今回予告   かつての仲間を軍に戻すよう命ぜられた、情報将校。 生身の身体を捨て、機械の身体で敵と戦う兵士。 倉庫の奥深く眠る旧式兵器と、かつてそれを操った男。   そして、10年の時を経ても、忘れられない記憶。 一番大切なものを、目の前で奪われた、忌まわしき記憶。   エンゼルギア天使大戦TRPG 『鋼の勇者』   『守りたいもの』は変わらない。 例え………時代遅れと呼ばれようとも。 PC1用ハンドアウト キャラクター:(元)アペルギアドライバー ナビゲーター:(なし) ヴィークル:アペルギア キミはかつて、第二世代人間戦車(メンシェン・イェーガー)アペルギアを駆り、天使と戦っていた。 だが、ある事件をきっかけに、キミはアペルギアから降りた。 素性を隠し、一整備員として、キミは軍に残り、決して表舞台に出ようとはしなかった。 恋人を目の前で失った、あの日から。 シナリオダーザイン【中島三郎からの信頼】 PC2用ハンドアウト キャラクター:機械化兵 ナビゲーター:(なし) ヴィークル:BvP504 キミは、自らの身体を機械に置換え、天使と戦う機械化兵(マシーネンゾルダート)だ。 キミの居場所は、死と硝煙の香り立ち込める戦場。 キミが守るのは、戦うすべを持たぬ人々。 しかし。キミの力では、天使に抗う事は難しかった。 だが、キミは戦い続ける。 戦死した妹、有希の遺志を継いで。 シナリオダーザイン【有希からの遺志】 PC3用ハンドアウト キャラクター:情報将校 ナビゲーター:(なし) ヴィークル:HOXXB かつてはキミも、空を駆ける戦闘機乗りだった。 だが、ある事件で重傷を負い、一線を退いている。 現在のキミは、ハルトマンの命令の下、天使との戦いに従事している。 そんな折、ハルトマンから命令が下る。『かつての部下だった彼(PC1)を探し、軍属に戻らせよ』と。 シナリオダーザイン【ハルトマンからの命令】 オープニングフェイズ シーン1/命令 シーンプレイヤーはPC3。 キミは10年前まで、ルフトヴァッフェ飛行隊の1部隊「アイゼンフント」の小隊長を務めていた。 だが、10年前に、天使との戦いで重傷を負い、一線を退いた。 現在は、ギュンター・ハルトマン大佐の片腕として、軍務に就いている。 そんなある日のことだ。 キミは、ハルトマンに呼び出される。 ハルトマン「良く来た、PC3。」 ハルトマン 溜息をつきながら「ふむ……我々には人手が足りない。」 ハルトマン 立ち上がり、窓の外を見る。眼下には、訓練中の兵士達の姿が。 ハルトマン その姿に目を細めつつ「後進を育てられる、教官が必要なのだ。」 ハルトマン「今更、と思うかも知れんが………君の部下だった、PC1を連れ戻してくれ。」 ハルトマン 苦笑しつつ「G3の小僧共にばかり、戦わせておく訳にも行かんだろう?」 ハルトマン「ではPC3、貴官に命令する。PC1を探し出し、軍に戻らせるのだ。」 シナリオダーザイン【ハルトマンからの命令】 シーン2/遺志 シーンプレイヤーはPC2。 キミは、格納庫のドックでアペルギアに乗り込み、出撃の時を待っている。 操縦席の片隅には、写真立てが一つおかれている。 写真に写っているのは……10年前に戦死した妹、有希。 有希の写真に話しかけるのは、出撃前の恒例行事だ。 そんな時、ふと、有希の口癖が脳裏に浮かぶ。 有希「戦う力を持ってない、みんなの為に戦うんだ!」 彼女は10年前、PC1との結婚を目前にして、天使に撃墜された。 そしてキミも、生身の身体を失い、機械化手術を受けた。 現在のキミは、中尉に昇進し、小隊長として小隊を率いている。 オペレータ「PC2中尉、出撃準備完了しました!」 キミは、力無き人々を守る為、今日も大空へと飛び立つ。 シナリオダーザイン【有希からの遺志】 シーン3/10年 シーンプレイヤーはPC1。 キミはかつて、『魔弾の射手』と呼ばれるエクスペルテンだった。 だが、10年前、目の前で恋人を失って、キミは戦場から逃げる様に去った。 キミは偽名を名乗り、整備員となった。 結局は、戦場から離れられなかったのだ。 今日も格納庫で整備中。 中島「手前ェら、あと15分で出撃出来る様にしろ!でねぇと、全員帝都湾にブチ込むぞ!」 中島の怒号が格納庫に響き渡る。 そんな折、整備班長の中島に声を掛けられる。 中島「PC1、調子はどうだ?」 中島「……お前ェがここに来てから、もう10年か。」 中島 苦笑しながら「最初は全く使いモンにならなかったが……随分と整備の腕も上達したな。」 シナリオダーザイン【中島三郎からの信頼】 ミドルフェイズ シーン1/忘れられない記憶 シーンプレイヤーはPC1ですが、全員登場です。 10年前の、キミ達の小隊が、最後に出撃した日です。 キミたちは、かつて4人小隊で戦っていた。 格納庫で、出撃の時を待つキミ達。 PC3はホルテンに搭乗。 PC2は、まだこの時は戦闘機、BvP501に乗っています。 PC1は、対天使ライフルを装備した、普通のアペルギアです。 そこに、戦闘機に乗った有希から、通信が入る。 有希「よろしくお願いしますね、隊長!」 快活そうに。 有希「任せといてよ、兄さん!あたしだって、れっきとした空の戦士なんだからw」 有希「今日もよろしくね、PC1♪」 そして有希は、PC1だけに対し、改めて通信回線を開く。 有希 少し顔を赤らめながら、「ねえ、出撃から帰還したら、さ……兄さんに、言おうと思うんだ。結婚したい、って。」 そして、戦闘空域に入る。 目前には、数十体のホイシュレッケ、そして奥に控える巨大な天使兵。 オペレータ「あの天使兵は、主天使ザドキエルです!」 ザドキエルの目がカッと光ったかと思うと、空間を薙ぎ払う様に光線が放たれる。 有希 華麗に避わし「当たんないよーだ!」 その時、1匹のホイシュレッケが、有希の乗った戦闘機、BvP500に張り付く。 有希「しまった、張り付かれたっ!?」 そして、ホイシュレッケは自爆する。 キミの目の前で、有希の戦闘機が爆発し……そして、森へと落ちていく。 PC1に、演出でザドキエルを一撃で落としてもらおう。 有希は、戦闘機からは脱出出来たが……もう、手遅れだった。 苦しい筈なのに、PC1に対し、柔らかく微笑みかけ、声にならない声で、呟く。 有希「………ごめんね、PC1……約束、守れなかった……」 有希「……ごめん、ね………」 PC1の腕の中で、息を引き取る有希。 結末 全身、汗だくで、ベッドから飛び起きるキミ。 決して忘れられない、記憶。 シーン2/全滅 シーンプレイヤーはPC2です。他PCは登場不可です。 オペレータ「緊急事態(ノートシュタント)!瑞穂基地より3時方向、距離2万、エンジェルハイロゥ!総員、第一種戦闘配置!」 待機中だった為、即座にアペルギアで出撃するキミ。 戦闘空域に入ると、天使兵1体と、雑魚共であるホイシュレッケが数十体。 そして、キミはその目を疑う。 エーテル濃度こそ、格段に高いものの……あの天使は、PC1が10年前に倒した筈の……天使! オペレータ「天使兵は過去のデータからザドキエルと判明、でも、エーテル濃度は熾天使クラスですっ!?」 演出戦闘。 着実に、ホイシュレッケを撃破していく。 だが突然、熾天使の目がカッと光ったかと思うと、空間を薙ぎ払う様に光線が放たれる。 隊員達「うわぁー!助けて下さ」 隊員達「た、隊ちょ」 隊員達の悲鳴や叫びが、完全に言い終える前に通信が強制的に切断される。 その刹那、次々と誘爆し、撃墜される部下達の戦闘機。 その隙を狙い、ホイシュレッケ達が残った部下達の戦闘機、フライングユニットを撃墜していく。 演出で、天使を倒してもらう。 結末 キミの一撃で、熾天使ザドキエルは機能を一時停止する。 だが、キミが率いる部隊は、全滅した………。 たった一機で、基地に帰還する、キミとアペルギア。 だが、格納庫に降り立った途端……アペルギアは急激に出力を低下させる。 無理な制御を行った結果か。 中島「コイツはひでえな……おい、PC1!こっち来い!」 シーン3/調査 シーンプレイヤーはPC3です。 ぶっちゃけPC1の行方を調べる為のシーンです。 セリフと描写 〈事情通〉難易度3、失敗した場合は妥当なNPC(オペレータ辺りが良い)に教えさせる。 結末 PC1が整備工場にいると判明する。 シーン4/再会 シーンプレイヤーは全員です。 解説 格納庫に戻ったPC2を出迎えるPC1、そこにPC3も現れる。 セリフと描写 中島「その戦闘機はこっちに回せ。何か訳有りなんだろう?」 シーン5/葛藤 シーンプレイヤーはPC1、他PCは登場不可です。 2人が去った後、中島「………お前ェ、どうするつもりなんだ?」 中島「………ついてきな」格納庫の奥の倉庫へと、PC1を導く。 格納庫奥の倉庫に、10年前と同じ姿でひっそりと眠る、PC1のアペルギア。 中島「調整は完璧だ……いつでも出られるぞ。」 結末 10年という歳月は、何を変えたのか。 クライマックスフェイズ シーン1/再結成 シーンプレイヤーは全員です 中島「コイツは、俺たちからの、せめてもの餞別だ。まだ試作段階だが……アペルギア用パワードアーマーだ。ハルトマン大佐から許可も下りている。」そう言って指差す先にあるのは………強化装甲、追加武装を施された、PC1とPC2のアペルギアの姿。 結末 オペレーターから、緊急通信が入る。 オペレーター「し、熾天使が復活しました!」 オペレーター「えっ!?他にも2つ、大きなエーテル反応!? ド、ドミニオンまで出現しました!?」 そして、ハルトマンからも通信が入る。 ハルトマン「G3のギアドライバーは全員、修学旅行で政宗地方に行っている!彼らの帰ってくるこの基地を、何としても死守するのだ!」 ハルトマン「頼んだぞ……PC1、PC2、PC3!」 シーン2/決戦 シーンプレイヤーは全員です。 オペレータ「ドミニオン2体の能力が判明!」 オペレータ「一方は『忘却』の天使ポテー、もう一方は『希望』の天使ファヌエルです!」 イニシアチブの確認 ザドキエル 20 ポテー 20 ファヌエル 20 PC1 PC2 PC3(ホルテン) 11 結末 熾天使を、最後の一撃が捕らえる。 熾天使は光となって霧散し、同時に、上空の天界の門が閉じていく。 瑞穂基地は、壊滅を免れたのだ。 エンディングフェイズ シーン1/苦笑 マスターシーン 天使達が殲滅され、一息ついたハルトマンの元に電話が入る。 電話の主は、G3の長、ヴィヴリオ。 ヴィヴリオ「………熾天使クラス1体、主天使クラス2体が、現れたそうだな?」 冷徹な口調。 ハルトマン「さて、何の事かな?」 とぼける。 正しく、古狸と女狐の化かし合いである。 ヴィヴリオ「………では、これは独り言だ……。ギアドライバー達の修学旅行をキャンセルさせずに済んだ事………感謝している」 ハルトマン「私も独り言だが……子供たちには、息抜きが必要だ。無理を通したのは、私も同じだ」 ヴィヴリオ「だが、彼らの喜ぶ顔が見られた事は、喜ばしい事だ。いつも、笑って暮らせる日が来る事を、心から願う……フリーデン・イン・デア・ハント」 ハルトマン「フリーデン・イン・デア・ハント」 そして、電話は切れる。 椅子にもたれかかるハルトマン。 ハルトマン「まあ、無茶はさせてしまったが……結果としては、上手く行ったな」 一人苦笑する。 シーン2/墓参 シーンプレイヤーは全員です 有希の墓前。 夕日が、墓石を赤く染める。 後は適当に。 シーン3/報告 シーンプレイヤーはPC3 数日後、キミは、ハルトマンに呼び出される。 ハルトマン「良く来た、PC3。」 ハルトマン「PC1の反応はどうだった?」 PC3の返答を受け、結末を演出せよ。 シーン4/追憶 シーンプレイヤーはPC2です。 数日後、キミはいつも通り、アペルギアに乗り、出撃の時を待っていた。 いつもの日課。出撃前の恒例行事、妹、有希の写真立てを見る。 ここで、有希のダーザインレベルが4以上ならば、このセリフを追加する。 「写真の中の有希が微笑んだ気がした」 PC2の返答を受け、結末を演出せよ。 シーン5/これから シーンプレイヤーはPC1です。 数日後、格納庫で中島に呼び止められる。 中島「で……これからどうするんだ?」 ここで、ダーザインレベルが4以上ならば、このセリフを追加する。 中島「……お前ェが自分で決めた事に、とやかく言う気は無え。………だが、頑張れよ」 結末 PC1の言葉を貰い、幕を閉じる。 熾天使(セラフ) ザドキエル その名は『記憶』を意味する。 肉体:40 感覚:20 理知:15 聖霊:15 階級:0 HP:100 負傷ゲージ 40/20/10/1 攻撃 聖なる光(射撃) 判定値:15 レベル:4 射程:3km ダメージ+12(重) 全体攻撃 絶対結界 対天使武器以外無効・50点以下のダメージ無効 回避はしない 主天使(ドミニオン) ポテー その名は『忘却』を意味する。 肉体:30 感覚:20 理知:18 聖霊:15 階級:0 HP:70 負傷ゲージ 30/15/8/1 攻撃 光の爪(白兵) 判定値:25 レベル:4 射程:至近 ダメージ+12(軽) 絶対結界 対天使武器以外無効・30点以下のダメージ無効 回避はしない 主天使(ドミニオン) ファヌエル その名は『希望』を意味する。 肉体:30 感覚:20 理知:18 聖霊:15 階級:0 HP:70 負傷ゲージ 30/15/8/1 攻撃 光の槍(白兵) 判定値:25 レベル:4 射程:至近 ダメージ+12(軽) 絶対結界 対天使武器以外無効・30点以下のダメージ無効 回避はしない