ち度だ。あの時、桂を無理矢理でも止めていれば・・・皆にこのような思いをさせずに済んだ」 ヴィヴリオ「後悔しても無意味なのは、分かっているさ。今までだって、そうして無理矢理自分を納得させてきた」 ヴィヴリオ「だが、桂は・・・あの子は、優秀なギアドライバーであり、そして部隊の潤滑剤だった。彼女の抜けた穴は、未だに大きい」 ヴィヴリオ「ずる賢くて悪い大人ばかり生き延びて、未来がある若者が、先に死んでいく。早くこの戦いを、終わらせなければな・・・」 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 先日(オープニングフェイズ/シーン1)の埋め合わせで、またセラピアと出掛けている。 セラピア「そだ、PC1ちゃん。一緒に写真、撮ろうよ」 セラピア「・・・今度は、形見になんか、したくない」 ロケットの中の、桂と写った写真を、さっき自分と一緒に写った写真に交換するセラピア。 セラピア「・・・こっちは、帰ったらアルバムに」 セラピアは桂との写真を、大事に大事に、手帳に挟み込む。 セラピア「辛くても、悲しくても・・・時が、いつか・・・忘れさせて、くれる筈」 セラピア「・・・また思い出して、泣いちゃうときもあると思うけど・・・その時は・・・傍に、いてくれる・・・?」