今回予告 合衆国との最終決戦から5年が過ぎた 今日は、セラピアとの結婚式 祝福の鐘の鳴り響く中、招かれざる訪問者によって連れ去られるセラピア 頼みの綱は、博物館のシュネルギア:アイン 世の為人の為、ヴリルソサエティの野望を砕く、ドライクロイツ! 今度こそ、真の平和を我が手に!! エンゼルギア天使大戦TRPG真・最終回 『白い奇蹟』 −GRAND FINALE− ずっと、一緒・・・だよ? PC1:ギアドライバー/ナビ:セラピア 今日は、キミとセラピアの結婚式だ。 戦後処理や何やらと忙しく、気が付けば終戦から5年経つ。 随分と待たせてしまった。 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの大事にしてね?】 ※1:階級は最低でも中尉(能力値:5)以上が望ましい。 PC2:ギアドライバー/ナビ:凍 キミは友人代表として、スピーチを頼まれた。 凍はまるで自分がスピーチでもするかのように、そわそわしている。 シナリオダーザイン【八坂凍からの不安】 ※2:あなたは凍の夫でも良い。その場合、凍はPC2の苗字となる。 PC3:指揮官 キミはヴィヴリオに戦後処理の担当を命ぜられ、最近ようやく落ち着いてきた。 そんな折、キミの元に結婚式の招待状が届く。 当時の部下の吉報に、キミは何を思うか。 シナリオダーザイン【部下からの尊敬】 PC4:機械化兵 キミは退役し、現在は整備員として、瑞穂基地に所属している。 中島三郎は引退し、現整備班長は娘の中島茜。 今日は茜や三郎と共に、結婚式に招待された。 シナリオダーザイン【中島茜からの信頼】 ※3:あなたは茜の夫でも良い。その場合、茜の苗字はPC4と同じになるか、あるいは婿養子ということでPC4の苗字を中島にしても良い。 ※4:あなたは退役して軍属ではない為、階級は1(クラス修正の最低保障分)でも構わない。 オープニング シーン1 シーンプレイヤーはPC3 キミは終戦後、ヴィヴリオに戦後処理の担当を命ぜられ、昨日はヤシマで今日は合衆国、明日はコンロンと東奔西走していたが、最近ようやく落ち着いてきた。 そんな折、キミの元に、PC1とセラピアの結婚式の招待状が届く。 部下の茂部山茂武男「PC3(階級)、(階級)宛てに、結婚式の招待状が届いています。差出人は・・・懐かしい名前ですね、PC1(階級)と、パルマコン中尉の連名です」 茂部山「あの二人も、ようやく結婚ですか。終戦したら、すぐにでも結婚するものだと思ってましたが」 茂部山「凱旋パレードやら、合衆国の慰霊碑建立やら、維馬篭大将の後任選びやらと、終戦後もそれはそれで、色々とゴタゴタありましたからね」 茂部山「(階級)も勿論、ご出席されるんでしょう?その間は、任せて下さい。是非とも、旧交を温めて来て下さい」 当時の部下の吉報に、キミは何を思うか。 シナリオダーザイン【部下からの尊敬】 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 キミは退役し、現在は整備兵として瑞穂基地に所属している。 整備の神様と謳われた中島三郎も、長年身体を蝕んできたエーテルには勝てず、3年前に引退。 現在は、天使大戦の資料を展示する博物館の館長を務めている。 瑞穂基地現整備班長は娘の茜だが、血は争えないようで、整備班長就任後は父親を彷彿とさせる怒号を飛ばして、整備兵達に号令をかけている。 そんな中、キミや茜、三郎にも招待状が届き、キミ達は結婚式に参列することになった。 三郎「茜、お前ェは馬子にも衣装だな」 茜「悪かったね、親父。ま、普段ツナギ着てるから、こういうカッコ慣れなくて似合ってるかどうか不安だけど。PC4、どう?」 三郎「茜・・・お前ェ、似合ってるって無理矢理言わせるつもりじゃねェだろな?」 茜「ぎくぎくっ!」 三郎「ハァ・・・ウチの娘がいつも世話掛けてて、済まねェな」 茜「しっかし、あの二人、もっと早く結婚すると思ったのになー。伊音とこみたく、救国の英雄の特権、とか言って、終戦後すぐ結婚すると思ってた」 三郎「その辺、詳しくは聞いちゃいねェが、草薙のお家事情とかあったらしいぜ?現に、結婚してすぐ、伊音の嬢ちゃんが家督継いで当主になったからな」 茜「ま、うちはうち、よそはよそ、だよね。あ、そろそろ始まるみたいよ」 教会の扉が開き、先に新郎のPC1が入場してきた。 シナリオダーザイン【中島茜からの信頼】 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 キミは友人代表として、スピーチを頼まれた。 蒼い清楚なドレスを着た凍は、まるで自分がスピーチでもするかのように、そわそわしている。・・・かに見えた。 凍「・・・不安」 凍「・・・好事、魔多し」 凍「・・・でも、結婚式、だから。いざと言う時の為の、武器とかの準備、出来ない」 凍「・・・杞憂なら、いいけど」 何が起こるかは分からない。 だが、戦友達の、折角の晴れ舞台だ。 邪魔する者は排除するのが、キミ達がこれまでに培ってきた友情だ。 シナリオダーザイン【八坂凍からの不安】 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 2004年8月31日、天使大戦の終戦記念日。 今日は、キミとセラピアの結婚式だ。 戦後処理や何やらと忙しく、気が付けば終戦から5年経つ。 随分と待たせてしまったが、ようやく、ここまでこぎつけた。 新婦控え室から出て来た、ウェディングドレスを纏うセラピアの姿に、言葉を失うキミ。 セラピアはくるりと一回転して「・・・似合ってる?変じゃない、かな・・・?」 後ろから出てくるヴィヴリオ。 ドライクロイツの頃から、身寄りのないナビゲーター達の身元引受人はヴィヴリオだったが、今回、セラピアのたっての願いで、介添えを引き受けている。 ヴィヴリオ「なんでもこのドレス、トゥアレタがデザインして、桂が作ってくれたそうだ」 セラピア「トゥアレタちゃんは退役して服飾デザイナーの道に進んだから、ドレスのデザインとか出来るけど、仕事が忙しくて作れない、ってとこに、桂ちゃんが手を挙げてくれたんだって」 セラピア「持つべきものは友達、だよねえ・・・二人とも結婚式には来てくれる、って言ってたから、もういると思うんだけど。二人にも着てるとこ、早く見せたいんだよ〜」 ヴィヴリオ「セラピア。披露宴の前に、人前式で誓いの言葉もある。そんなに焦らずとも、見せるチャンスはいくらでもあるぞ?」 セラピア「そうだねぇ・・・でも、ようやく、PC1ちゃんのお嫁さんになれる日が来たんだよ〜。ねぇPC1ちゃん、ボクのこと、大事にしてね?」 シナリオダーザイン【セラピア・パルマコンからの大事にしてね?】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 PC1が救世主である、というのは、ヤシマ軍部、統一帝国(インペリアル)軍部公然の秘密であり、本人達は小ぢんまりとした式を挙げるつもりだったが、PC1の立場上の問題もあり、結局規模が非常に大きなものとなってしまった。 結婚式の準備が整い、参列者の見守る中。 新郎PC1は、新婦であるセラピアが扉から入ってくるのを、今か今かと待っている、そんな状況で。 ―――それは、突然のことだった。 エンゼルハイロゥも無しに、突如教会の上空に現れる、ホイシュレッケの群れ、そして黒い、今まで見たものより巨大なフーファイター。 ??? 男とも女ともつかぬ声で「僕はヴリルソサエティ総帥、イデア。僕はここに、宣戦布告する。・・・第二次天使大戦の、開戦を」 ホイシュレッケが閃光を放ち、教会のそこかしこで爆発が起きる。 参列者は軍関係者がほとんどとは言え、警備の完全機械化兵以外は非武装、だが武装も対人用に過ぎず、ホイシュレッケにはあまり通用しない。 一部の機械化兵は、タキシードが破れるのもお構いなしに戦闘して、何とか侵攻を食い止めることで、非戦闘員の避難は完了する。 その間、様子を見るように、フーファイターは微動だにせずにいた。 イデア「・・・救世主よ。人質として、セラピアは頂いていく」 そう言って、フーファイターの手がセラピアに伸び、掴む。 イデア「おっと、おかしな真似をしたら・・・どうなるかは、分かっているな?」 セラピアを掴んだ逆の手を、ぐっと握るフーファイター。 セラピア「PC1ちゃん。助けに来るの、待ってるんだよ。信じてるから・・・」 下手に抵抗せず、捕虜となるセラピア。 イデア「では、また会おう、ヤシマ=統一帝国(インペリアル)の諸君!」 フーファイターとホイシュレッケは急速離脱し、何処かへと飛んでいく。 ヴィヴリオ 一群が消えた空を睨み「今回は、いやとうとう、ヴリルが敵に回ったか・・・。最近静かだったから、合衆国との決戦に紛れて、全滅したものと思っていたが」 三郎 苦い顔で頭を掻きながら「多分、雌伏して時が来るのを待ってた、ってとこだろうなァ。忌々しいが」 ヴィヴリオ「今回、エンゼルハイロゥは全く検出出来なかったらしい。どういうことだ、これは・・・。彼奴らめ、進化でステルス能力で手に入れたか。だがどちらにせよ、反撃の準備だ。PC2、PC3、PC4。先に瑞穂基地に向かってくれ。ボク達は後から行く。PC1は・・・落ち着くまで、待っていろ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 キミ達は急いで駆け付けたが、時すでに遅し。 瑞穂基地そのものは無事だが、シュネルギア格納庫はほぼ壊滅。 茂部山「申し訳、ありません・・・警戒はしていたのですが、やはりこちらも、天界の門が開いた訳でもないのに、天使達は突然現れました。エンゼルハイロゥも、直前まで検出出来ず・・・」 茂部山「真っ先にシュネルギア格納庫が狙われた為、対処が間に合いませんでした・・・」 茂部山「参考になるかどうかは分かりませんが・・・その時の映像です」 〈情報処理〉難易度3 茜「ここ、何か変じゃない?この雲の間」 画像処理を行うと、巨大な空母の姿が現れる。 茜「座天使(ソロネ)じゃなくて、空母でホイシュレッケを輸送?おかしくない?」 茂部山「それに、妙なこともあります。天使を撃破するとエーテルの粒子になって雲散霧消する筈が、機械的な残骸が残っています」 茂部山「只今、調査中ですが・・・中島整備班長も、手を貸して頂けませんか?」 茜「ん、分かった。でも機械化した天使、ねえ・・・聞いた事も見た事もないなあ。マシーネン・ゾルダートでもあるまいし」 PC4の携帯に、中島三郎からの着信が入る。 三郎「PC4、俺だ。そっちの様子はどうだ?」 三郎「やっぱりか・・・俺とヴィヴリオは今博物館だが、こっちも案の定、天使共にやられたぜ」 三郎「だが、お前ェらに見せてェモンがある」 三郎「ここでどうこう言ってるより、見てもらった方が早えェんだ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 全壊した博物館の前で、中島三郎とヴィヴリオが待っていた。 三郎「案の定、こっちもこっぴどくヤられちまったが・・・臨時休館日にして、無人にしといて良かったぜ」 三郎「こっちに、地下への隠し通路がある。着いてきな」 地下倉庫。相当頑丈に作られているようで、地上部分の崩落が嘘のようだ。 そして倉庫奥には、シュネルギア:アインが2機、保管されていた。 ヴィヴリオ「まさか、こんな所にシュネルギアが残っているとはな・・・」 三郎「展示場所が無くて、コイツらだけは地下倉庫に置いてあった。だから、連中の攻撃を免れたンだ」 三郎「元々定期的にメンテしてたからな、動かすのは問題ねェ筈だ」 三郎「だがPC2はいいとして・・・セラピアがいねェンじゃ、セットアップ出来ねェぞ?」 ヴィヴリオ「・・・もう1機のセットアップは、ボクが引き受けよう。だがここでは何も出来ん、場所を変えるぞ」 三郎「そう言うと思って、トレーラーも準備済みだ。行き先は瑞穂基地でいいな、ヴィヴリオ?」 ヴィヴリオ「ああ」 シュネルギア:アイン2機を輸送するトレーラーに揺られ、瑞穂基地に戻るキミ達。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC4 瑞穂基地 茜「お疲れ様です、ヴィヴリオ准将、それにみんな。こっちは何とか使えそうな部品かき集めて、戦闘機(PC4の機体に準じる)とホルテン1機、調達出来ました」 ヴィヴリオ「済まない、茜。世話をかける」 茜「なぁに、瑞穂の、ヤシマの一大事だもの、これぐらいどうって事はないですよ。それで、例のアレ、調べがつきました」 ヴィヴリオ「報告にあった、撃墜し実体が残ったホイシュレッケだな?」 ここで判定。 〈整備〉難易度3 襲撃してきたのはホイシュレッケではなく、ホイシュレッケに偽装された、クローン脳髄を組み込んだ無人機である。 ヴィヴリオ「結論は?」 茜「あれは、天使なんかじゃない、ただの機械です。最も、天使核兵器(エンゼルギア)ではありますけど・・・クローン培養の脳髄を組み込んだ無人機、言わば無人のフーファイター」 茜「もう少し正確に言うと・・・天使核による動力と、電気で動く動力を併せ持つ、双発機です」 ヴィヴリオ「空母で輸送していた事も踏まえると・・・接近するまではレーダーに引っ掛からない為に、ステルスしながら電気動力で動かし、接近したら天使核動力に切り替えて攻撃、か。なるほど、エンゼルハイロゥが直前まで検出出来なかったのも頷ける」 ヴィヴリオ 空を仰ぎつつ「しかし・・・またしても無人機、か・・・。この手の技術は・・・合衆国以外だと、確かにヴリルの連中の得意分野だったな」 茜「はい、部品の型番も、親父から引き継いだ資料にあった、ヴリルの関連企業のものです。企業がトレーサビリティを明確にしていたのが仇になったなんて、笑えない笑い話ですよ」 三郎「茜。博物館から、骨董品引っ張り出してきた。手ェ貸せ」 茜「りょーかい。・・・じゃ、折角だから、親父が号令掛けてよ」 三郎「お前ェら!シュネルギア:アインを今すぐ飛べるよう、準備だ!モタモタしてる奴ァ帝都湾に叩っ込むぞ!!」 整備員「「「了解です、おやっさん!!」」」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC3 調査を行うシーンである。 ヴリル本拠地の調査 〈情報処理〉〈軍略〉難易度5 ニューヨーク自由の女神像地下 ヴィヴリオ「木を隠すなら森の中、か。なるほど、道理で今まで分からなかった訳だ。まさか合衆国の中枢の足元に、ヴリルの本拠地があるなど、誰も思うまい」 ヴィヴリオ「軍需産業を影で操ってきた連中にとっては、戦乱が続いてくれた方が懐が潤うからな」 ヴィヴリオ「だが、今更・・・いや、だからこそ、か。人々の心がようやく落ち着いたのを見計らって、ドン底に落とす為に。本当の平和など訪れない、と絶望させる為に」 ヴリルソサエティ総帥イデア 〈情報処理〉〈軍略〉難易度7 成功度1 国籍不明、年齢不詳、性別不明。 アンゲルスハイムで技術者として勤務していた経歴あり。 成功度3 戸籍や経歴等を偽り、総統、そしてアラフニの元で天使核兵器(エンゼルギア)の研究を行っていた。 1945年に統一帝国を去り合衆国に渡った後ヴリルソサエティを結成、ヤシマ=統一帝国と合衆国双方に技術や資金の提供を行い、戦乱を長引かせる一因を担った。 成功度5 イデアの本当の目的は、天界の門を今一度開き、天界に渡ることである 成功度7。 アラフニの子の一人である。総統、エクリシアよりも前に生まれた、両性具有の子である。 また、ヴリルソサエティ構成員は、ヤシマへの襲撃に反対した為、イデアにより全員粛清された。現在、構成員はイデアだけしかいない。 ヴィヴリオ「アンゲルスハイム、か・・・また忌々しくも懐かしい名を聞いたものだ」 ヴィヴリオ「あそこには技術者が数多くいたからな。イデア本人と直接の面識があったかどうかなんて、覚えてないさ」 ヴィヴリオ「そして結局、あの女に繋がるのか・・・。いなくなっても尚、あの女の因縁は、我々を縛り付ける。まるで、呪いのように。この辺でいい加減、昇華したいものだ」 ヴィヴリオ「そして随分と思い切ったというか後先考えなかったというか・・・暴君そのものだな。よほど自信があるか、それとも大莫迦者か。あるいは・・・配下を全て失ってでも、ヤシマを滅ぼしたかったのか」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC2 出撃準備、各自の場面を演出する 茜「PC4、本当に大丈夫なの?いくら他の機械化兵達が、基地への不意打ちで大半が行動不能、残りも各地の重要施設の警備で人員に余裕が無い、って言ってもさ。PC4が無理して戦う必要なくない?」 茜「ま、そういうだろうと思ったよ。新型のフレームとかエンジン流用してるから、機体性能はそのままで、機体へのGはかつてのものに比べてかなり軽減されてる。と言っても、昔みたいにリミッター解除して飛んでたら、あんまり変わんないからね?」 茜「・・・死なないでよね?無理した結果死にましたー、なんて、縁起でもないから。あの二人の結婚に、泥塗るようなヘマ、しないでね?」 三郎「PC3さンよ。ガキ共の面倒、頼みます」 三郎「幾つになったって、オレから見りゃガキだ。だが・・・あのガキ共が、立派になりやがって・・・」 三郎「アイツらには、未来がある。天使大戦が折角終わったってのに、また戦いに巻き込まれちまったのは、酷え話だが」 三郎「こンなところで、無駄にしていい命なンて、何一つねェ。それにゃ、あンたの采配に全て掛かってる。ヴィヴリオにゃ悪いが、多分PC1のギアの面倒で手一杯だろう」 ヴィヴリオ「聞こえているぞ?だが、その通りだ。ボクは指示はほとんど出来ないだろう。PC3。この戦いにおける指揮権を、お前に任せる。・・・頼んだぞ」 シュネルギア:アインのセットアップが進む中。 凍「・・・OSは同じでも、機体が違うから、ギアは、いつも通りの動きは、出来ない」 凍「・・・でも、あなたは、いつも通りやってくれれば、いい。・・・足りない所は、私が補う、から」 凍「・・・大丈夫。・・・あなたの癖は、全部、覚えてる、から」 ヴィヴリオ「PC2と凍は、機体が違うだけで済みそうだな。だが、ボクはあくまでも間に合わせだ。セラピアと同じ動きは出来んし、ギアにも同じ挙動はさせられん」 ヴィヴリオ「だが、火器管制や機体制御は引き受ける。お前は戦闘に集中しろ」 ヴィヴリオ「セラピアを奪還出来れば、ギアの運用に関しては万事問題無しだが・・・だが、この期に及んで助けられませんでした、なんて結末、誰が喜ぶ?」 ヴィヴリオ「だから・・・分かっているな。お前の嫁を、取り戻せ」 ヴィヴリオ「よもや、もう一度この台詞を言うことになろうとはな。・・・出撃せよ、ドライクロイツの諸君!世界の命運は、キミ達にかかっている!」 ヴィヴリオ「茜、補助を頼む」 茜『任せといて下さい。べリアル経由させて、演算を補助します』 PC1のナビゲーターはヴィヴリオ、【理知】+2、【階級】+3。 会話を終えたら、以下の描写を読み上げ、シーンを終了する。 キミ達は再び、合衆国へ向かう。 目指すはニューヨーク、自由の女神像! シーン7 シーンプレイヤーはPC1 キミ達はニューヨーク、自由の女神像に到達した。 何者かが、身体を縛り付けられ後ろ手に手錠をかけられた、セラピアと共にいる。 イデア「初めまして、僕の姪、セラピア。僕はお前の母と同じ、あの人から生まれた子さ」 男とも女ともつかぬ容貌、声。 セラピア「じゃあ、キミは・・・伯母さん?、なの?」 曖昧な笑みを浮かべるイデア。 (このタイミングでPC到着) イデア「セラピア。僕はキミが心底嫉ましい(ねたましい)。何故キミは、周りからそんなに愛してもらえる?」 イデア「僕はキミのように、母に、誰かに愛された記憶なんか無い。あの人は、僕を置いて天界に還ってしまったのに。僕は、あの人に捨てられたんだ!同じ、天使の子なのに!同じ、あの人の血を引く者なのに!」 セラピア「・・・ママちゃんが言ってた。ママちゃんが、ママに愛された記憶はあんまり無かったけど、その分、自分に子供が出来たら、たくさん愛してあげる、って。裏切っちゃってごめんね、って今際(いまわ)の際に言われたけどさ」 ヴィヴリオ「・・・彼女は、自分の子を全て、天界に還る為の道具としか見ていなかった。彼女のクローンであるボクも言わずもがな。だが、生憎ボクは彼女を母だと思った事はなくてね」 ヴィヴリオ「だからイデア、キミの気持ちは、ボクには分からん。彼女と家族として接した事などないからな」 イデア「・・・僕だって、子を為し、家族を作ることが出来たら、どんなに良かったことか。でもそれすら僕には許されなかった、僕は男でも女でもない、天使に近い身体・・・両性具有として生まれ、ずっと迫害されてきた!」 イデア「だから僕は、こんな僕に優しくない世界を思い通りに変える為に、何百年もの間ずっと、行動してきたんだ!その為に、手始めとしてヤシマを滅ぼす!ヤシマが平和ボケし始めた、このタイミングで!」 イデア「そして、世界を変えた暁には、黒い巨石の力でもう一度天界の門を開き、僕も天界に渡る!」 ヴィヴリオ「今更、それをボクらが許すと思うか?」 イデア「うるさい、うるさい、黙れ!まずはお前達を見せしめに殺してやる!救世主もろとも、世界を変える為の生け贄となれ!」 自由の女神像が半分に分かれ、中からフーファイターが現れる。 通常のフーファイターより一回り巨大で、黒をベースに赤、青、白でカラーリングされたフーファイター。 イデア「メタトロンを始めとする7大天使の欠片を取り込み建造された、このデミウルゴスによって、僕は世界を、僕の思い通りに変えてやる!」 デミウルゴスと呼ばれた機体から、黒いエーテルがごうっと噴き出す。 茜『この波形・・・黒い天使核のものに非常に似通ってます!』 イデア「そう・・・この機体は、僕の願いを叶える為の、人造救世主だ!」 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 戦闘開始 ヴィヴリオ「一度、言ってみたかった台詞があるんだ。・・・世の為人の為、ヴリルソサエティの野望を砕く、ドライクロイツ!この銀十字の輝きを恐れぬなら、掛かってこい!」 茜『・・・ヴィヴリオ准将?』 ヴィヴリオ「・・・ツッコミは却下だ」 言ってはみたものの、恥ずかしかったらしい。 機体正面にセラピアを捕らえたカプセルをつけている為、福音以外の攻撃はセラピアに命中する(=セラピア死亡)。 セラピアを助ける場合、〈得意とする戦闘系技能〉難易度99。 成功すれば自動的にセラピアはPC1の機体まで飛ばされる。 ここで失敗することは全く想定していない。 セラピアを奪還したら、PC1のナビゲーター修正にセラピアのものを足す。ダブルナビゲーター。 能力値修正は合計して【感覚】+2、【理知】+3、【階級】+5である。 フーファイター・デミウルゴス HP200 軽傷30 重傷15 致命7 死亡1 肉体30 感覚25 理知20 聖霊25 階級0 移動力2km/20km ※PCが3人の時は【HP】130に変更する 《虚無の剣》(白兵攻撃)  判定値30 レベル5 射程:至近   ダメージ(種別)+27 白兵攻撃に対して、このデータによる突き返しを行える 《灼熱の悪意》(射撃攻撃) 判定値28 レベル5 射程:18km ダメージ(種別)+25 射撃攻撃に対して、このデータによる突き返しを行える 回避は行わず、突き返しを必ず試みる 《輝く闇》  対天使効果なし、及び50点以下のダメージ無効 《闇の祭器》 常に範囲(選択)の対象に対して攻撃出来る 《永劫の刹那》 PC全員の行動が終了した後、もう一度行動する 《飛行》 デミウルゴスを撃破した イデア「ママ・・・」 それだけ呟いて、事切れる。 イデアの死を以って、ヴリルソサエティは、完全に消滅した。 セラピア「・・・きっと、イデアちゃんは・・・誰からも愛してもらえなくて・・・ママちゃんに会いたかった、愛して欲しかったんだよ。だけどそのエゴに固執して、他の何もかもが、見えなくなっちゃった」 ヴィヴリオ「イデアは、愛を誰にも与えられず、また、誰からも与えられなかった。・・・気の遠くなるような間、孤独だったんだろう」 セラピア「神様の残した言葉の、一つだけどね。誰かを想い想われたとき、絆は生まれ、絆より愛は生まれる。絆が失われしとき、エゴは芽生え、エゴより罪は生まれる。エゴと化し失われし絆は、愛なくば元には戻らない。・・・されど、エゴなくして、我ならず」 ヴィヴリオ「愛してほしい、というエゴに囚われた結果、とは言え・・・だからと言って、罪が軽くなる訳ではない。世界を滅ぼそうとした、罪が」 セラピア「そう、だね・・・」 会話を終えたらシーンを終了する。 エンディング シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 後日、仕切り直しの結婚式。 流石に諸方のスケジュールの調整が間に合わず、前回に比べ大分小規模なものとなった。 ただ、軍のお偉方の長話に付き合わされずに済む、という点においては、皆意見が一致した。 また、セラピアのドレスは多少破れたりしたが、桂と紀央が丁寧に縫い直し、目立つ所は逆に装飾を追加して、より一層豪奢なウェディングドレスとなった。 人前式の立会人は、ルフトヴァッフェの司令であるハルトマン少将。 ハルトマン「新郎、PC1さん。あなたはこれから、思いやりの心を忘れずに、セラピアさんを大切に思い、感謝し尊敬しあえる夫婦になるよう、努力していく事を誓いますか?」 (PC1のリアクション後) ハルトマン「新婦、セラピアさん。あなたは今日(こんにち)まで育んできた愛情をさらに高め、明るく和やかな家庭を築いていくことを誓いますか?」 セラピア「はい、誓います」 ハルトマン「それではお二人に伺います。こうして皆様の前で結婚式を挙げ、祝福を受けた喜びを生涯忘れずに、健やかで明るい家庭を築く為に、二人で支えあっていく事を誓いますか?」 セラピア「はい、誓います」 ※出来ればPC1と合わせて ハルトマン「では、皆様。二人の結婚を承認される方は、お手のベルを鳴らして下さい」 (リンゴーン)鐘の音が、当たり一面に響き渡る。 ハルトマン「今、ここにいらっしゃる皆様を立会人として、新郎PC1さんと新婦セラピアさんが夫婦となる誓いを立てました。皆様を代表して、立会人である私(わたくし)ギュンター・ハルトマンが、承認いたします」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4 茜と会話 隣の席に座った茜に、お酌してもらいながら 茜「PC4・・・私の大事な部下(旦那様)なんだから、あんまり無茶しないでよね?もう現役じゃないんだしさ」 茜「ま、昔から、無理してでもキメるときはきっちりキメるのは知ってるけどね」 茜「・・・でも、教官の話もあったのに、そっち蹴って整備員になったこと、後悔してない?」 茜「そっか。これからもよろしくね、PC4!」 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 三郎、ヴィヴリオと会話 赤ら顔の三郎「ああ、めでてェなァ。こんな美味い酒を呑めるのは、久し振りだぜ」 三郎「終戦後の大宴会、ありゃ酒が本当に美味かった。何せ、戦争中はいつ出撃になるか分かりゃしねェから、落ち着いて呑んだ記憶なンかありゃしねェ」 ※茜が結婚している場合、以下の描写を追加。 三郎「茜の式ン時は、嬉しいやら寂しいやらで、味なンか全く分からなかったからなァ。」 ヴィヴリオもほろ酔いで「ボクも今日は、母親の気分を味わわせてもらったよ・・・。セラピアには、感謝しないとな・・・」 ヴィヴリオ「だが・・・セラピアに、母親代わりとして出席して欲しい、と頼まれたときは、一瞬何の冗談かと思ってしまった。彼女の身元引受け人だし、彼女の母親とも友人だったが、まさかボクに、そんな大役が回ってくるとは、思いもしなかった」 三郎「・・・ところでお前ェさん、最近はどうなンだ?」 PCが独身だった場合 ヴィヴリオ「見合い相手なら、紹介するぞ?」 PCが既婚だった場合 ヴィヴリオ「夫婦生活は上手くいっているか?何かあれば相談に乗るからな?」 酔っ払ってくだを巻く三郎、そして近所の面倒臭いおばさん化した、酔ったヴィヴリオ。 キミはこの後も二人に色々絡まれて、散々な目にあった。 シーン4 シーンプレイヤーはPC2 PC2の友人代表スピーチの出番も、滞りなく終わった。 セラピア側の友人代表スピーチは、草薙家の当主となった伊音が務めた。 幸か不幸かこういった席には慣れているようで、聞き取りやすく、また内容も簡潔で分かり易かった。 席に戻り一息ついていると、ふと目をやった、戦没者の為に設けられた空席に、うっすらと人影が。 驚いて凍の方に目をやると、どうやら凍にも見えているらしく、ぎょっとした表情を浮かべている。 凍「・・・維馬篭?」 どうやら、見間違えではないらしい。 その隣には、小柄なオニの女性の姿も見える。 維馬篭は、見たこともない穏やかな顔で、笑っていた。 凍「・・・維馬篭・・・ようやく、幸せに、なれたのかも」 PC1がPC:雛子でもあった場合、以下の描写を追加する 丁度隣に座っていた、雛子の目にも涙が。・・・ただ、そもそも兄がセラピアと結婚してしまうので、大泣きしていたのだが。 シーン5 シーンプレイヤーはPC1 結婚式も披露宴も終わり、キミ達はようやく、二人きりになれた。 セラピア「今度は何事もなく終わって、良かったんだよ〜」 セラピア「ボクは、何の心配もしてなかったよ?絶対、助けに来てくれるって、信じてたから」 セラピア「でも・・・また、こんな事が、あるかも知れないね。ボクの知らない親戚が、まだまだいそうな気、するし」 セラピア「でも、大丈夫だよね?二人で力を合わせればボクらは無敵だし、みんなと一緒なら、どんな困難にだって、立ち向かえるから」 セラピア キミの手をぎゅっと握り、キミの目をまっすぐ見て「・・・PC1ちゃん。ずっと、一緒・・・だよ?」 シナリオダーザインが残っていれば、【大事にしてね?】を【ずっと一緒だよ】に変更する