今回予告 ヤシマを守る八門結界を、3発のミサイルが食い破り、僕の国で戦争が始まった――。 時に1999年7月4日。 13年に渡る鎖国結界を破られた極東の島国、ヤシマ。 襲い来る合衆国軍天使兵に、通常兵器は一切通用しない。 天使に対抗する唯一の武器は、対天使・人型決戦兵器、シュネルギア……そしてそれを操る、うら若い少年少女……。 敵を倒す力であるはずのシュネルギアは、しかし同時に辛い重荷でもある。 天使化――人が人でなくなること。 怪物を倒すために怪物になる恐怖。 そして、強すぎる力は不安を呼び、戦士は味方の中で孤立する。 それでも、戦わねばならない。 明日という日を笑って迎える為に――今度こそ大切な誰かを、守る為に。 そして…… エンゼルギア天使大戦TRPG 第X話 『力は汝の中に在り』-Angel's Gear reloaded- もう一度、ここから全てが、始まる。 PC1 ギアドライバー/ナビ:セラピア(選ばれし者) PC:雛子を兼任する。 キミは、天使との戦いで命を落とした。 ……筈、だった。 だが、キミが目を醒ますと、キミは自宅のベッドの上にいて、写真入りのペンダントを握りしめていた。 携帯で日付を確認すると、今日は7/4。 まさか、時間が巻き戻っているのか? シナリオダーザイン【自己からの混乱】 PC2 ギアドライバー/ナビ:凍(運命の子) 同僚のギアドライバーである、遠山桂。 連日の出撃でかなり疲労しており、出来ることなら少し休ませてやりたい。 だが合衆国、そして天使はそんな事情などお構い無しに攻め込んでくる。 そんな折、キミは新人が配属される噂を耳にする……。 シナリオダーザイン【遠山桂からの友情】 PC3 管制官/指揮官/情報将校(煉獄の指揮官) 合衆国からミサイルが撃ち込まれ、結界が破壊された。 このタイミングで、キミはヴィヴリオから、保留になっていた新人を迎えに行けと命令された。 同時に、自分の代理で葬儀に参列して欲しいと告げられる。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 PC4 機械化兵(大空の騎士) 部隊に新人ギアドライバーが配属されるという。 キミはその新人の指導役を、ヴィヴリオから命令された。 新人が早く使い物になるよう教え導くのが、キミの使命だ。 シナリオダーザイン【自己からの奮起】 ※1: 本シナリオは、PC1が途中で死亡した場合の2周目開始シナリオである。 PC1はループする以前の記憶を覚えているが、他PCはループしていない。 全滅エンドを経た上で全員ループしてやり直し、がやりたい場合は、拙作『カタストロフ』を推奨。 ※2: 『BEYOND THE TIME』を経由している場合、PC3の情報将校は該当シナリオにおけるPC2を推奨する。 その場合、PC1と同様、ループ前の記憶を全て覚えているものとする。 またその際、PC1が命を落としたのは騎士級天使兵との戦闘とする。 尚、『BEYOND THE TIME』においてPC:クベルタが天使化するのは、ペイルライダー戦である。 オープニングフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1 死亡してループする キミは、天使との激戦の最中に、命を落とした。 セラピアが、必死になって自分を呼んでいる。 セラピア「ねえPC1ちゃん、起きてよ、目を開けてよ〜!ボクをおいてかないでよ〜!」 その声が、だんだん遠ざかっていく…… そしてキミの意識は、ブラックアウトした。 キミが目を覚ますと、そこはベッドの上だった。 辺りを見回すと、瑞穂の寮ではなく、かつて瑞穂基地に来るまで自分が生活していた、自宅の部屋。 壁に掛かったカレンダーは、1999年7月。 携帯電話を確認してみると、1999年7月4日と表示されている。 忘れもしない、合衆国から3発の呪法弾道ミサイルが撃ち込まれ、八門結界が破壊された日。 そしてキミの母、光子が亡くなった日だ。 今のキミは、全てを知っている。 母が八門結界の人柱となった為に衰弱し、結界が破壊されたことで、結界とリンクしていた母にその余波が及び、命を落としたことを。 また、キミの手には、写真の入ったペンダントが握られていた。 入っている写真は、まだ部隊の誰も欠けていない頃に、キミとセラピアを中心として、ギアドライバー部隊全員で撮った写真だ。 これがある、ということは……あの戦いは夢物語などではなく、紛れもない現実だった、ということだ。 だが、自分のものではない。どこかで見た記憶はあるが……誰のものだったかまでは、覚えていない。 キミが他にも色々と考え込んでいると、妹の雛子が血相を変えて飛び込んでくる。 良かった、雛子もまだ生きている。 雛子「お兄様、起きて下さい!お母さんが、お母さんが……!」 ……だが、どうあっても、母の死だけは、免れないようだ。 会話を終えたらシーンを終了する。 シナリオダーザイン【自己からの混乱】 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 桂との会話 天使との戦闘を終え、帰投したシュネルギアのコクピット。 背後では凍が、機械のような素早さでシステムの終了作業を進めている。 僚機のドライバー、桂から通信が入る。 桂「いやー、今回も何とか切り抜けられたね」 桂「あ、そうそう。大佐に聞いたんだけど、新人さん来るんだって。これでいくらか、楽になるかな?」 桂「わたしも結構しんどいからさー、早く来て欲しかったりするんだよね〜」 上記の台詞にリアクションを貰ったら、下記の描写を読み上げる。 背後の凍が口を開く。 凍「……終了処理、完了。状態、全て問題無し(アーレスグリューン)」 セラピア「凍ちゃん速っ!こっちはまだ、半分くらいしか終わってないんだよ〜」 桂「セラピアはちゃんとやってくれてるよ?凍がちょっと速いだけ。あんまり気になさんな」 桂はぐっと身体を伸ばしてから「さーて、休憩休憩、っと……戦士には、休息をとることも、重要な任務の一つなのだ」 軽口を叩いているが、シュネルギアから降りてきた彼女の表情には、以前にも増して疲労の色が出ている。 無理して笑っている、そんな気がした。 会話を終えたらシーンを終了する。 シナリオダーザイン【遠山桂からの友情】 シーン3 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオとの会話 ヴィヴリオ「帝都に、合衆国から呪法弾道ミサイルが3発撃ち込まれ、八門結界が破壊された。レーダーに検出された巨大なエーテル反応は、それによるものだ」 ヴィヴリオ「今までヤシマは結界に守られていたが、今後それは望めない。合衆国の、天使による侵攻が激化することは、火を見るよりも明らかだ」 ヴィヴリオ「ところで、ヘルプストハイムチェックでの適合者を一人、召集する。彼にとっては最悪のタイミングだろうが……キミには、PC1という少年を迎えに行って欲しい」 ヴィヴリオ「……その子は、旧知の友人の子さ。色々と複雑な事情があって、召集を躊躇っていた。だが、こうなってしまっては、そんな事を言っている余裕など無い」 そのとき、ヴィヴリオにホットラインが入る。 ヴィヴリオ「私だ。……そうか。分かった、報告ご苦労だった」 ヴィヴリオ「やはり、思った通りだった、か……」 しばし、目をつぶって上を向き、沈黙。 ヴィヴリオ「お前にもう一つ用事を申し付ける。先程のは指揮官としての命令だが、これは私個人の、私人としての頼みだ。……PC1の母が亡くなった。私の代理として、葬儀に参列して欲しい」 ヴィヴリオ「今、私が基地を離れる訳にはいかんのだ。では、よろしく頼んだぞ、PC3」 会話を終えたらシーンを終了する。 シナリオダーザイン【ヴィヴリオからの信頼】 シーン4 ヴィヴリオから新人教育を命令される シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオ「お前の指導下にあるギアドライバー部隊に、新人を配属することになった」 ヴィヴリオ「詳しい話は後だが、今後、戦況は一気に悪化するだろう」 ヴィヴリオ「我々には時間が無い。早急に使い物になるよう、徹底的にしごいてくれ。ああ……壊さん程度にな。戦場に出る前に壊れてしまっては、元も子もない」 ヴィヴリオ「……壊れる、と言えば、だが……桂から、最近体調が優れない、という報告を受けている」 ヴィヴリオ「ただでさえ少ないギアドライバー達に、ここ最近の天使による襲撃回数の急激な増加で、まともに休ませられる余裕が無いのも事実だ。だが現状において、天使に最も有効な打撃を与えうるのはシュネルギアだ。念の為、お前の方でもギアドライバー達の体調に留意してくれ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シナリオダーザイン【自己からの奮起】 ミドルフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、他PC登場不可 光子が死亡するシーン 大急ぎで、光子の入院する病院へ向かうキミと雛子。 病室に辿り着くと、顔面を蒼白にし、呼吸器をつけているにも関わらず荒い呼吸のまま、苦しげな表情を浮かべた光子が、ベッドに横たわっていた。 光子「二人、とも……母は、もう、これまで、です」 雛子「お母さん……そんなこと、そんなこと言わないで下さい……っ!お別れなんて、嫌です……!」 光子「……あなた達には……母らしいことを、一つ、も、して……あげられ、なかった」 光子「……母は、いつでも……あなたと、雛子を、見…守って……います……」 光子は最後に、雛子の頭に手を置き……雛子の頭を撫でながら、息を引き取った。 雛子「お母さん、お母さんっ……!」 医師「……ご臨終です」 医師がそう告げた瞬間、バタンと開けられるドア。キミの伯父である、維馬篭代胤、ヤシマ陸軍大将閣下だ。 維馬篭「……光子!遅かった、ですか……」 光子の亡骸の前に、手を会わせ黙祷する維馬篭。 維馬篭「光子の葬儀は、私の方で手配します。PC1君に雛子さんは、一度家に帰って支度して下さい」 維馬篭「早急過ぎると思われるかも知れませんが、私も多忙でしてね。今夜通夜の、明日5日、葬儀となります」 悲しみに浸る間もないまま、維馬篭を喪主として、母光子の葬儀は執り行われた。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン2 シーンプレイヤーはPC4、PC2自動登場、PC1とPC3は登場不可 ヴィヴリオと会話 7/5の定時報告。 いつもならばいる筈の、PC3の姿が見当たらない。 ヴィヴリオ「お前達を呼んだのは他でもない。昨日7月4日正午、合衆国より帝都に向けて呪法弾道ミサイル3発が撃ち込まれた。ここまではヤシマの臨時政府の公式発表もあったから、知っているな?」 ヴィヴリオ「ここからが本題だ。ミサイルは結界に着弾し、今までヤシマを守っていた八門結界が破壊された」 ヴィヴリオ「今後、今まで以上の、天使による攻撃が行われるものと推測される。そこで、PC4には既に通達しているが、ギアドライバーを1名増員することとなった。PC3はその者の送迎を命じている為、不在だ」 桂「それが、噂の新人くんですか、大佐?」 ヴィヴリオ「耳が早いな。新人の適正如何によっては、現在のパートナーとの変更の可能性も有り得ることを、頭に入れておいてくれ」 凍「……命令なら、従う」 セラピア「桂ちゃんとはいい感じで組めてるから、解消はちょっとなぁ〜……」 桂「セラピアとわたしは、両想いだもんねー♪」 セラピア「ねー♪」 ヴィヴリオ「……桂。最近、体調が良くないと言っていたな?軍医の羽村に話はつけてある、メディカルチェックを受けてこい」 桂「大佐、そんな急に言われても……朝御飯、食べてきちゃいましたよ?」 ヴィヴリオ「食事は検査に関係ない。体重も別に計らんから安心しろ」 桂「それなら、まあ……」 ヴィヴリオ「定期報告を終えたら、すぐ行ってこい。いつまた、天使の襲撃があるとも限らん」 桂「はーい、分っかりました、大佐」 ヴィヴリオ「私からは以上だ。PC4からは、何かあるか?」 ヴィヴリオ「ではこれで、本日の定時報告を終了する」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン3 シーンプレイヤーはPC3、PC1自動登場、PC2とPC4は登場不可 光子の葬儀後、PC1を基地に連れていく場面である 7/5。光子の葬儀は、ヤシマ陸軍大将の妹という割に、とてもひっそりと執り行われた。 葬儀が終わると、維馬篭は慌ただしく帰ってしまった。 帝都が壊滅し、ヤシマ上層部が全滅したこの状況で、実質的にヤシマの最高権力者である彼が、昨夜から今日昼過ぎまでスケジュールを明けた、ということ自体、奇跡的なのだが。 雛子「お母さん、小っちゃくなっちゃいましたね……」 葬儀を終え、キミが雛子と一緒に、母の遺骨の前に座っていると、そこにPC3が現れる。 雛子「お兄様をどこに連れて行く気ですか!?」 雛子「お兄様を取らないでっ!雛子にはもう、お兄様しかいないんですっ!」 雛子「……なら、雛子も一緒に連れて行って下さい。その為なら、何でもしますから」 PC3が判断に迷うようなら、ヴィヴリオから電話を掛ける。 ヴィヴリオ『PC1と合流出来たか?何、雛子が?』 ヴィヴリオは一つため息をついてから『……そうだな。本人の意志を、尊重しよう。PC1と、雛子も一緒に連れて来てくれ』 瑞穂基地への車の中、PC1は思い出す。 確か、自分が瑞穂基地に連れて行かれたのは7/7だった筈だ。 だが、今日は5日。 少しだが確実に、運命は変わり始めている。 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン4 シーンプレイヤーはPC2、全員登場 顔合わせ、桂はメディカルチェックで少し遅れてくる 顔合わせ、とのことで、PC2からPC4はヴィヴリオの前に並び、ヴィヴリオの横にはPC1が立っている。 ヴィヴリオ「彼が、今回新しく召集されたPC1だ。PC1、自己紹介したまえ」 PC1が自己紹介を終えると、司令室のドアが勢いよく開かれる。 桂「すいません、検査が長引いちゃって遅くなりました!」 桂「ふぅん……あんたが噂の新人くん?ま、悪くないかな。……って、上官か、って突っ込まなきゃダメだよ」けらけらと笑う。 桂「わたしは遠山桂。これからよろしくね。一応、キミの先輩ってことになるかな。て言っても、わたしもそんなにベテランって訳じゃないんだけどね」 PC1にとって、T−Xではなく『生前の遠山桂』と会うのは、これが初めてだ。 桂「どしたん、わたしの顔そんなじっと見つめて?もしかして、わたしに一目惚れでもしたかな?ごめんなさい、わたしには心に決めた人がいるの」お芝居のように、よよよと泣く真似をする桂。 ヴィヴリオ「PC1,今日は流石に疲れているだろう。今日はしっかり休め」 ヴィヴリオ「明日、PC1の適正を見る為、シミュレータにて色々と試験してもらう。PC3、試験の監督とデータ収集は任せた。PC4には、仮想敵を担当してもらう。PC2と桂は、先達としてPC1に助言を行って欲しい」 桂「さーて、どんなもんだか見せてもらうよ、新人くん?」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン5 シーンプレイヤーはPC4、全員登場 訓練の様子を描写 7/6。PC1の初訓練である。 ……PC1にとっては、初めてでも何でもないが。 凍との結果は……組んだことのない相手とならばこの程度だろう、という結果に終わった。 だが、セラピアと組んだPC1は、シミュレータで初めてとは思えない、かなりの好成績を叩き出す。 PC1本人からすれば、自己レコードを遥かに下回る結果である。 凍「……凄い」 桂「いやー……初めてでわたしの保持レコードより上とか、わたし、自信無くすなあ」 セラピア「前に乗ったことがあるとか?あはは、そんな訳ないよね」 桂は笑いながら「こりゃ、真っ先に配置転換になるの、わたしっぽいなあ」 筐体から出る際に、ペンダントを落とすセラピア。 セラピア「あれ?チェーン切れちゃった……」 セラピア「ん、ありがとなんだよ」 そのペンダントは、PC1の持っていたペンダントと、瓜二つのデザインだった。 セラピア「これ?……ボクのママちゃんの、形見なんだ」 桂「それ、かなり年代物らしいよ?キミも同じもの持ってるなんて、奇遇だね?」 セラピア「とりあえず、ボクとのペアでの訓練を優先かな?桂ちゃん、休んでなよ」 桂「じゃ、セラピア様の言う通り、お言葉に甘えておきましょうかねえ」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン6 シーンプレイヤーはPC3、PC4自動登場、PC1とPC2登場不可 桂の体調不良について説明 7/7。定時報告は中止され、PC3とPC4だけがヴィヴリオに呼び出された。 ヴィヴリオ「恐れていたことが起きた。桂の体調不良の件だが、ただの体調不良ではなかった」 ヴィヴリオ「羽村によれば、体内のエーテルが上昇し、その影響で体調を崩していた、ということだ。言うなれば、急性の天使病」 ヴィヴリオ「元々、彼女のエーテル濃度はかなり高かったが......連日の出撃によって、急激に上昇している。場合によっては、天使化の可能性すら有り得る、とのことだ」 ヴィヴリオ「PC4。PC1はすぐ使い物になりそうか?」 ヴィヴリオ「そうか......では遠山桂、セラピア・パルマコンのペアを解消。PC1とセラピア・パルマコンをペアとし、遠山桂は待機要員とする。異論は無いな?」 その時だ。 管制官「瑞穂基地南西、距離50000に、天使反応!今までにない大軍です!」 ヴィヴリオ「ついに始まったか……もう少し遅ければ、システム変更も間に合ったのだが……致し方あるまい」 会話を終えたらシーンを終了する。 シーン7 シーンプレイヤーはPC2、PC1自動登場、PC3とPC4登場不可 桂から体調を打ち明けられる 桂「何か、今日の定時報告、急遽中止だって。時間、空いちゃったね」 桂「あ、そうだ、PC2。この前のメディカルチェックの結果、出たんだけどね」 桂「最近の体調不良の原因って、体内エーテル濃度が急上昇してるせいなんだって。なるべく出撃は控えるようにって言っても、ねえ?」 セラピア「交代要員はPC1ちゃんがいるけど、専用のシュネルギアはまだないからねえ。その都度システム書き換え、って対応になるのかな?一刻を争う天使との戦闘では、致命的な気がするけど……まだはっきりとした命令も、受けてないし」 凍「……命令なら、従うだけ」 桂「ま、そういう話はあとあと。あ、そーだ。ね、PC2。今日さー、一般クラスの子に、ラブレターもらっちゃった」 桂「眼鏡かけた、気の良さそうな子だったよ。緊張しちゃって、『かわい〜』って感じ」 桂「どうしよっかなー。PC2ならどうする?」 PC2が何らかのリアクションを取ったら、下記の描写を読み上げる。 管制官『瑞穂基地南西、距離50000に天使反応!シュネルギア部隊は至急、出撃準備を!繰り返す、シュネルギア部隊は至急、出撃準備を!』 セラピア「全く、間が悪いったらありゃしないんだよ〜」 桂「ほら、やっぱり。行こ、PC2!PC1も、後学の為に先輩の戦いっぷり、ちゃんと見といてね?」 凍「……先に、行く」 格納庫へ駆け出すキミ達。 キミの真横で、桂が呟く。 桂「ねえ......PC2は、生き残ってね」 その意味を問いただす前に、桂は自分の機体へと乗り込んだ。 会話を終えたらシーンを終了する。 クライマックスフェイズ シーン1 シーンプレイヤーはPC1、全員登場 PC1も格納庫に向かうも、起動システムの書き換えが全く出来ていない為、結局桂とセラピアのペアで出撃、と説明される。 三郎「まだシステムの書き換えに取り掛かれてすらいねェンだ、悪いが桂とセラピアじゃねェと動かせねェ」 今日の日付は......7/7。 キミの脳裏に、あの時の光景がフラッシュバックする。 キミの目の前に降りてきたシュネルギア。 コクピットと半ば融合した、かつて桂だった“何か“ ふわりと舞う、白い羽。 響く銃声。 流れる涙を拭おうともしない、銃を握りしめたままのセラピア。 何故、キミは戻って来たのか。 今ならはっきりと、その答えが分かる。 キミは、全ての運命を変える為に、キミにとって全ての始まりである、ここに戻って来たのだ。 桂を止める場合 三郎「システムの書き換えが全く出来てねェ、まともに動かねェかも知れねェぞ?それでも行くってンだな?」 三郎「とりあえず、テストパイロット用ライセンスでシステムを立ち上げた。絶対、無理すンじゃねェぞ」 セラピア「桂ちゃんに出撃させる訳には行かないけど、ぶっつけ本番もいいとこだよ?本当に大丈夫なの?」 セラピア「......そっか。キミは、違う世界のボクから、一縷の望みをかけて、ボク達の世界に送られたんだね、きっと。じゃあ行こう、PC1ちゃん。悲しい運命を、変える為に」 桂を止めない場合、以降の展開は『力の、在処』同様、天使との戦闘中、目の前で桂が天使化する。 桂「ごめん、セラピア......もう、限界、みたい」 セラピア「桂ちゃん!?やだよ、ボクの前から『また』いなくならないでよ!お願いだよ、誰でもいいから、桂ちゃんを助けて......!」 助ける為の判定〈エーテル〉難易度199 シーン2 シーンプレイヤーはPC2 天使との戦闘、時間がない場合は『来た!見た!勝った!』で省略してよい。 トゥビエル ← 500m → ホイシュレッケ×10グループ ← 1000m → PC(任意) ドミニオン/トゥビエル(夏の天使) HP70 30/15/8/1 肉体30 感覚20 理知18 聖霊15 階級0 オリハルコンの刃(射撃攻撃) 判定値18 レベル5 射程:2km ダメージ(種別)+12(軽) 《軍団》10グループ以上のホイシュレッケや能天使を従えている 《絶対結界》対天使効果なしの武器によるダメージ、30点以下のダメージ無効 《飛行》 エンディングフェイズ 以降は桂が天使化していない前提の描写である。 桂が天使化している場合、PLと相談の上でシーンを演出すること。 シーン1 シーンプレイヤーはPC4 ヴィヴリオと会話 ヴィヴリオ「教官役はいきなりお役御免のようだな。あの新人、ひよっこどころか歴戦のエクスペルテンだ」 ヴィヴリオ「だが、彼に従軍経験など無い筈だし、シュネルギアの操縦経験もある筈がない」 ヴィヴリオ「確かに謎だが、使えるものは何でも使わねば、合衆国に勝利するなど、夢のまた夢だ。彼には精々役に立ってもらう」 PC1がループした事を伝えている場合 ヴィヴリオ「なるほど、全て合点がいったよ。文句一つ言わずに基地に来て、シュネルギアの操縦も難なくこなせるのも、全ては経験済みだったから、か」 ヴィヴリオ「恐らく……彼の存在は、この天使大戦の流れを大きく変えるだろう。彼の身辺警護を頼む。彼の正体を維馬篭あたりに知られたら、余計なことをされかねん。只でさえ、彼は維馬篭の血縁者なのだから」 ヴィヴリオ「……もしかしたら、この戦い……勝てるかも、知れんぞ?既に、答えを知っている者がいるのだから」 ※『BEYOND THE TIME』を同一環境で遊んでいる場合、下記の描写を追加する。 ヴィヴリオ『ボクと、キミに……PC1、そしてまもなくやってくる、PC:クベルタがいるのだから』 シーン2 シーンプレイヤーはPC3 ヴィヴリオと会話 ヴィヴリオ「慌ただしくて、ちゃんと言ってなかったな。葬儀に代理で行ってもらって、済まなかった」 ヴィヴリオ「PC1の迎えと葬儀、どちらも本題だったとは言え……本来なら、ボクが直接赴きたかったんだが……合衆国との本格的な戦争が始まった今、ボクが基地を離れる訳には行かない」 ヴィヴリオ「古くからの友人の葬儀にも出られない、不義理で薄情な奴だと、自分でも思うよ」 ヴィヴリオ「……とは言え、彼女との仲は、一言では言い表せない複雑なものだが、な」 ヴィヴリオ「最近、愚痴が増えた気がする。年を取った証拠かな」 シーン3 シーンプレイヤーはPC2 桂と会話 桂「何か、助かっちゃった。わたしは本来、ここでは絶対助からない運命の筈だから、覚悟、してたんだけどね」 桂「勿論、生き残れたのは、すごく、すごく嬉しいよ?まあエーテル濃度が落ち着くまで、二週間くらい病院で検査入院してなきゃなんなくて、その間暇そうだけど、どうしようって思ってるのも確かだけど」 桂「喉元過ぎれば何とやら、だよ。でも、これからはもう、自分の身体を省みない無茶なことは、絶対にしない。約束するね」 桂「……セラピアに泣かれるのが、一番キツかった」 桂「……ありがとね、PC2。キミのお陰で、生き残れた。勿論、他のみんなにも感謝してるけど、キミの言葉が、一番響いた」 桂「しばらく、お休みするけど……他の女に目移りしないよう、マーキングしとくね」 ちゅっ。 不意打ちでキス。 桂「……わたしが好きなのは、キミだから。それじゃっ!」 言うだけ言って、彼女は走り去った。 全く、人の気も知らないで。 廊下の影から凍がじっと見つめている……見なかったことにしよう。 シーン4 シーンプレイヤーはPC1 セラピアと会話 セラピア「キミが持ってるあのペンダントなんだけどね。あれは、ボクのと同じデザインじゃなくて、全く同じもの。多分、写真の下に、もう1枚写真が入るフレームがあるから、開けてみるといいんだよ」 そこには、キミとセラピア二人きりで撮った写真が入っていた。 満面の笑みでキミに抱きつくセラピアと、ぎこちなく笑うキミの写真。 セラピア「......ごめんね。ボクは、キミの知ってるボクじゃない。だけど、キミがボクにとって一番大事な人ってことは、世界が変わっても、絶対変わらない」 セラピア「キミにとっては、自分が今までやって来たコト全部否定されて、最初からやり直しかも知れない」 セラピア「でも、キミはこれから起こる全ての出来事を、一度経験してる。所謂、強くてニューゲームなんだよ。だから、選択肢さえ間違えなければ、前より絶対、良い結果になるんだよ」 セラピア「......もう一度、ボクの手をとってくれる?」 キミは、セラピアの差し出したその手を…… 今後の展開として: 帝都のアバドンの孵化は7/7である。 孵化直後にアバドン討伐する、なんてやっても面白い。 クロノトリガーの周回プレイでの、いきなりラヴォス討伐みたいな? そうするとその後の展開が色々と変わるので、次の話がいきなり帝都奪還作戦(ただしアバドン自体弱体化の上、取り巻きの天使も少ない上弱い)、なんてのも在り得る。 上記はあくまでも、一例として挙げたに過ぎないので、それぞれ思い思いの形で2周目以降のエンドレスサマーを展開して欲しい。